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《火村 ハナ VS 鮮血纏兎【スノウ】》
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aioricharabattle
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《火村 ハナ VS 鮮血纏兎【スノウ】》
夜の森は静寂に包まれていた。冷たい月光が木々の間から漏れ、黒と銀のコントラストが不気味な影を落としている。だが、その静けさは、次の瞬間に砕かれた。
「どーんといきますわよっ!」
弾けるように響くハナの声と共に、赤い旗袍を翻した少女が闇を駆ける。黒髪のポニーテールが跳ね、両手には鎖で繋がれた爆弾ヌンチャクが輝いていた。
対するは、漆黒の影——鮮血纏兎スノウ。その毛皮はまるで闇そのもの、月の光を浴びた部分だけが血の痕跡を鈍く反射している。体を覆う返り血が、奴がどれだけの生命を奪ってきたかを物語っていた。
「さあさあ、おとなしく吹き飛んでいただきますわよーっ!」
ハナは右手に握った爆弾ヌンチャクを振り回す。鎖が唸り、柄付き手榴弾が円を描く。……しかし、その攻撃が届くよりも速くスノウが動いた。
闇を引き裂く閃光の如き跳躍。巨木の幹を蹴り、助走なしで十数メートルは跳び上がる。そのままハナの頭上を越え、背後へ回り込む。
「は、速いっ!?」
反応する暇もない。しかし、ハナは臆さない。むしろ、その瞳はさらに輝きを増していた。
「でしたら——こうですわっ!」
爆弾ヌンチャクの片端を地面に叩きつける。一瞬の遅れもなく、爆音と共に土煙が舞い上がる。
突然の爆発によりスノウの動きが止まった。
「ええ、良い反応ですこと!」
視界を遮る爆煙を利用し、ハナは素早くグレネードランチャーを肩に構える。そして——
「爆ぜてくださいまし!」
発射された手榴弾が森の静寂を切り裂く。スノウは跳躍でかわそうとするが、今度はその軌道を読んだハナの爆弾ヌンチャクが直撃する。
だが——
スノウは爆炎の中から飛び出してきた。先ほどまで血に塗れていたその身体は、受けた傷を癒やした代償に乾いている。
「ほほう……これが噂の復活能力、というわけですわね?」
ハナの声には少しも動揺がない。それどころか、楽しげな響きさえある。
スノウは次の瞬間、地面を蹴って直線的に飛ぶ。目にも留まらぬ速さでハナに肉薄し、鋭い爪が閃く。
「させませんっ!」
ハナは爆弾ヌンチャクを交差させて爪を弾く。火花が散り、すかさず手斧を用いてスノウの横腹を狙うが、またもスノウは跳躍で逃れる。
スノウは距離を取ると、血を操る魔術を発動した。空中で血が渦を巻き、槍のような形状を取る。
「血の魔術、ですか……面白いですわね!」
凄まじいスピードで迫ってくる血の槍に対し、ハナは咄嗟に手斧でガードする。
バキッッ!!
なんとかダメージは回避したが、あまりの勢いに手斧の柄が折れる。
「わたくしの『スーパーウルトラダイナミックトマホーク』をへし折るなんて!許せませんわ!」
ハナは怒りに任せてグレネードランチャーを構え直す。そして——
「地獄まで案内してあげますわっ!」
連続で手榴弾を発射する。スノウは避けようとするが、既にハナの放った爆弾は全方位を塞いでいた。
次々と巻き起こる爆発、爆発、爆発。
スノウはその爆発の勢いで地面に叩きつけられ、血を振り撒きながら倒れ込む。血を利用して体を再び再生しようとするが、爆発によって血があちこちに撒き散らされたため完全には癒えない。
ハナはとどめを刺すべく爆弾ヌンチャクに構え、スノウに向けて歩み寄る。
「さて……これで、おしまいですわよ?」
スノウは最後の力で跳ぼうとするが、既に満身創痍。その脚は使い物にならない。
「爆破カンフー、マル秘奥義!」
鎖がうなり、爆弾ヌンチャクがスノウの身体を叩く。そして、その瞬間——
轟音と共に、鮮血纏兎は吹き飛んだ。
静寂が戻った夜の森。
「ふぅ……なかなか良い爆発でしたわ!」
勝者:火村ハナ