Rainyday Re:tribution log3

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ヴィヴィ「(1行目)『パ』ワプロ、お元気ですか。こちらは元気に(2行目)『や』っています(3行目)『く』るしい夏も終わりですね(4行目)『た』のしい思い出は作れましたか?(5行目)『す』ずしい風が流れてくると(6行目)『け』もののような形相でサーヴァントの皆さんはみずぎ(6行目)『に』(7行目)『き』がえられなかったと嘆いていたりもするんですっ(7行目)『て』。 おしまい 」

ヴィヴィ「——————ってッッッッ なんですか今のモノローグは!?(毛布を蹴っ飛ばし、ソファーから飛び跳ねて目が覚める。瞼は重いが呪詛らしきモノローグ染みた寝言を発し、それを自ら聞いた驚きもあって意識ははっきりとしていた。おもむろに傍に放置していたゼンマイ時計を手に取り、示された時間に肩を落とした)うー……もうこんな時間……。することないけど歩かなきゃ健康に悪い……(仮眠をとる寸前まで放置していた魔道具を卓上に預けたまま、木造の階段を登り『天井』に張り付いたドアノブに手をかけた————) 」

ヴィヴィ「ジジジジジジ ガチャ (公園脇に放置されていたリュックサックの口がひとりでに開く。中からはアタッシュケースがせり上がり、中から————)太陽まぶし……っ まだまだ夏の日差しじゃないですかやだー!(リュックサックの持ち主、ヴィヴィ本人が現れた。開け放されたアタッシュケースの中は歪曲した空間が広がり、先まで仮眠を取っていたダイニングへ続く木造階段が見える)とりあえずご近所周りしようかな。ついでに適当なキノコ採取して…… 寄宿舎で情報集めも悪くないかも 」

潤「………!?(ベンチの脇にあったバッグからヴィヴィが出てきたのを見て)えっ、バッグから人が!? 」

マークス「ニブニブニブニブニブニブニブニブ…(特にそこまで凄んではいないのだが、日差しの中でやはり暑いのか項垂れるように自販機の隣に寄り掛かっている。その手には小綺麗な『傘』が)ふぅ、暑い。雨のひとつでも降って欲しいがそううまくはいかないか(小銭を漁って自販機に入れていく。ガタンと落ちるつめたいジュースを手に取るや)ゴブゴブゴブ……プハァ、うまい……もういっぽ―――――(それを買おうとしたそのとき、ヴィヴィの姿が目に入る。気だるげな眼に生気が宿り、猫背気味な身体がしゃんとしていく)まさか……まさかこんなところで?だが間違いない彼女だ!!(ヴィヴィの方へ駆けていく)おーいきみぃ! 」

ヴィヴィ「 ! (MGS的アラート音)ペコリ………。  ┣¨ヤァ  (咄嗟に司会めいた大げさなお辞儀を潤へし、『私は手品の練習をしてました』風を装いつつ。やったことはやったことなのでドヤ顔はしておく)ふふふ……ふっふっふ……すごいでしょう。タネも仕掛けもあります、手品ですから(ドヤァァァァ)  !!?(三重にかさなるアラート音)はははははい?!ななななんでっしゃろもうかりまっかボチボチデンノーカンニンシテツカーサイエクキューズミィムッシュ!!!!?!!?(手当たり次第英語を使う初心者旅行客のようなきょどりかたで目をぐるぐるにしマークスに対し間合いを離す) 」

マークス「(間合いを離すヴィヴィを怪訝に見ながらも)ちょ、待ってください。私ですよ大魔術師殿。あの駅ではどうも世話になりました。まさかこんなところでお会いできるとは……ッ。今日もなにか闇払いの依頼か何かで?(ワクワクとしながら話す仕草に悪意といったものは見られない。マークスにはヴィヴィがあの夜であった魔術師に見えている) 」

潤「……すごい。お姉さん一流の手品師だったんですね…(キラキラとした目で見る)他には、何があるんですか………!? 」

ヴィヴィ「えっ 大魔術師殿……大魔術師……殿……?(決して耳障りの悪くない言葉を受け口元が引きつり)あ、あー……ああはい!はい!思い出しました思い出しまたよ、あの駅……そうウエノ駅で会いましたね。忘れもしませんあれは私が闇払いとしてウエノに颯爽と現れヤマトノオロチの首を千切っては投げちぎっては投げしておりました頃……。いえ、事のほか武勇伝が多過ぎて忘れていました、大魔術師ですから(腰に手を当て貧相な胸を貼り鼻息荒くドヤ顔する) えっ えっ?他に……?あー……うー……(あらぬ方へ目線を泳がせつつおもうろにアタッシュケースへ腕を突っ込み、咄嗟にカンテラ(エリアス)を取り出す)じゃーん、喋るホタルだ 」

エリアス「(喋るカンテラの中の火)誰がホタルだい誰が。人……というか人魂が眠っている時に叩き起こして^^ 」

マークス「……?……?……??(なんだ?以前と違って雰囲気が。どこかよそよそしいというか…あの得体の知れなさが消え失せている。見間違えなどあるものか、彼女はまさしく、いや!だがあまりにも反応が。まるで私のことを覚えていないような)……スミマッセェン、すごくつまらないことを聞きたいんですが、私のことを『覚えている』か『覚えていない』か、どちらかといえば、どっちになるでしょうかぁ? 」

ヴィヴィ「………。・・・・・。~~~~~………(腰に手を当てふんすふんすと鼻を鳴らしていたが、徐々に小刻みに震えていき、きまずげに目をそらす)あの……なんかすみません。初対面だと思います……大魔術師として見られてるのが嬉しくてついこう出来心で……(ブツブツと聞き取りづらい声で) 」

マークス「(なん…だと…ッ!?)まさか…他人の、空似だったと?この私が?いや、だが……あまりにもそっくり(思わず近づいて顔を覗き込み)スミマッセェン、アナタ、お姉さんとかお母さんとかはいらっしゃるんですかねぇ?いや、実は私。アナタとそっくりな方と出会いましてもしかしたらぁ~ 」

マークス「(なん…だと…ッ!?)まさか…他人の、空似だったと?この私が?いや、だが……あまりにもそっくり(思わず近づいて顔を覗き込み)スミマッセェン、アナタ、お姉さんとかお母さんとかはいらっしゃるんですかねぇ?いや、実は私。アナタとそっくりな方と出会いましてもしかしたらぁ~ と思いまして。(ズイズイ) 」

ヴィヴィ「えっ えっ えっ なんですなんです。母に姉……ですか……?(不信感を隠しきれていない歪んだ作り笑いを浮かべ上体を仰け反り一定距離を保とうとする)………。(その時かけ自体には思うところがあるのか、気まずい沈黙が流れる)その……私『孤児』なので……。姉か妹?みたいなのはいたかもしれません……。全く覚えてないんですけどねアハハー…… 」

潤「人魂?…ほんとうにいるなんて…(カンテラに顔を近づける) 」

マークス「え……?(ヴィヴィの言葉に唖然とし表情にも陰りが戻る)…そう、でしたかぁ。すみませぇんどうも。入り込んだことを聞いてしまったみたいで。どうやら私の勘違いだったみたいですぅ。えぇ、ホント(わりとしょんぼりしている風に。よっぽどあのときの出来事が忘れられなかったのか、あの出会いに感動をしたのか、ヴィヴィとの出会いで再び心が弾んだが人違いだったと分かりみるからに暗くなっている) 」

エリアス「あー、失礼そこな紳士?彼女は僕の教え子だ、勝手に唾をかけるような真似は止してくれないか。昔から言うだろう『事務所を通してから』って。いやまあ事務所なんて到底つくはずもないちんちくりんの田舎娘だけど、あははははは(『青アゲハ』の群れがカンテラを持ち上げマークスの前へ割って入る) 人魂は当たり前にあるとも。頭か心臓か下半身か、まあそこは重要じゃないが人間は肉体・精神・魂の三つで構成されている。要は君の中にも人魂があるわけさ。ま、僕は偉大な魔術師なので魂だけで大概のことはできるけど。タネも仕掛けもないよ、魔術師だから。はっはっはっは 」

ヴィヴィ「8年後はすごいですー   ヒュ ゴッッ  (垂直落下するチョップをカンテラへぶちかまし床に叩きつける)あはは……あの、なんか期待を裏切ってすいません。きっとそんなに焦がれて探されてるのでしょうから素敵で、都会派で、おしゃれで、スタイリッシュな大魔術師だったのでしょう。すみません私こんなちんちくりん虫けらクソザコ魔術師で……すいません スイマセン スイマセェン……(マークスと一緒に沈んでしまい相乗効果で周囲の湿度が一気に上昇する) 」

マークス「うお!?か、カンテラが喋って……これも、魔術なのか?私には到底理解の及ばない領域だ(まじまじとエリアスをみつめ)……あ、いや、申し訳ない。元はと言えば私が勝手な勘違いをしたせいなんです。別にアナタのせいではありません。他人の空似は生きていればよくあることですからハハハ(オロオロしながらヴィヴィをなだめる) 」

ヴィヴィ「あ、いえ……その魔術師に申し訳ないというか……こんな田舎娘が似ててすいませんご迷惑をおかけしておりますとお伝えください……   って私に似てる人?(自己否定感よりもそちらへの興味がまさったのか眼に光が戻り顔を上げる)へーっ……ドッペルゲンガーかな?でもあなたとは初対面だし、そもそも顔見知りでもドッペルゲンガーが投影するような強い印象はないはずだし……。(顎に手を当て真剣に考察する程度に精神状態が回復する) 」

エリアス「ははは、そこのお嬢さんに話した通り『魂』のみで存在を維持できる超一流魔術師さ。ああ失敬、この子に寝ぼけ眼に引っ張り出されたものだからうっかりしていた。僕はエリアス、そしてこの子が教え子の『ヴィヴィ』だ。そう長い付き合いにはならないだろうがまあ一つよろしく。    ああ、そうだ。僕も興味があるな……なにせそんな田舎の駅で会うような偏屈で偉大な魔術師と、こんな平凡な田舎娘と何が似たのやらってね!あっはははさては転移魔術をミスったんじゃないかヴィヴィ。あっははははは! 」

マークス「いやいや、別にそういう風に見てるわけじゃあないですよええ(なんでこの娘は自分の内面の部分をこう、比べたりして落ち込んだりするのか……明るく見えてかなり気にするタイプか)はい、まぁ格好などはまた違うのですがあなたにそっくりなんです。あ、でも髪色は少し違うか?夜だったからなぁ、う~ん。(ヴィヴィとともにあの女性はなんだったのか考察していく中)スイマッセェン。アナタ、『物質を腐食させる雨』はご存じですか?その、すっとんきょうな話になるんですが、彼女といたときにですね。それが降ったんですよ。如何です? 」

マークス「あぁどうも御丁寧に。申し遅れました。私はマークスと言います。こことはちょっと離れた街です探偵業をしておりまして、ハイ。名探偵ってわけじゃないですけど 」

ヴィヴィ「へえそんなに……髪色は見間違える程度に近くって……(某メイチャン的に顎に手を当て空想を膨らませながら)物質を腐食させる、ですか。酸性雨の類じゃなさそうですね、一瞬で腐食……物質でというあたり金属に絞ったわけでもないのでしょうし……。うーん魔術に起因する気象現象もある程度はかじってますけど思い当たるものはこれといって—————— 」

エリアス「——————『時雨』だね。(ヴィヴィの言葉を遮りさらりと断言する)まー……君の様子から察するにあまり美しい思い出でもないし、記憶も朧げなのだろう。ともすれば君は『湖』と繋がった『量子特異点』と邂逅した可能性が高い。

マークス「――――時雨?量子特異点?(聞き慣れない言葉に真剣な表情を)湖……?みず、うみ……?なんだ、一体……この感覚は(神妙な顔つきでエリアスを見て)…アナタはなぜそれを知っている?もしかして、彼女を知っているのか? 」

エリアス「いーや、開示された情報を整理して『仮定』を構築するのは魔術師ならよくやることだよ、それに似た現象は知っているしね。一応補足するとその現象は『腐食』ではなく『時系列正常化』だ。『雨』は『時の流れ』が実体化し目に見えるようになったもの。その証拠に雨を浴びたはずの君は健康的な皮膚を維持しているだろう?まあつまり量子特異点という『過去の残滓』を洗い流して『現在』に戻す代謝のようなものだね。うーんそうだな……ヴィヴィにとってはいい授業にもなるからかいつまんで説明しようか……ヴィヴィ? 」

ヴィヴィ「(既に理解が追いつかずアカネチャン顔で硬直している) 」

マークス「えっと、あぁすまない。私はそこまで色々と知識が豊富ってわかでもないものでして……つまり、私が見ていたものは過去に似せた幻、に近いものということですか?それが解くために雨が降り注いだっていう……(う~んとと自分なりに解釈してみる) 」

エリアス「概ねその通りだ。ただこの時雨が発生するタイプの量子特異点は少々仕組みが複雑でね。うーんと……(エリアスという灯火が瞬き、彼の目の前に『海』と『地層』の断面図が映し出される。地層の深くには『木の根』が埋まっているようだ)物体で例えてみようか。時間とは最初は液体だが、それは重力に従って大地に変質し『過去』という固形となって重なっていく。この過去の積み重ねの上に存在する海が、今我々が存在する現在だ。現在とは固形化する寸前の液体のようなもの、しかし一度過去として固形化してしまえば『絶対に』形を変えることはできないし、現在の我々からは干渉できない。

エリアス「ところが、過去に埋まった『種』が根を伸ばし、こうして現在に干渉してくることがある。現在に接触する過去、或いは過去から現在に侵食する現象全般、これが量子特異点だ。まあつまり、君達が邂逅した現象の『本体』は未だに、過去に存在し、現在の我々に接触できる状態というわけだよ。君たちはタイムスリップをしたわけでもない。ここまではオK? 」

ヴィヴィ「(アカネチャン顔で羊を数えている) 」

マークス「…いいですよ(ムッッッッッズ!! まるで、SF映画のような……魔術師はこんなことも考えるのか)えーっと、つまりはその種とやらで、現在の光景に過去のそれが一時的に上書きされてしまうということですかねぇ。そして時間が過ぎれば、過去は本来の時間軸へと戻る、と(恐る恐る) 」

エリアス「概ねその通り……いや正解半分かな。時雨は『量子特異点側』の現象だ。つまり現在の時空に存在する君達の方を追い出す免疫機構のようなもの。過去に深く埋まった根が朽ちない限りは、また量子特異点は発生するだろうね。もっとも、君達を追い出したあたり量子特異点内部にいるその魔術師さんとやらは友好的なようだね。その……なんだ、駅だっけ?そこに発生した量子特異点は直接生命に危害を及ぼすようなものじゃないから無理に摘み取る必要もないんじゃないかな おーいヴィヴィ?魔術に関係ないおじさまの方が飲み込めてるぞどういうことだ、おーい 」

羊「ヒツジがぴえん(ぴえん顔で跳んでいる) 」

ヴィヴィ「えっなにこの羊顔こわ!?(素っ頓狂な悲鳴をあげ目が覚める)あ、終わりました?えーっと……なんかやばいとこっていうのはわかったよ(えっへん) 」

マークス「…いや、あまりに高度過ぎて……ちょっと頭がパンクしそうですよえぇ。……だが、そうか。まだ彼女は、いるのか(ブツブツと呟き始める) 」

エリアス「何故君がその魔術師に興味を惹かれるのか知らないけれど……その量子特異点が現在を呪うような悪性腫瘍なら君も無傷で帰っていないだろう。人の知的欲求は抑止できない。僕に出来ることはないが、まあ知識の提供ぐらいは無償で請け負うとも。ヴィヴィにとっても勉強になるしね 」

ヴィヴィ「あ、じゃあ私もその魔術師に会ってみた——————— 」

エリアス「ははははダメー(有無を言わせず即答)悪意がない=無害という保証はない。別に彼を止めないのは、彼が赤の他人だからというだけで君は僕の大切な教え子だ。しかもひよっこ、とてもだめだめ、だめだめだめだめ、絶対にだめだからね。はっはっは 」

マークス「……そう、ですか。どうもありがとうございます。おかげでいい勉強になりました。(ペコォ~)スミマッセェン、やはりもう少し調べてみようと思いますぅ。私自身、あの夜からずっと気になっているんです。なんだか、ゾワゾワしててね。……さて、そろそろ時間だ。私は帰らせていただきましょう。また、どこかで(そう言って去っていく) 」



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キャロル「イアンクック狩だ!!!!回復無しには生き残れない奴は置いて行く!!!!(大剣をひっさげポプテピ作画でイアンクックの群れに単身突っ込む) 」

謎のハンターTOMOE「素材回収を最短で行えない者も置い行きます!!!!あしからず!!!!(ガンランスを担ぎマガド装備で突っ込む女将) 」

ヴィヴィ「う、うおー!魔道具の鍛造は1日にしてならず!魔道具の鍛造は1日にしてならず!(爆走するキャロルと比較すると散漫に見える走りでかなり遅れながらもイアンクックの群れにライトボウガンを引っさげ突撃) 」

イアンクック「(あ、こいつ初心者だなという感じがする奴から優先的にドリルくちばし) 」

ヴィヴィ「  ┣¨  >>ぐえーっ!!<<   ゴォッッ!!!    」


 >>  Y O R E   D E A D  <<


ひこにゃん「(四人で荷台を担ぎ敗北したハンターをその辺のベンチに捨てて行く) 」

茶々丸「ぴえん(ひこにゃんに捨てられる) 」

ヴィヴィ「おかしい……魔道具の素材探しってこんなスパルタの戦士向けじゃないはず……(ひこにゃんに打ち捨てられ頭を片手で押さえながら起き上がる。全身のいたるところに張り付いたデフォルメ調の絆創膏をベリベリ剥がしながら)杖の羽飾りは強力な怪鳥であるほど良いって聞いてたけど……イァンクック相手にこれじゃぁ夢のまた夢だよぅ……とほほ 」

伝説のポケモンファイヤー「ならば私の羽を授けよう 」

ヴィヴィ「にらみつけるしか使えなくなりそうなのでいらないです 」

伝説のポケモンファイヤー「>>なきごえ<< 」

ヴィヴィ「睨みつける以外使えたんだ!? 」

伝説のポケモンファイヤー「どうだ、私の羽を授けよう 」

ヴィヴィ「ないです 」

伝説のポケモンファイヤー「ッ……!! 魔術師っていつもそうですよね!鳥のことなんだと思ってるんですか!? 」

ヴィヴィ「([鳥のことをどう思ってる?]・食料 ・ペット ・材料 →・インフル運んで来る奴)インフル運んで来るやつかな……(スン…) プシュ(缶コーヒーを開け適当なベンチに腰掛け、アタッシュケースを開き陳列されている採取した羽を薄ぼんやりと眺めた)マイテイ烏、ペガサス大孔雀、レゼリアウグイス……それなりにレアなのは採集できたけど杖の材料にするにはちょっとね…… 」

泉「………(ベンチに捨てられたハンターを横目で見ながら歩いている)あー…寒くなってきたな……(手を擦り合わせる) 」

伝説じゃなくなったファイヤー「そうだ、秋はもはや死に絶えた。残るは極寒の冬のみ、この燃え盛る怪鳥の羽で暖めてやろう(>>にらみつける<<) 」
ヴィヴィ「(ファイヤーをパンと一緒にホットプレートに挟みボッシュート)うっ……確かに寒くなって来たかも……。トランクに家があるとは言え冬支度が心もとない……。川でシャケでも取って来るか、いやそれもうクマだわね(カタカタ) 」


マークス「おや、また会いましたねぇ。うーさぶ(缶コーヒーで手を温めながら歩いてくる)こんなところにおひとりですか。暖とらないと風邪ひいちゃいますようーさぶ 」

泉「川で…尚更寒いんじゃ…(横目でヴィヴィを見て) 」

ヴィヴィ「 ん。 (見知った顔に一瞬目を丸くし、すぐにはにかんで答える)マークスさんでしたか、こんにちは。いやぁ秋はどこへやらですね、いきなりの冬。支度もできていないので暖房器具もろくに用意できていないという今日この頃です(と、会話しつつ空間拡張したトランクから一つの赤い岩を取り出し、それを傍に置いて両手を当てる) まあ川でっていうのは最終手段ですね……。冷静に考えると持ち金で食料品買った方が早いし。いやでも一度サバイバルの味しめちゃうとタダご飯はやめられない…どうしよう… 」

マークス「うわそれなんすか魔術道具って奴ですかどんな原理で暖まるんですかそれすげー(早口) …おっと失礼、それはウチも同じですよえぇ。だのに探偵は外回り多いですし、依頼は山積みになりますしつらい。(ぴえん) 」

ヴィヴィ「南部の孤島ボルケーレムベンベ島の火口で採掘した残留魔素岩というものです。火山とはこの星における原初の熱エネルギーが噴き出す場所であり西洋魔術ではあまり注目されませんが東洋呪術師点においては龍穴という人体で言うところの血管に接続可能な入り口でソコカラアフレルマソハナクナルコトハナクウンヌンカンヌン(このあとめちゃくちゃ早口で原理を説明した)というわけで外回りの多い探偵さんにとってはこの寒さを凌ぐお助けアイテムとなりましょう。おひとついかがです?(突然の営業) 」

泉「サバイバルとか、よくやられるんですか?(ヴィヴィに)…?(マークスを見て) 」

マークス「!!!?(早口から湧いて出てくるような専門用語の数に宇宙猫のようになり)……カイマス(洗脳OK) 」

マークス「あ、ども。私探偵をやっているマークスというモノです。名探偵ではないので、その、浮気調査とか飼い犬探しとかがメインになっちゃいますが。以後よろしく(泉に) 」

ヴィヴィ「やっているというかもっぱらそちらの方が主な生活手段になっているといいますか……こうやって都会の方に出て来る日の方が少ないと言いますか。あはは……どうも、蛮族です……(メソラシー) お買い上げありがとうございます!こちらお安くしておきますね、5000円のところを2500円です!(割引OK)ズンッッ(そのまま片手でも抱えられる程度の岩をマークスに押し付ける。実際僅かに冷めた缶コーヒーのような熱を持っており、冷える気配もない) 」

マークス「安いッ! 暖かい! 買ったぁ!!(今月ピンチを忘れて支払い)うっは~、こりゅああいい。これは癖になる温かみ。あ、でもいいんですかぁ? アナタの分のこの岩は…。 」

泉「あ、そうなんですね。そういう民族………とかですか?(ヴィヴィに)あ、どうも…私は泉。西舞学院の魔導騎士部に所属してます(ペコリと頭を下げる) 」

ヴィヴィ「ああ、今頃布団乾燥機がわりになっているであろうものが四つほど残ってますのでおどうぞ構いなく。(それとなくスッと赤岩を取り出し自らも抱きかかえる)そういえば今は何を調べてるんですか?この辺りはのっぺりとした公園があるぐらいですけど……  いや部族っていうか……まあ部族ってことでいっかー(メソラシー)ああ伐刀者の方!最近よく見かけますね、あまり多くないと思うんですけど……ひょっして最近運がいい?ああ申し遅れました。私はヴィヴィと申します。この辺りでちょっとだけ便利な魔道具とか売ってます 」

マークス「あぁ、伐刀者の! はいはいはいなるほどね。いや~すごいですよねぇあそこ。才能より取り見取りってな感じで。えぇ、私とは大違いですよ。 …やっぱり魔術師はすごいなぁ。色んな物持ってるんだから。余計興味持ちましたよえぇ(ヴィヴィと重なる例の魔術師のヴィジョンに)……あ、今日はですねぇ。スイマッセェン、守秘義務なんであんま言えないんですけど、浮気調査してまして。もう終わりの段階なんで、ちょっと個人的な探し物をしていたといいますか、ねぇ。 」

ヴィヴィ「お仕事以外の探し物ということですか?(きょとんとして小首を傾げ)ううん、探偵さんで見つからないようなものですか……そのレベルの失せ物に対して有効な魔道具は持ち合わせがないですねぇ……(言い値で売れそうなのに)残念……(しゅんと肩を落とし) 」

マークス「あぁ、いやいや…別にそんなアナタが気に病むことじゃ、スイマッセェン。…雨、また降らないかなぁって(腕にかけていた傘を見せて)だから、見つけるの難しいんですよホント。お気になさらず。 」

ヴィヴィ「雨……。——————(ふと傘越しに空を仰ぎ見る。しばらくそうして日が沈みかけた空に視線を固定していたが……)————あ!ひょっとしてそれ、最近噂のアレですか! 『東部中央駅』から『北部中央駅』行きの列車に乗ると稀に道中『気象レーダーに写っていない大雨』に当たるっていうアレ! ってここ公園ですもんね、違うかーあははは 」

マークス「―――――え? ガシィィィィィッ!(すんごい勢いでヴィヴィの肩を掴む)なにそれそんな噂私知らない何で黙ってたのねぇねぇねぇ?(早口)……あ、ごめんなさい。つい我を失ってしまい。失敬失敬。…ってか、ホントにそんな雨があるんですか? マジで? 」

ヴィヴィ「あいややややややや(ガシィと掴まれ首がガクガク揺れる) っふぅ……いえだってね?電車の中でしょう?本当に雨だとしても濡れるということもないし、駅に着く頃には雨は止んでいて、そもそも車体も濡れていない。気象レーダーや観測所もそういった現象は観測できなかった。電車という密室の中から目撃できるだけの情報なんてあまりに荒唐無稽で与太話としか思わなかったと言いますかね(目をパチクリさせマークスを不思議そうに眺めている)確か……あの辺りはヴィンタニア帝国の所属国……だった場所、でしたかね……今は畑だと思いますけどね? 」

マークス「ヴィンタニア帝国……永劫聖都……風の国か。そこの所属国だったとは……う~ん。その国と関係あるのか?いやしかしまだ情報が少ない、断定はできないな。……会えるのか? また「彼女」に会い、まだ見ぬ知識を得られるということなのか? 行ってみる価値はありそうだな(ブツブツ) 」

ヴィヴィ「彼女……。新たな知識……(思うところがあるのか顎に手を当てしばらく考え込み)あの、これ私の連絡先なんですが(駅名とロッカー番号を記されたメモをマークスに手渡す)もし良ければ、そこへ行くような事があれば私に一声かけていただけませんか。魔術の知識量だけなら自信がありますし、何かとお役に立てると思いますし…… 」

マークス「マジで!?(即反応)……はいはいなるほど。駅のロッカーですか。それはいい。……こちらこそ、是非ともよろしくお願いします。いや、気になることが山ほどありますのでね。はい。……仕事、パパパっと終わらせないとなぁ(ションボリ) 」

ヴィヴィ「まあまあ、そこはなんかこう……パパパ!っとやっちゃいましょう!なんだったらインチキしてでも済ましちゃえばいいんですよ、どうせバレませんから(徐々にメッキが剥がれているのか素でろくでもないことを言う)じゃ、そういうことで調査に赴く際はぜひよろしくお願いしますね! よぅし、探索の魔道具でも張り切って作っちゃうかぁー!(ふんと鼻を鳴らしてガッツポーズを取り、いつになく楽しそうに駆け出した) 」







——記録No. 121——『私の名は■■■■。世界政府魔術・科学記述統合研究院に4年間所属していた。魔術、量子力学双方に精通している。前任の主任が自主退職を申し出たことにより代わりに、このプロジェクトに参加することとなった。以降、『北部量子特異点実験室フォルダ』内に実験経過、進捗等を事細かに記録して行こうと思う。この実験の結果が、明るい未来に繋がっていると信じて邁進して行こうと思う』 」


『この音声ファイルは他部署から移籍した新人への情報共有の為にも活用されるはずだ。先に量子特異点について整理して行こう。まず大前提として、量子特異点の研究における『現在』という時間軸についての考え方を共有しよう。今我々が存在する『現在』とは、時間という砂や土等の絶えず蓄積される物質によって構築された地面だと考えてくれ

時間の堆積によって生じる地盤とは過去のことを指す。この過去というものは既に固定されてしまっており、例えばこれを掘り起こしたり、中に埋まっているものを掘り起こしたところで、それは部分的変化にすぎず、過去全体の改変に至らない。まあ結論から言うに、過去は改変できないということだ

『これを大前提に量子特異点とは何か、ズバリ説明するに『堆積した過去という地盤に根を張った木』のようなものだ。木は地中から伸び、過去という位置に本体を置きながら、今現在という我々の前に姿を現している訳だ。ああいや……この例えは抽象的過ぎたかな……』

『まあ、なんだとにかく『過去に本体が存在し、現在に影響を及ぼす残影』と考えてくれ!ゴホン……。 この量子特異点はただそこに蜃気楼のように過去の事象を投影するだけの無害なものもあれば、物理的に現在の我々に干渉できる物の二種類が存在している。前者は言わずともがな無害、せいぜいパワースポットと揶揄される程度に不気味なだけだろう。だが現在、当研究室が懸念しているのは後者だ。我々はこれを悪性量子特異点と呼称している』

『既に察していると思うが、悪性量子特異点による干渉は実に悪意に満ちた、それでいて悪影響なものだ。その時代の人間が、今の我々に向けて残したタイムカプセル式の呪い……時限爆弾のようなものだろう。 悪性量子特異点は発生した場所に関連する攻撃性の高い悪意を、物理干渉が可能な幻影として抽出している。 例えば、かつて戦場だった場所に発生した悪性量特異点はまず間違いなく、当時の戦場にいた兵士達の幻影を抽出するだろう

この幻影の兵士達は我々現在に生きる人間、いや動体全てを『当時の彼らの敵』と認知し、自分達が単なる害悪だと知らず攻撃してくる。実際にそういった事例が存在した。 つい最近では、マイテイ国跡地に発生した悪性量子特異点が、当時の反乱軍の姿を取っていたのだと言う。詳細は伏せるが、その量子特異点を『回収』し……————痛ましいことに、一人のマイテイ人の少女に憑依させると言う人体実験が行われた』

『話を戻そう。この兵士は我々と相互的に物理干渉ができる。つまり、通常の攻撃手段で充分に対処できるということだ。しかし、それは現在という地表に生えた木を切断したにすぎない。我々に干渉する術のない『過去』という世界に存在する『根』から根絶しない限り、量子特異点は消滅しないのだ

『当研究所では、タイムパラドックスを発生させず安全に量子特異点を切除する術を探っている。所長辞任を強く希望した前任者の所長と連絡がつかない為、我々に残された情報は限られているが……。 なに、一部の研究成果が失われたとて希望は幾らでも残されている。決意を新たに、共に頑張っていこうじゃないか』

——記録No. 181——『——————。———ああ、録音ボタンを押していたのか……。最近は物忘れがひどい、鶏は3歩歩くと何かを忘れるというが、今の私は3回呼吸するだけで何かを忘れている……。これもあの『内乱跡地』に向かってからだ。……。……………。すまない、本日の進捗については後日、改めて記録させてもらうとしよう』

——記録No. 278——『ついに解明できたぞ! 本当に……本当に娘が目の前に現れたんだ! 私を父と認識はまだしていない、意思疎通も不完全なものだったが、徐々に……徐々に干渉できる時代の成度が広がっている! 信じられないが『量子特異点』は『現在』から『過去』に発生させることができる!過去の改変はできないが、過去から現在を変えることは可能なんだ!! はは……はははははは!』

——記録No. 279——『昨日は感極まっていたのでこの可能性について全く意識が及ばなかったが……。もしも、もしも……この量子特異点を経由し、過去という地盤をそっくりそのままひっくり返す結果になったら……『今』『我々が生きている現在』という時系列はどうなってしまうのだろうか。 ……。……………。いや、あくまで可能性の問題だ。気にしても仕方ない。既にこの実験は『当時の目的』から逸脱している。後戻りはできない。今後記録は残さない物とする、誰にも私の邪魔はさせない』

——記録No. 280——『前回の記録から半年が経過した。おそらく、これが私が残す最後の記録になるだろう。つい先ほど、『ギャレットファミリー』なる裏の組織に『殺し』を依頼した。 対象は……。ふふ、はは……対象は私だ。こうする以外に己を律するすべはなかった。いや、あるいは最初からこうするべきだったのかな? まあどちらでもいい……。非人道的な実験をおなっている組織がある、木っ端みじんに吹き飛ばしてほしい……こう依頼した。』

『この音声記録が残っているということはつまり……。誰かが、既に私の実験記録を保有しているというこどだ。この世界がどうなろうともはや知ったことでなはないが……まあ、なんだ。もしも、まだ人類に希望を持っているなら用心することだ。 もし、終わらせる権限を持つ誰かがそのボタンを押したなら。今を生きる我々の意思とは関係なしに、世界は電源を切られるのだから』




———東部某国某所———

『調査・解決依頼表』と記載された掲示板が石畳の歩道沿いにある建造物の前に設置されている。この建造物『ギルド』に寄せられた『依頼』が並べられているようだ。 」

フェリシア「(長身、コートの越しでもわかる引き締まった屈強な肉体、曇天においても眩いブロンドの長髪と男女問わず目を引く容姿の女性が、その依頼表の前に佇み一言一句を逃さぬよう首を上下させていた)————失礼。この依頼No.4456について詳細をお伺いしたいのですが(ふと、目ぼしい物を見つけたのか依頼表横にある受付の女性に声をかける) 」

受付「畏まりました、No.4456ですね。(やや慌ただしく手を動かし古めかしい端末のキーを操作し画面を見やる。一瞬いぶかしむように眉をひそめたが、すぐに平時の笑顔に戻りフェリシアへ向き直った)お待たせいたしました。二ヶ月程前に近隣住民より地元警察経由でこちらへ回された案件となります。二ヶ月となるとかなり前ですが……『夕方になると時折原因不明の雨が振り、決まって二足歩行の狼が徘徊している。すぐに対処してほしい』とのことでした……。何分あまりに要領を得ない案件でしたので誰も取り合わなかったようです。既に時間が経過しておりますので、一度発注の意思を依頼元に再確認する必要がございますが受注されますか 」

フェリシア「いえ、結構。ご親切にありがとうございます(受付の女性に一礼し、再び依頼表に視線を戻す)………。(『雨、雨、雨……他にも類似した案件がある。いずれも共通して雨が関係している以外に共通点はない。元ヴィンタニア領土の田園に出現する人狼、ペガサス国廃ビルに出現する小人、レゼリア国風車に出現する案山子……いずれも発生時期は気象レーダーに観測されない雨という条件下で出現しているが、その時期はいずれも法則性がない。』)どこから対処したものか……。いや、それより目撃情報を聞いて回った方が早いか? 」

フェリシア「グギュルルル ……。(腹の虫がなっていたことに気づき俯きがちになる。ふと、ギルド横に並ぶテラス席が視界橋にあり、そこがベーカリーだと知ると迷わずそちらへ方向転換した)まずは空腹から解決しましょう。頭にも血が登らないというのはあまりに効率が良くない 」

マークス「(テラス席の一席に座り、黒い鞄から資料をテーブルにばらまくように置き、ボールペンでガリガリとメモに何か書いている)もっとめぼしい情報はないものか……。これじゃあ学生の噂探しだ。もっと、もっと確証的な、こう、証拠とかあればいいだが(ブツブツとぼやきながらじっと資料とメモを相手ににらめっこ。コーヒーや出来立てだっただろうサンドウィッチは冷めきっている) 」

フェリシア「\アザシャシター!!/(コーヒー、サンドイッチ二つをトレーに乗せながら席へ移動する、その過程でマークスの後ろを姿を見やった。)……。(顎に手を当て小首を傾げ、何を思ったのかすぐ隣の席に腰を下ろす)………。『気象レーダーに観測されない雨』(独り言ですよと言いたげに、端末を弄りながらポツリと囁いた) 」

デルフィナ「(ニコニコと小さく微笑みながら、テラス席でサンドウィッチをテーブルに置き、依頼のプリントを片手にフェリシアを眺めている)この辺りの治安はマシだというのは本当なんですねえ… 」

マークス「(グ  ル  ン)は?(首だけ動いてフェリシアに)スイマッセェン、今なんておっしゃいました?は?気象レーダーに、は?観測されない、は?雨、は?気象レーダーに観測されない雨っておっしゃいました?は?(ギリギリギリギリと首を必死に向けながら)あ、いや、失礼。私こういうものですハイ(申し訳なさそうに名刺をそっと渡す)あの~、すみません。もしかして、アナタも探しているのですか?その雨を。 」

フェリシア「(マークスの反応を伺うように済ました顔で目を伏せていたが、ふと顔を上げるとデルフィナが奇しくも同じ店にいたことに驚きを隠せず目を丸くし何度も瞬きしている)…………。(『極秘任務』という名目上休暇を申請している身の上ではあるが、比較的見知った中だと一方的に思っているのか親しげに口元を緩ませた)久方振りですね。あなたも休暇ですか (当たりか。わかりやすいな……研究者には見えないが)ええ、まあ……。(具体的にどう切り込むか考えてはいなかったのか、ふとギルドの看板を見やり)直ぐ横のギルドに所属する賞金稼ぎです。復帰直後のリハビリにと手頃な依頼を探していたのですが、もしやあなたも? 」

マークス「あぁ~ギルドの方でしたか。いえ、私は探偵をしている者です。はい。あ、別に名探偵とかじゃないんで、頭脳の方はあまり期待はしないでください、はい。私はぁ~……仕事はないんですが、まぁ、ちょっとした探求心からと申し上げた方がいいでしょうかねぇ。はい(そう言ってすっかり冷めてしまったコーヒーに苦々しい表情を浮かべながら)……?(フェリシアの視線の先にいたデルフィナに目を向ける)……(同僚かな?)ズズズ。…マッズ! 」

フェリシア「探偵……。(『—————■■からは秘匿性を気にせず使えるものは全て使っていいと聞いている。私の探索能力を客観視するに、外部からの協力を前提に仰られたと推測するに……』 ふと、マークスの身なり、所作を観察し)—————なるほど。ではどうでしょう、ここは私と協力をしませんか。私は持ち得る限りの情報、知識、賞金稼ぎとしての腕を提供します。あなたには私と同行し、この件に関する推理、考察にご協力頂きたい。報酬の7割はそちらへお譲り致しましょう。 」

デルフィナ「奇遇ですねえ!私も実はこの辺りでお仕事がありまして!仲良しの同僚の貴方と会えるなんてとても嬉しい……あっ、ここのサンドウィッチはなかなかイケますよ、野菜たっぷりですし、パンの焼き加減もいい……(観測されない雨、その単語に反応したマークスに微かに眉を潜め)……どうも、フェリシアさんとは仲良くさせて貰ってます、同業のフェリシアと申します(眼帯で隠れていない方の眼を細め、にっこりとマークスに微笑み) 」

マークス「おぉ協力してくださるのですか!!(ガタっと立ち上がり)いやいや、私で良ければ是非ご協力させてください。(ヴィヴィに伝えるべきか?いや、まだ伏せておいていいだろう。あんまり早い段階で言うと妙なことに巻き込まれかねない。ここは大人がキチッと地ならしをしておかないとな)しかし報酬の7割とはずいぶん太っ腹ですねぇ。それはどうして?(顎をすりすりと撫でながらストンと座り片目を瞑るようにして) 」

マークス「あぁ~やっぱり同僚の方でしたか。いやはやどうも、私マークスと言います。探偵やってますが、小説とかガチな方ではないのでそこはご愛嬌。なるほど、同業者でしたか。 」

紫髪の少女「…(隣がギルドなだけあって、クエスト依頼の人が多いんだなぁ…)(3人を横目で見ながらフランスパンを食べている) 」

フェリシア「え”、ええ……そう……野菜が……(肉、物足りないのですが……) そうですね、こうして協力関係を結ぶ以上身分を秘匿する必要性はないでしょう(一瞬デルフィナへ目配せし————)私はフェリシア……フェリシア・ルヴランと申します。こちらのデルフィナと同様、『世界政府異能捜査7課』という非科学現象を調査、検証し必要とあればこれに対処する部署です。窓際なので世間一般には認知されておらず、常に人員不足の為都度外部の専門家と連携し状況に応じて行動しています。情報蒐集の都合上賞金稼ぎという身分に甘んじておりますのでよろしければ報酬は10割そちらへ提供させて頂きます。こちらからの礼金も上乗せして 」

デルフィナ「お肉でしたらそう、たしか厚めのハムが……あっもう食べちゃいました(いつのまにかすっかり手元から消えたサンドイッチを見ながら) ああ、どうもご丁寧に……まあそうです私達こう見えて政府のものでして、前述の事情もありますのであまり詮索しないで頂けると……あっ、フランスパン…バゲットサンドも美味しそうですね、今度頼もうかな……(紫髪の少女を横目に) 」

マークス「あぁ、政府の。そんなお偉い方々が私を頼っていただけるだなんて、光栄ですねぇ。わかりました。必要以上の詮索はしません。……しませんがど~しても、ちょっぴり気になることが。捜査7課に属する以上エリート揃いなのでしょうが……そこのメンバーの方々は皆さん『風の国』のご出身なんですかね?(突如漏らす国銘。そしてそっと視線を下に下ろす) 」

フェリシア「そう……ですか……。  クイ  (ふと店内の商品棚を見やる。棚には品切れと書かれた空きスペース。その向こうにはこちらを見る紫髪の少女の目線)……。(直ぐに視線を元に戻す。デルフィナの意図には気付かず純粋に残念そうに八字眉になった) ——————(表情一つ変えず、かといって直ぐに返答はせず沈黙を守り)———答える義務はない、とだけ言っておきましょう。(目を伏せコートの内ポケットに忍ばせていた札束を一瞬ちらつかせ)スッッ (っと、元に戻すような所作) 」

デルフィナ「先ほども申し上げた様にその辺はお答えできない事になっておりましてぇ、() 」

デルフィナ「先ほども申し上げた様にその辺はお答えできない事になっておりましてぇ、あとあくまで私個人の話なんですが中央の方が縁が深くて良く妹と遊びに行くんですけど……まあ、とりあえず詮索は避けて頂いて…(コーヒーを啜りながら) ……まあ、また機会がありますよ、ね?そう落ち込まないで… 」

マークス「(なぜ金を? え、なぜ金を?)(一瞬怪訝な表情をして)あぁ、失礼。職業柄ついつい気になってしまいまして、えぇ。いらぬ詮索でした。ですのでお金は結構ですよ(大人の対応) あぁ、そういうことですか。へぇ妹さんと。おっとっと、つい詮索しそうになりました。とりあえずは協力関係を結べたということで、私としても嬉しい限りですはい。見た所修羅場には慣れておられそうなので。有事の際はナニトゾナニトゾ。 」

フェリシア「くっ……この辺りの加工肉は良質と伺っていたので密かな楽しみにしていたのですが……。いえ、心配には及びません。観光などでは断じてないのですから。それはそれとして今晩の食事は予定空いていますか、久方ぶりなので近況報告など是非(デフォ目にしいたけを輝かせながら)  (『くっ……報酬はやらないというブラフが通用しない……!!』 ギリッ)探るのが仕事ですからね、熱心でよろしいことかと(にっこり)———では早速にはなりますが、独自に入手した情報を共有しておきましょう。こちらになります。これらの案件でとちらから着手するか頭を悩ませていたのですが、一応探偵の方の意見をお伺いしたく 」

そういうやフェリシアはデルフィナにも見えるようプリントアウトされたWEBの情報を3枚卓上に並べる。① .『依頼1:夕方になると時折原因不明の雨が振り、決まって二足歩行の狼が徘徊している。すぐに対処してほしい 場所:旧『川の国』、線路沿い田園地区』②.『TMitter 2019年12月の記事:小人の幽霊が出るとかで結局ビルの解体作業がなくなった件。ペガサス国にあるとこなんだけどこの画像の場所知ってる?w』③『詳細不明:レゼリア国下層のものと思われる風車に磔にされたピエロらしき人影』 」

マークス「(渡された資料を眺めるうちにひとつの案件が目に入る)……二足歩行の狼ッ。まさかこれはッ……いや、まだ同一人物とは。しかし……【雨】……雨、雨、雨、雨、雨! あの、スイマッセェン、アナタ方はこの狼と出会ったことは? 」

デルフィナ「本当は妹の話を色々したいんですけどね、あの娘多分私の事苦手なんですけど……まあいいや、詮索をやめてくださればなんでもいいですし…お互い頑張りましょう(マークスの手を軽く両手で包む様に握手し) ああ、確かにこの辺りはそういうのが有名だったような……ええ?良いんですかぁ?じゃあ是非どこか美味しい店を探しておきましょうか、一仕事のついでに…(少々戸惑った様に) ふむ、案件自体は見たことが有りますけれど、優先度が高いのは①に見えますね… 」

フェリシア「いえ、一度も。人狼という種族については把握していますが、このように怪事件のように騒がれる個人に覚えはありません(淡々と返し、特別狼に反応したことに疑問符を浮かべ)何か、この人狼について心当たりが……?  ………。グッ(約束を取り付けた事でグッと拳を握り嬉しさがほころんだ口元から滲み出ている)ふむ、現状では最も情報の信憑性が高いですからね……。 」

紫髪の少女「…?(フェリシアと視線が合い、頭を下げる) 」

マークス「えぇどうも(両手で手を包まれるもなぜか安心感はしない。そればかりかそれが警告であるかのような雰囲気を感じ取り、自身の手に負えないことであると判断)わかりました。こちらこそすみません。えぇ。 スイマッセェン、その狼の他に誰かいたり……雨が降ったことで物が腐食したりとかする現象は見られたりしませんでしたか? 」
陽菜子「………っと、お待たせ。何食べるかずっと迷ってたよ…(紫髪の少女の席に座る) 」

フェリシア「(情報端末を見やりプリントされていない部分を閲覧。すぐに『鬱蒼と生い茂った野原』の画像が表示された状態で端末をマークスの前に滑らせる)ご覧のように人工物が極端に少ない地域ですのでなんとも……。ただ、つい先週まで土地を管理していた者は『以上に草木の伸びが早く手に負えない』と、土地の所有権を放棄したそうです —————(あの手の形、伐刀者のものだろうか。東部には養成施設が多いと聞いていたが……) 」

デルフィナ「(散々粉を掛けておきながら、一瞬だけ微妙な表情になるが、直ぐに取り繕い)……二足歩行の狼、もまあ、気にはなりますね……実際に異様な話ではあります、人を襲う何らかのアレであれば余計に…… (小さな…本当に微かな魔力をマークスの手に残し、両手を離し)まあまあ、そう怖い話をしたい訳では無いんですよ私も 」

マークス「草木の伸びが早い……?(これは確か、あのランタンの方が言っていた。物や命の時間が早くなっていく現象。その結果として腐食したり、凄まじい速度で老化したりする……間違いない!!)……そこ、私知っています。以前、そこへ仕事で行ったことがあります。……そして、その狼も見たことがあります。(資料より視線を上げてフェリシアと目を合わせる) 」

紫髪の少女「迷いすぎ。私もう1本目食べ終わっちゃったよ。…あれ、和穂もまだ決まってないの?(辺りを見渡しつつ、糸目で陽菜子に)(二足歩行の狼……?まるで人間みたいな………人狼?) 」

マークス「(い、今手になにを……?)(そう言ってチラリと手を確認するも、魔術に疎い彼が獄賞の魔力を見抜くすべなどなく)…いえ、別に。(包まれた方の手をぐーぱーしたりもう片方の手で揉んだりしながら) 」

フェリシア「最も懸念すべき点ですね。なるほど、任務に集中するあまりその方面への意識が薄れていました。流石き……兵士の手本、相変わらずですね(デルフィナへの信頼が厚いのか一切疑う様子を見せず) ! (マークスの返答に目を一瞬見開き、若干前に身を乗り出しそうになる)思わぬ収穫ですね……。その場所、狼の容姿や特徴等詳しく聞かせ—————(そう切り出そうとした時だった。マークスに手渡した端末に『非通知』からの着信が入っていた)————失礼。 こちら私個人の連絡先になります。後ほど詳しく情報をを許攸させていただけると助かります。それでは (そう言うや慌てた様子で席を立ち) 」

フェリシア「—————私です。ええ、今現在は量子特異点の案件に着手しておりまして……。はい、そちらは何か進展は  は?シフト時間を……間違えた……?それで、その、ご令嬢は?あ、はい……えぇ……—————(心なしか目上の人物と接するような物腰で終始困惑しながら電話先の相手と会話しつつ、車道沿いに歩いていく) 」

マークス「あ、あぁ。行ってしまった……(フェリシアの連絡先を手に取り大事そうに内ポケットへと入れる)……どんどん近づいている。彼女のもとに。キーワードは雨と狼。今度は必ず……(静かに拳を握りしめ) 」

デルフィナ「(勘が良さそうですし、一応監視対象にしておくとして…マークスを一瞥し)ああ、ごめんなさい!もう一度手を洗っておいた方が良かったですかね…? (すっとぼけ) いえいえ、褒められる程でもないですから…私はまあ、ちょっとは器用ですから……っと、電話ですか。人気者は辛いですねえ(フェリシアを見送り) 」

陽菜子「トイレ行ってからくるってさ。(カタッとトレーを置き、サンドイッチを食べ始める)…あの人たち、なんか気になる?(少女の視線に気づき) 」

紫髪の少女「………あ、うん。(陽菜子の方を向く)ギルドが近いこともあって、クエスト希望の人たちが多いなーって…(辺りを一瞥する)私たちみたいに学校帰りみたいな人ってそうそういないんだろうなー…(オレンジジュースを口に含む) 」






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最終更新:2023年04月02日 19:23