2009年5月26日 20時52分
厚生労働省は26日、08年の労働災害(労災)発生状況を公表した。死亡労災は1268人(前年比89人減)となり、過去最少を更新。急増していた派遣労働者の労災(休業4日以上の死傷者数)も、5631人(前年比254人減)となったが、5000人を超える状況が続いており、厚労省は派遣先企業への安全衛生の徹底を指導している。
まとめによると、労災の総数も12万9026人(前年比2452人減)で過去最少に。一度に3人以上が死傷した重大な労災事故は281件だった。
一方、派遣労働者の労災は、急増した昨年と同様の5000人台で、死亡労災は31人(同5人減)となった。産業別の発生割合は、製造業が64・8%と約3分の2を占め、次いでその他13・8%、運輸交通9・2%などだった。被災者は、仕事の期間が1~3カ月の人の割合が27・7%で最も高かった。
派遣労働を巡っては、日々職場が変わることが多い日雇い派遣や短期の製造業務派遣などで、十分な安全教育を受けないまま働かされ、労災の温床になっているとの批判があった。国会では、日雇い派遣を原則禁止とする与党案、さらに広げた形で派遣労働を規制しようとする野党案が検討されている。
派遣労働者を組織する派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「リーマンショック以降の派遣切りなどでの派遣市場の縮小を考えると、労災が約200件減ったというのは単純に評価できない。むしろ増えていると見るべきで、実態に沿った規制が必要」と話している。【東海林智】