戦国BASARA/エロパロ保管庫

三年目の浮気2

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春になってから、小十郎は忙しくなった。
北の一揆衆との折衝に、三河と甲斐に対する縁談破棄。奥州内の豪族とささやかながらも
揉め事が発生したため、合戦で慌しい時期もあった。
一連の騒動が片付いたと思ったら、今度は田植えの時期である。兵たちは家に返し農作業に
従事させる。そのため、城の警備や兵の調練はどうしても甘くなる。
政宗に何かあらぬよう、本来なら勤めではない城の警備役も、小十郎は勤めていた。
それらの仕事に加えて、畑の管理も怠ってはならない。あれはすべて伊達家の、政宗の
口にはいる大切な食材だ。水や肥料の与え方、苗の管理まで何もかもが目を離せない。
夜中に畑に出るわけにもいかないので書類の確認を夜中に行っていると、夜着に着替えた政宗が部屋に入ってきた。
「何かご用ですか」
筆を置き、頭を下げる。政宗は小十郎の目の前にどかっと座った。あぐらをかいて座ったため、
裾が割れて白い脚が見えた。
あばたの跡こそ広がっているものの、筋肉のついた脚は男と違いしなやかで艶かしく、小十郎は一瞬目を奪われる。
「また徹夜か。戦の最中じゃねぇんだから、無茶するんじゃねぇよ」
「仕事を溜めてしまっただけです。政宗様にご心配いただくほどのことではありません」
「昨日も、明かりが灯ってた。その前も明け方までついてたし、その前もそうだったじゃねぇか」
「……よくご存知で」
政宗の閨と小十郎の居室は近い。政宗の守り役になったときから部屋を変えていないため、
明かりがついていたら互いに分かる場所になっている。
「政宗様も、あまりお休みになられておられないのではないですか」
「……別に。昼過ぎにちょっと寝てるからいいんだよ」
政宗はちょいちょいと指を動かした。小十郎は膝を近づける。政宗は無造作に小十郎の頬を挟む。
「お前が倒れたら他の連中が困るんだよ。さっさと寝ろ。これは命令だ」
小十郎は頬から政宗の手を外し、頭を下げた。
明日までに政宗に渡さねばならぬ案件が二つ。一揆衆から届いた書状の返書。
懲りずに四国から送られてくる書状に対する政宗の返書の添削。様々な書類が小十郎の机の上に散らばっている。
これらを今夜中に仕上げねば、政宗の機嫌を損ねてしまう。
「大丈夫です。ですから、その命を聞くことはできません」
顔を上げてはっきりと命を拒む。
「!」
ぱん、といい音がした。逆の頬に平手を食らう。口の中に苦味が広がった。
「政宗様」
「Do as you like(勝手にしろ)! 人が折角心配してやってんのに!」
「ご心配には及びません。この小十郎のことでお心を痛められぬな」
「知るか! もうお前なんか心配しねぇよ! 勝手に徳川呼ぶぞ!」
「どうぞ」
三河の徳川家康は、政宗のよき理解者であり同盟国の国主である。また、政宗に婚姻を申し出てきている。政宗に害を与えるような男ではない。
「……! もういい!」
ものすごい勢いで障子戸が閉まる。書斎と寝室を区切っている几帳の飾り紐がひらひらと揺れた。空気が電気を帯びたような気配を感じる。
小十郎は頬に手を当てた。
政宗は感情の起伏が激しい上に気難しいところがある。今の政宗は不機嫌そのものだったが、ただ単に機嫌が悪いだけではなかったような気がする。
どうしてあんなにイライラしていたのだろう。今更ながら心配になる。
(……まさか)
ふとした答えが浮かび上がるが、まさか、と一笑して答えを心の中に留める。
そして机に向き直り、長曾我部元親に宛てた政宗直筆の手紙に朱墨を加える作業を再開した。

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