【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】ニザームルムルク
【性別】男性
【身長・体重】178cm・74kg
【属性】秩序・悪
【ステータス】筋力E 耐久D 敏捷D 魔力B 幸運A 宝具B
【クラス別スキル】
陣地作成:A
自らに有利な陣地を作り上げる。
宝具により異端異教の神秘を退けるニザーミーヤ学院を形成可能。
【固有スキル】
王佐の才:A
王器を持つ者を補佐する才能。
己に相応しい王者に仕えることで、互いの欠落を補完するスキル。
カリスマの影響下にある場合のみ、あらゆる判定に有利な補正が与えられる。
奸臣の讒言:C
告発・忠告の形で相手の敵意を誘導し、秘密裏に自己の利益確保を図る能力。
権力闘争と裏切りにしか役立たない外れスキルと思われがちだが、無謀なマスターの操縦やヘイト調節も可能。
妨害工作:A
相手の意図を正確に読み取り、それを妨害する手練手管。ハサン・サッバーハの報告書を錯簡させて陥れた伝承に由来する。
対象が行うあらゆる判定に不利な補正を与える。
ただし、複数の相手を対象に取る事はできず、別の対象を選んだ瞬間、以前の対象への補正は消滅する。
【宝具】
『法神学院(ニザーミーヤ)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:30 最大捕捉:100人
官吏の養成とイスマーイール派の布教への対抗策として各主要都市に配置した学院。
陣地作成スキルの代替として機能する。
この学院内では(イスラム教、シャーフィイー派及びアシュアリー派から見て)異端、異教に由来する神秘の効力がCランク分削減される。
霊脈を通じて複数の学院を連結させることで、削減数値は最大でAランク分にまで上昇する。
『統治の書(スィヤーサト・ナーメ)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
ニザーム・アルムルク自ら著した政治の心得と過去の類例を述べる書物。
公正な統治こそが(たとえ異教の君主によるものであっても)神の意に適うものとしたことから
(イスラム的な価値観における)公正さを押し広げんとする者に対し、
神の加護による支援を与える宝具として昇華された。
ただし、神意は明確な現象を伴うものではなく、その加護は実感できる形では現れない。
また対象者が私利私欲による行動を取る度に効力が減衰してしまう。
【解説】
君主マリク・シャーを支えてセルジューク朝の最盛期を築き上げた宰相。
本名はハサン・ブン・アリー・トゥースィーで
ニザームルムルク(ニザーム・アル=ムルクとも)はマリク・シャーより授けられた『王国の秩序』を意味する称号。
ホラーサーン地方の都市トゥース近くの町で、地主の息子として生まれた。
特に行政手腕に優れた事から
アルプ・アルスラーンの下で頭角を現し、息子のマリク・シャーの時代には宰相として辣腕を振るう。
遊牧民国家であるセルジューク朝が行政組織、軍組織が整った国家に成長したのは、
ニザームルムルクの手腕とマリク・シャーの信任があればこそだったと言われている。
軍隊を率いて活躍したこともあり、文武双方の才幹を備えた名宰相だったと評してよかろう。
また、教育機関としてニザーミーヤ学院を各地に設けた。
これは有能な官吏養成やイスマーイール派などシーア派の布教活動に対抗することを目的としたものだったと言われている。
この政策は一定の効果を挙げ、学院創設による法学の保護政策は、イスラーム世界全体に普及していくこととなる。
しかし、マリク・シャーの後継者として、その長子バルキヤールクを推したことで、
弟のマフムードを推す王妃テルケン・ハトゥンの恨みを買い、暗殺されてしまった。
一説には、暗殺は暗殺教団と名高いニザール派のハサン・サッバーハの手によるものだともされる。
その伝承によれば、ハサンはマリク・シャーに仕えていた頃、ニザームルムルクの策謀により恥辱を受け、その雪辱を果たさんとしていたという。
ニザームルムルクの没後一ヶ月が経過すると主君のマリク・シャーも病死。
名君と『王国の秩序』たる宰相を失ったセルジューク朝は内乱に突入し、以後、かつての勢威を取り戻すことはなかった。
最終更新:2020年03月26日 22:28