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佐助×かすが(死にネタ)9

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とうとうばれたのか、とかすがは思った。いや、これでも見つかるのが遅かった位だ。
佐助は細心の注意を払いながらかすがを匿っていた。まるで、大切な宝物を隠すよ
うに厳重にかすがを守っていたのだ。
 「……お前は本当に馬鹿な男だ」
 呆れたようにかすがは言うと、手を使って佐助の後ろに寄る。羽織を脱ぎ、それを佐
助の頭にかけて、その佐助に寄りかかりながら立ち上がった。
 「いいんだよ、それで」
 手にしていた苦無を手近な木に向かって放る。狙いが外れて木をかすって後ろの草
むらへと消えていき、そのわずかな衝撃に葉が数枚落ちた。
 それを見届けてから、頭に被っていた羽織に腕を通すと、残っていたかすがの温かさ
が体全体を包んだ。

 いつもそうだ。肝心なところで、いつも駄目になる。いや、違う。いつも逃げているから
こうなるのだ。だからツケが回ってくる。そして、そのツケからも逃げようとしているのだ。

 鬱屈とした気持ちを抑えながら、佐助は苦無の消えた草むらをじっと見ていた。後ろ
でかすがの動く気配がする。まだ完治したわけではなく、足は思うように動かないらしい。
佐助の見立てでは、もう忍びとしては働けない位の傷を負っている。足も元のようには
動かないだろう。かすがも感づいてはいるだろうが、佐助は何も言わなかった。
 ことり、と湯呑みが佐助の脇に置かれた。
 こんなことになるのならば、わざと生かさずに自らの手で殺してしまえばよかったのだ。
後悔しても、もう遅い。
 佐助は、湯呑みに手を伸ばした。
 水を飲む直前に、かすがが小さく何か言ったような気がしたが、そんなことをかすがが
言うはずが無いとすぐさま否定した。それに、佐助こそかすがに言わなければいけない
事が沢山あった。
結局、肝心な事は何一つ言えなかった。もう一生言う事は無いかもしれない。

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