センウセレト三世

【元ネタ】史実・伝承、カフン・パピルス
【CLASS】アーチャー
【マスター】
【真名】セソストリス
【性別】男性
【身長・体重】204cm・101kg
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力A 耐久B 敏捷B 魔力B 幸運A 宝具A++
【クラス別スキル】
対魔力:B
 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。

単独行動:B
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。

【固有スキル】
皇帝特権:A
 本来持ち得ないスキルも、本人が主張する事で短期間だけ獲得できる。
 該当するスキルは槍術、陣地作成、軍略、千里眼、等。

護国の鬼将:A
 あらかじめ地脈を確保しておくことにより、特定の範囲を“自らの領土”とする。
 この領土内の戦闘において、神であるセソストリスは
 バーサーカーのCランク『狂化』に匹敵するほどの高い戦闘力ボーナスを獲得できる。
 “護国の王弓(タ・セティ)”はこのスキルで形成した領土内においてのみ、行使可能な宝具である。

天性の肉体:C
 生まれながらに、生物として完全な肉体を持つ。
 一時的に筋力のパラメーターをランクアップさせることが可能となる。

神性:A
 神の子、神の化身であるファラオとしての神性属性。
 ヌビアの神として崇められた。そのため半神の域を超えて最高クラスの神性を持つ。

【宝具】
『護国の王弓(タ・セティ)』
ランク:A++ 種別:対軍宝具 レンジ:30~80 最大捕捉:900人
 領土全域に対し、業火の矢雨(という名のビーム乱射)による飽和攻撃を加える。
 セソストリス伝説では“柱”によって印象付けられるアーチャーであるが、
 自らに捧げられた讃歌に「セクメトの如く矢を射る」と謳われ、“弓の国(タ・セティ)”ヌビアの神となった彼が
 真に頼みとするのは、己が神弓に他ならない。
 事実上、領土内には逃げ場の無いマップ兵器。

『覇王の道祖神(ヘルマイオン・セソオーシス)』
ランク:B 種別:結界宝具、対結界宝具 レンジ:10~40
 セソストリス王が非ヨーロッパ全土に打ち立てた、とされる石柱。
 その真の姿の一端。柱矢。
 土地の防御を粉砕、その範囲を“自らの領土”に編入し、また“護国の鬼将”の戦闘力ボーナスを倍増させる。
 敗従させた諸国に与えた記念碑……とはいうものの、その本質は“境界を定めるもの”。
 塞の神、路端の魔除けであり、彼の神性との融和性が非常に高い。
 アーチャーはこれを弓につがえ、遠方へと“撃ち建てる”戦略を好む。

【Weapon】
『碑柱繋ぐ宇宙図(アイギュプトス・コスモクラトル)』
 ギリシャ・ローマの文明において古きエジプトの王が定めたとされた「人の世界」を展開する王の柱。世界軸。
 天空より“光の柱”を展開し、世界に「セソストリスの帝国」というレイヤーを追加する。
 彼が拓いたという“ヘラクレスの柱”、数多の記念柱、幾何学の起源となった国土分割といったイメージが示すのは、
 「世界斯くあるべし」と宣ういにしえの神王の姿である。
 ランサー(槍兵)であれば、この“柱”こそが彼の宝具となっていただろう。

【解説】
 エジプト第十二王朝五代目のファラオにして、中王国時代最強の王センウセレト3世。"覇王"。
 中央集権化を進め、ヌビアを主敵として精力的な遠征を行い、その死後には神どころか伝説になった。
 ……セソストリス3世とも。

 父祖以来の事業を継承した彼の事跡で特筆すべきは、国境を広げ、かつ明確化した度重なるヌビア遠征である。
 南方の抑え・セムナほか要塞群を造営・強化し、
 「余が広げた国境線を守らねば我が息子に非ず」と子孫に豪語したこの男、
 息子"迷宮王"アメンエムハト3世の治世期より新王国時代まで、
 ヌビア(に入植したエジプト人にとって)の守護神として崇拝されている。よほどの武威を誇ったのであろう。

 ギリシャ語で彼はセソストリスと呼ばれた。マネトーによれば身長2mを超え、戦争に優れた。

 大王セソストリス(セソオシス)といえば、ギリシャ人が伝え、妙に畏敬した覇王であり、
 伝説によればエチオピアからインドまで全アジアを征服し、ヨーロッパにもトラキアまで攻めのぼったとかいう架空の王である。
 コルキスに植民したとか、征服地に記念柱を建てたとか言うこの王、
 偉業だけ見ればラムセス2世を指すかと思われるが、明らかに名前はセンウセレトが原型であり、マネトーも第12王朝の王とした。
 まあ間違いなく、センウセレト3世に新王朝時代の征服王達がまざった結果、生まれたキャラクターであろう。

 セソストリスの伝説は次第に誇大化していった。ローマ時代には“ヘラクレスの柱”に結び付けられエジプトでも受容された。
 神話的な「世界の王」とされ、もはやセンウセレト王の原型をとどめていない。

 宗教保守派の見解によれば、ヨセフを迎えヤコブに祝福されたファラオは彼という。
 (無論、異説は多い。トトメス3世やラムセス2世と並んで、センウセレト3世がモーセのファラオとされることもある)
 たぶん型月史でもそうなっているのだろう。と思い、あのバケモノ一家と伍する性能を志した。
 ……微妙だが、たぶんランサーなら互角のはず。

 センウセレト3世讃歌では「セクメトのなすが如きに矢を射る者」
 「かれはその国境に踏み込みし敵に対するセクメトなり」と謳われるが、
 「シヌへ物語」でもセンウセレト1世の「弓」の凄さと「大女神」の如き威勢に言及されており、
 テンプレ賛辞である可能性もあるっちゃある。でもヌビアは弓の国なのでヌビアの神がすごい弓もっててもいいよね。

 ちなみに、エジプト美術の盛期を治めた、センウセレト3世の彫像、理想化されない、口角の下がった、
 疲れたおっさんの顔をしている。あのクソ地味顔が好きである。
最終更新:2017年03月22日 21:35