あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
《自剣壊 VS 【トラベル:スペース】》
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aioricharabattle
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《自剣壊 VS 【トラベル:スペース】》
乾ききった大地に、風の音すらなかった。空はただ青く広がり、どこまでも無音の深淵を思わせた。
その沈黙の中、蠢く気配が空間を震わせる。重く、濁った気が波打ち、目に見えぬ刃が幾重にも交錯する。
月の如き銀目が地平を射抜く。その視線の先には、星の如く紅く燃える髪がなびき、太陽の如き濁った眸が敵意を湛えて煌めいていた。
そして、黒よりもなお深い怒りが、刃の如き殺意を帯びて地を這い、空気を裂いてゆく。
「ひとりずつ、滅するぞ。」
声は低く、だが確かに響いた。まるで死の宣告。
鎧が鳴る。
ギィ……ギィ……
鉄と鉄が擦れる音が、鼓膜を焼くような重低音で広がった。
それは呼吸のたびにうねる心音のようであり、命の咆哮のようでもあった。
「壊撃ってのは、全部ぶっ壊すって意味だ。宇宙だろうが、なんだろうが。」
平原の中央、その存在は地面を抉るようにして立っていた。
圧倒的な質量の象徴、鉄の塊。その名は、自剣壊。
身の丈以上の剣を十本、背に背負い、それらはまるで鉄塔の如く空に向かって揺れていた。
静かに、月影が銀の目を細める。微かに唇を歪め、そこには確かな好奇心と、静かな狂気が宿っていた。
「狂気には狂気を。お前の精神、焼いてみたいね。」
その声が終わるよりも早く、世界が色を変えた。
――《月下繚乱~穢囚のクランク》。
放射状に広がった花弁のような光線が、空を銀の線で縫い上げていく。
まるで夜空に咲き乱れる銀花。だがその美しさは、死をもたらす妖花のごとし。
まるで夜空に咲き乱れる銀花。だがその美しさは、死をもたらす妖花のごとし。
「おらァッ!!」
自剣壊は、腹の底から響くような咆哮と共に、地面を裂く勢いで突進した。
ドンッ!!
その足が地を踏みしめた瞬間、大地が爆ぜた。乾いた平原に亀裂が走り、土煙が空へと昇る。
剣が抜き放たれると同時に、鋭い銀の閃光が空を切り裂く。
剣が抜き放たれると同時に、鋭い銀の閃光が空を切り裂く。
放たれた光線の雨が迫る中、自剣壊は寸分の迷いもなく剣を振るった。
ジャギィィン!!
閃光が砕ける。音もなく降り注いだ光が、巨大な刃によって断ち切られた。
「無理だ、あれを斬るのは……」
凶星の呟きが風に消える。その時にはもう、別の熱が戦場を満たしていた。
冒が一歩、いや半歩だけ、前に出た。その瞬間、周囲の温度が数十度跳ね上がる。
「じゃあ、燃やせばいいだけだろがァ!!」
吼えるように叫んだ彼の背後で、世界が焼けた。
――《陽喰》。
天が爆ぜる。太陽の核のような白い閃光が一瞬で空を塗り替える。乾ききった空気が蒸発し、影という影がすべて消え失せる。昼すら焼き尽くすような、灼熱の閃光。
ガギィィィン!!
だが、響いたのは金属の悲鳴だった。自剣壊は剣を掲げ、その光を真正面から受け止めていた。
しかし、剣はその衝撃に耐え切れず折れていた。
しかし、剣はその衝撃に耐え切れず折れていた。
「二本目。」
彼はその一言だけを呟き、崩れた剣を捨てて背に手を伸ばす。そして、鉄の束から新たな一振りを引き抜いた。
「じゃあ、三本目いくぞ。」
ドゴォン!!
地を裂くような踏み込みから放たれた一閃は、まるで世界の法則そのものを裂くかのようだった。
地鳴りが響き、剣が振り抜かれた瞬間には、風が鳴き、空気が断末魔のように震えた。
地鳴りが響き、剣が振り抜かれた瞬間には、風が鳴き、空気が断末魔のように震えた。
冒の身体はその斬撃に抗う暇すら与えられず、空中をねじれるように舞い上がり、重力の命ずるままに地面へと叩きつけられる。
ドゴォン!
地を裂くような踏み込みから放たれた一閃は、まるで世界の法則そのものを裂くかのようだった。
地鳴りが響き、剣が振り抜かれた瞬間には、風が鳴き、空気が断末魔のように震えた。
冒の身体はその斬撃に抗う暇すら与えられず、空中をねじれるように舞い上がり、重力の命ずるままに地面へと叩きつけられる。
ドゴォン!
大地が凹み、乾いた砂塵が天へと昇る中、冒はうつ伏せのまま唇を歪めて吐き捨てた。
「チッ……あの鎧ヤロウ、速ェ……化けモンかよ……!」
その時、静かに歩み寄る足音があった。
黒髪に紅のメッシュを靡かせ、星を纏う影。
「終わりだ。」
その声は平坦でありながら、底知れぬ終焉の響きを纏っていた。
――《メメントモリ》。
宣告と共に、空気が変わる。
地面から空へ、そして敵へと向かって、極微の星粒が舞い上がる。
光を纏ったそれらは、重力に逆らい渦を巻き、空間そのものにひび割れを走らせる。
その時――剣が振るわれた。
「壊撃!!」
ゴアァァァ!!
天地を裂くような轟音が大気を引き裂き、剣から放たれた暴力が微粒子の星ごと空間を消し飛ばす。
爆風が駆け抜け、砂が、岩が、空気さえも押し流される中。
凶星の身体が、一拍遅れて粉々に砕け、爆ぜた。
「嘘……そんな……! あれを力で打ち消したっていうの……?」
月影が、感情を失ったような銀の瞳で、砕け散った仲間の姿を見つめたまま、かすれる声で悲鳴を上げる。
ゲェルヴェラが、風に揺れる砂塵の中から静かに歩み出た。
「では……この身が、怒りを咲かせよう。」
低く、深く、感情を抑えた声音が平原に響く。
怒りが、熱ではなく静寂を連れて膨張していく。
――《純華》。
白銀の光が彼を中心に咲き誇る。花びらのようなエネルギーの波が優雅に広がり、空気すら触れられない領域を作り出す。
「ほう……それで、どうやって斬るんだ?」
自剣壊が、口元を歪めた。その眼は既に、全てをブチ壊す者の覚悟に染まっていた。
「簡単だ。」
背中の束、十本の剣のうち、残る七本すべてを掴み取る。
「ぜんっぶ、ぶち込めばいいだけだ!!」
バキィィィン!ドゴォォン!!
一振り目の衝撃で、空気が跳ねる。閃光と爆風が絡まり、音が地平を裂く。
二振り目で、風が逆巻き、重力さえ歪む。
三、四と続けて剣が振るわれるたび、剣は破砕音を響かせながら粉々に砕け、鉄の破片が閃光となって舞った。
二振り目で、風が逆巻き、重力さえ歪む。
三、四と続けて剣が振るわれるたび、剣は破砕音を響かせながら粉々に砕け、鉄の破片が閃光となって舞った。
「五……六……七!!」
怒気と熱気が、螺旋を描いて空に昇る。
自剣壊の腕は血に濡れ、剣を握る手が焼けただれてなお、彼の瞳は曇らない。
「砕けろッ!!」
その叫びと共に放たれた剣戟の嵐が、《純華》の花弁を一枚ずつ削ぎ落とし、白銀の加護を脆くも剥がし始める。
光の守りが鳴動し、亀裂が走る音が確かに聞こえた。
光の守りが鳴動し、亀裂が走る音が確かに聞こえた。
「まだまだァッ!!」
咆哮のような声が荒れ果てた戦場を貫いた。
唸るような叫びと共に、八本目の剣が火花を撒きながら宙を裂く。重力さえ振り払うその一閃は、空間の軸を揺るがすような質量と速度を伴っていた。
唸るような叫びと共に、八本目の剣が火花を撒きながら宙を裂く。重力さえ振り払うその一閃は、空間の軸を揺るがすような質量と速度を伴っていた。
空気が振動し、地面が悲鳴を上げる中、剣が突き刺さる。
――その瞬間、ゲェルヴェラの《純華》が砕けた。
――その瞬間、ゲェルヴェラの《純華》が砕けた。
花弁のように広がっていた光が、鈍い音と共に崩れ落ちる。保たれていた静寂が破られ、世界が再び軋みを上げる。
「――八だ!!」
叫びは歓喜でも驕りでもなく、ただ戦意の確認。最後の剣が、燦然たる光芒となって一直線に駆け抜ける。
音速を超えた衝撃が風を引き裂き、光の柱がゲェルヴェラを貫いた。彼の身体は、抵抗も叶わず地面に沈む。その軌跡に砂塵が巻き上がり、焦げた風が鉄の匂いを伴って吹き抜けた。
その場に残ったのは、満身創痍のまま辛うじて立つ、銀の眼を持つ妖怪一体だけ。
その場に残ったのは、満身創痍のまま辛うじて立つ、銀の眼を持つ妖怪一体だけ。
「……これで、終わり……?」
「いや、まだだ。」
その言葉は、鋼の意志のように硬かった。自剣壊が、残された最後の一本――背に残った剣を無造作に引き抜く。
「十本目。」
瞬間、世界が震えた。
銀の花弁が風と共に空へ舞い、爆発的な衝撃と共に一帯を包み込んだ。
銀の花弁が風と共に空へ舞い、爆発的な衝撃と共に一帯を包み込んだ。
……
「疲れた……飯、食ってくるか……。」
「勝者――自剣壊。」