数センチしか動くことのない腕。手は空を掴むことしか出来ない。
佐助の手がかすがの胸元へ降りる。3分の1露になった胸と胸の間をなぞるように触れる。
「やっ、やめろ!佐助!」
「大人しくしてろよ?」
かすがの懇願を無視するように、忍装束を左右に開き、胸がひんやりした外気に晒される。
「な…っ!」
白い膨らみに触れると、かすがの頬がほのかに赤みを増した。
視覚を奪われる事で、恐怖心が膨らむが、肌は敏感に反応する。
視覚を奪われる事で、恐怖心が膨らむが、肌は敏感に反応する。
「昔みたいに仲良くしようぜ」
佐助が桃色の控え目な突起を口に含む。突起は、口内で舌に柔鱗され固く立ち上がる。
「ふ…ふざけるな、やめろ…っ」
先ほどまでの威勢はやや衰え、声は切れぎれに息が漏れる。
もしも手が自由になるならば真っ先に殺してやるのに…
かすがは悔しい思いでいっぱいだった。
信愛する謙信は守れる事なく討ち取られ、自分はこうして敵の前で恥辱をさらしている。
信愛する謙信は守れる事なく討ち取られ、自分はこうして敵の前で恥辱をさらしている。
それが昔からの顔馴染みだったとしても、今なら躊躇することなく苦内を投げつけられる。なのに、それが出来ない。
「かすが」




