119
調律者は人の夢を見ない… ◆w9XRhrM3HU
後藤が音ノ木阪学院から向かうルートを外れたのは、ふと点けてみた首輪探知機に四つの反応があったからだ。
一つは単独で西の方から動いており、残りの三つの内、二つは一箇所に止まり、最後の一つはこの辺りを移動し続けている。
田村玲子や
泉新一とその右手ならば、あの知能と高い戦闘力を考慮すれば、単独行動を取るかもしれない。
逆に肉の盾として人間を囲い、一箇所に止まり続け殺し合いに乗る参加者との遭遇リスクを減らそうと考えても不自然じゃない。
学校から離れていない可能性もなくはないが、どちらにせよ。どれかが、田村玲子か泉新一である可能性は低くないと考え、後藤は一旦進路をずらし寄り道をする事にした。
「……外れか」
「あ、貴方は……」
しかし、運のないことに、後藤の推測は外れた。
後藤が見つけたのは以前交戦した
婚后光子。
興味深い異能力者ではあるが、単独では後藤の相手ではない。
「腹を満たすには少し小さいが……まあいいだろう」
「後藤……」
「……戦う前に聞いておくか。泉新一か田村玲子、どちらかに会ったことはないか」
「泉……」
両者とも、聞き覚えのある名前だ。特に新一に関しては直接出会っている。
新一の警戒していた通り、後藤はこの二人を殺害するつもりだ。
「知っていたところで、貴方に教える義理はありませんわね」
「そうか」
光子はジリジリと後ろに下がりながら、前かがみになってしゃがむ。
後藤が変形を終え、刃を奔らせるのと光子がコンクリートに触れ演算を終えるのはほぼ同じ。
「空力使い」の噴射で地面は隕石の落ちたかのように窪み、ひとつのクレーターを形作る。
安定した足場をなくし狼狽する後藤。刃は光子へは届かずない。その間に距離を取り、光子は後藤を倒せる噴射物を見繕う。
近くの建物に触れ噴射点を設置し、後藤に向けて飛ばす。
「大きいだけだな。速度がまるで足りん」
「ッ!」
後藤を押し潰さんとする砲弾と化した建物。その下を純粋な脚力のみで後藤は潜り抜ける。
後藤の背後で建物が地面に激突し、大きな地響きを立てた。
そのまま、一瞬で後藤は光子へと肉薄する。
二射撃目に移ろうとする光子に足払いを掛け、転ばせる。
空力使いは触れるものがなければ、無力。空中ではなおさらだ。
ほんの僅か。地面に叩きつけられる前の短い浮遊時間の間こそ、光子が能力を行使できぬ安全な時間。
「……やっ……」
後藤が刃を振るう。
狙うのは光子の首。光子の首輪を解析用のサンプルとして手に入れるからだ。
「―――こ、の!!」
だが、ここで後藤の失策は光子の首輪を万が一にも誤作動させないよう、気を使い僅かに腕の動きが鈍ったこと。
その結果、悪あがきが間に合ってしまう。
自らに設置した噴射点で光子は強引に飛んでいく。後藤の刃が空を切り、コンクリートの突き刺さった。
「……確か、自分も飛ばせたんだったな」
以前と同じミスを繰り返したことを反省しながら、後藤は光子の飛ばされた方角を追いかける。
確か、記憶が正しければあの方角には二つの首輪の反応もあったはず。
そこに田村がいれば丁度良い。
□
「あの忌々しいゴキブリめ……撒いたか?」
ゼェゼェ、息を切らしながら
エンブリヲは何度も背後を確認する。
瞬間移動で一度は撒いたものの、すぐに追いつかれ何度も何度も瞬間移動を使いながら、尚もしつこく追いかけてくる黒。
黒い服装で素早く走ってくるその様はまさしくゴキブリと言ってもいい。
イリヤに追いつくどころではなく、むしろ見失い、興じたくもない鬼ごっこをするハメになってしまった。
「害虫め……いずれは駆逐してやろう」
だが、その黒も完全に撒いた。もうあの黒いコートは見えない。
近くにあったコンビニに入り、ペットボトルの紅茶を手にする。
息を整えながらディパックを置き、ノソノソとディパックから這い出ると分身を消した。
「……ここの女性は些か乱暴が過ぎるな」
股間を擦りながら、
美樹さやかとの邂逅を思い起こす。
男性の局部に剣を刺すという蛮人の如き所業。強さこそあれど美しさはない。
最早、抱く価値はなく、憎しみの対象でしかない。
「やはり、私に相応しい女性は
アンジュだけ、ということか。
これはアンジュ以外に、現を抜かした罰だとでも思っておこう」
ペットボトルの蓋を開け、紅茶に口を付ける。
茶葉の香りと、砂糖の甘さが蕩け合い、味気なかった口内を満たし、水分を求める喉を潤していく。
普段から飲む紅茶と違い、あくまでジュースとして作られたインスタント。それでも、今のエンブリヲにはこの上ないオアシスに感じられた。
「……紅茶を飲んで、生き返ったと感じたのは久しぶりだ」
続けて二口目を飲み、エンブリヲは満足そうに蓋を閉めた。
「さて、クロは……今は保留だな。どうせ感度50倍でろくに動けないだろうからね。それよりも……」
ディパックの中で念には念を入れ、クロエの感度を50倍に設定しておいた。
一人で自由に動くことは早々出来ないだろう。
ディパックを注意しながらもエンブリヲは立ち上がり、コンビニの店内を見渡す。
それから、ある商品棚の前に立つと陳列している商品をどかし始める。
そして、奥にある一つのスピーカーを取り出した。
(ふむ、やはり放送はスピーカーか。それもかなり旧式だな。
無線だが、マナのような力を使っている形跡もない。……広川の技術が、高いのか低いのか図りかねるね)
スピーカーの中身を解体してみるが、特にこれといった特徴もない。
マナを使わない単純な科学技術で作られている。
下手に手の内を見せるよりは、より低い技術で賄おうとしているということか?
(少なくとも広川には私を不確定世界から切り離し、独立させる力。それに加え、異世界への干渉及び時系列の操作。そして異能を制御出来る。
私の目から見てもあの男は異常だよ)
不死を奪い、異能を丁度良く調節し、参加者の呼ばれた時間―――少なくとも、アンジュの台詞から推測するに、彼女はエンブリヲを倒したと思っている時間から来た―――を操作する。
挙げていけば実に広大で底の知れない力の持ち主だ。
(しかし、だ。認めたくはないが、広川は私と同等かそれ以上の万能の力がある。
その割には殺し合わせる方法がまどろっこしい。首輪を嵌めさせて、数日中に最後の一人になれ……。
私なら、殺しあわさざるを得ないルールなり環境にしている。広川はあえて自由を与えることで参加者の葛藤が見たいのか。だが、広川はその手の人種ではないように見える)
エンブリヲの長年の経験からの判断だが、広川は娯楽に没頭するようなタイプには見えない。
どちらかといえば仕事人間、何らかの信念を抱きそれを真っ当しようとする人間だろう。
だがこの殺し合いはどちらかといえば、無駄の多い娯楽的な催しだ。
広川の性格に反している。
(つまり、無駄を入れる理由があったのだ。……どうして? 我々に自由を与え何がしたいのだ奴は?)
考えられるのは、先ず広川が傀儡であることだ。
広川自身に力はなく、広川を操り殺し合いを主催する真の黒幕が居る。
これならば、広川の性格を考慮しても矛盾は少ない。
(元より、趣味の悪い催しだ。娯楽目的以外は殆ど考えられん……。まあいい、今はそんな事を考えても仕方ない)
そういえば他者の、それも人間の考察など、随分と久しい。調律者としての力を手に入れてから、人間の目線で物を見たことなど一度もなかった。
(全く忌々しいことだ。私がこんな下らん、考察をせねばならんとは)
腸が煮え繰り返りそうなのを堪えながら、エンブリヲは冷静であろうとする。
落ち着かせるように首輪を撫で、手にひんやりとした冷たさを感じた。
(首輪か……。不確定世界に干渉できれば……。とにかく今は解析用のサンプルが必要になるな)
普段のエンブリをならばわざと死に、不確定世界の自分と入れ替わることで首輪を強引に外せた。
だが今はその術が潰された以上、首輪を解析し解除しなければならない。
ここまで女に感けてばかりで何も考えていなかったが、そろそろサンプル回収にの為、積極的に参加者を殺す必要が出てくる。
(……いっそ、サンプル調達の為にクロをここで殺してしまうか? 戦力になると思ったが、ここの女共は蛮人だ。
容姿が如何に優れていようと私の愛を理解すら出来ない、野獣の如き下等さだ。それにこの少女は放っておけば、いずれ私の寝首を掻きそうな予感がある)
クロエを使いやすい駒だと思い温存していたが、果たして彼女を御しきれるか?
不死の力があった頃ならばともかく、現状のエンブリヲは下手に死ぬことが出来ない。
クロエを調教しようにも、リスクとメリットを考えるとリスクの方が大きい。
以前、モモカの目を介して見たからこそ分かるが、クロエはただの少女ではない。如何に経験を積んだかは分からないが、クロエは間違いなく戦士だ。
何時何処でも、生きてさえいればエンブリヲを殺そうとする。そんな少女を手元に置き続けるのは危険すぎる。
クロエの自由を奪っている、感度50倍もエドワードのように脳に干渉する術がないとも言い切れない。
ここで殺し、首輪を奪ったほうが保身を考えるなら安全かもしれない。
(今まで散々な目に合ってきたからな。……やはり、慎重を期するか)
二度に及ぶ局部破壊はエンブリヲに慎重さを取り戻させ、性欲を捨てさせた。
警戒しながら、ディパックをひっくり返しクロエが滑り落ちてくる。
体をひくつかせながら、声を懸命に押し殺しているのは、エンブリヲに屈しない為の意地か。
「くっ、殺しなさい……!」
「ああ、そうさせて貰うよ」
素っ気無く返答すると、エンブリヲはパンプキンをクロエに向けた。
下手に近づいて逆襲を食らうこともなく、射撃も確実に外さない絶妙な距離。
(何で、近づかないのよ……!?)
クロエはエンブリヲが性欲に負け、距離を詰めてくるのを見越し最後の力を溜めていた。
だが、予想に反しエンブリヲは保身を取り、決して近づかない。
(あれで射撃されたら……かわせない……どうすれば……)
感度50倍の快楽は拘束具のようにクロエに纏わりつき、自由を許さない。
投影も集中できず、普段の双剣を創る程度。それだけではパンプキンを防ぐのは難しく、防いだところで身動きできなければ次弾で終わる。
「さようなら、クロ。成長すれば美しい女性に育っただろう」
「嫌だ……イリヤ……」
―――世界が逆に回転する。
顔面が熱く、激痛が走る。妙な浮遊感と共にエンブリヲは吹っ飛ばされた。
最後に見たのは、ガラスをぶち破りコンビニ内に飛び込んで、エンブリヲに激突した少女と、その後ろを追いかけてくる化け物の姿。
奇妙な光景を目に焼き付けながら、エンブリヲは意識を落とした。
□
クロエを救ったのは、コンビニのガラスをぶち破り突入してきた光子。
エンブリヲを巻き込んで、二人は壁に叩きつけられた。
呻き声を上げながら、意識を無くした二人を尻目にクロエはもう一人の乱入者に視線を向ける。
風を切る音と同時に甲高い金属音が耳を付く。
黒の短剣に阻まれた乱入者の刃は勢いのまま弾かれて、自身も一気に後方へ跳躍する。
クロエが双剣を携え、前に立つ後藤を睨みつける。
「アンタ、何よ……」
「後藤」
エンブリヲが気絶した事で感度50倍が解け、クロエの体に自由が舞い戻った。
体の調子を確認しながら、クロエは干将・莫耶を構えなおし、後藤との間合いを計る。
(不味いわね。魔力が……長期戦はキツイ)
体力自体はさほど問題はない。快感も鳴上と違い、短時間で解けた為後遺症は殆どない。
だが、魔力だけは着実に減っていき、底まで近いのが嫌でも感じられらた。
戦いを長引かせれば長引かせるほど、消滅の危険性が高まる。
そんなクロエの思いを知ってか知らずか、一気に跳躍し後藤は両腕の刃をクロエに斬りつける。
同じくクロエも両腕を振るい双剣で受け止め、二者の得物は火花を散らす。
十を超える斬り合いを経て、先に引いたのはクロエ。
干将・莫耶に皹が入り、軋んできている。骨子の想定が甘い、魔力不足による投影の精度が落ちてきているのだ。
あのまま斬り合えば、確実にクロエが殺されていた。
干将・莫耶を再度補強し直す。その様子は興味深そうに観察していた。
「電撃、氷、風、炎の次は剣か……異能というやつは種類が多い」
軽く呟いてから、後藤が再びクロエの間合いへと踏み込んだ。
初撃の上段を狙う薙ぎ払いを、剣を滑り込ませ受け流す。更に袈裟掛けに振り下ろした刃を屈んで避け、後藤の懐に潜り込む。
それから、クロエは後藤の胴にもう一つの剣で突きを放った。だが、剣は刃によって弾かれる。
(速い……!)
振るいきった腕を引き戻し、防御に回す。後藤が行ったのはたったのそれだけ。
言ってしまえば、ただの人間でも武器さえ持てば理屈上は可能な動き。
しかし、その速度が尋常ではない。秒すら待たず、より精密なその動きは人の域を出た者の動作。
後藤は防御を終え、再度攻撃に移る。
クロエは刃を弾きながら有力打を考え出す。
体を変質させる能力から考え、後藤は急所となる部位を硬質化させている可能性が高い。
恐らく守りが薄いのは、機動性を重視した脚部であるとクロエは推測した。
刃を弾きながら、転移を使い後藤の死角へ回り込む。
そして剣を後藤の足首へ奔らせる。
(獲った!)
速さもタイミングも全てが上々、だが後藤はそれを容易に先回り攻撃を回避し反撃を放つ。
クロエは干将・莫耶をクロスさせ刃を防ぐ。しかし、不調のなかで投影した干将・莫耶は限界を向かえ砕け散る。
そのままクロエは吹き飛ばされ、背中から地面に打ちつけられた。
「なんて奴……転移先を先読みした……?」
以前取得した、異能の先読みが生きた。クロエの視線の変化を即座に読み取り、網を張ったところ予測通りに事が運んだ。
この事から、後藤は自身の技量の上達を自覚すると共に、まだまだ甘いことを懸念する。
クロエは不意の自体にも反応できた。できるほど、後藤の反撃が遅かったのだ。
「やはり、練習が足りんな」
魔力の残量をざっと計算する。
剣の投影は数度、それ以上の高火力の行使は一度か二度が限度。コンディションは最悪に近い。
ここで打つ手は勝利ではなく、逃走が一番現実的だ。
もっとも逃走も非常に難しい。少なくとも後藤はクロエの逃走も考慮に入れ、逃走に使われるであろうルートに気を配っている。
それを掻い潜るのは至難だろう。
(キス……誰かキスさえさせてくれれば……)
「!?」
クロエの視界に黒い影が飛び込み、後藤に迫る。
異変を察知した後藤が屈む込む。影は後藤の頭上を通り過ぎながら、華麗に着地し懐からペットボトルを取り出す。
以前の戦いと既知感を感じながら、後藤は投げつけられた液体を跳躍し回避。
「あの時の黒い男か」
「黒!?」
遅れて現れた最後の乱入者。後藤がこの場に来て一番最初に戦い逃した男。
「考えれば、お前から異能の先読みのヒントを得たんだったな」
ある意味、後藤に異能を教えた始まりと言ってもいい。不思議と妙な因縁を感じてしまうものだ。
殺し損ねたという因縁を晴らすには絶好の機会だ。何より、先読みのいい手本にもなる。
この戦いで後藤の先読みに何が足りないのか、学び直すことができる。
「クロエ、戦えるか?」
「悪いけど、あまり戦力にならないわ……」
「そうか……下がってろ」
クロエを下がらせ、黒が一歩踏み出す。後藤は黒を伺いながら二本の腕で構えを作った。
黒が見た、以前の数に任せた攻撃とは明らかに戦闘スタイルが違う。
変えたのか、あるいは変えざるをえなくなったのか。
「―――ッ!」
後藤が一気に跳躍する。天井を足場に更に加速し黒へと特攻。
黒は商品棚へと飛び移り、包丁を投げる。後藤は後ろへ飛び包丁を避けながら壁に足を付け、黒の居る商品棚へと飛んでいく。
駄菓子やジャンクフードなどのお菓子が飛び散りながら、黒は後藤の後ろへと降り立ち結び付けていたワイヤーで回収しておいた包丁を後藤の首に突き刺す。
包丁は甲高い音を立てながら、砕け折れる。本来武器として作られたものではないとはいえ、後藤の首の強度は硬化された為、金属並みだ。
「チッ」
体が変質化出来るのなら、硬くもなれる。そう結論付け黒は後ろへ下がる。その瞬間、黒の居た場所を後藤の後頭部が刃化し抉った。
やはり速い。当てるのは中々難しいと後藤は感心しながら黒の方へ振り返る。
「……首に」
首、より正確には首輪に違和感を感じる。見れば首輪にワイヤーが巻き付いていた。
それを黒は強引に引っ張り、そして同時に電撃も流す。首輪に衝撃を与えることで誤爆を誘発させるつもりだ。
しかもワイヤーに触れれば感電のオマケつき。
衝撃は首輪のプロテクターた防げるが、皮肉にもそのプロテクターから感電してしまう。
それを理解した後藤は、左手の刃を元の手に戻し、ワイヤーを掴んだ。
「流石は日本製、良質のゴムを使ってる」
左手に嵌められていたのはゴム製の手袋。コンビニ内にあった物を利用したのだろう。
黒との初戦、
ノーベンバー11と御坂の連携の際、電撃の応用力を思い知った後藤は既にその対策も意識していた。
電撃の流れるワイヤーに触れても尚、後藤は以前変わりなく動きワイヤーを逆引っ張り返し、黒を引き寄せる。
そのまま勢いに流され後藤の右手の刃を前のめりになりながら避け、ワイヤーを包丁で断ち切り勢いを殺せぬまま壁に叩きつけられる。
体を打った痛みに声を上げる暇もなく後藤の刃を避け続ける。だが、ついには壁際まで追い詰められた。
正面から来る刃の突きを屈んで避け、黒は後藤の懐に潜り込み手を伸ばす。全身に電撃を纏わせた黒の手を後藤は左手で掴む。
「……少し前に、お前と声の似た契約者に同じ台詞を言われたことがある」
「何?」
「あの時は―――」
援護に来た仲間に助けられたが。黄の姿を脳裏に浮かべながらそう言い掛けようとして、黒の視線は弓矢を構えたクロエに向けられた。
クロエの唇は唾液で塗れており、横で倒れている光子もクロエと自らの唾液で唇を汚していた。つまり魔力補充を行ったのだ。
放たれた矢は後藤のプロテクトを以ってしても、防げぬと容易に判断させる。黒から離れ、矢が黒を貫こうとした瞬間、軌道を修正し後藤を追跡する。
「―――これも異能か……!」
赤原猟犬(フルンディング)。
「一度放たれた矢の標的は変えられない」という絶対の原則を覆し、標的を狙い続ける赤光の魔弾。
「溜めも長いし、お陰で魔力カラカラだけどね……」
真紅の尾を描き赤原猟犬は後藤の逆力に容易に追いついていく。
逃れきれない。そう判断した瞬間、赤原猟犬が後藤に着弾し起爆。
爆音が鼓膜を鳴らし、爆風がコンビニのガラスを片っ端から打ち破った。
「……終わったわ。……全く変態の次は化け物なんて、どんなビックリ人間ショーなんだか」
全身の力が抜けたのか、クロエが崩れ落ちる。
そんなクロエを横目に黒は気絶している光子の元へ向かう。
「エンブリヲが居ない……逃げたのか?」
黒が飛び込んだ時には、横で寝ていたエンブリヲが消えている。
周囲を警戒しながら、光子を揺らすと瞼を開き徐々に意識を取り戻す。
「う、うーん……」
「気付いたか?」
「……? ご、後藤は!?」
「奴はもう居ない」
慌てる光子を黒が落ち着かせ、後藤を倒した経緯を話すと光子は安堵の表情を見せる。
「クロ……」
「イリヤ?」
黒と光子が情報交換を交わしている間、ボロボロになったコンビニ内を銀髪の少女が恐る恐る覗き込む。
それはクロエの知るとおり、紛れもなくイリヤ。クロエは疑問を浮かべながら、イリヤへと近寄る。
「待て、そいつに近寄るな!」
「―――!?」
その瞬間、クロエの胴を斧が切り裂く。咄嗟に後ろに下がったことにより、傷は深くなく出血は少ないがイリヤに斬られたショックは重い。
次の行動に移るより早く、イリヤに腕を掴まれ引き寄せられ拘束される。
明らかにイリヤの……少女の力ではなかった。
「フフ……随分と姉妹愛が強いようだね」
「エンブリヲ!?」
「本当はこのまま逃げても良かったんだが、あの電撃の恨みは忘れないからね。害虫風情が……」
首を左腕が固定され、首下に斧を突きつけられる。クロエに妙な真似をするなという意思表示と共に黒達に動くなと示していた。
イリヤの姿から成人男性のエンブリヲのものへと変化する。
「さて、あの化け物を倒してくれた事は君達には感謝しているよ。……だが私を害した罪を忘れたとはいわせない」
エンブリヲは斧でクロエの頬を突きながら黒と光子に手持ちの荷物を寄越すよう要求。
渋々二人はディパックを放り渡す。エンブリヲは警戒したまま、二つのディパックを拾い上げる。
(転移……駄目だわ。魔力が足りない。投影も妙な真似をしたらばれるわね)
拘束されながらも気を伺うクロエだが、性欲に走らないエンブリヲは思った以上に隙がない。
局部破壊は、予想以上にエンブリヲに好影響を与えたのかもしれない。
「……あ、熱いですわねー」
「……」
「ち、ちょっと胸元開けてしまいますわ……」
そんななか、光子は目の前の男がエンブリヲであると
タスクの情報から推測していた。
そこで思いついたのがお色気作戦である。タスクの話を聞く限り、女性を好む色欲魔であることに間違いはない。
自慢じゃないが、光子は自分の容姿にそこそこ自信はある。少し胸元を見せればすぐにエンブリヲは油断するはずだ。
(……はしたないですが、これで悩殺されない男は居ませんわ)
自分の知りうる中で最も色っぽいポーズ、角度を計算しエンブリヲへとアピールするがエンブリヲは見向きもしない。
最早、局部破壊の為、彼は性欲をそそらせる事が出来ないのだ。
「残念だが、君のような女狐には何度も騙された。そういう手には乗らないよ」
「なっ……!?」
決死の策も無駄になり、冷ややかな視線を送られるだけの光子は屈辱を覚える。
「それよりも、無駄な動きをした罰だ」
斧の柄でクロエの胴の傷を抉る。クロエが苦悶の声を上げていく。
二人の表情が変わるが、動けば更にクロエを傷づかせることになり、動けない。
「いい気分だ。人間は私の手の内で踊る事こそが似合っているよ。やはり、私が導かねばね」
「そうか? お前も人間に見えるがな」
エンブリヲの背後より、声が掛けられる。
無機質な男の声、長身の痩せた体型。その姿は後藤のもの。
ただし、身に纏った服はボロボロで至る所が傷付いているが、その立ち振る舞いは以前と何も変わらない。
「貴様、死んだ筈じゃ……」
遠目ながらもマスタングが雪子を焼き尽くした光景を後藤が見た時、雪子の首輪はあれだけの炎を浴びながら傷一つなかった。
同じく後藤の首輪も後藤の硬化を無効化するなど、明らかに首輪には異能などの参加者の持つ能力を弱体化及び無効化する力を持っている。
一か八か赤原猟犬が着弾するその寸前、後藤は全身を硬化させながら、赤原猟犬の動きに首輪を合わせた。
結果は目の前の光景が物語っている。無傷でもないしかなりのダメージはあるが、四体の寄生生物のどれを失うでもなく後藤は生還した。
「チィ―――」
クロエを突き飛ばし、後藤の振るう刃を紙一重で斧で受け止める。
だが、衝撃に耐え切れずエンブリヲは吹き飛ばされた。
「瞬間移動か」
「何?」
瞬間移動で後藤の背後に回ったエンブリヲ。しかし既に刃に先回りされる。
刃が腕に掠り血を吹きながらも、だがエンブリヲは勝利を確信し笑った。
一瞬にして後藤の感度は50倍にまで引き上げられ、その全身を快楽地獄が覆いつくす。
「ぬ、ぬおおおおおおお!!?」
唐突に現れた未知の感触に戸惑いながら、後藤は直立不動のままエンブリヲ視線を向けた。
「何だ、これは……動き辛いぞ」
「フッ、分かってもらえたかな、これが調律者の力だよ。君のような害獣では到底及ばないね」
「……なるほど、痛覚ではなく快感を攻撃手段にする。中々、工夫はされている。だが、
DIOと同じで大した脅威はないな」
「何だと……?」
しかし、後藤はぎこちないながらも体を動かしエンブリヲへと体当たりをかます。
あまりの速さゆえ、回避しきれなかったエンブリヲはそのまま吹っ飛ばされ、トイレのドアへと激突しトイレの中へとぶち込まれる。
不快なアンモニア臭を吸いながら、エンブリヲは痛む体に鞭打ち瞬間移動でその場から離れる。
エンブリヲの居た場所を再度、後藤が体当たりで抉り小さいクレーターが出来るのをみながら、エンブリヲは疑問を口にした。
「馬鹿な、感度を50倍にしたはずだ……何故動ける?」
「これは動けない異能じゃない。動き辛くするだけの異能だ……。繁殖には役立つだろうがな」
後藤に感度50倍が効かないのではなく、効いてはいるが、本人が気にしないだけに過ぎない。
寄生生物は鈍感なのだ。快感があろうがなかろうが、動きに支障がなければどうでもいい。
エンブリヲが舌打ちをしながらパンプキンを抜く。
ピンチによりパンプキンの威力は増幅されていくが、ピンボールのように跳ね続ける後藤には掠りもしない。
「速い……!? 何故当たらない!」
「当てる為の工夫をしろ。人間は地球上でもっとも賢い動物のはずだろ」
「調子に乗るな!」
二人の戦闘を他所に黒と光子がクロエを回収しコンビニを離脱しようとする。
後藤はエンブリヲを無視し、黒の元へと直行する。
戦闘欲求を満たすという点において、エンブリヲより黒やクロエの方が価値があると判断したのだ。
それがまた、エンブリヲのプライドを酷く傷つける。
「逃げるな! 戦え!!」
後藤の刃が迫った瞬間、コンビニの壁が捲り上がり砲弾となって後藤に襲い掛かる。
この現象が「空力使い」のものである事はすぐに察しが付いた。
砲弾を避け、黒達に追いつこうとした瞬間、天井の瓦礫が崩壊する。狙ったのは後藤ではなく天井だったのだ。
コンクリートの雨の中を後藤が脱出する。
「―――逃げ足が速い奴らだ……」
瓦礫を抜けた時には既に黒達の姿はなく、エンブリヲの姿も確認できない。
首輪探知機でも反応がないことから遠くへ去ったのだろう。
(……仕方がない)
戦闘欲求を満たせないもどかしさを覚えながら、後藤は思考を切り替えた。
光子との戦闘で分かった事が一つある。光子に泉新一の名を聞かせた時、僅かにだが反応があった。
光子の進行方向から合わせて考えると、泉新一は西に居る可能性が高い。いっそ西に向かうのもアリかもしれないが。
(……やはり、田村玲子からだな)
後藤の勘としては泉新一が居るかもしれない西側の図書館も気になったのだが、泉新一の右手の寄生生物は同種の中でも冷静沈着で頭も回る。
乱戦を警戒し、会場の真ん中にある施設に止まり続けるとは考え辛い。
ミギーに対して後藤は一日に数時間の深い眠りや、泉新一に感化された心情の些細な変化などの事情を知らぬ為、この推測は外れているのだが。
方針を定めた後藤は脚部を変化させ走り出す。
再び五体のパラサイトを経て、完璧な後藤となる為に。
□
「くっ、害獣め……!」
エンブリヲが後藤への毒を吐く。
後藤も同じだ。タスクやブラッドレイ同様、忌々しい下等生物。
その手の輩に限ってエンブリヲに楯突き、邪魔を始める。
「滅ぼさなくては……。あのような害獣を、私の作る世界で野放しにする訳にはいかない」
タスク達への怨念を殺意に変えながら、エンブリヲは冷静さを取り戻し、ディパックを拾った。
それはクロエの持っていたディパックだ。どうやら、黒と光子は自分の分は回収したらしいが、クロエの分までは手は回らなかったのだろう。
これで更に装備を充実させることが出来る。
「……私は少し、期待していたのかもしれないな。私の創造から離れ、独立している異世界に」
そしてエンブリヲは自嘲気味に呟いた。
「人は野蛮で好戦的でまるで獣だ。
だから、私は世界を創り直した。今度は道を誤らぬよう私自らが手を加えた。しかし、今度は堕落する。
人間は何も変わらない。だが、私の知らない異世界ならば……そう思っていたが、やはりここでも人は同じだ。
むしろ野獣と言っていい。更に悪化している始末だ」
これまでの経緯を振り返りながら、エンブリヲは自らの体に刻まれた傷の数々に視線を向ける。
あまりにも、粗暴で野蛮で下賎過ぎる猿共。調律者を理解しえぬ愚か者しか居なかった。
思い出すだけで、二度も破壊された局部が疼く。
ある意味、異世界の人間は更に下等な退化を遂げていると言ってもいいだろう。
「私は失望した。そして決めたよ。期待をするのはもう止めだ。この殺し合いの世界もまた全て一つに融合し新たな世界として創り直す。そしてそこで生きるのは私とアンジュ、君だ」
全ては世界の調律と愛しきアンジュの為に。その先に新世界を描きながら、エンブリヲは戦いを決意する。
「フフッ、広川。待っていたまえ、この場の全てを抹消しアンジュを連れて君の元へ行くと必ず約束しよう。
調律者として、思い上がった愚者に正しい罰を与えなければね」
□
後藤達を撒いたのを確認し黒は足を止めた。
魔力不足で動けないクロエを降ろし、黒も腰を下ろして一息つく。
「ねえ、悪いけど私をあの娘のところへ連れてってくれない?」
「……? 構わないが」
クロエの頼みを聞き、黒はクロエを担いで光子のところへ連れて行く。するとクロエは光子の顔を両手で固定すると顔を近づける。
光子が頭を傾げているとそのままクロエは強引に引き寄せ、そして唇を重ねぶちゅっとキスをした。
「ん……んぅ……んん……ぅぅ……」
「何をしている? 苦しがってるぞ」
「ふぅ……こうしないと私が死ぬのよ」
キスの刺激が強すぎたのか、光子が呆然とした顔をする。
「な、何ですの……一体何が……。それに私のファーストキスが……」
「悪いけど、もうこれ二度目よ」
「え……?」
衝撃の告白を受けながら、光子は両手を付き顔を項垂れる。
それから数分立ち直れなかったが、ふと思い出したかのように光子は顔を上げた。
「……貴方、もしかして蘇芳さんの知り合いの黒さん、でしょうか?」
「どういうことだ? 俺にはそんな知り合いは居ない」
放送で呼ばれていた名前の一つに蘇芳という名があった。
黒も妙に印象に残っていためにすぐに記憶を思い起こせたが、よもや知り合いと言われるとは思いもよらない。
疑問を浮かべながら、黒は光子に今までの経緯と共に蘇芳についてたずねていく。
情報交換を終えて分かったのが、蘇芳が黒の時系列より二年先の未来から来たということ。そこではどうやら猫が生きており、MI6のドールを連れて黒と四人で旅をしていたらしい。
到底信じられない話だが、クロエが割り込み参加者の呼ばれた時期が違うかもしれないと、考察を話した事で黒もその事実を認め始める。
もっと詳細を聞きたかったのだが、短い付き合いもあり、尚且つ蘇芳もそもそも事件の詳細を全て知っている訳ではなかった為、それ以上は何も聞き出せなかった。
「時間のズレなんて、到底信じられませんが……」
「私と最初に行動してた
ヒルダも、エンブリヲを殺したって言ってたのに、当の本人はあれだけピンピンしてるのよ? 多分、他の参加者もこういう話の食い違いが多いんじゃないかしら」
そういう魔術を知識として知っているのかクロエはあっさりとそう決め付ける。
光子はやはり話しにあまり付いていけないが、タイムマシンの開発に広川は成功したのだろうと無理やり結論付けて納得した。
「でも、そうなると蘇芳さんは、誰も知り合いの居ないなか死んだのですね……」
短い付き合いだが後藤との死闘で共に戦ったなかだ。知り合いにその死を伝えるのが、蘇芳に対しての供養代わりになるのだろうと思っていたが、その知り合いすら居ない。
ずっと蘇芳は一人で誰にも知られず死んでしまう事になる。
その事に光子は少し空虚さを覚えた。
「……二年後に会うのなら、今度は殺し合いに巻き込まれる前に助けてやればいい」
「え?」
「だから、お前の伝言は無駄じゃない」
光子を気遣ってか、黒は優しく言葉を掛ける。
その言葉が心に染み、光子の空虚さを消していく。
「そろそろいいかしら? 私はイリヤの元に行くつもりだけど」
「……イリヤの行き先に一つ心当たりがある」
「何処?」
「騒ぎ出す前に、イリヤは音ノ木坂学院に行くと言っていた」
それは奇しくも光子の行き先を同じ施設だった。
イリヤと情報を交換した際、黒はイリヤが田村という女性を信頼しているのを話の中から感じ取っていた。
あの錯乱した中で無意識に信頼できる大人の元へ向かうのは、子供としては自然な行動だろう。
「確証はない、ただの憶測だがな」
「……いや、イリヤはあれでマザコンなところがあるし、その田村って人をママに重ねてたのかも」
「実は、私もそちらに用がありますの。良かったら、ご同行させてもらっても?」
「良いわ。というか、私からしても来て貰ったほうが助かるのよ。色々と」
「色々……?」
一先ずの行き先を決めたところで、戦闘の後ということもあり僅かに休息をとる。
そのまま黒は口を閉じ思案に耽った。
(……何故、二年後の未来。俺は銀と一緒に居ない?)
蘇芳の話を鵜呑みのするのであれば、二年後に銀は黒の元に居ない事になる。
あの話に出てくるのは、猫、ジュライ、蘇芳、そして黒だけだ。
死んでいるか、あるいは何らかの要因で別れざるを得なくなったのか。
何にせよ、彼女の身に何かがあったのは間違いない。
銀を早期に見つけ保護することで最悪を回避すべきだ。
(銀……)
銀との合流もそうだが、戸塚の仲間も探しておく必要がある。
それが最期にイリヤと戸塚の仲間を助ける。それが最期に戸塚と交わした約束だ。
(
雪ノ下雪乃か……こいつも後で合流しておく必要があるな)
イリヤの情報が確かなら、既に所在は掴めている。
不安と交わした約束を胸に募らせながら、黒は今の僅かな休息に身を任せた。
□
(魔力の残量は決して多くない……下手な魔術で無駄遣いできないわ)
光子から魔力を補充したクロエだが、その量はイリヤのものと比べれば微々たるものだ。
早目にイリヤ、最悪イリヤでなくとも魔術師に関連する人物に魔力供給をしてもらうべきだろう。
(イリヤ……無事よね? どうしてあんなことに……)
イリヤが戸塚を殺そうとした場面をクロエは未だに忘れられない。
人が変わったかのように動き、全裸の男を殺そうとし庇った戸塚を死なせてしまった。
分からない。どうして、イリヤがあんな凶行に走ったのか。
(洗脳かしら……。それも、本人の意識を残す、えげつない……)
だとしたら、クロエはその犯人を許すことが出来ない。
イリヤは人殺しだ。望まぬ殺人を犯し、その罪を背負い続けなければいけない。
何故、イリヤなのか。手を汚させるならもっと適任が居たはずだ。
(なんで……イリヤなのよ……)
強い怒りが込み上げる。イリヤを道具にように操った存在が居るのだとしたら、クロエはその存在を許すわけにはいかない。
(―――必ず探し出して……イリヤを弄んだ罪は清算させてやる)
口には出さず決意を固めながら、イリヤは空を見上げる。
(……そういえば、本当なら今日は海に行ってたのよね……)
今頃は付き添いで来てくれる筈の士郎や、学校の友人達はイリヤ達の事を探しているのだろうか。
龍子辺りは一人でも構わず海水浴に行っていそうだが。
(帰った時、皆に何て言えば良いのかな……)
【F-5 市街地/1日目/昼】
【後藤@寄生獣 セイの格率】
[状態]:両腕にパンプキンの光線を受けた跡、全身を焼かれた跡、疲労(大)、ダメージ(大) 、寄生生物一体分を欠損
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、首輪探知機、拡声器、不明支給品0~1、スピーカー
[思考]
基本:優勝する。
1:泉新一、田村玲子に勝利し体の一部として取り込む。
2:異能者に対して強い関心と警戒(特に毒や炎、電撃)。
3:セリムを警戒しておく。
4:余裕があれば脱出の手掛かりを集める。首輪も回収する。
5:南に向かい田村怜子を探し取り込んだ後DIOを殺す
6:西に泉新一か……。
[備考]
※広川死亡以降からの参戦です。
※異能の能力差に対して興味を持っています。
※会場が浮かんでいることを知りました。
※探知機の範囲は狭いため同エリア内でも位置関係によっては捕捉できない場合があります。
※デバイスをレーダー状態にしておくとバッテリーを消費するので常時使用はできません。
※敵の意識に対応する異能対策を習得しました。
※首輪を硬質化のプロテクターで覆い、その上にダミーを作りました。
※首輪の内側と接触している部分は硬質化して変形しません。
※寄生生物一体を欠損した影響で両腕から作り出せる刃の数が2つに減って全身のプロテクターの隙間も広がっています。
※黒い銃(ドミネーター)を警戒しています。
【エンブリヲ@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】
[状態]:疲労(極大)、服を着た、右腕(再生済み)、局部損傷、電撃のダメージ(大)、参加者への失望
[装備]:FN Five-seveN@ソードアート・オンライン
[道具]:ガイアファンデーション@アカメが斬る!、基本支給品×2 二挺大斧ベルヴァーク@アカメが斬る!、浪漫砲台パンプキン@アカメが斬る!
クラスカード『ランサー』@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、各世界の書籍×5
基本支給品×2 不明支給品1~3 サイドカー@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞
[思考]
基本方針:アンジュを手に入れる。
1:舞台を整えてから、改めてアンジュを迎えに行く。
2:広川含む、アンジュ以外の全ての参加者を抹消する。
3:特にタスク、ブラッドレイ、後藤は殺す。
4:
サリアと合流し、戦力を整える。
5:タスクの悪評をたっぷり流す。
6:首輪のサンプルを入手しておきたい。
7:休みたい。
[備考]
※出せる分身は二体まで。本体から100m以上離れると消える。本体と思考を共有する。
分身が受けたダメージは本体には影響はないが、殺害されると次に出せるまで半日ほど時間が必要。
※瞬間移動は長距離は不可能、連続で多用しながらの移動は可能。ですが滅茶苦茶疲れます。
※能力で洗脳可能なのはモモカのみです。
※感度50倍の能力はエンブリヲからある程度距離を取ると解除されます
【F-5/1日目/昼】
【
クロエ・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
[状態]:疲労(大)、魔力消費(大)、胴に傷(手当て済み)
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]
基本:イリヤを守る。
1:音ノ木坂学院に行く
2:魔力の補給についてどうにかしたい。
3;キリトには……。
4:後藤を警戒。
5:イリヤを操った犯人を見つけ出す。
6:支給品を取り返したいが……。
[備考]
※参戦時期は2wei!終了以降。
※ヒルダの知り合いの情報を得ました。
※クロスアンジュ世界の情報を得ました。
※平行世界の存在をほぼ確信しました。
※参加者の呼ばれた時間が違っていることを認識しました。
【婚后光子@とある科学の超電磁砲】
[状態]:ダメージ(大)、疲労(大) 、腕に刺し傷
[装備]:扇子@とある科学の超電磁砲
[道具]:ディパック×1 基本支給品×1 不明支給品2~1(確認済み、一つは実体刀剣類)
エカテリーナちゃん@とある科学の超電磁砲
[思考]
基本:学友と合流し脱出する。
0:クロエと共に音ノ木坂学院に行く。
1:
御坂美琴、
白井黒子、食蜂操折、佐天涙子、
初春飾利との合流。
2:東部に向かい白井黒子、御坂美琴を探す。(当面の目的は黒子の向かった音ノ木坂学院)
3:何故後藤は四人と言ったのか疑問。
4:後藤を警戒。
5:御坂さんと会ったら……。
[備考]
※参戦時期は超電磁砲S終了以降。
※『空力使い』の制限は、噴射点の最大数の減少に伴なう持ち上げられる最大質量の低下。
※DARKER THAN BLACK、ラブライブ!、アイドルマスターシンデレラガールズ、鋼の錬金術師の世界観を知りました。
※
アカメ、新一、
プロデューサー、
ウェイブ達と情報交換しました。
※参加者の呼ばれた時間が違っていることを認識しました。
【黒@DARKER THAN BLACK 黒の契約者】
[状態]:疲労(大)、右腕に刺し傷
[装備]:黒のワイヤー@DARKER THAN BLACK 黒の契約者、包丁@現地調達×2
[道具]:基本支給品、完二のシャドウが出したローション@PERSONA4 the Animation
[思考]
基本:殺し合いから脱出する。
1:銀や戸塚の知り合いを探しながら地獄門へ向かう。銀優先。
2:後藤、槙島、エンブリヲを警戒。
3:
魏志軍を殺す。
4:イリヤに対して...
5:二年後の銀に対する不安。
6:雪ノ下雪乃とも合流しておく。
[備考]
※『超電磁砲』『鋼の錬金術師』『サイコパス』『クロスアンジュ』『アカメが斬る!』の各世界の一般常識レベルの知識を得ました。
※戸塚の知り合いの名前と容姿を聞きました。
※イリヤと情報交換しました。
※クロエとキリトとは情報交換済みです。
※二年後の知識を得ました。
※参加者の呼ばれた時間が違っていることを認識しました。
最終更新:2018年08月01日 16:09