【元ネタ】史実
【CLASS】アヴェンジャー
【マスター】
【真名】ヒュパティア
【性別】女性
【身長・体重】160cm・47kg
【属性】秩序・悪
【ステータス】筋力E 耐久D 敏捷B 魔力A+ 幸運D 宝具A
【クラス別スキル】
復讐者:B
恨み、怨念が溜まりやすい。
ヒュパティアの場合、自身の知性を曇らせてしまうというデメリットもある。
忘却補正:B
人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。
キリスト教徒に対しては無条件で敵意を抱き、他宗派であっても狂信者の類には敵意を抱く。
自己回復(魔力):A
復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。魔力を微量ながら毎ターン回復する。
【固有スキル】
一意専心:B
ひとつの物事に没頭し超人的な集中力を見せる。
キャスタークラスで召喚されれば
道具作成スキルに対するプラス補正として働くが、
アヴェンジャークラスの場合、復讐に没頭し精神干渉を跳ね除ける、という効果となる。
無辜の怪物:B
本人の意志や姿とは関係なく、その行いによって加えられてしまった侵食の深度を指す。
魔女としての伝承や後付された美貌伝説によって、気品と美徳を備えた老女としての姿・在り方は封じ込められてしまっている。
神働術:A
新
プラトン主義に基づく神働術(テウルギア)を習得。
古来の神々の力を降ろし、これに自身の力を上乗せして成立させる魔術。音楽魔術も含まれる。
魔女伝承と相反する新プラトン主義者としてのヒュパティアが持つ技能である為、宝具『誘惑の魔女』発動中は使用不可。
【宝具】
『誘惑の魔女(フィクトゥス・ゴエティアー)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:50人
キリスト教徒の被害妄想が押し付けられた結果、生まれた洗脳宝具。
自らの美貌と悪魔のような手練手管を用いて行われる人心操作。
対象となる者の精神構造に干渉し、その意志をヒュパティアを利する方向へと半永久的に捻じ曲げる。
ただし、当人の知性や思想は変わらない為、結果としてヒュパティアに仇なすこともありうる。
治療は不可能で、対抗手段は精神干渉に対する耐性で弾くか、ヒュパティア自身の意志で解除させるか、ヒュパティアの命を奪うか、しかない。
真に恐るべきはこの宝具を使いこなすヒュパティアの頭脳であり、
要人を支配下に置くことで一つの都市圏を掌握する事も可能。
【解説】
ローマ帝国の碩学。
アレクサンドリアの新プラトン主義哲学校の女校長だったが、
異教を憎むキリスト教徒に惨殺された。
父テオンに似て聡明なヒュパティアは、
その美貌も相まって学術都市アレクサンドリアでも名声を博するようになる。
特に数学・天文学において功績を残したとされ、
アストロラーベ(古代のアナログコンピュータ)やハイドロスコープ(液体比重計)の発明者ともされる。
しかし、当時はキリスト教の全盛期だった。
彼らは自身の教えに背く学問を尽く敵視し、寺院や神殿、記念碑のみならず、貴重な知識までも破壊せんと目論んだ。
必然、キリスト教徒と「考える権利」を重視するヒュパティアは対立するようになる。
その無思慮から思うように破壊活動が運ばない事に苛立ったキリスト教徒は、責任をヒュパティアへと転嫁し、
ヒュパティアが都市の上層部を誑し込んでるという妄想を抱くまでとなった。
そして、強硬派のキュリロスがアレクサンドリアの大司教に任命されるに及んで、彼らの暴虐は勢いを増し、
ついにはヒュパティアを惨殺するまでに至る。
馬車で学園に向かっていたヒュパティアを引きずり下ろし、
教会に連れ込んだ後、裸にしてカキの貝殻(あるいはタイル)で生きたまま彼女の肉を骨から削ぎ落として殺害するという残虐な行いを
当時の教会は大いに讃え、その首魁であるキュリロスを賛美した。
この事件を切っ掛けに多くの学者がアレクサンドリアを去り、
アレクサンドリアの、ひいてはローマの凋落を決定づけ、後世ヨーロッパの発展を大いに阻害することともなったが、
ごく一部を除いたキリスト教徒は「異教徒を追放できた」と歓喜したという。
なお、この事件を起こしたキュリロスは
後世「信仰と科学思想の共存」を訴えたレオ十三世によって聖人に列聖されている。
最終更新:2017年11月05日 17:46