【元ネタ】史実
【CLASS】ランサー
【マスター】
【真名】ソクラテス
【性別】男性
【身長・体重】169cm・88kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力D 耐久B 敏捷C 魔力D 幸運B 宝具B
【クラス別スキル】
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
【固有スキル】
啓示:A
"直感"と同等のスキル。
直感は戦闘における第六感だが、"啓示"は目標の達成に関する事象全てに適応する。
彼の場合、啓示は“すべき”ではなく“べからず”の形で感じ取る。
根拠がないため、他者にうまく説明できない。
叡智の加護:EX
無知の知。
デルフォイの神託が与える守護。
物理攻撃、概念攻撃に対して、対精神干渉と同じ対抗ロールによってダメージ削減が可能。
カリスマ:D
軍隊を指揮する天性の才能。
カリスマは希有な才能だが、稀に、その持ち主の人格形成に影響を及ぼす事がある。
ソクラテスの場合、個性的な外見と思想が相手の反応を(好悪ともに)極端なものにする傾向がある。
【宝具】
『哲学者、人を問う(エレンコス)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:2~4 最大捕捉:一人
ソクラテス・メソッドと呼ばれる問答法による教育。別名、産婆術。
対話により概念や思考をブラッシュアップする手法が
プラトンの著作群を典拠に宝具化したもの。
スキル「
指南の心得」から派生した教授の槍。
槍で対象と直結することで絶大な情報を一瞬にして遣り取りし、
最大4000の経験値を付与する。
【Weapon】
『無銘・槍』
"ipse se nihil scire id unum sciat."と刻まれた長槍。
論駁を敵に打ち込み、防御、回避等のスキルランクを一時的に引き下げた上で攻撃が可能。
ただし、これは宝具を局所的・限定的に相手に使用するのと同義のため、
敵を成長させてしまう可能性がある。
『エレンコス』
口頭で行うことも可能。
この場合、得られる経験値はかなり少ないが、ランサーはこちらのほうが好みのようだ。
【解説】
プラトンの師として有名な古代ギリシャの哲学者。
彼のもとで初めて哲学は科学と分離され、フィロソフィーが生まれたとされる。
アリストテレス的な史観ではソクラテス以前の哲学者は皆(ソフィストを含むかにもよるが)自然学者であった。
石工、または彫刻家の父のもとに生まれ、ペロポネソス戦争には重装歩兵として従軍した。
彼を特徴付けたのは、その醜貌である。
スパルタ風の蓬髪、飛び出た眼球、豚のような獅子鼻……、身汚く、横柄に杖を突き、太鼓腹であった。
古代アテネの政治界では(現代もそー変わらんが)男も美しさが重視されたにもかかわらず。
彼は弟子を教えながら教師であることを否定し、金を取らなかったことで講師を愚弄した。
青年を腐敗させた。神の道に背かせた。スパルタを賞賛した。
また自ら詭弁を弄し、地位も名声もある人物の鼻を明かした。……
よし、こいつは排除しよう。ということで、この従軍歴を持つ愛国の士は民主制の敵として死刑宣告された。
だが彼は、ソクラテスが逃げ出せるよう有志が用意した超ガバガバの執行体制を無視し、
自ら毒杯を仰いで刑死した。享年71歳、紀元前339年のことである。
彼の殉教によって、現代に至るまでの哲学の系譜は開かれたのである……と
いいたくなるほど宗教家の臭いがする。
『弁明』によれば、彼は巨大であるがゆえに愚鈍な馬の如き「国」を覚醒させるために
これを“刺すもの(虻)”として神に配されたという。
彼の槍とはまさにそれである。
最終更新:2016年10月08日 17:57