ばちん、小気味良い音と共に頬に焼けるような痛みが走る。
だがそれに怯むことなく少女は自分をぶった相手を睨み付けた。
転入早々に問題を起こしたいわけではないが売られた喧嘩を放っておけるほどに大人しくもない。
「…ああ!?なんだよその目はよう?」
少女、と呼ぶのがためらわれるほど胸と腰の張った少女が、掠れた声で威嚇する。
転入したての少女を体育倉庫に呼び出し、今頬を張った少女は銀色の髪と眼帯が特徴的だった。
「そうだよ!あんたこのチカ姐さんに盾突く気かい!?」
チカ、と呼ばれる少女の取り巻き達が口々に非難するが、ぶたれた少女はその整った顔に不似合いな不敵な笑みを浮かべるだけだった。
それが、気に障った。
「転入生よ、あんたにここのルールってやつを教えてやるよ」
「No thank youだな。第一俺には伊達政宗って名前があるんだけどな。ああ、あんた馬鹿すぎて覚えらんねぇか」
茶色い肩までの髪を揺らして政宗は笑った。
こちらも豊かな胸の上で腕を組み、腰を捻るような美しい脚線の引き立つ立ち姿。
「…調子乗ってんなあ?田舎者が転入早々他人の男に色目使って…」
「…四国の方が田舎じゃね?つーかどの男か知らねえがあいにくここの男じゃあレベル低すぎて誘う気にもなんねえなあ」
くつくつと肩を揺らして笑う姿には、高校生の小娘とは思えない色香に満ちている。
「…てめえ!!」
「あーん?やんのか?」
チャリン、と太いチェーンを構えたチカと、素手の政宗が睨み合う。
あわや激突、その瞬間。
「何をしている」
体育倉庫の扉が開いた。
「え?あ、も、毛利先生!!その、えっと、」
先ほどまでの剣幕はどこへやら、線の細い教師が入って来ただけでチカはもじもじと可愛らしく身をよじっている。
だがそれに怯むことなく少女は自分をぶった相手を睨み付けた。
転入早々に問題を起こしたいわけではないが売られた喧嘩を放っておけるほどに大人しくもない。
「…ああ!?なんだよその目はよう?」
少女、と呼ぶのがためらわれるほど胸と腰の張った少女が、掠れた声で威嚇する。
転入したての少女を体育倉庫に呼び出し、今頬を張った少女は銀色の髪と眼帯が特徴的だった。
「そうだよ!あんたこのチカ姐さんに盾突く気かい!?」
チカ、と呼ばれる少女の取り巻き達が口々に非難するが、ぶたれた少女はその整った顔に不似合いな不敵な笑みを浮かべるだけだった。
それが、気に障った。
「転入生よ、あんたにここのルールってやつを教えてやるよ」
「No thank youだな。第一俺には伊達政宗って名前があるんだけどな。ああ、あんた馬鹿すぎて覚えらんねぇか」
茶色い肩までの髪を揺らして政宗は笑った。
こちらも豊かな胸の上で腕を組み、腰を捻るような美しい脚線の引き立つ立ち姿。
「…調子乗ってんなあ?田舎者が転入早々他人の男に色目使って…」
「…四国の方が田舎じゃね?つーかどの男か知らねえがあいにくここの男じゃあレベル低すぎて誘う気にもなんねえなあ」
くつくつと肩を揺らして笑う姿には、高校生の小娘とは思えない色香に満ちている。
「…てめえ!!」
「あーん?やんのか?」
チャリン、と太いチェーンを構えたチカと、素手の政宗が睨み合う。
あわや激突、その瞬間。
「何をしている」
体育倉庫の扉が開いた。
「え?あ、も、毛利先生!!その、えっと、」
先ほどまでの剣幕はどこへやら、線の細い教師が入って来ただけでチカはもじもじと可愛らしく身をよじっている。