あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
《長嶋小雪 VS 妬蓮》
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aioricharabattle
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《長嶋小雪 VS 妬蓮》
何もない平原は、風が草を揺らすだけの静かな戦場だ。雲が薄く空を覆い、冷たい風が二人の戦士の間を吹き抜ける。
長嶋小雪は軽やかなステップで平原に立つ。明るい笑顔の裏に鋭い眼光が宿り、歴戦の猛者としての風格を表している。
長嶋小雪は軽やかなステップで平原に立つ。明るい笑顔の裏に鋭い眼光が宿り、歴戦の猛者としての風格を表している。
「今回も頑張りますよ!」
対する妬蓮は、少年のような姿で不気味に微笑む。堕天した邪仙の瞳には底知れぬ闇が宿り、地獄の炎を纏った死槍“獄炎”を軽く構える。
「ふん、小娘が。」
二人とも準備万端という様子で戦闘開始だ。
「まずはこれです!【鑑定】!」
小雪の瞳がキラリと光り、妬蓮のスキル、戦闘スタイル、弱点が一瞬で脳内にインプットされる。
「…なるほど。邪仙らしく姑息で面倒な感じですね。」
彼女はまるで挑発するかのようにそう言い放ち、相手の怒りを誘う。
「は?こちとら仙人様だぞ?小娘ごときがそんな口きいていいと思ってんのか?」
妬蓮はチンピラみたいな怒り方をしながら、【深淵に沈む光】を発動する。
ブワッ
平原が一瞬で光を失い、完全な真っ暗な闇に包まれる。
「わっ!なんですかこれ!」
小雪の視界が完全に喪失し、まるでそれは光を奪われてしまったかのようだ。
「光を失えば如何なる者も凡夫以下となり下がる。つまり、お前は負けってことだよ!!」
まるで悪ガキかのように悪戯な笑みを浮かべる妬蓮。
その姿からは仙人としての高潔さや高尚さなどは感じられず、完全なる悪の者という印象しか見受けられない。
「…あんまりよくわからないですが、そっちが闇ならこっちも闇です!【深淵に沈む光】!!」
小雪も妬蓮に対抗するかのように
「…は?なんでお前も使えんの?クッソムカつくんだけど。」
仙人なら決して言わないであろう発言だ。
妬蓮は死槍“獄炎”を振り、地獄の炎が小雪を襲う。
妬蓮は死槍“獄炎”を振り、地獄の炎が小雪を襲う。
ボウッ!
彼女はボロボロの聖剣を呼び出して攻撃を受け止めるが、槍の先が小雪の腕を僅かにかすめる。
「……っ!」
【鑑定】で「金剛不壊の御体」を把握していた小雪は直接攻撃の無意味さを悟り、距離を取る。
だが、先ほどのかすり傷から「悪鬼羅刹の掟」の闇が侵食してくる。
腕がじりじりと腐り始め、戦いのタイムリミットを示している。
腕がじりじりと腐り始め、戦いのタイムリミットを示している。
「うわ!めっちゃキモい!」
花の乙女には少しばかり衝撃的な絵面になってしまっているが、発言のわりに小雪の頭の中は割と冷静だった。
(あんまり時間をかけるとヤバそうですね……)
(あんまり時間をかけるとヤバそうですね……)
そんなことはお構いなしに妬蓮は「怨嗟の幻影」を発動し、小雪が過去に倒した魔王や竜の幻影を召喚する。幻影たちは明確に自我を持ち、小雪に襲いかかる。
「面倒ですね…なら、こっちも数で攻めます!」
途方もない数の幻影たちに対し、小雪は習得した「怨嗟の幻影」で対抗する。
次々と現れる過去の英雄や強敵たち。そのすべてがかつてと同じ自我を持ち合わせている強者だ。小雪の合図とともに全ての幻影たちが前進し、敵の幻影と激突する。
ドンッ!ガキンッ!バンッ!
平原は幻影同士の戦いで乱れるが、小雪はその間も冷静に妬蓮を注視している。【鑑定】を再使用し、妬蓮の対処法を見つけ出すべく奔走する。
「なんか付け入る隙とかは……」
妬蓮の情報を次々とインプットしていく小雪だが、彼もただただ黙ってそれを受けているだけではない。
「そんなに俺の技が見たけりゃ見せてやるよ。」
挑発するかのように妬蓮は「秘術“七変化”」を発動。煙が彼の体を包んだかと思うと、なんと妬蓮は小雪の妹の姿に変身した。
「コユキお姉ちゃん、なんで戦うの? やめようよ…」
声まで完全に模倣されており小雪は一瞬動揺するが、目の前の妹は妬蓮が変身したものだということを冷静に思い直す。
「…いや、目の前で変身したら偽物だってバレバレですよ!」
彼女は無名の剣技で変身した妬蓮を攻撃する。その攻撃には確かな怒りが乗っていた。
「そもそも小春は私のこと姉さん呼びですし、そんなあざとい喋り方しませんよ!」
襲いかかる剣技を避けながらも小雪の厄介さに妬蓮は舌打ちをする。
「キッモ!○ね!」
嫌悪感に任せて攻撃を放つが、怒りで直線的になっているため無名の剣技によってあっさりと弾かれてしまう。
「どうやら技量ではこっちの方が上みたいですね!」
だが、妬蓮の「金剛不壊の御体」により彼自身は傷つくことがない。無名の剣技を受けながらも気にすることなくノーガードで連続攻撃を放ちまくる。
ドスッ!
ついに何度目かの槍撃が小雪の肩を貫き、小雪の体にさらなる闇が流れ込んでくる。
「…っ!このままじゃ……!」
小雪の体を蝕む闇はさらにその勢力を増していき、タイムリミットがあと少しということを表現していた。
「このまま腐って人形になっちまえ!」
妬蓮はすでに勝利を確信しているかのように言い放つ。
「…なら!」
小雪は痛みに耐えつつも「深淵に沈む光」を発動。闇の空間をさらに濃くし、妬蓮の視界すら奪う。
続けて、彼女は【鑑定】で相手の場所を把握して妬蓮の背後に回り込む。
続けて、彼女は【鑑定】で相手の場所を把握して妬蓮の背後に回り込む。
(不意打ちで仕留める!)
だが、妬蓮の「滅亡を齎す邪仙」により、闇の中でも自由に動かれ、その内部での全ての生物の動きを読み取ることができる。
「バレバレだよ!」
暗闇の中を狙いすました槍が小雪をかすめる。小雪の腕と肩の侵食が進み、身体が重くなる。もうそろそろ限界が近い。
ここで、彼女は最後の賭けに出る。
「…本当は使いたくなかったんですけどね。こうなったからにはしょうがないですよね。」
小雪はノロノロとゆっくり歩きながら妬蓮に迫っていく。
「なんだ?ついに諦めて殺される気になったか?」
彼は下衆な笑みを浮かべて槍を構える。邪仙にふさわしい悪意を宿しており、仙人とは別方向の神聖さすら感じられるほどだ。
「ならお望み通りぶっ殺してやるよ!」
地獄の闇の炎が最高火力に達し、肉体のみならず魂まで燃やし尽くすかのような恐ろしい獄炎となる。
「トドメだ!【邪炎仙帝撃】!!」
勝負を終わらせるべく放たれた最後の一撃。この一撃によって小雪はなすすべなく貫かれ、その存在の全てが滅却されてしまった。
……はずもなく、小雪お得意の油断からの反撃であった。
「【刺撃】!!」
バンッ!!!
一点特化にして一撃必殺の衝撃波が放たれ、妬蓮の必殺技とぶつかり合う。闇と衝撃、極限まで高まった両名の力が激突し、周囲の全てが焦土へと変わる。
――その結果、小雪は片腕が使えなくなるほどの大ダメージを、妬蓮は右半身が消し飛ばされる致命傷を受けてしまった。
これは勝負あったか?
しかし、皆は忘れてはいないだろうか。妬蓮にはあの性質があるということを。
「無駄だ!俺は不滅!絶対無敵だ!!」
そう、彼には金剛不壊の御体があり、いかなる攻撃を受けても一瞬で再生してしまう。
それは小雪の渾身の一撃も例外ではない。彼の右半身は瞬きの内に再生し、完全にノーダメージとなる。
……だが、小雪はこの瞬間に勝利を確信した。
「たしか、仙人なら傷を受けても悪鬼羅刹の掟で闇が侵食しないんですよね?”仙人”ならですが。」
小雪は意味ありげにそう言い放つ。どうやら彼女にはまだ策があるようだ。
「何が言いたい?時間稼ぎならもっとマシなことを……」
妬蓮が『何を世迷い事を』と思ったその瞬間。
……妬蓮の体は闇に侵食され、右腕が腐り落ちていた。
「え?なんで…」
「あなた『堕天』って言葉の意味知ってます?昔のことは知りませんが、今のあなたは仙人以下の邪仙なんですよ?」
そう、彼は悪行を積みすぎたことで仙人の身から堕天した者。
いわば”元”仙人であり、悪鬼羅刹の掟の適用範囲内に入っているのだ。
いわば”元”仙人であり、悪鬼羅刹の掟の適用範囲内に入っているのだ。
「いや!それでも俺は法則に縛られない者!そんな些細な事で俺の自由は失われないはず!」
「だからですよ。そもそも法則というのは人を縛るものではなく、人を守るものです。」
「そこから逸脱したあなたは、もはやルールの敵。あなたを守るための法則があなたの首を絞めることになるんですよ。」
そう、考えてみれば体が損壊するはずのない妬蓮の体が損壊した時点から何かがおかしかった。
彼は「法則に縛られない」という性質によって、自身が持つ能力の法則にも縛られなくなってしまったのだ。
「嫌…まだ…俺……は……」
まだ何か言いたげだったが、闇が彼の体の奥深くまで侵食したことによって中枢神経が犯され、物言わぬ人形のように成り果ててしまった。
「強すぎる力は身を亡ぼすんですよ。欲深な人はなおさらです。」
小雪は何とも言えない表情でそう言い放ち、その場から去っていった。
「勝者――長嶋小雪。」