ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko2989 そのせりふはいわさなえ!
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『そのせりふはいわさなえ!』 11KB
愛で いじめ パロディ 野良ゆ 21作目ましてこんばんは、キャンセルあきです
そのせりふはいわさなえ! ~こがさな天丼三尾乗せ~
キャンセルあき
■そのせりふはいわさなえ ~わちゆる編1~
その日ゆっくりこがさは、群れのげすまりさとでいぶから折檻を喰らっていた。
「ふざけないでね! こんなくさったなまごみさん、でいぶたちがたべられるわけないでしょおおっ!?」
「こがさのべろはくさってるのぜ!? ばかなのぜ? しぬのぜぇ!?」
「わちきをゆるしてね! さでずむはゆっくりしてないよ!」
懇願虚しく、こがさがゲスまりさにれいぱーされようとしたその時だ。
「まちなさい、そこのまりさとれいむ! こがさをいじめるのはぜったいにゆるさなえですよ!」
さなえが飛び出してきた。当然、物陰からタイミングを伺っていたのだ。
「ゆげ、まずいのぜ、さなえがきたのぜ!」
「でいぶはかろやかにさっそうとたいきゃくするよ! そろーり、そろーり」
「ゲスはぜったいにゆるさなえっ!」ビリッ バリッ
「まりざのおぼうじざんがあああっ!」
「でいぶのおりぼんざんがあああっ!」
二体のおかざりは、ぎりぎりまりさとれいむに見えなくもない、という程度に破壊された。
「こんなにゆっくりしていないまりさとれいむなら、こがさをいじめることもできませんねっ!」
「ま……まりちゃ、もうおうちにかえりゅのじぇえええっ!」
「まっちぇね! れいみゅをおいちぇいかないじぇねえええっ!」
ゆっくり出来なくなって幼児退行した二体は、這々の体で逃げ出した。
「さなえ! たすけてくれるなんて、ひょっとしてわちきゆるされたのかにぇ?」
「もちろん――」
「さなえ……」
「――こがさはぜったいにゆるさなえですよ?」
「ゆっぴぃ! だったらどうしてまりさとれいむをおいはらってくれたのおおっ!?」
「だって、こがさをいじめていいのはこのさなえだけなんですから!」
「おぅ……さでっずむ」
何事かを言いかけたこがさに、さなえ全力の体当たりが決まって吹っ飛ばした。
おわり。
■幕間 ~みんなのおいしゃ、えーりん先生!~
「ゆっくりしていってね、えーりん。それかられいむのはなしをきいてね。
れいむのかわいいかわいいおちびちゃんが、おしりがかぶれてないているんだよ!」
「ゆぅ……それはどうやらおむつかぶれね。しばらくはおむつさんをつかわないようにしなさいな。
しんぱいしなくても、あにゃるのまわりをやさしくぺーろぺーろしてあげればすぐになおるわ。
まったく、うんうんのあとはおむつをすぐにかえなさいと、あれほどいったじゃない」
「ゆぅぅぅ……やっぱりれいむがぺーろぺーろしてあげないとなのおおっ!?」
「こんどこそだてをさぼったら、まりさはりこんをかんがえているそうよ、れいむ」
「ゆゆ、ゆっくり、していってね――え、えーりんせんせい!
まりさ、まりさね、"かり"のれんしゅうちゅうにまたころんじゃったんだぁ!
おとうさんもおかあさんも、つむりのほうをみてばっかりで、まりさをきにしてくれないから、
えーりんせんせいにやさしく"ちりょう"してほしいよ!」
「ゆぅ……だいじょうぶね、このくらいならわたしのぺーろぺーろでなおるわ。
まりさちゃん、こっちをむきなさい……ぺーろぺーろ。いたいのいたいのぺーろぺーろ」
「ゆふふふふふふ! やっぱりえーりんせんせいのぺーろぺーろはゆっくりしてるよぅ!
まりさ、またおけがをしちゃったら、やっぱりえーりんせんせいにぺーろぺーろしてほしいな!」
「……けがはなんどでもなおしてあげるわ。けれどじぶんでじぶんにきずをつけるのはやめましょうね。
さびしくなったら、いつでもすーりすーりをしてあげるから。ね、なくのはやめましょう、まりさちゃん」
「えーりんー。ちぇんのありすが、こいしさんにつまづいてかなりふかいきずをおっちゃったんだよー。
かわがやぶけて、なかのくりーむがもれてきてるんだよー!」
「ゆぅ……それはぺーろぺーろではなおりそうにないわね。
わたしのうんうんをもっていきなさい――きずぐちにそれをぬりこめば、すぐになおるわ」
「ありすをたすけるためとはいえ、ちぇんにはすこしわからないよー。
"なっとくっ!"はできるけれど、『うんうんぷれい』はでぃーぷすぎてわからないよー」
「しんじつはときとしてつらいものだわ。ありすにはだまっておくのよ、ちぇん」
「むきゅ、えーりんにそうだんがあるのだけれど、ちょっといいかしら?
らんが、つがいのちぇんをいじめてけがをさせてしまうの。ちぇんをどうにかしてあげられない?」
「ゆぅ……そのもんだいは、ちぇんよりむしろ、らんのほうにちりょうがひつようだわ。
いちにちいっかい、わたしのところにくるようつたえておいてくれるかしら?」
「わかったわえーりん。ほんとうにたよりになるゆっくりね。
……まえはとってもなかのよいつがいだったのに、ぱちゅはざんねんでならないわ」
「わたしもよ、ぱちゅりー」
「えーりん、えーりん、たすけてえーりん!
まりさのれいむが、"えっとう"ようにくばられたごはんさんを、おうちにはこぶまえにはんぶんたべて、
そのせいでふとっておうちにはいれなくなっちゃったんだよ!
えーりん、なんとかできないのぉ!?」
「ゆぅ………………ごめんなさいまりさ、さすがのわたしもばかにつけるくすりはないわ」
「……ゆっ!?」
「ばかをなおすほうほうなら、ひとつだけあるわよ、まりさ」
おわり。
■そのせりふはいわさなえ ~わちゆる編2~
その日ゆっくりこがさは、腐った生ゴミの山に身体から突っ込んでむーしゃむーしゃしていた。
「うむむ、このまざりあったなっとうとちーずのにおいがぜっぴんだにぇっ!」
と、物陰からタイミング良く飛び出したさなえが、こがさにビニール袋を被せて体当たりした。
「くっさいこがさはゆるさなえ!」
直で体当たりするのは嫌だったようだ。
目をつぶって体当たりに耐えようとしたこがさ。
さなえがこないので目を開けると、山盛りのゆっくりふーどが目の前にあった。
「なまごみさんじゃなくって、このゆっくりふーどをたべるのです。それが"しんこう"です!」
「…………ゆ…………? さなえ、そのごはんさんはなんなのかにぇ?」
「もちろん、のらゆっくりであるさなえにはゆっくりふーどなんてとてもあつめられないので、
みっかかんほどHENTAIおにいさんの"すっきりーどれい"になってきました!」
「そんなごはんさん、わちきおもすぎてたべられないよ!」
「あら、もっとかるいごはんさんがよかったですか?
ごしんぱいなく、にんげんのHENNTAIおにいさんとでは、さなえはにんっしんっしませんから!」
「そんなこときいていないでしょ。どうしてそんなことをしたのかぎもんだにぇ!」
「わからずやのわちきはゆるさなえ!」
「ゆっぴぃ! さなえぇ……いま、さなえからたいあたりをくらったわちきは、そのぶんゆるされるのかにぇ?
そこのなまごみさんでぐるめしてもゆるされるのかにぇ?」
「もちろん……」
「さ、さなえ……」
「――こがさがなまごみさんをたべるなんて、ぜったいにゆるさなえですよ!」
「ゆっぴぃ――!」
「かんちがいしないでくださいね。
このごはんさんは、こがさになまごみさんをたべさせないためだけにもってきたんですからっ!」
「おぅ……でりっしゃす」
何事かを言いかけたこがさの口一坏に、さなえはゆっくりふーどを詰め込んだ。
おわり。
■幕間 ゆっくり自動販売機
ゆっくり自販機――「透明な缶」に入れられたゆっくり達が自動で売られる機械だ。
「まりざをがいゆっぐじにじでぐだざいいいいっ!」
「でいぶは、にんげんざんにゆっぐじじでほじいいんでずううううっ!」
その最下段で、売れ残ったまりさとれいむが、一缶百円の叫び声を上げていた。
『ずっといっしょにゆっくりしよう』
かつて誓ったまりさとれいむ。
日に日に肥える彼女らは、今や居場所が再下段――缶一坏に大きくなれば、廃棄処分で他ゆんの餌だ。
あすあさってにもベンダーが、缶ごと回収していくだろう――そんな予感がしたある日、
財布を手にした少年が、一人自販機の前に立つ。
つぶらな瞳と赤い頬、なんとゆっくりした人だろう。
自由の予感と希望に満ちて、陳列されたゆっくり達は、みな一斉に色めき立った。
「おにいざあああぁぁん! まりざは! まりざはゆっくじできるゆっぐりでずうう!
おにいざんを、かならず! ゆっぐじさせてみせまずううううっ!」
「でいぶは、でいぶはすこしくらいいじめてもらってもかまいまぜんからあああっ!
どうが! どうがここからだじで! かいゆっくじにじでくだざいいいっ!」
このさい彼が虐待好きの、鬼威惨でも構わぬと、訴え始めたれいむとまりさ。
下段の普通種に負けじとばかり、上段住まいのゆっくり達も、ひときわ声を張り上げる。
財布を覗く少年に、取り出された百円玉が、自販機に吸い込まれた。
最上段の子さなえに、一度は向いた指先は、中段のみょん隣のちぇん、下段のぱちゅりーありすを過ぎて、
なんと驚くべき事か、まりさとれいむに向けられたのだ。
ぴっ…………うぃーん……がたん。
……ちゃりん。
ぴっ…………うぃーん……がたん。
少年の手にした百円玉は、二枚も自販機に吸い込まれ、代わりにまりさとれいむの缶が、
転がり飛び出てきたのであった。
これには他ゆんも大喜び、なんといっても最下段、底まで落ちたゆっくりだって、
ちゃんと人に買われると――飼われる希望が見えたのだから。
「あ、ありがとうございまずうううううっ! にんげんざんんんっ!」
「れいむ、いっしょうけんめいにんげんざんにゆっくりしてもらいまずうううっ!」
手狭で苦しい缶の底、身体を丸めて土下座して、感謝を示すまりさとれいむに、
少年は救いの手を伸ばし、
「れいむううう! よかったねえええっ!」
「まりさあああっ! れいむたち、ようやくゆっくりできるねええっ!」
そして二本の丈夫な缶を、自販機の前に横並べ、真上にずいと踏み乗った。
取りい出したる千円札が、自販機の口に吸われ行く。
「「……ゆ?……」」
二匹の缶を踏み台に、その少年の指先が、やっと目当てのボタンに届く。
ぴっ……がちゃり。
少年の靴底しか見えない二匹の耳に、最上段の陳列ケースが開く音と、
「こんにちは! さなえはさなえです。ゆっくりしんこーしてくださいね!」
バッジ無しさなえの、元気なあいさつが響いた。
「ほんとうによろしいのですか? さなえはしんこーだけです。ばっじはないですよ?」
「うん、僕、前からさなえを飼いたいなって思ってて、おこずかいを溜めていたんだ。
まさかボタンに届かないとは思わなかったけど」
「よかったです……ほんとうに、どうかおにいさん、ゆっくりしていってくださいね!」
そして一人と一匹は家路につく。状況と少年に取り残された二匹は、唖然とそれを見送り。
「ど、どぼじでまりざをおいでいくのぜええええええええええっ!?」
「ま、まってね! れいむをいっしょにつれていってねええええっ!」
少年の影が消えた後で、ようやく呼びかけを再開した。
もっとも、「透明な缶」は防音機能付きで、お互いが通じ合っているように感じたのは只の思い込みだ。
自販機の前に放置された商品に、価値などゼロだ。いや、自販機のブランドを考えるなら、
二匹の存在はマイナスだとすら言える。
「「まりざ(れいむ)をゆっぐじざぜでええええええっ!」」
きっとすぐにベンダーが訪れて、二匹をゆっくりさせてくれるだろう、そう、永遠に。
おわり。
■そのせりふはいわさなえ ~わちゆる編3~
その日ゆっくりこがさは、許されないのに悲観してセルフでキメようとしていた。
「わちゆるわちゆる――」
「こがさがトブのはゆるさなえっ!」
「わじゅらばっ! ……はっ……さなえなのかにぇ?」
体当たりでごーろごーろ転がったこがさは、さなえの姿に正気を取り戻した。
「こがさ、どうして"わちゆる"をさんかいいおうとしたんですか!?」
ゆっくりこがさは、"わちゆる"を三回唱えるとアッパー系にキマるのだ。
「うーん……じぶんでもわからないにぇ、きっとわちきがゆるされていないからだにぇ」
「ゆーん……さなえにとってもくるしいおもいをさせていることも、わかっていないんですかっ!?」
「わからないにぇ……わちき、きおくもとんでるみたい!」
「そんなにじぶんでトビたいんですか? トブのやめますか? それともゆっくりやめますかっ!?」
「わちきはゆるされたいだけなんだよっ! それともさなえがゆるしてくれるのかにぇっ!?」
「そ、それはもちろん……」
「さなえ…………」
「もちろん、こがさはぜったいにゆるさなえですよ!」
「ゆっ……ゆっぴぃぃぃ!」
「だって、さなえのこころをぬすんだつみのおもさは、ぜったいにゆるさなえですから!」
「ゆぅ!?」
「ゆるさないので、さなえといっしょに、ずっとゆっくり"しんこう"していってくださいっ!」
「おぅ……ぷれっしゃす」
何事かを言いかけたこがさの口を、さなえのちゅっちゅが塞いで黙らせた。
おわり。
■あとがき
書いてる途中で誰得だか分からなくなりました。
■過去作品はwikiよりどうぞ
* anko2933 ゆっくりと(で)遊ぼう!他二本
* anko2910 その台詞は言わせない6
* anko2832 その台詞は言わせない5
* anko2815 はぐれまりさとながれみょん
* anko2724 夕食、ゆっくり
* anko2537 小ネタ三本
* anko2416 れありてぃ ~希少種の希少性~
* anko2398 電車を待ちながら
* anko2298 どうする?
* anko2016 熱中症には気をつけよう
* anko1972 春、その季節は
* anko1910 そして何かが動き始めた
* anko1835 その台詞は言わせない4
* anko1728 そして何かが軽くなった
* anko1666 春のとくっばんっ!編
* anko1659 越冬のススメ
* anko1570 証言ゆ達
* anko1521 その台詞は言わせない3
* anko1508 その台詞は言わせない2
* anko1481 その台詞は言わせない
愛で いじめ パロディ 野良ゆ 21作目ましてこんばんは、キャンセルあきです
そのせりふはいわさなえ! ~こがさな天丼三尾乗せ~
キャンセルあき
■そのせりふはいわさなえ ~わちゆる編1~
その日ゆっくりこがさは、群れのげすまりさとでいぶから折檻を喰らっていた。
「ふざけないでね! こんなくさったなまごみさん、でいぶたちがたべられるわけないでしょおおっ!?」
「こがさのべろはくさってるのぜ!? ばかなのぜ? しぬのぜぇ!?」
「わちきをゆるしてね! さでずむはゆっくりしてないよ!」
懇願虚しく、こがさがゲスまりさにれいぱーされようとしたその時だ。
「まちなさい、そこのまりさとれいむ! こがさをいじめるのはぜったいにゆるさなえですよ!」
さなえが飛び出してきた。当然、物陰からタイミングを伺っていたのだ。
「ゆげ、まずいのぜ、さなえがきたのぜ!」
「でいぶはかろやかにさっそうとたいきゃくするよ! そろーり、そろーり」
「ゲスはぜったいにゆるさなえっ!」ビリッ バリッ
「まりざのおぼうじざんがあああっ!」
「でいぶのおりぼんざんがあああっ!」
二体のおかざりは、ぎりぎりまりさとれいむに見えなくもない、という程度に破壊された。
「こんなにゆっくりしていないまりさとれいむなら、こがさをいじめることもできませんねっ!」
「ま……まりちゃ、もうおうちにかえりゅのじぇえええっ!」
「まっちぇね! れいみゅをおいちぇいかないじぇねえええっ!」
ゆっくり出来なくなって幼児退行した二体は、這々の体で逃げ出した。
「さなえ! たすけてくれるなんて、ひょっとしてわちきゆるされたのかにぇ?」
「もちろん――」
「さなえ……」
「――こがさはぜったいにゆるさなえですよ?」
「ゆっぴぃ! だったらどうしてまりさとれいむをおいはらってくれたのおおっ!?」
「だって、こがさをいじめていいのはこのさなえだけなんですから!」
「おぅ……さでっずむ」
何事かを言いかけたこがさに、さなえ全力の体当たりが決まって吹っ飛ばした。
おわり。
■幕間 ~みんなのおいしゃ、えーりん先生!~
「ゆっくりしていってね、えーりん。それかられいむのはなしをきいてね。
れいむのかわいいかわいいおちびちゃんが、おしりがかぶれてないているんだよ!」
「ゆぅ……それはどうやらおむつかぶれね。しばらくはおむつさんをつかわないようにしなさいな。
しんぱいしなくても、あにゃるのまわりをやさしくぺーろぺーろしてあげればすぐになおるわ。
まったく、うんうんのあとはおむつをすぐにかえなさいと、あれほどいったじゃない」
「ゆぅぅぅ……やっぱりれいむがぺーろぺーろしてあげないとなのおおっ!?」
「こんどこそだてをさぼったら、まりさはりこんをかんがえているそうよ、れいむ」
「ゆゆ、ゆっくり、していってね――え、えーりんせんせい!
まりさ、まりさね、"かり"のれんしゅうちゅうにまたころんじゃったんだぁ!
おとうさんもおかあさんも、つむりのほうをみてばっかりで、まりさをきにしてくれないから、
えーりんせんせいにやさしく"ちりょう"してほしいよ!」
「ゆぅ……だいじょうぶね、このくらいならわたしのぺーろぺーろでなおるわ。
まりさちゃん、こっちをむきなさい……ぺーろぺーろ。いたいのいたいのぺーろぺーろ」
「ゆふふふふふふ! やっぱりえーりんせんせいのぺーろぺーろはゆっくりしてるよぅ!
まりさ、またおけがをしちゃったら、やっぱりえーりんせんせいにぺーろぺーろしてほしいな!」
「……けがはなんどでもなおしてあげるわ。けれどじぶんでじぶんにきずをつけるのはやめましょうね。
さびしくなったら、いつでもすーりすーりをしてあげるから。ね、なくのはやめましょう、まりさちゃん」
「えーりんー。ちぇんのありすが、こいしさんにつまづいてかなりふかいきずをおっちゃったんだよー。
かわがやぶけて、なかのくりーむがもれてきてるんだよー!」
「ゆぅ……それはぺーろぺーろではなおりそうにないわね。
わたしのうんうんをもっていきなさい――きずぐちにそれをぬりこめば、すぐになおるわ」
「ありすをたすけるためとはいえ、ちぇんにはすこしわからないよー。
"なっとくっ!"はできるけれど、『うんうんぷれい』はでぃーぷすぎてわからないよー」
「しんじつはときとしてつらいものだわ。ありすにはだまっておくのよ、ちぇん」
「むきゅ、えーりんにそうだんがあるのだけれど、ちょっといいかしら?
らんが、つがいのちぇんをいじめてけがをさせてしまうの。ちぇんをどうにかしてあげられない?」
「ゆぅ……そのもんだいは、ちぇんよりむしろ、らんのほうにちりょうがひつようだわ。
いちにちいっかい、わたしのところにくるようつたえておいてくれるかしら?」
「わかったわえーりん。ほんとうにたよりになるゆっくりね。
……まえはとってもなかのよいつがいだったのに、ぱちゅはざんねんでならないわ」
「わたしもよ、ぱちゅりー」
「えーりん、えーりん、たすけてえーりん!
まりさのれいむが、"えっとう"ようにくばられたごはんさんを、おうちにはこぶまえにはんぶんたべて、
そのせいでふとっておうちにはいれなくなっちゃったんだよ!
えーりん、なんとかできないのぉ!?」
「ゆぅ………………ごめんなさいまりさ、さすがのわたしもばかにつけるくすりはないわ」
「……ゆっ!?」
「ばかをなおすほうほうなら、ひとつだけあるわよ、まりさ」
おわり。
■そのせりふはいわさなえ ~わちゆる編2~
その日ゆっくりこがさは、腐った生ゴミの山に身体から突っ込んでむーしゃむーしゃしていた。
「うむむ、このまざりあったなっとうとちーずのにおいがぜっぴんだにぇっ!」
と、物陰からタイミング良く飛び出したさなえが、こがさにビニール袋を被せて体当たりした。
「くっさいこがさはゆるさなえ!」
直で体当たりするのは嫌だったようだ。
目をつぶって体当たりに耐えようとしたこがさ。
さなえがこないので目を開けると、山盛りのゆっくりふーどが目の前にあった。
「なまごみさんじゃなくって、このゆっくりふーどをたべるのです。それが"しんこう"です!」
「…………ゆ…………? さなえ、そのごはんさんはなんなのかにぇ?」
「もちろん、のらゆっくりであるさなえにはゆっくりふーどなんてとてもあつめられないので、
みっかかんほどHENTAIおにいさんの"すっきりーどれい"になってきました!」
「そんなごはんさん、わちきおもすぎてたべられないよ!」
「あら、もっとかるいごはんさんがよかったですか?
ごしんぱいなく、にんげんのHENNTAIおにいさんとでは、さなえはにんっしんっしませんから!」
「そんなこときいていないでしょ。どうしてそんなことをしたのかぎもんだにぇ!」
「わからずやのわちきはゆるさなえ!」
「ゆっぴぃ! さなえぇ……いま、さなえからたいあたりをくらったわちきは、そのぶんゆるされるのかにぇ?
そこのなまごみさんでぐるめしてもゆるされるのかにぇ?」
「もちろん……」
「さ、さなえ……」
「――こがさがなまごみさんをたべるなんて、ぜったいにゆるさなえですよ!」
「ゆっぴぃ――!」
「かんちがいしないでくださいね。
このごはんさんは、こがさになまごみさんをたべさせないためだけにもってきたんですからっ!」
「おぅ……でりっしゃす」
何事かを言いかけたこがさの口一坏に、さなえはゆっくりふーどを詰め込んだ。
おわり。
■幕間 ゆっくり自動販売機
ゆっくり自販機――「透明な缶」に入れられたゆっくり達が自動で売られる機械だ。
「まりざをがいゆっぐじにじでぐだざいいいいっ!」
「でいぶは、にんげんざんにゆっぐじじでほじいいんでずううううっ!」
その最下段で、売れ残ったまりさとれいむが、一缶百円の叫び声を上げていた。
『ずっといっしょにゆっくりしよう』
かつて誓ったまりさとれいむ。
日に日に肥える彼女らは、今や居場所が再下段――缶一坏に大きくなれば、廃棄処分で他ゆんの餌だ。
あすあさってにもベンダーが、缶ごと回収していくだろう――そんな予感がしたある日、
財布を手にした少年が、一人自販機の前に立つ。
つぶらな瞳と赤い頬、なんとゆっくりした人だろう。
自由の予感と希望に満ちて、陳列されたゆっくり達は、みな一斉に色めき立った。
「おにいざあああぁぁん! まりざは! まりざはゆっくじできるゆっぐりでずうう!
おにいざんを、かならず! ゆっぐじさせてみせまずううううっ!」
「でいぶは、でいぶはすこしくらいいじめてもらってもかまいまぜんからあああっ!
どうが! どうがここからだじで! かいゆっくじにじでくだざいいいっ!」
このさい彼が虐待好きの、鬼威惨でも構わぬと、訴え始めたれいむとまりさ。
下段の普通種に負けじとばかり、上段住まいのゆっくり達も、ひときわ声を張り上げる。
財布を覗く少年に、取り出された百円玉が、自販機に吸い込まれた。
最上段の子さなえに、一度は向いた指先は、中段のみょん隣のちぇん、下段のぱちゅりーありすを過ぎて、
なんと驚くべき事か、まりさとれいむに向けられたのだ。
ぴっ…………うぃーん……がたん。
……ちゃりん。
ぴっ…………うぃーん……がたん。
少年の手にした百円玉は、二枚も自販機に吸い込まれ、代わりにまりさとれいむの缶が、
転がり飛び出てきたのであった。
これには他ゆんも大喜び、なんといっても最下段、底まで落ちたゆっくりだって、
ちゃんと人に買われると――飼われる希望が見えたのだから。
「あ、ありがとうございまずうううううっ! にんげんざんんんっ!」
「れいむ、いっしょうけんめいにんげんざんにゆっくりしてもらいまずうううっ!」
手狭で苦しい缶の底、身体を丸めて土下座して、感謝を示すまりさとれいむに、
少年は救いの手を伸ばし、
「れいむううう! よかったねえええっ!」
「まりさあああっ! れいむたち、ようやくゆっくりできるねええっ!」
そして二本の丈夫な缶を、自販機の前に横並べ、真上にずいと踏み乗った。
取りい出したる千円札が、自販機の口に吸われ行く。
「「……ゆ?……」」
二匹の缶を踏み台に、その少年の指先が、やっと目当てのボタンに届く。
ぴっ……がちゃり。
少年の靴底しか見えない二匹の耳に、最上段の陳列ケースが開く音と、
「こんにちは! さなえはさなえです。ゆっくりしんこーしてくださいね!」
バッジ無しさなえの、元気なあいさつが響いた。
「ほんとうによろしいのですか? さなえはしんこーだけです。ばっじはないですよ?」
「うん、僕、前からさなえを飼いたいなって思ってて、おこずかいを溜めていたんだ。
まさかボタンに届かないとは思わなかったけど」
「よかったです……ほんとうに、どうかおにいさん、ゆっくりしていってくださいね!」
そして一人と一匹は家路につく。状況と少年に取り残された二匹は、唖然とそれを見送り。
「ど、どぼじでまりざをおいでいくのぜええええええええええっ!?」
「ま、まってね! れいむをいっしょにつれていってねええええっ!」
少年の影が消えた後で、ようやく呼びかけを再開した。
もっとも、「透明な缶」は防音機能付きで、お互いが通じ合っているように感じたのは只の思い込みだ。
自販機の前に放置された商品に、価値などゼロだ。いや、自販機のブランドを考えるなら、
二匹の存在はマイナスだとすら言える。
「「まりざ(れいむ)をゆっぐじざぜでええええええっ!」」
きっとすぐにベンダーが訪れて、二匹をゆっくりさせてくれるだろう、そう、永遠に。
おわり。
■そのせりふはいわさなえ ~わちゆる編3~
その日ゆっくりこがさは、許されないのに悲観してセルフでキメようとしていた。
「わちゆるわちゆる――」
「こがさがトブのはゆるさなえっ!」
「わじゅらばっ! ……はっ……さなえなのかにぇ?」
体当たりでごーろごーろ転がったこがさは、さなえの姿に正気を取り戻した。
「こがさ、どうして"わちゆる"をさんかいいおうとしたんですか!?」
ゆっくりこがさは、"わちゆる"を三回唱えるとアッパー系にキマるのだ。
「うーん……じぶんでもわからないにぇ、きっとわちきがゆるされていないからだにぇ」
「ゆーん……さなえにとってもくるしいおもいをさせていることも、わかっていないんですかっ!?」
「わからないにぇ……わちき、きおくもとんでるみたい!」
「そんなにじぶんでトビたいんですか? トブのやめますか? それともゆっくりやめますかっ!?」
「わちきはゆるされたいだけなんだよっ! それともさなえがゆるしてくれるのかにぇっ!?」
「そ、それはもちろん……」
「さなえ…………」
「もちろん、こがさはぜったいにゆるさなえですよ!」
「ゆっ……ゆっぴぃぃぃ!」
「だって、さなえのこころをぬすんだつみのおもさは、ぜったいにゆるさなえですから!」
「ゆぅ!?」
「ゆるさないので、さなえといっしょに、ずっとゆっくり"しんこう"していってくださいっ!」
「おぅ……ぷれっしゃす」
何事かを言いかけたこがさの口を、さなえのちゅっちゅが塞いで黙らせた。
おわり。
■あとがき
書いてる途中で誰得だか分からなくなりました。
■過去作品はwikiよりどうぞ
* anko2933 ゆっくりと(で)遊ぼう!他二本
* anko2910 その台詞は言わせない6
* anko2832 その台詞は言わせない5
* anko2815 はぐれまりさとながれみょん
* anko2724 夕食、ゆっくり
* anko2537 小ネタ三本
* anko2416 れありてぃ ~希少種の希少性~
* anko2398 電車を待ちながら
* anko2298 どうする?
* anko2016 熱中症には気をつけよう
* anko1972 春、その季節は
* anko1910 そして何かが動き始めた
* anko1835 その台詞は言わせない4
* anko1728 そして何かが軽くなった
* anko1666 春のとくっばんっ!編
* anko1659 越冬のススメ
* anko1570 証言ゆ達
* anko1521 その台詞は言わせない3
* anko1508 その台詞は言わせない2
* anko1481 その台詞は言わせない