【元ネタ】史実
【CLASS】アーチャー
【マスター】間桐慎二
【真名】アウグスト・セサル・サンディーノ
【性別】男性
【身長・体重】148cm・35kg
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力D 耐久D 敏捷A 魔力B 幸運D 宝具A
【クラス別スキル】
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
単独行動:A+
マスター不在でも行動できる能力。
マスターからの魔力提供を必要としないが、受肉していないため触媒としてマスターを必要とする。
【固有スキル】
カリスマ:B+
1国の軍団を指揮・統率する才能。カリスマは稀な技能であり、
死後ラテンアメリカの独立の象徴となった。
気配遮断:B
完全に気配を断てば発見する事は不可能に近い。
ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。
軍略:A-
一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直観力。
自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。
戦闘続行:C
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。
共産主義:E-
コミンテルンと協力したが、思想的にはまったく相容れず、むしろホセ・マルティなどの影響が強い。
【Weapon】
『鋤』 農場生まれのサンディーノの近接戦闘用武器。刺してよし、切ってよし、投げてよし。
【宝具】
『自由なる民衆の将軍(ゲネラル・デ・オムブレス・リブレス)』
ランク:A- 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:50人
アメリカ海兵隊と戦い、撤退させたサンディーノの得意としたゲリラ戦術の極み。
気配を遮断した部下数十人を同時召還し、
同時にサブマシンガン、ダイナマイトなどありあわせの武器による攻撃を加える。
一撃離脱戦術で、攻撃が終了すると同時に部下たちは座へ帰る。
この宝具は膨大な魔力を消耗するため、そのままならば直後にサンディストが発動する。
『残虐なる収奪(サンディスト)』
ランク:C- 種別:対軍宝具 レンジ:99~999 最大捕捉:999人
コミンテルンと手を切った後サンディーノの部下は、軍資金の確保のためにしばしば収奪を行った。
「自由なる民衆の将軍」によって召還された部下たちは、見せしめに「コルテ」と呼ばれる残虐行為を行い
周囲の人間から魔力を奪う。コルテとはスペイン語で「法廷」「切断」の意。
代表的なコルテはチョッキで、農具で首を切り落とし、両腕を肩から切り離して、先端で胸に
マークを刻む。
この宝具を使用しない場合、何らかの手段で魔力補充を行わなければサンディーノは消滅の危機に陥る。
【解説】
ニカラグアの英雄、反アメリカの象徴として名高い人物。
アメリカは20世紀初頭、中南米に覇権を確立するために軍事介入を繰り返していた。
アメリカの目的は自由で民主的で親米的な政権を樹立することであり、第二次世界大戦、ソマリア、
アフガン戦争、イラク戦争と続いているが、この目的が完全に達成され維持されているのは日本のみである。
サンディーノはコーヒー農場主ドン・グレゴリオ・サンディーノと女中のマルガリータ・カルデロンの間に私生児として生まれた。
後にグレゴリオがマルガリータと結婚すると、サンディーノも認知し、9歳からはそれなりの学をもっていたグレゴリオの元で育つ。
カエサルに憧れ、ミドルネームをカルデロンからセサル(カエサルのスペイン語読み)に変えるなど、やや痛い面もあった。
コスタリカで技能工として働いていたが、酒の勢いで有力者を殺しかけてしまい、メキシコのダンピコに逃げる。
ダンピコのスタンダード・オイル社のコンビナートで働き、妻子を養っていた。
サンディーノの西部劇のガンマンスタイルは、当時の上司の服装を真似たものと言われる。
自由主義者の父から、ニカラグアで内戦が始まったことを伝える手紙を受け取ると、
サンディーノはニカラグアに帰国。メキシコで反米思想とアナーキズムにかぶれていたサンディーノは、
20世紀最初の対米ゲリラ闘争を始める。初期には鉱山で手に入れたダイナマイト程度の武器しかなかったが
サンディーノ軍はアメリカ海兵隊、ニカラグア国家警備隊と互角以上に戦い、
諸外国にそれが伝わると一躍反米の英雄として有名になる。
ニカラグア護憲派のトップだったモンカダ将軍の窮地を幾度も救い、アメリカ軍に打撃を与え続けた。
アメリカは少人数のゲリラと戦争していることを認めるわけにはいかず、サンディーノ軍をバンディットと呼び続けたが、
海兵隊はサンディーノ軍を恐れていた。
1927年、モンカダ将軍が降伏した後も、サンディーノ軍だけは降伏を拒否し戦闘続行を宣言した。
そのため、アメリカはニカラグア軍を解体し、ニカラグア自衛隊を編成してサンディーノ軍と戦わせる。
そしてアメリカ軍は最新鋭の爆撃機でサンディーノの根拠地に世界初の戦略爆撃を行う。
しかし、サンディーノ軍は根拠地を放棄し、歩兵としては驚異的な速度で転戦し、
逆に待ち伏せるときは何日も動かず気配を消して潜んだ。
サンディーノ軍は大都市サンラファエル・デル・ノルテに妻子を隠し、ジャングルではなく人民の海に身を潜めた。
1920年にメキシコで共産党が誕生すると、アメリカを始め全世界で次々と共産党が誕生する。
これら共産党はサンディーノ支持を掲げ、反帝国闘争の主要課題に位置づけた。
アメリカ共産党にいたサンディーノの弟
ソクラテスが強くサンディーノを援助する。
サンディーノはニカラグアよりも海外で有名になっていった。
ホンジュラスに置かれたサンディーノ軍代表部から多くのメッセージが流れ、
世界の共産党からボランティアや活動資金が流れ込んだ。
しかし、共産党と組んで米国と戦う限りにおいて、負けることはなくても勝ち目はなかった。
コミンテルンもスターリンや毛沢東が独裁者に変質し、各国の軍事指導者を気取り始め、独善的になっていく。
そのため、1929年には共産党から決別する。
サンディーノは活動資金を求めてメキシコに潜入する。メキシコは表向きサンディーノを歓迎したものの、
世界大恐慌で瀕死の状況であり、援助する余裕はなく、1年近くも事実上幽閉する。
サンディーノはニカラグアに帰る。しかし、アメリカ軍も世界大恐慌で繊維を失っており、
ハイチとドミニカから撤退し、ニカラグアからも名誉ある撤退を求め妥協点を探っていた。
そこでニカラグアの元大統領サカサを担ぎ、サンディーノの部下ソモサを自衛隊の隊長に指名する。
サンディーノは国際的に孤立無援となったことを悟り、武装解除し、農園を開き、引退生活に入る。
しかし、実権を持たないサカサの代わりにソモサの発言力が増してくる。
ソモサはアメリカと秘密裏にサンディーノ暗殺と引き換えに大統領の座を約束される。
政府との合意が次々反故にされる事態に、サンディーノは首都マナグアでサカサに抗議する。
その帰り道に、ソモサはサンディーノを暗殺する。ソモサ独裁政権、ニカラグアのアメリカの属国時代が始まる。
最終更新:2016年09月25日 17:46