【元ネタ】古代エジプト史
【CLASS】キーパー
【マスター】
【真名】ジェル
【性別】男性
【身長・体重】198cm・76kg
【属性】秩序・悪
【ステータス】筋力B 耐久A+ 敏捷A 魔力A+ 幸運B 宝具EX
【クラス別スキル】
対魔力:A+
A+以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、現代の魔術師ではキーパーに傷をつけられない。
粛清:B
世界を揺るがす力を粛清する能力。
人か星の属性に敵対する対象に対して能力値が上乗せされ、攻撃に固定ダメージが追加される。
このダメージ値は、対粛清AC以外では軽減不可能。
【固有スキル】
神王の霊核:EX
ファラオが『神』そのものであった、完全な神代を生きた証。
人の時代が始まる前の神王として規格外の神霊適性を与えられながら、人の王として英霊クラスの霊格に留まる。
「天」と「人」の属性の両立が可能。
つまり彼は、通常ではサーヴァントとしてありえない神性を保有した上で、通常通り召喚されうる。
祝福されし再誕:EX
オシリスと一体化した王として保有する特殊スキル。
復活の度にHPが最大値ごと全快し、膨大な魔力と理論上最大限の知名度補正が与えられる。
【宝具】
『王の屍櫃(ネチェル・ウセル)』
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
オシリス神の支配する冥界につながる黒い霊柩。
本来の形は壮麗な陵墓だが、現世に来臨(再誕)した王が自由に動けるよう設置性を排除している。
冥界に対して強い権限を持つほど多くの力を引き出せるようになる宝具。
キーパーの場合、オシリス神と同等の振る舞いを許されている。
神秘の薄い現代では“権能”レベルの権利行使に対する制限はあるものの、出力・神秘ともに規格外にあるという。
【Weapon】
『死者の手』
可愛い死霊がざざーん、ざざーん して酷いことになる。
冥界神クラスの権限で呼び出される死霊の暴威はざざーんどころではなく、ドガガガガが数分続くレベルである。
ちなみにネチェル・ウセルは力強き神、意訳して「全能の神(ジ・オールマイティ)」ぐらいの意味。
オシリス(ウシル)を指し、宝具の真名には「全能の神オシリスよ、汝の名代として力振るうことを許し給え」
ぐらいに殊勝な意味があるとか。オシリスのエジプト名ウシルは「ウセル(力強い)」が語源という説がある。
『祝福されし再誕』
キーパーは神の棺がある限り倒されても平然と蘇ってくるのだが、何故かいつも大量の魔力を伴って復活する。
世界の外側から持ち帰ってきていると推測され、彼の復活は蘇生というより再召喚に近いのでは、と考えられている。
【解説】
第1王朝3代目(?)の王。"墓王"ジェル。
紀元前3000年頃古代エジプトに40年余り君臨した。
おそらくは国境を越えて外征を行った記録の残る最古のファラオである。
アビドスに遺された彼の墳墓は300人を超える殉死者を伴い、初期王朝時代の王墓としては最大級の規模を誇った。
……この人身御供の風習はすぐに途絶えたようである。
シリアから流入したオシリスの原型はデルタ地帯からナイル川沿いに南下しながら土着信仰を取り込んで成長、
歴史時代以前には死と豊穣の神性を確立した。
「冥界神オシリス」の神話の痕跡は古王国までしか辿れないが、
成立は間違いなく先史時代に遡る。
――中王国時代の遺跡調査が1000年以上忘れられていたジェルの墓を発見し、
それをオシリス神の墓と同定したのは、信仰圏の南方拡大、オシリスとケンティ・アメンティウの習合、
ジェル王と同神の混同などの要因による。
古王国時代からイシスとオシリス崇拝の聖地だったアビドスで
神話に遡るが如き古墳が発見されたとあればオシリスと結びつけるのは自然であろう。
ともかく、"墓王"ジェルという英霊はこうして成立した。
オシリスの墓、は新王国時代でも巡礼者を集め、
古代末期まで約2000年の間聖地として機能したと思われるが、ジェルの墓は再び忘れ去られ、
再々発見されるのは更に1000年後、19世紀末の考古学においてであった。
人族の王が人々を治める以前は、神族の王が人も世界も支配していた――という見解は多くの神話体系に見られ、
エジプトの歴史観においても同様だったらしい。
メネス以前に霊と半神を主に戴く時代があったとはマネトーの述べるところであるが、
その中には当然イシスとオシリスの治世も含まれる。
エジプトという国家概念の形成に大きく寄与したであろう初期王朝の王が
オシリスと(真の意味で)同一視された事実には特別な意味を見出したくなるが、
そこは型月的には神になったファラオとか神代がどーたらとかの話になっていくのだろう。
マネトー名はケンケネスあるいはアトティスとされ、後者の場合、解剖書を残した医術の実践者となる。
最終更新:2017年03月26日 17:12