政府は14日、国家戦略室の政策参与に「反貧困ネットワーク」事務局長の湯浅誠氏(40)を起用する人事を内定した。湯浅氏は、年末年始に東京・日比谷公園で失職した非正規労働者に支援を行った「年越し派遣村」の村長を務めたことで知られる。
政策参与は非常勤の国家公務員で、人事の発令は11月1日。湯浅氏は失業者対策や貧困問題などの分野で菅直人国家戦略担当相に政策提言するほか、近く設置される政府の緊急雇用対策本部でも助言を行う。
湯浅氏は14日の会見で「現場の状況を改善するために今まで活動してきた。路上に放り出され命をなくす人たちへの対策を求め、作っていきたい」と話した。【佐藤丈一】
◇「昨年以上に危機的状況」 村実行委、政府に対策要望書
職や住居を失った派遣労働者を支援する「年越し派遣村」(6月に閉村)に08年末から取り組んできた実行委員会有志は14日、雇用情勢の深刻化を受けて年末へ向けた対策を求め、鳩山由紀夫首相に要望書を提出した。名誉村長を務めた宇都宮健児弁護士は会見で「昨年以上に危機的な状況」と述べた。
要望書では住宅の確保、提供や雇用創出の抜本的強化などを求めた。労働相談をしている派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「雇用難で失業者の循環がなく、長期間の失業を余儀なくされている。11月半ばには雇用保険の延長給付も切れて収入の道を断たれる人が大勢出るだろう」と危機感を募らせた。湯浅さんは「昨年以上の危機的状況をどうするのか。内(戦略室)と外から最大限に取り組みたい」と話した。【東海林智】