戦国BASARA/エロパロ保管庫

吼えぬ孤狼と骨折り狐5

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bsr_e

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氏政を部屋に送った後、佐助は夜風に当たりながら、とぼとぼと帰路についていた。
あの後、つけていたのか風魔の忍達も宿泊場所にやって来ていたので、長居する理由はないと
判断して、佐助は引き上げる事にした。
…本当は、何となくいたたまれない気持ちになったからでもある。

ははは。そうだよな。…忍なんか、嫌に決まってるよな。
俺様何勘違いしてたんだろう。恥ずかしいなあもう。

…はあ。

身分の差って、やっぱり越えられないのかな。
良家のお姫様にとって、忍は恋愛対象外なのかな。

忍に対して偏見のなさそうな、あの白いお姫様でさえ、風魔との事が回りに知れるのが嫌だと思ってるんだもんな。
「伝説の忍」でさえソレだったら、俺様は一体なんなんだろう。…獣姦?

…そもそも白いお姫様は、風魔の事をどう思ってるんだろう。
本当は、風魔の事は好きでも何でもないのかもしれない。
佐助の脳裏に、しくしくと泣く氏政を無理矢理に犯す小太郎の姿が浮かぶ。
やはり彼女は「慰み者」…なのだろうか。
氏政の以前よりも元気そうな様子から、そんな風には見えなかったけれども、今思えば「少し無神経な事を聞いたかもしれない」と佐助は後悔した。

でも、俺様の事「風魔に少し似てる」って言った時の、白いお姫様の顔は優しかった。

「あやつは忍じゃし」

あれはどういう意味だろう。風魔は好きだけど、忍は恥ずかしい?

…全然わかんないや。
恥ずかしいって思う時点で、それで本当に好きなの?って話じゃん。
普通、あばたもえくぼというか…そいつの欠点も何もかも、ひっくるめて好きになっちゃうんじゃないの?

…はあ。…もうよそう。
考えれば考えるほど、心の中の暗い闇が広がっていく。

佐助は小太郎と氏政の件を知ってから、何となく希望を持っていた。
強く願えば、想いは遂げられるのだと。

俺様も、いつか旦那と――

そう思いかけて、佐助は頭を振った。…それは考える事さえも憚られる事のような気がした。

忍らしくない忍と言われてきた佐助でも、忍としての分別くらいはある。
任務は常に忠実にこなしてきたし、自分の腕にも、「忍風情が」と笑われそうだが
忍としての自分にも矜恃を持っている。
風魔が何をどうしようが、自分がそれを理由に感情に流されていい訳がない。

わかっている。わかっているのだ。

――だが、あの声が、未だ囁きかけてくる。

甘美で破滅的な、誘惑の言葉を。

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