ヒドル

【元ネタ】コーラン、中東伝承
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】ヒドル
【性別】男性
【身長・体重】165cm・50kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力E 耐久D 敏捷D 魔力A 幸運A 宝具B
【クラス別スキル】
対魔力:B
 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。

騎乗:A
 幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる。

【固有スキル】
生命の水:A+
 不死の泉を啜ったことで得た不死性。
 たとえ霊核が消滅しようとも、魔力の限り肉体損傷は自動回復する。
 理論上、外部要因で現界に支障を来すまで聖者ヒドルは死なない。

洗礼詠唱(啓典):A+
 イスラム教における“神の教え”を基盤とする魔術。
 その特性上、霊的・魔的なモノに対しては絶大な威力を持つ。

神託:B
 神の託宣により、その状況での適切な判断ができるようになる。
 ランクBの場合、問いかければ大抵効果を発揮する。

【宝具】
『明くる天啓、識れる光(アブー・ナビー)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:0~10 最大捕捉:30人
 聖者の持つ“預言者の教師”としての徳性。
 ヒドルの『徳』の共有により、自己のみならず余人の啓示獲得をも補助する能力。
 神の意思に縋らんとする者を導く宝具であり、当人が神意を熱く求めるほど効果は増していく。
 ただし、啓示は回教の魔術基盤に依るものの為、受領者によっては発動すらしない。

『活ける生命、萌ゆる翠(アル・ハディル・アル・ハヤート)』
ランク:B++ 種別:対軍宝具 レンジ:10~50 最大捕捉:400人
 聖者の持つ“緑の人”としての権能の攻撃的解釈。
 砂漠における最大の神秘“繁茂する緑”が周囲へ爆発的に増殖し、
 敵対者や魔的なモノを植物の奔流にて呑み込んでいく。
 通常はB+相当の宝具だが、己の不死性すら放出することで威力は更に向上する。
 本来の用途はその自然エネルギーによる生命活性。
 見た目は緑の衣だが、本質はヒドルの“緑の力”であり、衣は宝具発動のための焦点にすぎない。

『蔵慧賢魚(サマク・マアリファ)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
 聖者の持つ“偉大な神秘の知識”が具現した聖魚。
 その正体は、自らの頭蓋に収まらない膨大な知識情報や超演算の処理を行なう外部情報処理装置。
 ヒドルは自身の延長としてこれを扱え、瞬間的な真名看破や高精度の未来予想が行える。
 ――この魚型スーパーコンピュータ自体に飛行能力はないのだが、
 ライダーは自身ごと聖魚を浮遊させるため、一見すると飛行する乗騎のように見える。

【解説】
 アラブの伝承に見える聖人。ハドル、ハディル、キドルなどとも。
 その名は“緑の人”を意味し、長い白鬚を持った男が緑の衣に身を包んでいる姿で表され、
 偉大な知恵や神秘知識の象徴である魚の、上に立った姿で描かれることも多い。
 緑はイスラム教の聖色で、植物や自然の恩恵の暗示であり、ヒドルの足跡には草花が萌えるとされる。
 不死の水を飲んだという逸話が特に知られ、中東のアレクサンドロス・ロマンスにも登場する。
 スーフィズムにおいては神から直接啓示を受ける聖人の一人とされ、目指すべき聖者として絶大な崇敬を集める。
 イスラム教圏ではかなり著名な人物。数多くの預言者が彼の教導を受けたという伝承もあり、
 コーランにおけるムーサー(モーゼ)の師である無名の人物は当然のようにヒドルに比定された。
 また、ムハンマドの葬儀において、号泣し哀悼の意を払いながら宙を飛ぶ白鬚の男がおり、
 アブー・バクルアリーは“彼はヒドルである”といったされる。
最終更新:2016年09月29日 23:17