……何で俺なんだろう。
頬が引き攣るのを感じながら、そこに紹介されている春本に、ざっと目を通す。
任務に失敗し敵地で輪姦(初っ端からキワドイの来たよコレ)、拷問もの(痛いのやだなぁ)、
お館様から羞恥プレイ(いやいや確かに大将は好色ですけど)、
幸村への房術指南(こんなんやったらダンナ鼻血噴いて死んじゃいますってば)、その他諸々諸々。
中でも気になるのは、小十郎と絡むもの。愛のあるSMプレイだとか(どっちがSなんだろう……)
女体盛りだとかわかめ酒だとか(食べ物粗末にしちゃ駄目でしょう)、
破廉恥通り越して卒倒してしまいそうなものばかりで、佐助は少し眩暈がした。
知らない方が良い世界を覗いてしまった気分だ。
勿論、読み終わったらこちらも八連撃の刑に処された。
任務に失敗し敵地で輪姦(初っ端からキワドイの来たよコレ)、拷問もの(痛いのやだなぁ)、
お館様から羞恥プレイ(いやいや確かに大将は好色ですけど)、
幸村への房術指南(こんなんやったらダンナ鼻血噴いて死んじゃいますってば)、その他諸々諸々。
中でも気になるのは、小十郎と絡むもの。愛のあるSMプレイだとか(どっちがSなんだろう……)
女体盛りだとかわかめ酒だとか(食べ物粗末にしちゃ駄目でしょう)、
破廉恥通り越して卒倒してしまいそうなものばかりで、佐助は少し眩暈がした。
知らない方が良い世界を覗いてしまった気分だ。
勿論、読み終わったらこちらも八連撃の刑に処された。
「ていうかアンタこれ、うちのダンナにも読ませただろ!?
ダンナが最近目ぇ合わせてくんねぇのよどうしてくれんだ!!」
ダンナが最近目ぇ合わせてくんねぇのよどうしてくれんだ!!」
しかもつい一昨日なんぞ、呼び止められたかと思ったら
「今度から自分の褌は自分で洗うようにするし団子も自分で買いにいくから
たまには片倉殿に会いに行ってこい!頼むから!」と、どもりどもり言われたのだ。
勿論視線は合わせずに。
「今度から自分の褌は自分で洗うようにするし団子も自分で買いにいくから
たまには片倉殿に会いに行ってこい!頼むから!」と、どもりどもり言われたのだ。
勿論視線は合わせずに。
小十郎が、盛大にため息を吐いた。精神的に擦り切れる寸前らしい。
「全く……貴方という方はっ……!」
「つーかさ、書いたほうも書いたほうだよ何だよコレ! まるで分かってないっての。
片倉さんが単騎突撃なんて、ダンナ達みたいな馬鹿なことするはずないでしょうが。
助けに来るにしたって、ちゃんと準備万端整えてくるよ、ねぇ、片倉さん?!」
「つーかさ、書いたほうも書いたほうだよ何だよコレ! まるで分かってないっての。
片倉さんが単騎突撃なんて、ダンナ達みたいな馬鹿なことするはずないでしょうが。
助けに来るにしたって、ちゃんと準備万端整えてくるよ、ねぇ、片倉さん?!」
失礼しちゃうよねー、と同意を求めて振り返ってみたが、
…………返事がない。
あれ? 佐助は、少し首を傾げた。
「……」
「あの、片倉、さん?」
「…………すまん、」
「あの、片倉、さん?」
「…………すまん、」
無理かもしれねぇ。
ぼそりと呟いた声は消えそうに小さくて、その頬は、僅かばかりだが紅くなっている、
ように佐助には見えた。
どういうことかと見上げれば、ばつが悪そうにふいと視線を逸らされる。
ように佐助には見えた。
どういうことかと見上げれば、ばつが悪そうにふいと視線を逸らされる。
「え、え?」
「……落ち着いていられる訳、ねぇだろう、お前が危ないって、時に……」
「……」
「……落ち着いていられる訳、ねぇだろう、お前が危ないって、時に……」
「……」
きゅん。
本来であれば、どんな時であっても――例えそれが佐助の命に関わることであったとしても――
冷静に対処してもらわなければ困るのだが。
思わぬ台詞に、不謹慎にも佐助は、ときめいてしまった。
ぽっと乙女のように頬を染めてさらに見詰めれば、小十郎は妙な顔をして俯いてしまう。
冷静に対処してもらわなければ困るのだが。
思わぬ台詞に、不謹慎にも佐助は、ときめいてしまった。
ぽっと乙女のように頬を染めてさらに見詰めれば、小十郎は妙な顔をして俯いてしまう。