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治療or執行

27話:治療or執行

今給黎涼華、クラリッサ・ブランチャードの二人は病院を訪れ、一人の男性と遭遇した。
不気味な笑い声を発する、長い白髪の白衣姿のその男は高光明秀と名乗り、医者だと言う。
白衣で辛うじて医者らしいと言う事は分かるが、逆に言うと白衣も無かったら単なる不審人物にしか見えない。

「で、高光さん、貴方は殺し合いには乗っていないのね?」

涼華が明秀に訊く。

「ええ…しかし、襲われたらそれなりに対処はするつもりですよ。
黙って殺される訳にも、いきませんからねぇ……ククク」

相も変わらず不気味な笑みを浮かべながら明秀が答えた。
本当にこの男を信用しても良いのだろうか、涼華とクラリッサが不安に思い始めた時。

「だ、誰かいるの……」

掠れた少年の声が聞こえ、三人は今いる診察室の入口の方へ視線を向ける。
するとそこには首の辺りを血塗れにしたリカオン獣人の少年が酷く辛そうな様子で立っていた。

「どうしたの? 大丈夫?」

心配した涼華が少年に声を掛けた。

「撃たれた、撃たれたんだよ……痛い……痛い」
「おお、それはいけませんね……」

少年が自分の怪我の事を訴えると、明秀が座っていた椅子から立ち上がり、少年の元へ歩いて行く。
明秀の容貌に少年もまた、涼華とクラリッサと同じようにたじろいだが、大人しく傷口を見せた。

「むぅ……これは消毒と軽い治療が必要ですね、隣の処置室で処置しますから、来て下さい」
「え? あ……はい」
「私は高光明秀、安心して下さい、私は医者です。殺し合う気もありません……貴方のお名前は?」
「お、俺は、小崎史哉、です」

明秀は小崎史哉と名乗ったリカオン少年を連れて隣の処置室へと入って行く。

「ああ、しばらく入って来ないで下さいね」

扉を閉める前に明秀は涼華とクラリッサに念を押した。
そして処置室の扉が閉まり、しばらくの静寂の後。


「ああああああああああああああああああああああああ痛ああああああああああああああ!!!!」


史哉のものと思われる壮絶な悲鳴が響いた。


「史哉君余り暴れてはいけませんよ」
「ふぎゃああああああああぁあああひぎいいいぃいいいいいい痛い痛いやめてえええええええええ!!!」
「しっかり処置しておかなければ危険ですからね」
「痛いっ痛いいいいいいいいいいいい!!!」
「フフフ、騒がしいですよ、黙れ餓鬼が」
「ひいっ……」
「おっと、すみません、冗談ですよ」

処置室の中で一体何が起きているのだろう。
二人は見てみたかったが、恐ろしくてとても見る事など出来なかった。

十数分後。

処置室から二人が出てきた。
史哉は頭部に、目と口と耳が出るように包帯を巻いており、涙を流したらしくその目は真っ赤で涙が滲んでいた。



【朝/E-6病院】
【今給黎涼華】
[状態]肉体疲労(中)
[装備]ベクターCP1(13/13)
[持物]基本支給品一式、ベクターCP1の弾倉(2)、スタングレネード(3)
[思考・行動]
0:殺し合いはしない。仲間を集める。
1:クラリッサさんと行動。
2:高光さん、小崎君と情報交換する。
[備考]
※服を着替えました。

【クラリッサ・ブランチャード】
[状態]健康
[装備]日本刀・三日月宗近
[持物]基本支給品一式、スピリタス
[思考・行動]
0:殺し合いはせず、何とか脱出する手段を探す。
1:涼華さんと行動。
2:高光さん、小崎君と情報交換する。
[備考]
※特に無し。

【高光明秀】
[状態]健康
[装備]ダガーナイフ
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:殺し合いをする気は無いが襲われたら容赦しない。
1:さてこれからどうしますか。
[備考]
※特に無し。

【小崎史哉】
[状態]後頭部から下顎付近にかけ貫通銃創(応急処置済)
[装備]防弾チョッキ(衣服の下に着込んでいる)
[持物]基本支給品一式、草刈鎌
[思考・行動]
0:死にたくない。
1:……。
[備考]
※特に無し。



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最終更新:2012年05月20日 00:05
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