※オリキャラが少し出すぎています
謙信様は一体何を考えてらっしゃるのですか?!
ある一報を聞いたかすがは苛立つやら憂うやら複雑な気持ちだった
謙信が塩止めをされた武田軍に塩を送るというのだ
心から愛する主の頼みとあれば喜んで受け入れるが、その頼みが
自分が最も嫌がっている「信玄」への援助である
(ああ、一体なぜなのです。そんなにあの男の事が大事なのですか)
彼女は何ともいえない苛立ちを隠せずにいた
「かすが殿」
「きゃあ!」
急に軽快な声とともに肩をポンと叩かれたかすがは思わず仰け反った
振り向くと理知的な顔立ちをした青年が笑っていた
彼は上杉家臣団の一人で智将で名高い「直江兼続」。謙信の甥かつ養子「景勝」の近侍でもある
「か、兼続殿っ!」
「深刻な顔をなされては折角の美しいお顔も台無しになりますぞ」
「 ………。」
(この男は…苦手だ)
親しげな態度の男にかすがは何も言えずムッとしたまま膝を抱えた
「おお、謙信様」
ふいにきた兼続の言葉にかすがは急に立ち上がり、せわしなくあちこち城の庭を見回した
だが、今いる二人以外に人影の気配は無い
「ど、ど、どこですか?!」
「冗談でござるよ」
兼続はニッと笑った
「な…き、貴様、人をからかうのもいい加減にしてくれないかっ!」
かすがは怒りを露わにしたが、彼はそんな彼女が面白いらしく笑みを崩さなかった
「あははは、かすが殿はわかりやすいですな」
「………くっ」
(雰囲気といい、態度といいあいつに似ているな)
かすがは裏切った里にいた忍びの男を思い出した。その男は同郷にいた頃のかすがに度々ちょっかいを
出しては彼女の反応を面白がっていた。目の前にいる兼続も彼と同じく飄々とした雰囲気を持ち
かすがは彼と会うたびにその男の顔がちらつくので上杉家臣の中では苦手な存在だった
「ところで何の用ですか?」
かすがは不機嫌ながらに尋ねた
「かすが殿が気になっておりまして」
「ふざけておるのか!」
「まあまあ、御実城様がそなたをお呼びだそうだ」
「謙信様が?…ってそれを早く言ってください!」
不機嫌だったかすがの顔色がパッと変わり、一瞬にして彼女の姿は消えてしまった
「本当にお好きなんですね」
兼続は姿見えぬかすがを見送るように城を見上げた
かすが(凌辱)2
謙信が塩止めをされた武田軍に塩を送るというのだ
心から愛する主の頼みとあれば喜んで受け入れるが、その頼みが
自分が最も嫌がっている「信玄」への援助である
(ああ、一体なぜなのです。そんなにあの男の事が大事なのですか)
彼女は何ともいえない苛立ちを隠せずにいた
「かすが殿」
「きゃあ!」
急に軽快な声とともに肩をポンと叩かれたかすがは思わず仰け反った
振り向くと理知的な顔立ちをした青年が笑っていた
彼は上杉家臣団の一人で智将で名高い「直江兼続」。謙信の甥かつ養子「景勝」の近侍でもある
「か、兼続殿っ!」
「深刻な顔をなされては折角の美しいお顔も台無しになりますぞ」
「 ………。」
(この男は…苦手だ)
親しげな態度の男にかすがは何も言えずムッとしたまま膝を抱えた
「おお、謙信様」
ふいにきた兼続の言葉にかすがは急に立ち上がり、せわしなくあちこち城の庭を見回した
だが、今いる二人以外に人影の気配は無い
「ど、ど、どこですか?!」
「冗談でござるよ」
兼続はニッと笑った
「な…き、貴様、人をからかうのもいい加減にしてくれないかっ!」
かすがは怒りを露わにしたが、彼はそんな彼女が面白いらしく笑みを崩さなかった
「あははは、かすが殿はわかりやすいですな」
「………くっ」
(雰囲気といい、態度といいあいつに似ているな)
かすがは裏切った里にいた忍びの男を思い出した。その男は同郷にいた頃のかすがに度々ちょっかいを
出しては彼女の反応を面白がっていた。目の前にいる兼続も彼と同じく飄々とした雰囲気を持ち
かすがは彼と会うたびにその男の顔がちらつくので上杉家臣の中では苦手な存在だった
「ところで何の用ですか?」
かすがは不機嫌ながらに尋ねた
「かすが殿が気になっておりまして」
「ふざけておるのか!」
「まあまあ、御実城様がそなたをお呼びだそうだ」
「謙信様が?…ってそれを早く言ってください!」
不機嫌だったかすがの顔色がパッと変わり、一瞬にして彼女の姿は消えてしまった
「本当にお好きなんですね」
兼続は姿見えぬかすがを見送るように城を見上げた
かすが(凌辱)2