ダンテ・アリギエーリ

【元ネタ】史実、叙事詩『神曲』
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】ダンテ・アリギエーリ
【性別】男性
【身長・体重】166cm・52kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力D 耐久C 敏捷E 魔力C 幸運D 宝具A++
【クラス別スキル】
陣地作成:E-
 仮の住まいを定め、居住地をしつらえる。
 根本的に籠城や防衛戦に向いていない流浪人の陣地作成術。

道具作成:-
 魔術によって道具を作成するスキルだが、
 魔術を習得していないため清々しいまでに全く機能していない。

【固有スキル】
単独行動:A-
 マスターからの魔力供給を断っても自立できる能力。
 魔力供給の必要性を大幅に低減させるが、マスター不在ではこのスキルは機能しない。
 現実での放浪と、『神曲』での二人三脚から来る、特殊な単独行動。
 導き手なくして巡礼は成し得ず。

俗語の騎手:A
 『俗語論』の著者として得た耐性能力。
 聖言や神聖言語の影響を受けにくい。
 トスカーナ方言を作品に使ったダンテは後の国粋的国語論に先鞭をつけ、イタリア語の父となった。
 もっとも、彼も論説は世界語たるラテン語で書いたのだが。

【宝具】
『わが旅路は遥か遠く(ディヴィナ・コメディア)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:?? 最大捕捉:一人
 ダンテの代表作『神曲』の原稿。
 行き先を記述することで、無条件でその地点まで安全に移動できる。異界行も可能。
 ただし効果を受けられるのはキャスター一人のみ。

『愛の乙女(ベアティフィック・ビジョン)』
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:一人
 一輪の白薔薇。
 天に掲げることで天上から一筋の光が降り注ぎ「ベアトリーチェ」が顕現、
 対象を連れて昇天することで相手を“救う”。
 大詩人が『神曲』に託した想いと光景を現実に再現する対個人宝具。
 この宝具を使って天へ昇る事こそがダンテの願いであり、
 生前の夢が叶う瞬間でもある。

 だがしかし行使者であるダンテ自らがその恩恵に預かることはできない。
 他者を救う手伝いはできるものの、既に『神曲』中のダンテが導かれているがために
 現実の彼が救われると「ダンテ」が二重に救済されたことになって
 世界に矛盾が生じるからである。

 ダンテが聖杯戦争の召喚に応じた理由は、劇中の救済を現実の自らも被るため。
 即ち彼の願いは「『神曲』のダンテと入れ替わりたい」。
 ちなみに入れ替わりが成功した場合、入れ替わった“ダンテ”も同様の願いを抱くので
 無限ループが成立する。

【Weapon】
『ベアトリーチェ』
 かつて詩人が愛した一人の女性。
 ベアトリーチェ・"ビーチェ"・ディ・フォルコ・ポルティナリ。
 ダンテの筆と愛により清新体派的に存在を理想化された彼女は
 もはや「ベアトリーチェ・ポルティナリ」ではなく擬人化された神の愛であって、
 救世者の救いに等しいモノへと変貌を遂げている。
 至福直観少女ビーチェ。

【解説】
 イタリア最大の詩人。
 "最高の詩人"、あるいはホメロスのように単に"詩人"と呼ばれる。
 ダンテ自らを主人公として、地獄から煉獄を通って天国に導かれる壮大な旅を描いた傑作叙事詩
 『神曲(ラ・ディヴィナ・コメディア)』を代表作とする。
 フィレンツェの小貴族の家系に生まれ、カンパルディーノの戦いに教皇派として従軍。
 その後教皇派の内部分裂の煽りでフィレンツェを永久追放されるが、放浪の間に重要な著作を書き上げ、
 安住したラヴェンナに客死した。

 ウェルギリウスのリスペクター。
 ハインリヒ7世に心酔して一時は全てを捧げたが、彼の早すぎた死を受けて執筆に戻った。
 このサーヴァントは魔術を習得していないという設定で作ったが、
 実際は『俗語論』『神曲』での統一言語、『神曲』での魔術・占星術への言及等から
 ダンテを魔術師扱いできる土壌は十分にある。

 宝具を使う度に現れる少女を見ては涙する危ないオヤジ。
 相手を嫉妬の目で睨みつけながら救済する。
最終更新:2016年10月06日 18:59