戦国BASARA/エロパロ保管庫

三年目の浮気

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匿名ユーザー

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一重の桜がもう散り始めている。
「あと五十回、てところか?」
ぽつりと政宗が呟いた。
桜を一体何回見られるのだろう、と、らしくもなく感傷に浸って背後に問いかける。
「にいちゃん、生姜は同じところに植えたら駄目だべ。だから今年はここには別のものを植えるといいだ」
「じゃあ紫蘇を植えるか。生姜は離した方がいいのか?」
「んだ。違う畑に植えるのが一番いいだよ」
「それは無理だ。俺はひとつしか畑を持ってない」
生真面目な返答は得られず、かわりに背後では和やかに「今年の畑」の議論が繰り広げられている。
小十郎といつきが帳面を持ち出して書き付けている様子を眺めた。今年は生姜と南京の量を増やすらしい。
どうして同じところに同じものを植えたら駄目なのかよく分からない。田んぼは毎年同じ稲を植えるだろうに。
政宗はぱちんと白扇を閉じた。小十郎の顔がようやく上がる。
「政宗様、何か御用ですか」
「……別に」
大儀そうに立ち上がり、庭に出る。ひらひらと散る桜を見上げ、目を細めた。
「川の堤防のことで徳川に協力を仰ごうと思ってるんだが、どう思う」
「徳川に、ですか。三河の技術者でも呼ぶのですか?」
「いや、本多が一人いたら、人手が足りるんじゃねぇかって思ってな」
小十郎は少し思案してから「よろしいかと」と答えた。そしてすぐにいつきと畑談義に戻る。
政宗は不機嫌さを隠そうともせずに二人の前から立ち去る。
しかし二人は畑の広げ方を論じることに熱中していたため、政宗の様子に気づかなかった。

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