派遣期限(最長3年)のない専門業務を行うとして派遣された労働者が一般事務が中心の業務に就いていたとして、生保大手の「日本生命保険」(本店・大阪市)が、大阪労働局から労働者派遣法に基づく是正指導を受けていたことが分かった。同社は「指導を真摯(しんし)に受け止めたい」とした上で、「労働者個別の問題。会社全体としては適正に労働者派遣を受けている」としている。
派遣は本来、臨時的・一時的な労働とされており、労働者派遣法40条の2は、受け入れ期間を最長3年に制限している。しかし政令で定める専門業務はこの制限から除外すると規定。労働局は、専門業務以外の一般業務が就業時間の10%を超えていると判断した場合、違反があったとして是正指導している。また派遣期限を免れるため、専門業務の派遣を装う「業務偽装」の横行も指摘されている。
関係者によると、同社の派遣労働者は子会社など3社から派遣され、ほぼ全員が「ファイリング」や「OA機器操作」など専門業務に就くとされる。今回、是正の対象となったのは本店で働く数人。「OA機器操作」など専門業務を行うとして派遣された。数人は約4年~1年勤務したが、今年3月ごろ「実態は一般的な事務作業」として大阪労働局に申告。労働局の立ち入り調査の結果、業務の中心が一般的な事務と裏付けられたため、4月中旬、是正指導した。
日本生命広報室は「是正指導を受けたのは事実。一部の派遣労働者については業務内容を調査している」としている。
専門業務とされるのは「通訳」「アナウンサー」など26種類。しかし中には「ファイリング」や「OA機器操作」など一般事務の内容と区別しにくいものもあり、法令の不備を指摘する声もある。【日野行介】
毎日新聞 2009年9月13日 2時30分