…ふと思いついた瀬戸内百合ネタ短文。
需要があるかどうかわかりませんが、訳もなく萌えてしまいました。
にょた就にこれこれこうな目に遭わされる姉貴。
いや、もうにょ光秀にいけない悪戯されるにょ長政様も書きかけているのですが。
需要があるかどうかわかりませんが、訳もなく萌えてしまいました。
にょた就にこれこれこうな目に遭わされる姉貴。
いや、もうにょ光秀にいけない悪戯されるにょ長政様も書きかけているのですが。
最初はほんの些細な出来事だった。
「接吻、したことある?」
いつものように二人で甘味を食べながら、長曾我部元親は向かいに座る彼女の顔を見た。
侍女が用意していったお茶を啜り、極上の甘味を堪能する。
「それが何か?」
匙に掬った餡を口に含み、こくりと飲み込むと、毛利元就は冷たく一瞥したのみで、
興味無さそうに視線を手元へと落とす。
「……あるんだ」
「別に貴様に責められる謂れはないぞ」
最後の一口をゆっくりと味わいながら、元就は匙を置いた。
「そう」
元親の方は、と見れば、彼女の手元にある碗には半分程度中身が残っていた。
彼女の好きな名店のあんみつだ。甘い物には目が無い、という元親にしては珍しい事があるものだ、と元就は呟いた。
「したい相手でも居るのか」
琥珀色の瞳を細めて、色白な元親の顔を眺める。
「ま、まさかぁ」
半分ほど声が高くなり、ははは、と引き攣った笑いをしながらも、瑠璃紺の隻眼が不安げに宙を彷徨う。
「嘘をつくなら、もっと上手にやれ」
ああ、こんな所がどうしょもなく可愛い、と乙女らしい反応を示した幼馴染の慌てふためく様を観察しつつ、
元就は口元を僅かに歪め、にやり、と笑う。
「そんなんじゃない」
「では、ここで我が貴様の唇を奪っても文句はないな」
えっ、と驚く間もなく、元就の細い指が元親の顎を捉えて、白く端整な顔が近付いてくる。
切れ長の瞳を細めて笑むその顔は、うっかり見惚れる程に美しい。
「ちょっと…」
「…うるさい、黙れ」
ちゅ、と柔らかな唇が触れ、元親の頭の中は混乱した。
それなりのお年頃ではあるが、未だに誰かとこのような事を、しかも異性はおろか同性相手にも経験した事がなかったからだ。
並みの男性よりも長身で、重い碇槍を片手で振り回し、先頭を切って戦場を駆ける鬼神さながらの猛将だが、
その本質は紛うことなき姫であり、都で人気のある恋物語を読んでは色々と憧れを抱き、そして現実に溜め息する。
乳母などから、男女の営みとはどのようなものか、閨では殿方と如何様に接すれば良いか、
それこそ破廉恥な、と顔を赤らめて耳を塞ぎたくなるような事まで教えられている。
まあ、これもいずれどこぞの家へと嫁ぎ、子孫繁栄の為に必要な知識ではあるのだが。
仲の良い侍女などは、恋人とそのような間柄になったのであればこれこれこう、と詳細な話まで懇切丁寧に教えてくれる。
だがしかし、この年になるまで元親にはそのような機会がなかった。
今更言うのも恥ずかしい。
「……ん………」
隻眼をぱちぱちと瞬かせながら、軽く啄ばむように口付けを施される。
ふっと唇が離れていくと、元親の唇からは溜め息が零れた。
「何だ、これしきの事で」
ふふん、と勝ち誇ったような笑みを浮かべ、元就は彼女の襟元へと手を添えた。
ぼうっとしている元親は、自分が何をされようとしているのかを咄嗟に理解できず、手を振り払う事もしなかった。
「その先を教えてやろうか」
するり、と指が着物の襟を滑り、腰の帯へと伸びた。
「…えっ、ちょっと待って」
ようやく元就の意図を理解した元親は、小柄な彼女の体を払い除けようとするが、再び唇を塞がれ、口腔を舌で犯される。
いつの間に元就はこんな事を覚えたのだと驚きつつも、反撃かなわず、気付けば畳の上に押し倒された格好だった。
少し荒く呼吸を繰り返しながら、着物を解いていく元就の顔を見る。
「そのように怯えた顔をするでない」
別に取って食う訳ではないぞ、と鼻の頭を舐められ、元親は擽ったいのか首を竦めた。
「閨で恥をかかぬように、我が教えてやろう」
「いや、いいってば、ちょっと…あっ!」
暴れれば着物の裾が乱れ、余計に着崩れていった。
いつものように二人で甘味を食べながら、長曾我部元親は向かいに座る彼女の顔を見た。
侍女が用意していったお茶を啜り、極上の甘味を堪能する。
「それが何か?」
匙に掬った餡を口に含み、こくりと飲み込むと、毛利元就は冷たく一瞥したのみで、
興味無さそうに視線を手元へと落とす。
「……あるんだ」
「別に貴様に責められる謂れはないぞ」
最後の一口をゆっくりと味わいながら、元就は匙を置いた。
「そう」
元親の方は、と見れば、彼女の手元にある碗には半分程度中身が残っていた。
彼女の好きな名店のあんみつだ。甘い物には目が無い、という元親にしては珍しい事があるものだ、と元就は呟いた。
「したい相手でも居るのか」
琥珀色の瞳を細めて、色白な元親の顔を眺める。
「ま、まさかぁ」
半分ほど声が高くなり、ははは、と引き攣った笑いをしながらも、瑠璃紺の隻眼が不安げに宙を彷徨う。
「嘘をつくなら、もっと上手にやれ」
ああ、こんな所がどうしょもなく可愛い、と乙女らしい反応を示した幼馴染の慌てふためく様を観察しつつ、
元就は口元を僅かに歪め、にやり、と笑う。
「そんなんじゃない」
「では、ここで我が貴様の唇を奪っても文句はないな」
えっ、と驚く間もなく、元就の細い指が元親の顎を捉えて、白く端整な顔が近付いてくる。
切れ長の瞳を細めて笑むその顔は、うっかり見惚れる程に美しい。
「ちょっと…」
「…うるさい、黙れ」
ちゅ、と柔らかな唇が触れ、元親の頭の中は混乱した。
それなりのお年頃ではあるが、未だに誰かとこのような事を、しかも異性はおろか同性相手にも経験した事がなかったからだ。
並みの男性よりも長身で、重い碇槍を片手で振り回し、先頭を切って戦場を駆ける鬼神さながらの猛将だが、
その本質は紛うことなき姫であり、都で人気のある恋物語を読んでは色々と憧れを抱き、そして現実に溜め息する。
乳母などから、男女の営みとはどのようなものか、閨では殿方と如何様に接すれば良いか、
それこそ破廉恥な、と顔を赤らめて耳を塞ぎたくなるような事まで教えられている。
まあ、これもいずれどこぞの家へと嫁ぎ、子孫繁栄の為に必要な知識ではあるのだが。
仲の良い侍女などは、恋人とそのような間柄になったのであればこれこれこう、と詳細な話まで懇切丁寧に教えてくれる。
だがしかし、この年になるまで元親にはそのような機会がなかった。
今更言うのも恥ずかしい。
「……ん………」
隻眼をぱちぱちと瞬かせながら、軽く啄ばむように口付けを施される。
ふっと唇が離れていくと、元親の唇からは溜め息が零れた。
「何だ、これしきの事で」
ふふん、と勝ち誇ったような笑みを浮かべ、元就は彼女の襟元へと手を添えた。
ぼうっとしている元親は、自分が何をされようとしているのかを咄嗟に理解できず、手を振り払う事もしなかった。
「その先を教えてやろうか」
するり、と指が着物の襟を滑り、腰の帯へと伸びた。
「…えっ、ちょっと待って」
ようやく元就の意図を理解した元親は、小柄な彼女の体を払い除けようとするが、再び唇を塞がれ、口腔を舌で犯される。
いつの間に元就はこんな事を覚えたのだと驚きつつも、反撃かなわず、気付けば畳の上に押し倒された格好だった。
少し荒く呼吸を繰り返しながら、着物を解いていく元就の顔を見る。
「そのように怯えた顔をするでない」
別に取って食う訳ではないぞ、と鼻の頭を舐められ、元親は擽ったいのか首を竦めた。
「閨で恥をかかぬように、我が教えてやろう」
「いや、いいってば、ちょっと…あっ!」
暴れれば着物の裾が乱れ、余計に着崩れていった。