刀が風を産む。肉を切る。血がしぶく。
忍びはあっけなく倒れた。何を思ったのか、片手でゆっくりと目を覆った。目を、隠したように見えた。
「幸村に、あっちで逢ったら謝っておいてくれ」
優しく丁寧に首をかききってとどめを刺した。
幸村の髪を……元からあった、誰のものとも知れない血だまりに落ちて地面に張り付き、
さらに雑兵の死体が爆風の盾となり、奇跡的にも残った髪束を懐から取り出して手に握らせた。
政宗には、遺髪は必要ない。
どれだけ勇武に優れた男のものであっても、一時は夫であった男のものでも。
幸村、あんたの遺髪なら誰もが欲しがるだろうが、オレは要らない。
忍びはあっけなく倒れた。何を思ったのか、片手でゆっくりと目を覆った。目を、隠したように見えた。
「幸村に、あっちで逢ったら謝っておいてくれ」
優しく丁寧に首をかききってとどめを刺した。
幸村の髪を……元からあった、誰のものとも知れない血だまりに落ちて地面に張り付き、
さらに雑兵の死体が爆風の盾となり、奇跡的にも残った髪束を懐から取り出して手に握らせた。
政宗には、遺髪は必要ない。
どれだけ勇武に優れた男のものであっても、一時は夫であった男のものでも。
幸村、あんたの遺髪なら誰もが欲しがるだろうが、オレは要らない。
墓を作ってやるよ、佐助。
忍びのお前は必要ないというかもしれないが、あんたはオレの敵だったんだ。
そっちの考えは斟酌してやらねえよ。幸村の遺髪と一緒に、まるで忍びじゃないみてえに、
丁寧に姿勢整えて寝かせてやる。
邪魔でしかたねえだろうが、オレの刀も一緒に埋めてやるよ。
その代わり墓標はナシだ。代わりに椎の木が、あんたの体をとろかして抱き込んでくれる。
忍びのお前は必要ないというかもしれないが、あんたはオレの敵だったんだ。
そっちの考えは斟酌してやらねえよ。幸村の遺髪と一緒に、まるで忍びじゃないみてえに、
丁寧に姿勢整えて寝かせてやる。
邪魔でしかたねえだろうが、オレの刀も一緒に埋めてやるよ。
その代わり墓標はナシだ。代わりに椎の木が、あんたの体をとろかして抱き込んでくれる。
この木が立つ場所は、家康から貰った土地だ。
オレが生きている間と、オレの遺言を聞いて貰えるうちは手出しはさせねえよ。
……ここは、関ヶ原がよく見えるだろ。
戦が終わって、あの緑豊かな草原は土が剥き出しの赤茶けた荒野になった。
けど、何十年も経てば、ここはまた緑そよぐんだろう。
はろばろとした中に沢山の獣たちが跳ねる、小さな小川が潤す地になるだろう。
そこまで回復するまでは、空を見ているといい。
ここの日差しは強く熱く、綺麗だ。
オレはよく知っている。まだ覚えている。家康、おまえと見たあの風景を。
無邪気だった頃の景色を。
オレが生きている間と、オレの遺言を聞いて貰えるうちは手出しはさせねえよ。
……ここは、関ヶ原がよく見えるだろ。
戦が終わって、あの緑豊かな草原は土が剥き出しの赤茶けた荒野になった。
けど、何十年も経てば、ここはまた緑そよぐんだろう。
はろばろとした中に沢山の獣たちが跳ねる、小さな小川が潤す地になるだろう。
そこまで回復するまでは、空を見ているといい。
ここの日差しは強く熱く、綺麗だ。
オレはよく知っている。まだ覚えている。家康、おまえと見たあの風景を。
無邪気だった頃の景色を。
「Lest in peace……成仏しろよ」
二人とも。そして、落日の時を迎えた武田も。
……北の武将は、神速を誇る軍神が守る上杉だけだ。
もう、大勢は決まりかけている。
二人とも。そして、落日の時を迎えた武田も。
……北の武将は、神速を誇る軍神が守る上杉だけだ。
もう、大勢は決まりかけている。
戻ろう。
最後の大戦は終わった。
政宗は疲れた足を引きずるように歩き始めた。
最後の大戦は終わった。
政宗は疲れた足を引きずるように歩き始めた。
この先で、家康と小十郎が待っている……
DEAD ED 因果の墓場-家康(EDリスト2/6)
上田城の虜/あとがき
上田城の虜/あとがき
但し先の選択肢で3から5を振ったものはこのまま上田城の虜48/因果の墓場10に進め。




