「安心社会」報告書原案
政府の「安心社会実現会議」(座長・成田豊電通最高顧問)が6月中旬にまとめる報告書の原案が28日、明らかになった。安心社会は「働き、生活することを共に支え合う社会」と位置づけ、子育て世帯に対する「給付付き税額控除」の導入や非正規労働者への厚生年金、健康保険、雇用保険の適用拡大などを促している。
子育て世帯 給付付き税額控除
子育て世帯 給付付き税額控除
28日夜の会議で提示する。原案は、高齢者に集中していた社会保障支出を、働く世代の安全網の拡充に振り向けることを提唱。安心社会実現のため、特に「雇用」「子育て」「教育」「医療」「介護」の五つの分野での改革が必要だと指摘している。改革を省庁横断的に推進するため、内閣府に「安心社会実現本部」を置き、監視機関「安心社会実現オンブズマン」の設置も検討するとしている。
給付付き税額控除は、課税世帯には減税、所得が少なくて課税されない世帯には現金を支給する制度で、原案では低所得者に加え、母子家庭など子育て世帯を対象に導入すべきだとしている。就学前教育の保護者負担の軽減に向け、保育所と幼稚園をそれぞれ所管する厚生労働省、文部科学省の担当部局の一元化を図り、国が財源を確保して支援していく方針も示している。
年金記録漏れ問題で社会保障行政に対する国民の信頼が失墜した経緯をふまえ、社会保障番号制度の導入を検討するとしている。こうした改革の財源については、「政策にかかる費用と財源を明示し、堂々と議論をしていくべきだ」として、消費税率引き上げを含む税制抜本改革で対応する方針を示唆している。
安心社会実現会議の報告書原案の骨子
▽非正規労働者への雇用保険、厚生年金、健康保険の適用拡大が必要
▽低所得者と並び、子育て世帯に対し給付付き税額控除を導入すべきだ
▽就学前教育は厚生労働省、文部科学省の関連組織の一元化を図りながら、財源を確保
▽安心と活力を高める上で不可欠な負担については、政策にかかる費用と財源を明示し、堂々と議論
▽社会保障制度の透明性を高める「安心保障番号制度/カード」(社会保障番号/カード)の導入検討
▽2010年代半ばまでに行政組織の再編・人的資源の再配分を達成すべきだ
▽行政の怠慢を告発する機関「安心社会実現オンブズマン」の設置を検討
(2009年5月28日 読売新聞)
(2009年5月28日 読売新聞)
ソース:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20090528-OYT8T00636.htm