戦国BASARA/エロパロ保管庫

姉貴6

最終更新:

bsr_e

- view
だれでも歓迎! 編集
真田幸村の来訪は、『甲斐の虎』武田信玄の使いを意味するものもあり、流石の小
十郎も、政宗を差し置いて追い返すような真似は出来ない。
(真田か…)
来訪者の名を耳にした瞬間、小十郎は口の中で苦々しく呟いた。
同時に、それまでの自信に満ちた態度は何処へやら、両手を胸元にあててオロオロ
し始めた政宗に視線をやる。
『武田の秘蔵っ子』『日の本一の兵』の名を持つ紅蓮の若武者は、『隻眼の蒼竜』
たる政宗が認めた数少ない人物である。
だが、政宗が幸村を気に掛けているのは、好敵手としてだけではない。
はじめて刃を交わして以来、政宗は、事あるごとに彼の名を繰り返しては息巻いた
り、時には物思いにふける事もしばしばである。
そんな彼女の姿は、兵たちの間で「もしかすると、筆頭はあの赤いのにホの字な
んじゃねぇの」 と噂が立つ度に、「くだらねぇ事を言ってんじゃねぇ」と睨みを
きかせて流布するのを阻止し続けているのだが、小十郎自身、彼に対する政宗の様
子を見ていると、そろそろ何かしらの処置を取らなければならない、と考え始めて
いた。

「真田って、あの元気なニ槍の熱血野郎か」
「ああ…」
元親も、幸村とは先の武闘大会で顔を合わせているので、彼の事は憶えている。
「でも、いくらなんでも俺たちと対峙した瞬間、鼻血吹いてブッ倒れる事はねぇよ
なぁ。あれには笑ったぜ」
「…そこまで言う事ないだろう。あれでも俺が、唯一認めたヤツなんだぞ」
「へぇ。そりゃ武士としてか?男としてか?」
「それは…」
頬を紅潮させて言いよどんだ政宗の様子に、元親は曰く有りげに目を細める。
「なあ、一緒に行っていいか?真田には、俺も久しぶりに会ってみたいし」
「てめぇ…まさかアイツに、下らねぇ事吹き込むんじゃねぇだろうな?」
「ンなコトしねぇよ。だいいち俺、年下には興味ないし」
アイツ、四国の弟たちに似てる所あるから見てて楽しいんだ、と言われて、政宗は
元親の同行を許可した。
本当は自分ひとりで会いたいと思う反面、おそらく彼とふたりきりでは、緊張して
ロクに話も出来なくなると感じたからである。
憎まれ口なら幾らでもきけるのに、いざ本当の気持ちを打ち明けようとすると、そ
れまで滑らか過ぎるほどだった己の舌は、ぴくりとも動かなくなってしまうのだ。

「よし。じゃあ、いっちょ行くとすっか」
「ちょ…wait a moment!酒臭いままじゃ、アイツの前に出られない!」
「……あんだけ飲んどきながら、今更何言ってんだよ。俺もいるんだし、真田だ
って『ああ、宴会してたんだな』くらいにしか思わねぇよ」
「それに、この服じゃ…もう一度着替え……」
「わざわざ甲斐から、お前に会いに来てんだろうが。あんまり待たせちゃ悪いだ
ろ?」
「で、でも…!」

今日の政宗は、胸元を大きく開けたいわゆる『勝負服』を身に付けていた。
ただ、それはあくまで元親に対して引けを取らぬ為であって、気になる異性の目を
引くものとは、まるで目的が違う。
おそらく、このまま幸村に会おうものなら、正しく前回同様「破廉恥でござる云
々」と、卒倒されるかも知れない。
他の人間にならともかく、政宗は、彼にだけはそうした類の台詞は言われたくなか
ったのだ。
すっかり慌てふためいてしまっている政宗を見かねた元親は、近くの者に濃いお茶
を持って来るよう頼むと、懐から手拭用の織り布を小さく引き裂き、政宗に渡した。
「それで軽く舌の汚れ拭ったら、茶を飲みな。あと、これも」
そう言って、腰に巻いていた二本の飾り帯の内の一本を外すと、政宗の胸元にあて
がう。
政宗の服に映える色合いのそれは、縮み織りの微妙な形状も手伝って、まるで飾り
襟のような彩りを与えた。


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
ウィキ募集バナー