マフディー(アッバース朝)

【元ネタ】史実
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】マフディー(アッバース朝)
【性別】男性
【身長・体重】171cm・64kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力B 耐久B 敏捷B 魔力C 幸運A 宝具B
【クラス別スキル】
対魔力:B
 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。

騎乗:B
 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。

【保有スキル】
黄金律(凶):B
 父マンスールの蓄えた財産を自由に扱うことができる。
 生粋の浪費家であるマフディーとは相性のいいスキル。

信仰の加護:A+
 一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。
 加護とはいうが、最高存在からの恩恵はない。
 あるのは信心から生まれる、自己の精神・肉体の絶対性のみである。

芸術審美:C
 芸術作品、美術品への執着心。芸能面における逸話を持つ宝具を目にした場合、
 中確率で真名を看破することができる。

【宝具】
『斬鉄刀(アッサムサーマ)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人
 ローマの武器を野菜のように切ったという名刀。
 Bランク未満の装備品による防御効果を無効にし、さらに幸運判定に成功した場合、破壊する。

『導者の美名(アル=マフディー)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人
 叔父のアブドゥッラーが息子をマフディー(救世主)としたのに父マンスールが対抗し、あだ名をマフディーとされた逸話から。
 救世主としての伝承に由来するスキルや宝具を封印し、その効果を無効とする。
 イスラム教で広く信仰される五人の預言者に対しては発動できない。

【解説】
 アッバース朝の三代目カリフ(指導者)。
 父に比べて気前が良く柔和な君主だと伝えられ、信仰心も厚く、試作にも巧みだったとされる。
 一方、アッバース朝らしい酷薄さは父から引き継いでおり
「ザンダカ主義者(ズィンディーク)」と呼称される異教・異端の宗教勢力の弾圧にも励んだ。

 二代目カリフのマンスールの子。
 初代カリフのサッファーフの遺言では マンスールの甥のイーサー・ブン・ムーサーが後継者となるはずであったが
 父マンスールに溺愛されていたことから、当初の予定を覆して後継者に指名される。
 イーサーは猛抗議したが、マンスールから様々な嫌がらせを受け、最終的には同意したと伝えられる。

 マンスールが没すると三代目カリフとして就任。
 あらかじめ父マンスールが用意していた策略――政治犯から没収しマザーリム庫に蓄えた財産を当人らに返し釈放する――を実行に移し、
 情け深い仁君として歓呼の声を受ける。
 一方で、ホラーサーンで反乱を起こしたムカンナアやビザンツ帝国などの反アッバース朝勢力との戦いに励んだ。

 マフディーは吝嗇家だった父とは正反対の気前の良い君主として有名で、
 優秀な学者や詩人を次々に召し抱え、彼らが気の利いた言葉を口にする度に莫大な報酬を与えた。
 狩りの最中に食事をご馳走してもらった農夫に千両箱を渡したという逸話も残されており、
 その散財は浪費癖の域に達していたようである。

 一方、政治家としての手腕は確かなもので、
 ザンダカ主義者の弾圧など排撃的な行動で治安を維持する一方、
 東洋からもたらされた紙による官僚制度の高度化や、帝都バグダードの世界都市化をもたらし、
 福祉面でも各地に病院を建設するなど尽力している。

 またアッバース朝政権の政治的、宗教的優位性を固めるために
 対抗する宗教勢力の思想やギリシア哲学の研究を進め、イスラム神学の土台を築いた。
最終更新:2020年03月26日 22:17