ヤン・ジシュカ

【元ネタ】史実
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】ヤン・ジシュカ
【性別】男性
【身長・体重】176cm・66kg
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力D 耐久D 敏捷E 魔力D 幸運B 宝具D+++
【クラス別スキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力

騎乗:D
 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。

【固有スキル】
カリスマ:C
 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
 カリスマは稀有な才能で、一軍のリーダーとしては破格すぎる人望である。

軍略:B
 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
 自らの対軍宝具の行使や、
 逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。

武器改造:C+
 自身の持つ武器を状況に応じて適切な形状・サイズにカスタマイズすることが出来るスキルだが、
 ライダーのそれは若干性質が異なっており、武器でないものを武器として改造することや、
 複数の武器を組み合わせて使用することに本領を発揮する。

陣地作成:C+
 魔術師ではないが、自らに有利な陣地を作り上げる。
 時間をかければ城塞・城壁を作成出来る。

信仰の加護:C+
 一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。
 加護とはいうが、最高存在からの恩恵はない。
 あるのは信心から生まれる、自己の精神・肉体の絶対性であるが、
 ライダーは自身のみならず、自陣営全体にもその効果を与えることが出来る。

【宝具】
『荷車城塞(ヴァーゲン・ブルク)』
ランク:D+++ 種別:対軍宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:1000人
 フス戦争に置いて無敵を誇ったライダーの新兵器。
 複数の馬車に鉄の装甲を施し、輪場に連結させて築いた戦車要塞。
 ライダーの軍勢の戦闘行為がこの要塞中に記憶されており、
 剣・槍などの武装が自動発動して 侵入者を撃退し、ライダーの指揮によって
 投石・マスケット銃・大砲弾などの遠距離兵器が隙なく連続発動する。
 何の変哲もない材料・武器からゴテ集めた、いわばツギハギの要塞であるが、
 「信仰の加護」の恩恵によって耐久力・攻撃力が強化されている。
 また、「武器改造」の効果により、新たにライダーが手にした武装を
 この宝具に組み込むことが可能の、「進化する宝具」である。

『遺志の軍勢(シロッツィ)』
ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
 ライダーが消滅すると同時に発動する最終宝具。
 ライダーの死後、更に信仰と団結を固めて
 連戦連勝を重ねたフス派軍が現界し、ライダーの敵であった者を殲滅する。
 この軍勢は擬似サーヴァントとして判定されるが、指揮官であった
 英霊アンドレアス・プロコプのみが唯一、独立サーヴァントして現界する。
 ライダーの遺志を継いだ信仰者達の集団であり、全員がDランク以上の
 「信仰の加護」を保有しており、その効果によって、この軍勢は時間の経過では
 魔力を消費せず、消滅させるには相応のダメージを与えなければならない。
 『荷車城塞』の再現も可能だが、進化の特性は消失して再現される。
 尚、ライダーのマスターは、この軍団に対してのマスター権は保有しない。

【weapon】
『無銘・武装』
 剣・槍・マスケット銃などの武装。
 いずれもがライダーの宝具からこぼれ落ちた武器である。

【解説】
ボヘミアの軍人。1374年生誕。1424年没。
フス戦争に置いて当時の新兵器を活用し、自軍の何倍もの兵数である
騎士達の軍勢を幾度も圧倒した、数少ないチェコの軍事的英雄である。
鉄砲を主力として運用した世界史上初の人物であるとも言われる。
生まれは没落した小貴族だが、智勇を奮って傭兵として頭角を現し、
タンネンベルクの戦いにはポーランド王国に味方して参戦。
一度は傭兵を引退したが、ジシュカが信望していた宗教改革者ヤン・フスが 1415年に異端として
火刑に処されると、フス派を率いてカトリックを攻撃し、同時期に起こったフス戦争に参戦することとなった。
迫害から逃れる為に1420年にフス派の仲間を連れて南ボヘミアに移住して
そこで城塞都市ターボルを築き、ジシュカは軍事司令に就任した。
ターボル内では市民が皆平等に理想的な教徒として生活し、一方で特に信仰厚い教徒を集って
強力な軍を作り上げ、新兵器を積極的に活用、あるいは新考案し、これら持って
攻め込んでくる神聖ローマ帝国軍や十字軍を、数の不利を物ともせずに撃退し続けた。
姿を見せただけで敵軍が壊走する程に成長した軍事力を背景に、
ジシュカは全フス派の事実上の指導者となるが1424年にペストで病没。
残された軍隊は自らを「孤児」と呼び、更に団結を高めてジシュカの戦術を継承し、
国境を越えても連勝を重ね、チェコのフス派を認めさせた。
ジシュカは中年期には片目を失明して「隻眼のジシュカ」と呼ばれていたが、
晩年には全盲となった。それでも尚も常勝不敗であったこの将軍は
チェコ史が誇る大英雄であり、紙幣に肖像が使用される程であった。

【コメント】
この人にアバター付けるとしたら、間違いなくオプーナさんですな。ワゴンだけに。
現代兵器とかをどんどん『荷車城塞』 に組み込んで行くのを妄想すると楽しい。
『荷車城塞』は、「陣地作成」・「武器改造」・「軍略」・「信仰の加護」等の
複数のスキルを持って発動する宝具であって、そう言う意味でも「ツギハギ」と言える。
『シロッツィ(孤児団)』は、本来はプロコプさんの宝具で、プロコプさん自身が
正式なサーヴァントとして召喚されてた場合、
『偉大なる遠征(スパニレー・イーズディ)』という名の宝具になって、ランクは更に向上した設定。
『荷車城塞』は文字取り「要塞」であり、機動力などあるわけもないが
何故か「戦車」とも言われており、それで騎になった。
砲弾とか銃とかも使ったっていうから弓にもなれるが、剣・槍は微妙。


【元ネタ】史実
【クラス】アーチャー
【マスター】
【真名】ヤン・ジシュカ
【性別】男性
【身長・体重】cm・kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力D 耐久C 敏捷B 魔力E 幸運B 宝具C+

【クラス別スキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力

単独行動:C
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
 ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。

【固有スキル】
不具:D
 アーチャーは隻眼であり、回避判定に少量のマイナス補正を受ける。

信仰の加護:B
 一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。
 加護とはいうが、最高存在からの恩恵はない。
 あるのは信心から生まれる、自己の精神・肉体の絶対性のみである。

いくさ場の先駆者:B+
 初めて銃火器を実戦に投入し多大な成果を挙げたことで、のちの戦の様式を塗り替えさせたことにちなむ、軍略、カリスマを含めた複合スキル。
 内容の未知、既知を問わず、彼の立案した戦術はそれを知らない相手に対して成功率が上昇し、戦闘の間有利な補正が得られる。

【宝具】
『其は頑強ならず、なれども堅牢なり(ボゾバ・フォルマツェ)』
ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:2~50 最大補足:10人
 アーチャーが運用した、ワゴンブルクと呼ばれる移動式の簡易城塞を展開する。
 宝具としてはその柔軟性に重きが置かれ、アーチャーの指揮によって機動し、高速で陣の作成、組み替えを行いつつ戦況に合わせて自在に対応する。
 史実では木製だが、魔力を帯びているため現代の通常兵器には容易に耐えうるだけの堅固さを誇っている。またこれ自体質量兵器としての運用も可能で、いざとなればこれを直接相手にぶつけるといった使い方も一応存在する。

『其は練達ならず、なれども無敗なり(リドヴィ・ボョニック)』
ランク:E+++ 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大補足:200人
 アーチャーが指揮し幾度も敵を退けた、彼の軍団を模した無銘の影を多数召喚する。
 最大の特徴は、召喚規模に対して極端に少ない魔力消費。現れる影達はその機能の大部分を射撃という一点に限定されており、直接戦闘では平均的なサーヴァントが掻けば消える程の脆弱さではあるが、その魔力消費は実質的にはその兵装を実体化する分と同程度で済む程に軽微である。ただしこの影達はアーチャーとパスで繋がっているため、簡単な連絡係や索敵役としてなら応用も可能。
 マスケット、クロスボウ、大砲の三種の武器が選択可能であり、このうちマスケットが最も魔力消費が少なく、大砲は魔力消費量が高い。
 この好燃費によって大規模な斉射をほぼ絶え間なく続ける事が出来、遠距離戦においてアドバンテージを生む。

【Weapon】
『無銘・マスケット銃』

【解説】
 フス戦争で活躍した人物。チェコを代表する英雄のひとり。
 フス派の一団を指揮し、自軍に非戦闘員が多くを占めるにも関わらず数量と練度で圧倒するカトリック軍を五度に亘り撃退した。
 そんな離れ業を可能としたのは、ひとえに彼が当時の最新武器であったマスケット銃の優位性を誰にも先駆けて理解していたからに他ならない。すなわち、マスケットは弓矢と比べて扱いが容易であり、使い手の体格や筋力に左右されないが故に、従来戦場と無縁であった女子供をも戦力として計上出来るようになるという点である。それはつまり戦闘の簡便化と、兵力の量産化を意味した。

 ヤン・ジシュカは貧しい没落貴族の家に生まれた。今日の食事にも事欠く程であった彼は、当然の帰結として傭兵となった。しかしここで徐々に戦略家としての才覚を顕わし、中世ポーランド最大の戦役と呼ばれたグルンヴァルトの戦いでの功績を買われ一躍ボヘミアの宮仕えとなる。彼がヤン・フスの教えに感化されたのはこの時であった。
 当時はカトリックとフス派との対立が顕著となっており、ジシュカは指揮官としての能力を請われてフス派の新たな拠点となっていた要塞都市ターヴォルへと向かう。
 この地にはフス派以外にも各地から流入した中小様々な信仰団体が混在していたが、彼は相互扶助と平等分配を徹底させることで町を整備し、一個の共同体としてまとめた。
 彼の優れた采配は味方の士気を鼓舞し、敵軍はすこぶる彼とその軍団を恐れたという。


 傭兵時代に行っていた略奪行為については悔いているが、それが彼等の生きる術であったのもまた事実であり、否定するのではなく深く心に留めている。
 そんな彼がフスの教えに傾倒したのは当時の格差社会による社会不満もあるだろう。
 彼がターヴォルにおいて女子供に武器を摂らせたのは、いずれ虐殺されるであろう絶望的な戦力差をどうにかして覆す為であった。
 故に自らの為に力無き者を利用する輩には嫌悪を示し、年端のいかない子供を戦場へ駆り出す少年兵の存在には内心で複雑な心境を抱いている。
 だからこそ彼は、聖杯に懸ける願いとして犠牲となる弱き者がいない、誰もが等しく富を享受出来る世界を望むのだろう。
最終更新:2020年03月23日 21:53