一方的に与えられる快感は、信玄が押し止めようと焦るほどに、無駄なあがきと言わんばかりの
圧倒的な勢いで押し寄せた。
怒張したものは、すでに濃姫の尻に当たっていた。それに気づいているはずなのに、彼女は知らぬ
ふりをしている。
上半身への愛撫をやめない濃姫の行動は、勃起したことを嘲笑しているようにも見えたし、今後
どのように責めてやろうかと画策しているようにも見えた。
どちらでも構わなかった。
屈辱的なことに変わりはなく、またそうこうしているうちにも反抗心を溶かす快感が信玄の体を
犯していく。
つい、と動いた細い指が一直線にへそまで下ったかと思えば、横へ逸れて脇腹あたりを徘徊し
始めた。
「……っ!」
くすぐったさに身をよじると、濃姫は目を細める。
唇を離し、指先の技巧で信玄を責めた。
爪でかすかに触れるだけのささやかな接触は、羽毛で撫でられるような優しい愛撫だった。
背筋に走る微弱な電気がそのまま股間へ伝わり、充血する。
「うぅ、う……」
食い縛った歯の間から呻き声が出、信玄は身悶えした。
屈辱感はますます重く圧しかかり、肉茎は愛撫欲しさにいきり立つ。
この屈辱感を手放せば、楽になれる。欲求が満たされる。同時に今よりもっと巨大な屈辱感が
信玄を食い尽くすだろう。かといって抱え込んたままでいても、それは欲と同じ割合で膨張し
圧しかかってくる。
どう転んでも、行き着く先にあるものは死にも等しい恥辱だけなのだ。
信玄の苦悩を察したように、濃姫は手を止めた。
ゆっくり上体を起こすと右手を頭に持っていき、白い指で簪を髪から抜き取る。長い黒髪が
月の銀光を反射しながら、ほどけて舞い落ちた。
濃姫は首を左右に振ると、信玄の顔を覗きこむように身を乗り出して唇を吊り上げた。
唇がいやに赤かった。傷を舐めたときについた信玄の血が濃姫の唇を染めて、淫らな色合いを
醸しているのだろう。
「うふふっ、覚悟なさい」
言って、手に持った簪を持ち直すと、信玄めがけて振りかざした。
信玄は、ぎくっと体をすくめた。
ずん、という音がし、信玄の左頬のすぐ脇の地面に簪が突き刺さる。簪の飾りが揺れて、
乾いた音が鳴った。
その音に重ねるように、濃姫は囁いた。
「私のお尻に当たってるモノ……今度はこれを、可愛がってあげるわよ」
圧倒的な勢いで押し寄せた。
怒張したものは、すでに濃姫の尻に当たっていた。それに気づいているはずなのに、彼女は知らぬ
ふりをしている。
上半身への愛撫をやめない濃姫の行動は、勃起したことを嘲笑しているようにも見えたし、今後
どのように責めてやろうかと画策しているようにも見えた。
どちらでも構わなかった。
屈辱的なことに変わりはなく、またそうこうしているうちにも反抗心を溶かす快感が信玄の体を
犯していく。
つい、と動いた細い指が一直線にへそまで下ったかと思えば、横へ逸れて脇腹あたりを徘徊し
始めた。
「……っ!」
くすぐったさに身をよじると、濃姫は目を細める。
唇を離し、指先の技巧で信玄を責めた。
爪でかすかに触れるだけのささやかな接触は、羽毛で撫でられるような優しい愛撫だった。
背筋に走る微弱な電気がそのまま股間へ伝わり、充血する。
「うぅ、う……」
食い縛った歯の間から呻き声が出、信玄は身悶えした。
屈辱感はますます重く圧しかかり、肉茎は愛撫欲しさにいきり立つ。
この屈辱感を手放せば、楽になれる。欲求が満たされる。同時に今よりもっと巨大な屈辱感が
信玄を食い尽くすだろう。かといって抱え込んたままでいても、それは欲と同じ割合で膨張し
圧しかかってくる。
どう転んでも、行き着く先にあるものは死にも等しい恥辱だけなのだ。
信玄の苦悩を察したように、濃姫は手を止めた。
ゆっくり上体を起こすと右手を頭に持っていき、白い指で簪を髪から抜き取る。長い黒髪が
月の銀光を反射しながら、ほどけて舞い落ちた。
濃姫は首を左右に振ると、信玄の顔を覗きこむように身を乗り出して唇を吊り上げた。
唇がいやに赤かった。傷を舐めたときについた信玄の血が濃姫の唇を染めて、淫らな色合いを
醸しているのだろう。
「うふふっ、覚悟なさい」
言って、手に持った簪を持ち直すと、信玄めがけて振りかざした。
信玄は、ぎくっと体をすくめた。
ずん、という音がし、信玄の左頬のすぐ脇の地面に簪が突き刺さる。簪の飾りが揺れて、
乾いた音が鳴った。
その音に重ねるように、濃姫は囁いた。
「私のお尻に当たってるモノ……今度はこれを、可愛がってあげるわよ」




