Episode-Ø
あれから10年、Venomはいなくなり、世界は平和になって、Venomは人々から忘れ去られた。
Venomがいなくなれば自然と会うことも少なくなるものだと思っていたが、同じ街に住んでるならば顔を合わせることもあり、特に神城製薬に就職した犬飼巧は神城夏希──現在は早乙女夏希と共に嘗てVenomと戦った人達と顔を合わせることも全くないわけではなかった、人との縁は簡単には切れないらしい。
何事も無く復興は進み、最早嘗てのような人類の脅威など二度と現れることはないと思っていた矢先のことである、ソレが現れた──
鯨木「皆さん落ち着いて逃げるのでーすよー!!お巡りさんも逃げてくーださーいよー!!」
犬飼「鯨木さん!こういう時ぐらいその喋り方やめてください!全く緊張感を感じませんから!」
鯨木「そうは言っても事実じゃないでーすかー!!とにかく私達で時間稼ぐぐらいはしないとですよー!!」
犬飼「わかってますって!すいません、10年前に神城製薬にいた者です、拳銃を貸してください!ここは僕達がなんとかしますので一般人の避難をお願いします!」
あれから10年、Venomはいなくなり、世界は平和になって、Venomは人々から忘れ去られた。
Venomがいなくなれば自然と会うことも少なくなるものだと思っていたが、同じ街に住んでるならば顔を合わせることもあり、特に神城製薬に就職した犬飼巧は神城夏希──現在は早乙女夏希と共に嘗てVenomと戦った人達と顔を合わせることも全くないわけではなかった、人との縁は簡単には切れないらしい。
何事も無く復興は進み、最早嘗てのような人類の脅威など二度と現れることはないと思っていた矢先のことである、ソレが現れた──
鯨木「皆さん落ち着いて逃げるのでーすよー!!お巡りさんも逃げてくーださーいよー!!」
犬飼「鯨木さん!こういう時ぐらいその喋り方やめてください!全く緊張感を感じませんから!」
鯨木「そうは言っても事実じゃないでーすかー!!とにかく私達で時間稼ぐぐらいはしないとですよー!!」
犬飼「わかってますって!すいません、10年前に神城製薬にいた者です、拳銃を貸してください!ここは僕達がなんとかしますので一般人の避難をお願いします!」
二人の共通点は10年前にVenomだったということ、それは人間になった際にその身体能力が引き継がれたことで人間の範疇をやや超える能力を得たという特徴を持つ、そんな彼らの前に現れたのは蜥蜴のように見えるが間違いなく生物とは思えない機械の肉体を持った異形の存在。
彼らにはVenomという怪物の前例を知るが故にそれが新種であるという考えがない、頭にあるのは「何故またVenomが現れたのか」という疑問と、市民の避難までどう凌ぐかということである、いくら人外に近い身体能力を持っていても怪物と生身で戦える程ではない…が、せめて時間を稼げればと、鯨木は怪物の攻撃で折れた道路標識を手に、犬飼は警官から借りた拳銃で狙いを付ける。
二人は確かに怪物を倒す術を持たないが、戦闘に関しては素人ではない時間を稼ぐぐらいはできると、そう思っていたが勝負は数分で終わる──
彼らにはVenomという怪物の前例を知るが故にそれが新種であるという考えがない、頭にあるのは「何故またVenomが現れたのか」という疑問と、市民の避難までどう凌ぐかということである、いくら人外に近い身体能力を持っていても怪物と生身で戦える程ではない…が、せめて時間を稼げればと、鯨木は怪物の攻撃で折れた道路標識を手に、犬飼は警官から借りた拳銃で狙いを付ける。
二人は確かに怪物を倒す術を持たないが、戦闘に関しては素人ではない時間を稼ぐぐらいはできると、そう思っていたが勝負は数分で終わる──
鯨木の振るう標識を防ぎさえせず、その手を掴んでは力任せに2mを超える鯨木の長身を片手で振り上げ地面へと叩き付け、引きずるように壁へと投げ付けては、追撃に向かって歩くその背中に犬飼が銃撃を加え注意を引くのに合わせ、軽くはない傷を負った鯨木が背後から飛び掛りバレーで磨いたスパイクの動きで殴りつけようとするその腹部を裏拳で殴りつけ壁へと叩き付け、落ちた鯨木の呻き声に反応したかのようにその胸部を踏み付け、鯨木が血を吐いて動かなくなるのを見て犬飼へと足を進める。
それを見て、自分よりも強い鯨木が勝てない相手に勝てる筈がないと確信こそするが、まだ逃げている最中の人々を見ては退けないと覚悟を決め、不得意である接近戦に持ち込もうと走りだすも、その顔を手で覆われ地面へと叩き付けられ自身の頭が地面に埋まる圧迫感を感じた直後、鯨木同様胸部を踏み抜かんばかりの力で踏まれたとそれを感じたのを最後に意識を手放す──
それを見て、自分よりも強い鯨木が勝てない相手に勝てる筈がないと確信こそするが、まだ逃げている最中の人々を見ては退けないと覚悟を決め、不得意である接近戦に持ち込もうと走りだすも、その顔を手で覆われ地面へと叩き付けられ自身の頭が地面に埋まる圧迫感を感じた直後、鯨木同様胸部を踏み抜かんばかりの力で踏まれたとそれを感じたのを最後に意識を手放す──
嘗て前線で戦った戦士が生身とはいえ全く歯が立たない相手、避難は大方済ませただけ時間は稼げたのだろうが怪物は獲物を探し歩こうとして、第三者の存在を感知したのか足を止め、振り返ろうとしたその横顔に拳が喰い込む。
その拳の主は、怪物と同じようでしかし生物的ではない機械の鎧を身に纏い、その姿は過去に戦っていた戦士達のようであった──
その拳の主は、怪物と同じようでしかし生物的ではない機械の鎧を身に纏い、その姿は過去に戦っていた戦士達のようであった──
霧ヶ峰「早乙女夏希さんですね、僕は今から20年後の未来から来ました、今回鯨木さんと犬飼さんを襲った怪物…僕達はアニマノイドと呼んでいる存在がこの世界に何らかの目的を持って移動してきたバグズという組織の手で持ち込まれました、僕達はバグズの排除と同時にこの時代の皆さんにアニマノイドと戦う力を与え、協力を求めたいと思ってます…
未来ではバグズの手で世界は滅び掛けていています…僕達解放軍はその最悪の未来を変えるためにこの時代に来ました、どうか僕達に…いや、今この時代を守るために皆さんの力を貸してください!」
未来ではバグズの手で世界は滅び掛けていています…僕達解放軍はその最悪の未来を変えるためにこの時代に来ました、どうか僕達に…いや、今この時代を守るために皆さんの力を貸してください!」
こうして、未来から来た怪物アニマノイドとそれを持ち込んだ悪の組織バグズ、それと戦う未来の戦士である解放軍と彼らの手から齎されたアニマギア。
世界が救われてから10年の時を経て、再度時を越えて世界を救う為の戦いが始まろうとしていた──
世界が救われてから10年の時を経て、再度時を越えて世界を救う為の戦いが始まろうとしていた──
Episode-Ø
「機械生命」
「機械生命」