3月29日クローズネストセンターにて、高齢者ケアのオプションセミナーの第2回目として、『知っておきたいシニアのための法律問題』が開かれました。下記はそのまとめです。
講師は高齢者介護権利サービスTARS‐The Aged-Care Rights Services Inc のメグ・スモールさんと法律扶助局Legal Aid のクリスさんのお二人で、ローチェ多恵子さんが法律的な用語や内容を、わかりやすく通訳して下さいました。
最初にスモールさんの『Know your option , know your right. 自分の選択しを知ることは自分の権利を知ることに繋がります』という言葉から始まり、高齢者介護権利サービスTARSがどのようなサービスを行っているかの説明がありました。
高齢者介護権利サービスTARS は以下のようなサービスを無料で、独自に、内密に提供する地域法律センターです。
• 州政府が補助している高齢者介護施設の利用者やパッケージを受けている方とその介護者の擁護
• 個人の権利、権利の奨励、高齢者介護サービスに対する気掛かりな点を解決する為の情報提供、アドバイス、擁護、サポート
• 高齢者法律サービスとして法的な相談、紹介、又金銭的、社会的に不利な立場にあるNSW州在住高齢者の援助と教育活動-消費者としての権利、人権/高齢者虐待、金銭的な搾取、委任状、後見人に関するアドバイスを含む
• リタイアメントビレッジ法令(1999 NSW州)に関して、セルフケアユニットやサービス付きアパートメントの入居者がそのマネージメントや業者との間に起きる問題に対する法的助言と援助
《スモールさんのお話の概要》
将来に備える為に、法的なことは前もって計画を立て、考慮する事項を明らかにしておくことが大切。ある人の影響下で決定をしない方がよいので、判断能力がある内に自分ひとりで弁護士に会うことが望ましい。3つの法的な書類を作成しておくことが重要。(*以下の内容は将来の計画を立てる為のガイドラインであり、法的なアドバイスではありません。)
1.持続的委任状 Enduring Power of Attorney
持続的委任状によって権限を移譲された代理人があなたに代わり、家を売ったり、銀行口座を操作するなど財政的な決定をすることを可能にする。判断能力のある間は効果はなく、いつでも破棄することも出来るが、書面にしておく必要がある。この手続きがしてあると自分が判断能力を失っても、代理人が自分の希望通りに財政的決定をしてくれることを可能にするが、もし代理人が指定されていなければ後見人委員会が第三者機関を使い、自分が選ばないような人や自分の知らない人が任命されることもありうる。その場合、財産管理に料金が掛かる。法廷代理人は何人いてもよく、共同でも、別々でもよく、配偶者や子供、信頼できて財政管理能力のある友人、兄弟、会社など。シドニーに住んでいる人の方が好ましい。弁護士に会う前に不動産物件の正確な記録を揃えたり、家だけでなく、絵画や陶器なども財産としてみなされるので整理しておくとよい。法定代理人は明記されていない限り、あなたの財産から利益を得てはいけないので、報酬を与えたい場合は明記すること。法定代理人の権限を定期的な支払いのみだけで、不動産の売買は出来ないなど制限を与えることも出来る。委任状は直ちに有効にも出来るし、日付を決めることも出来るし、このような出来事があった時などと指定することも出来る。法定代理人はその金銭的な記録をしなくてはいけない。兄弟間で意見が合わない時は後見人審判所が見直しをして、誰かが外される場合もありうるが、争いが立証される必要がある。委任状の雛形はダウンロードできる。
http://www.gt.nsw.gov.au/information/doc_131_epa_form.pdf
サインして原本を自分の遺言書、重要書類と一緒にしておき、法定代理人には委任状がどこにあるのかを知らせておく。法定代理人本人の同意なしに法定代理人としての効力はない。管財人の会社が原本を持っていることもある。この書類には弁護士、法定弁護士、裁判所の登記官の証人が必要である。
2.持続的後見人 Enduring Guardianship
持続的後見人はあなたに代わり、あなたの健康、医療、福祉、住む場所や、どのようなサービスを受けるべきかの決定をする。1人以上認めることが出来る。共同業務でも別々でも良いので、どこに住むのかを決める人と医療行為について決める人が別の人になることもありうる。パートナーが後見人になる指示を受けていても、その人が介護を受けているなどその能力がないと見なされると後見人になれない。後見人が指名されていないと、後見人委員会から公的後見人が指名される。後見人の指名はあなたが判断能力を失ってから効力を持ち、死亡の際に終了する。
3.遺言書 Will
あなたが望むように遺産を分配をする為に、自分自身が何を望むかを明記して日付と署名を入れ、書面で残しておく書類。財産を相続しない2人の署名が必要。遺言執行者は1人でも複数でも良い。遺言執行人は個人没後財産に関する情報を集め、検認を必要とする。検認手続きとは遺言書が真性かつ有効なものであることを認め、執行人が遺産を遺言書通り分配することを許可する裁判所の命令。遺言書を残さずして死亡した場合、遺産は故人の意思とは無関係に関連法律に従って、規定の親族に規定の配分で分配されることになる。相続権を与えられている近親者が誰も存在しない場合は、故人の遺産は国家に帰属する。日本とオーストラリアの両方に拠点がある場合は別の遺言書を作っておくことが望ましい。法定代理人が遺言執行人を兼任することもあり、亡くなった人の死体を所有し、管理する。葬式の費用が未払いの場合、執行人が故人の財産から支払うことが出来る。市販のWill Kitはあまりお勧めでない。
《法律扶助局Legal Aidのクリスさんの話の概要》
Legal AidはNSWの政府機関で、対面で20-30分程度の法律無料相談を行っている。予約を取るのに時間がかかるので、最初に高齢者介護権利サービスTARS の電話相談を利用すると良い。
高齢者の代理として扱った事例。
• 成人した子供が親の家を抵当に入れて借金して、返済不能になり、家を銀行に取られることになり裁判になる。ローンを組むと年金の総額に影響が出てきたり、家を売ると年金が半分になるなどセンターリンクに規定があるので、子供の弁護士ではなく、自分の弁護士にアドバイスを求めた方がよい。子供は親の弱点、言いくるめ方を知っているので、愛する人から助けを求められても、自分の資産が家だけの場合には、家を失うリスク、人間関係を悪化させるリスクを考えておく必要がある。高齢になってから裁判所に行くこと自体大変である。
• 子供が家を購入する際に一緒に住めると思い多少の資金を提供した。うまく行く場合はよいが、人間関係が悪くなった場合、介護施設に行きたいと思っても、自分のお金はすでにない。うまく行かなくなると敗北者になってしまうので、相手を信用しないという意味ではなく、払った金額をはっきりしておいた方がよい。頼れる物は書面であり、センターリンクへの立証となる。
• 贈与をしたり、署名する時には専門家のアドバイスを求める。コントラクトにサインすると読めなくても、内容がわからなくても責任が生じるので、自分でわからないものにはサインしない。
Sydney's Japanese social welfare group, Community Net
Community Net is a social welfare group operating under the Japan Club of Sydney (NPO).
Our aim is to offer assistance to promote better quality of life within Sydney's Japanese community.
Main activities/objectives:
a) Offer support for the elderlies and disabled people amongst the Japanese community
b) Visit Japanese-speaking people in nursing homes
c) Day Service for Japanese-speaking people over 65 (including those who suffer from mild dementia)
d) Australian Welfare information seminars in Japanese - in association with Multicultural Advisory Services under NSW Health
e) Wai-Wai Salon, Japanese social group (light exercise and information session) second Saturdays every month in Chatswood
If you happen to know a Japanese-speaking person who can benefit from any of our services,
please let us know their names, phone numbers or email addresses.
Thank you for your cooperation.
最終更新:2013年07月19日 21:15