連続する銃声に鼓膜がイカれそうになる。だがこれは口径の割りに反動も少ない、いい銃だ。
今まで興味は薄かったが、案外オレにも銃は合ってるのかもな。
照準を合わせ引き絞る。狙い違わず倒れる敵兵たち。
「幸村ぁぁっ」
どこにいる?声がした方角は確かにこちら、忍びがあの姿を真似られようが、
あの熱い叫びだけは真似られるもんじゃねぇだろ!?
忠勝が滑るように走り敵兵を蹴散らす。
家康の本陣がいくらか下がっている。なんだ?攻め込まれたのか、ここまで!?
「家や………ぐ、うぅぅっ!」
注意が一瞬反れたとたん、天地がひっくり返る。棹だった馬から放り出され、かなりの距離を飛んだ。
ああ、ったく手綱を握らねえってのはあぶねえもんだ。
かろうじて取れた受け身。落ちた場所にあった誰かの死体。それでも肺から空気をすべて吐き出した。
「政宗様!」
金属のぶつかり合う音。
「政宗ぇぇっ!なにゆえ!なにゆえここにいる!」
熱い、聞き慣れた叫び声。連続した撃ち合いの音。起きあがった先、小十郎と幸村が対峙していた。
幸村、ここで埋伏してやがったか!
声を上げればオレが来ると信じて、そして引き寄せて引きつけて、ぎりぎりまで待って馬を斬ったか。
銃で、遠くから狙い撃たれる愚を犯さずに!
流石だよ、真田……幸村!
「坊主、悪いが今日は俺がいるんでな。政宗様に手は出させねえぜ!」
「どけぇ!」
小十郎の肩口が裂ける。紙一重で避けたな、小十郎。
双銃を構える。撃った瞬間、幸村の一房だけ長い髪が落ちた。……狙いが反れたか。
「幸村ぁっ!」
声高く呼んで刀を抜いた。オレに残された爪は一本きりだ。
だが今日は、オレの目がいる!
「いくぜ!」
「政宗!なにゆえだ!なにゆえまた武田に牙をむく!?お館様の温情を受けながら、なにゆえだ!」
「Yes Darling!甲斐の虎には感謝してる、お前が生き延びたら伝えてくれ!」
なんだよ泣きそうじゃねえか、そんな顔で怒るなよ。
二槍が二方向からの刀をさばく。やっぱ強いね。
あんたオレを遙かに凌いでるよ、Rivalなんて言えてたのは昔の話だな。
「ならば……ならば、なにゆえ!政宗の意志で城を出られたのではないと、攫われたのだと聞いた!
だというのに何故俺に刀を向ける!?何故徳川に従うのだ!」
槍が手甲を浅く斬る。動きが読まれはじめてきた。
力量も。二人がかりでも敵わないか、……、全く、本当に大したヤツだよ……
「何度聞く気だい?お館様には感謝してるが、……あんたの妻にゃなりたかねえ!何度も断ったはずだぜMy Baby?」
刀を打ち合わせている今なら解るさ。
今まで興味は薄かったが、案外オレにも銃は合ってるのかもな。
照準を合わせ引き絞る。狙い違わず倒れる敵兵たち。
「幸村ぁぁっ」
どこにいる?声がした方角は確かにこちら、忍びがあの姿を真似られようが、
あの熱い叫びだけは真似られるもんじゃねぇだろ!?
忠勝が滑るように走り敵兵を蹴散らす。
家康の本陣がいくらか下がっている。なんだ?攻め込まれたのか、ここまで!?
「家や………ぐ、うぅぅっ!」
注意が一瞬反れたとたん、天地がひっくり返る。棹だった馬から放り出され、かなりの距離を飛んだ。
ああ、ったく手綱を握らねえってのはあぶねえもんだ。
かろうじて取れた受け身。落ちた場所にあった誰かの死体。それでも肺から空気をすべて吐き出した。
「政宗様!」
金属のぶつかり合う音。
「政宗ぇぇっ!なにゆえ!なにゆえここにいる!」
熱い、聞き慣れた叫び声。連続した撃ち合いの音。起きあがった先、小十郎と幸村が対峙していた。
幸村、ここで埋伏してやがったか!
声を上げればオレが来ると信じて、そして引き寄せて引きつけて、ぎりぎりまで待って馬を斬ったか。
銃で、遠くから狙い撃たれる愚を犯さずに!
流石だよ、真田……幸村!
「坊主、悪いが今日は俺がいるんでな。政宗様に手は出させねえぜ!」
「どけぇ!」
小十郎の肩口が裂ける。紙一重で避けたな、小十郎。
双銃を構える。撃った瞬間、幸村の一房だけ長い髪が落ちた。……狙いが反れたか。
「幸村ぁっ!」
声高く呼んで刀を抜いた。オレに残された爪は一本きりだ。
だが今日は、オレの目がいる!
「いくぜ!」
「政宗!なにゆえだ!なにゆえまた武田に牙をむく!?お館様の温情を受けながら、なにゆえだ!」
「Yes Darling!甲斐の虎には感謝してる、お前が生き延びたら伝えてくれ!」
なんだよ泣きそうじゃねえか、そんな顔で怒るなよ。
二槍が二方向からの刀をさばく。やっぱ強いね。
あんたオレを遙かに凌いでるよ、Rivalなんて言えてたのは昔の話だな。
「ならば……ならば、なにゆえ!政宗の意志で城を出られたのではないと、攫われたのだと聞いた!
だというのに何故俺に刀を向ける!?何故徳川に従うのだ!」
槍が手甲を浅く斬る。動きが読まれはじめてきた。
力量も。二人がかりでも敵わないか、……、全く、本当に大したヤツだよ……
「何度聞く気だい?お館様には感謝してるが、……あんたの妻にゃなりたかねえ!何度も断ったはずだぜMy Baby?」
刀を打ち合わせている今なら解るさ。
あんたの事は嫌いじゃない。多分、違う出会い方ならと思うほど嫌っちゃいない。
悪いね、あんな状況に陥っても全部流して、改めて惚れる度量はオレにゃなかったんだ。
甲斐の虎の見込み違いってやつだよ。
上田城の虜43/因果の墓場5
悪いね、あんな状況に陥っても全部流して、改めて惚れる度量はオレにゃなかったんだ。
甲斐の虎の見込み違いってやつだよ。
上田城の虜43/因果の墓場5




