【元ネタ】
アーサー王伝説 +『アーサー王宮廷物語』
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】エレイン(アスコラットの、シャロットの)
【性別】女性
【身長・体重】156cm・50kg
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷E 魔力D 幸運E 宝具E
【クラス別スキル】
陣地作成:B
自らに有利な陣地を作り上げる。
彼女が作るのは“織物工房”である。
道具作成:A-
現実と相関する織物を作成できる。
作成方針と絵柄により予知、
魔術医療、
エンチャントに相当する機能を発揮するが
織物以外は何も作る事ができない。
【保有スキル】
高速詠唱:D
魔術詠唱を早める技術。彼女の場合、魔術ではなく織物の作成に恩恵があるようだ。
【宝具】
『彼方に見ゆ想人の歌(ティラ・リラ)』
ランク:E 種別:対界宝具 レンジ:制限なし 最大捕捉:制限なし
妖姫最期の綴織。
世界の織物(テクスチャ)へ己の図柄を織り込み、大規模な現実の改竄を可能とする。
完成・発効に至るか否かの判定を、改竄規模に応じた難易度で必要とし
その成否に関わらずキャスターは即座に消滅する。
【解説】
アスコラット(エスカロ、アストラット)の美しい乙女、『白の』エレイン。
ランスロットに恋し、叶わず、焦がれて亡くなった女性。
アスコラットの領主バーナードの娘、兄弟にティリー卿と
ラヴェイン卿。
匿名で槍試合に参加したがるランスロットは、道中泊った館で乙女に恋され
彼女の「試合には自分の片袖を身に着けて臨んで欲しい」との願いを受け入れた。
意中の女性の形見を身に着けて試合に臨む、というのは騎士に一般的な習慣だったが
意中の女性が王妃である彼はこれに無縁だったので、正体を隠す妙案と思ったのだ。
そして言う。「今までどんな娘さんにもこんな事はしてあげていませんでしたよ」
当然、乙女の恋情は著しく悪化した。やがて彼女はランスロットに懇願する。
「夫になって下さい、もしそれが無理なら、せめて情人として頂きたいのです」
返答は希望の一欠片も無いもので、乙女は悲嘆の余り伏し、やがて息絶えた。
遺体は遺言により小舟に乗せられ、テムズを流れてアーサー王宮廷近くへ辿り着く。
片恋の愛と純潔とついでに信仰とを切々と記した彼女の手紙に心ある者はみな涙し、
手紙が願うままにミサへの献金を行い、乙女の遺体を手厚く弔ったという。
後代の作品では同様に湖の騎士に恋して死ぬ『シャロットの妖姫』が描かれる。
彼女は“予言を織物として顕す”力を持ち、今世紀の作品『アーサー王宮廷物語』でも
その手で作り上げる綴織で予言をなす能力を持っていた。しかし、見方を変えるなら
綴織に描かれた物語は実現する、とも言える。どちらが正しい捉え方なのだろうか?
彼女はランスロットへの恋叶わぬ事を悟った時、明確に後者として力を行使した。
命を賭して運命を織り、それが完成した時、過去と現在、人の認識は変わったのだ。
エレインの友人、神秘の力を有していた事で影響を免れた女性は、噂話に驚愕する。
「エレイン姫が亡くなったそうですね。15年前にも同じ名の姫が噂になりましたっけ。
そうそう、ランスロット卿がガラハッド卿を産ませた事件の、あの女性ですよ」
そんな事件は聞いた事も無い!
最終更新:2020年03月23日 22:06