ティプー・スルタン

【元ネタ】史実(インド) 及び 小説『海底二万里』『神秘の島』
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】ティプー・スルタン
【性別】男性
【身長・体重】176cm・62kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力C 耐久B 敏捷D 魔力E 幸運B 宝具A
【クラス別スキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

騎乗:A
 騎乗の才能。幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる。

【固有スキル】
カリスマ:B
 軍団を指揮する天性の才能。
 カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。

虎視:B
 虎が獲物を狙うが如く、絶好機を逃さない眼力。
 判定のクリティカル域が増加する。
 ただし、通常成功の条件を満たしていない場合、クリティカルが発生してもその判定は失敗となる。

無辜の怪物:D
 本人の意思や姿とは関係なく、風評によって真相をねじ曲げられたものの深度を指す。
 ティプー・スルタンの場合は“ネモ船長”である。
 本来はライダー適性を持たない彼がライダーとして現界しているのは、このスキルの効果による。
 ちなみに、この装備(スキル)は外せない。

【宝具】
『虎王の流星(クシューン)』
ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:40~70 最大捕捉:300人
 幾重にも連なるロケット砲の一斉発射。
 長射程・広範囲の全体攻撃であり、その射程距離は最大で3000メートルにも達する。
 また、特殊な伝承補佐により、騎乗中の敵には混乱などの追加効果を与える。
 ティプー・スルタンはイギリスに対抗するため軍の近代化を推し進め、
 その一貫としてロケット砲部隊を創設した。
 飛翔体を鋼製のものとしたこのロケット砲は、威力・射程ともに当時の西洋兵器の水準を上回っており、
 イギリス軍、特にその騎兵隊を大いに苦しめたという。

『二万里沈む鉄怪魚(ノーティラス)』
ランク:A 種別:対船宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:1隻
 人造魔獣。鉄の巨大魚。
 ジュール・ヴェルヌの創作に登場する潜水艦だが、
 作中で怪物と恐れられた逸話から魔獣としての適性も持つ。
 半永久的に潜水が可能な上、潜水中はAランク相当の気配遮断を発揮。
 また船首の衝角は、多くの船舶を沈めた逸話から
 攻撃対象が艦船であった場合、ダメージ数値を倍加する特性を持つ。

 当時、潜水艦の動力は人力や圧縮空気といった非効率的なものであったが、
 ノーティラス号は電力によって駆動し、しかもその動力源のみならず生活資源さえも海中から賄う事ができたという。
 上記以外にも、ノーティラス号の内部機構は
 当時の技術を(あるいは現代の技術すら)はるかに凌駕したオーバーテクノロジーで構成されている。
 ──この船の船長であるネモ船長のモデルは、ティプー・スルタンだといわれている。

【Weapon】
『タルワール』
 主に南アジアで見受けられる、ダマスクス鋼(ウーツ鋼)製の細身の曲刀。
 刀身は大きく反りかえり、木目に似た模様が浮かび上がっている。
 片刃剣に分類されるが、擬似刀(両刃の部分)の働きにより刺突にも力を発揮できる。
 一説には、西欧の曲刀であるサーベルにも大きな影響を与えたとされる。

『ラッパ銃』
 火薬と砲弾を使った初期型の前装式の銃。
 石ころや釘などを詰めて発射した場合、若干の散弾効果も見込めたという。

【解説】

 18世紀、インドを侵略するイギリスに対して抵抗した南インドのマイソール王国の君主。
 多数の言語に通じ、当時の西欧が持っていた近代的な知識・知性を習得しており、
 イスラム教徒ながらヒンドゥー教にも理解を持つなど、宗教面でも開明的という英傑。

 当時のインドにおいてほとんど唯一、対イギリス戦争で成果を残した人物であり、
『マイソールの虎』の異名を持つ。
 また『マハーバーラタの施しの英雄』ことカルナ
『インドのジャンヌダルク』ことラクシュミー・バーイーなどと並ぶ、インドの国民的な英雄として知られる。


 マイソール王国において実権を握り、イスラム政権を樹立した父ハイダル・アリーの子として生まれる。

 父がインドの諸勢力(マラーター王国およびニザーム王国)と結んでイギリスと敵対すると、
 息子であるティプーもまたそれに従い、第一次、および第二次マイソール戦争に参戦。
 特に第二次マイソール戦争では目覚ましい活躍を見せ、その名を内外に轟かせた。

 父が死亡するとその政権の後継者となり、引き続き対英戦争を継続。
 第二次マイソール戦争を有利に進めたが、
 同盟していた他の二国が戦線を離脱し、裏で英国と手を結び始めたため、講和に持ち込んだ。

 また、ティプー・スルタンはイギリスと敵対していたフランスをモデルとして
 軍の近代化、行政の改革、産業の振興などを行い、マイソール王国の近代化を図った。
 さらに積極的に海外と交流を行い、外国人の職人を招き、商館も置いていた。
 このため、他の諸王国に比べてマイソール王国の発展は著しく、軍の統制も抜きん出ていたという。

 しかしながら、イギリスが第二次マイソール戦争で敵対していたマラーター王国、ニザーム王国を取り込み、
 第三次マイソール戦争を仕掛けてくると、衆寡敵せず敗北。
 領土と莫大な賠償金、さらに息子を人質に送ることを飲んで講話した。

 以後は弱体化した国を再建すべく改革を進めつつ、対英同盟を構築するために諸国に使節を派遣。
 だが、成果は挙がらなかった上に、
 この動きをイギリスに第四次マイソール戦争開戦の口実として用いられてしまう。

 敗北を重ねた末に首都を包囲されたティプーだったが、降伏の道を選ばず
「不信心者のお情けで惨めに生きるよりも、軍人として死んだほうがマシである」という自身の言葉通り、
 一ヶ月にも渡る激戦の後に戦死した。
最終更新:2016年10月06日 19:03