ピエール・フランソワ・ピコー

【元ネタ】史実 Le Diamant et la Vengeance モンテ・クリスト伯
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】ピエール・フランソワ・ピコー
【性別】男性
【身長・体重】185cm・75kg
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷B 魔力D 幸運D 宝具A
【クラス別スキル】
気配遮断:C
 サーヴァントとしての気配を絶つ。隠密行動に適している。

【固有スキル】
黄金律:A
 身体の黄金比ではなく、人生において金銭がどれほどついて回るかの宿命。

変化:B+
 驚異的な変装術がスキルにまで昇華されたもの。
 ジョゼフ・リュシェ、バルディニ神父、侯爵、プロスペール――どれもが彼の別名であり、どれもが彼とは似つかぬ姿である。
 サーヴァントとして感知されづらくなる効果もある。

忘却補正:A++
 人は多くを忘れる生き物だが、彼は決して忘れない。本来はアヴェンジャーの持つスキル。
 殺すのみでは飽き足らず、富を奪い誇りも貶め、その家族をも不幸に嘆かせねば気が済まない。
 彼の憎しみはアヴェンジャー(正統な復讐者)である巌窟王よりも暗く根深い。

不屈の意志:A
 あらゆる苦痛、絶望、状況にも絶対に屈しないという極めて強固な意思。
 肉体的、精神的なダメージに耐性を持つ。ただし、幻影のように他者を誘導させるような攻撃には耐性を持たない。

【宝具】
『蠱惑の金剛石(レ・ディアモン)』
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
 対象者を強烈に誘惑する魔性のダイヤモンド。
 これの譲渡と引き換えに、対象者が持つ如何なる情報をも聞き出すことが出来る。

『復讐の白髪鬼(エ・ラ・ヴァンジャンス)』
ランク:E~A 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
 彼が用いたあらゆる復讐の手管が宝具に昇華されたもの。
 すなわち、刺せば確実に命を奪う必殺の短刀2本、英霊をも死に至らしめる毒薬、対象とした構造物を瞬時に丸ごと火に包む豪炎、
 女を自身の虜とする魅了、対象の自制心を失わせる暗示、貧困が根深い程に判断力を失わせる精神干渉の6種である。
 ただし、上記の効果はそれぞれ一度きりしか使用できず、使用すれば無くなってしまうという欠点がある。
(必殺の短刀のみ、2本あるので2回まで使用できる)

【解説】
 モンテ・クリスト伯――すなわち巌窟王エドモン・ダンテスのモデルとなった復讐者。
 ナポレオン政権の時代、貧しい靴屋であったが美男であった彼は、財産持ちの美しい女性マルグリットとの婚約が決まっていた。
 しかし、友人のマチュー・ルピアンはこれを妬み、
 他の友人達と共にピコーを王党派のスパイとして密告し、結婚式を延期させる策略を立てる。
 ルピアンの友人であるシャンバール、ソラリはこれに同意し、同じく友人のアリュは同意はしなかったものの沈黙を選んだ。

 この策略は彼らが考えた以上の効果を挙げる。
 ピコーは秘密警察に攫われ、フェネストレルの城に七年間も幽閉されてしまったのである。
 結果、結婚自体が反故となり、婚約者マルグリットはルピアンに嫁いでしまっていた。

 ピコーはイタリア司教から譲渡された遺産を用いて復讐を開始する。
 変装したピコーはダイヤモンドに目が眩んだアリュから自身を陥れた三人の名を聞き出し、
 手始めにシャンバールを『第一号』と柄に刻んだ短刀で殺害。
 さらに老人に変装してプロスピエールと名乗ってルピアンの下で働き始め、彼とその家族を不幸のどん底に陥れるべく暗躍し始めた。

 変装して侯爵と名乗り、ルピアンの娘を誘惑して孕ませた上で結婚式の直前で姿を晦ます。
 ルピアンの店も兼ねた自宅に放火し、焼き払う。
 ルピアンの忠実な友人ソラリを毒殺し、その棺に「第二号」と書いた紙を残す。
 ルピアンの息子を堕落させ、押し入り強盗として受刑させる。
 かくて、ルピアン家は不幸のどん底に陥り、その妻(かつてのピコーの婚約者である)マルグリットは心労から早世してしまう。

 相次ぐ不幸に半ば発狂しつつあったルピアンに対し、
 ついにピコーは正体を明かし、これまでの因縁を語って「第三号」たる彼を短刀で殺害する。
 しかし、その帰り道でルピアンの友人アリュに囚えられてしまう。

 アリュは情報を吐いた事の後悔と友人の復讐の為に彼を囚えたが、実際は彼の財産を狙っていた。
 だが、ピコーは最期まで財産の在処を吐かず、地獄のような監禁の日々の中で餓死した。
最終更新:2017年03月26日 17:28