戦国BASARA/エロパロ保管庫

かすが×謙信(女)10

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匿名ユーザー

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きれい。
女を愛するときの男は、その手がただひたすら優しくて大きいのだと、聞いた。そして、愛しい者とは、ひたすらきれいに見えるのだと。そのどちらも、己は知ることは無いと思っていた。知らなくても構わないと思っていた。
嗚呼、きれい。
その夢の中の、かすがの姿は、何故か背中しか見ることが出来なかった。
きれいで寂しかった。

ふうっと、馴染み深い越後の冬の、冷たい風が吹き付けて謙信は目を開けた。
風の吹いてくるほうへ目を向けると、夢の中そのままのかすがの背中が目に入った。窓に手を掛けて、ふわりと飛んで行きそうな姿。金糸雀色の髪がさらりと揺れた。きれいでさびしい後姿。
何処へ?
「かすが」
手を突いて、起き上がって謙信はかすがを呼び止めようとした。途端に床に手が滑り、あっけなく頭から崩れ落ちて強かにぶつけた。甘ったるい香の気配はもう感じない。けれどまだ残っているのかもしれなかった。
「謙信様! 」
かすがは踵を返して駆け寄ってくれた。自分で起き上がろうとする謙信を遮って抱え起こす。いたわるように伸びてくるその手つきがひどく優しい。
「かすが、何処へ行くのです? 」
訊かれて、かすがは目を逸らした。かすがは黙って、謙信をまた床に戻してしまおうとする。謙信は宥められている様な気がした。
両の肩を掴まれて謙信は一度身震いした。そうしてぼんやりと、先刻のことを思い出していた。酷い寒気が襲った刹那、音も無く弾けた何かに意識を引っ張られ…ただその酷い寒気を嫌にはっきりと覚えていた。
かすがに答えて貰おうと、かすがの動きに抗うとひどく悲しそうだった。謙信が大人しくまた床に身を伏せると、今度はふわりとやさしい、かすがのいつもの顔に戻る。けれどそれはほんとうに刹那のことで、また目を逸らしてしまった。謙信は、無性に不安になった。
「かすが、何処へ? 」
「謙信様、わたし…かすがは…」
かすがはふるふると顔を振る。そうして、耐えられなくなった様に平伏す。
「謙信様、かすがはここで、お傍を離れます」
かすが×謙信(女)11

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