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― Am 5:00・混沌世界 ―
キ ラ ン ――――― 🌟
その日、夜明けと共に混沌世界に12の彗星が観測された
ヒ ュ ン ―――🌟 ヒ ュ ン ―――🌟 ヒ ュ ン ―――🌟
――――― フ ワ ァ … ッ … !
目が覚めた
「あなた」は大切なもののすべてを失っていた
感情を、言葉を、記憶を失いながらも様々な住民たちと出会い交流を深める中で 彼らはそんな
「あなた」の助けになりたいと手を差し伸べる
あなた「――――――― 」
やがて
「あなた」は、失ったもののすべてを取り戻すために旅立つことを決意する
ただ一つだけ残っていた、確かな"想い"を胸にして―――
名もなき少女「…………(黎明を告げる12の彗星の輝きに照らされた、まだ目覚めることのない都会の街並み。高層ビルの屋上にて、その光に魅入られた一人の少女が、彗星の行く末を、そして…置き去りにされたように落ちていく『一つの光』を茫然と眺めていたのだった―――) 」
『 僕らの物語 』 外伝
『 Episode of "You" 』
言葉、感情、記憶…失ったものを取り戻す
「あなた」の旅が始まったばかりの頃であった
「あなた」をはじめ、その助けになりたいとともに冒険に出ることを臨んだ
璃奈、ヒロ、
メディ…そして、この島で出会い、仲間となったホムラ
一時的とはいえ、固い絆を結び、そしていつかまたどこかで会えることを願った個性豊かな仲間たち
そんな彼らによる、この歯車島でのちょっとした事件は無事に解決した
事件の影響により発生した渦潮
その勢いが収まり、次の出航の目途が立つまでの間…
「あなた」たちは次の舞台へ旅立つ前にこの平穏な歯車島を堪能しようと各々に自由散策にすることになったのだが――――
あなた「 ♪~ (仲間たちと離れ、一人自由気ままにネジの町を散策していた。右を見ても左を見ても賑わう商店に何度も見移りしてしまうが、それもまた旅の醍醐味だと頷きながらのし歩いていた) 」
―――そりゃあねえぜ嬢ちゃんヨォ~!(そんな時、野太い男性の声が高らかに商店の通りに響き渡った)
あなた「……?(喚くような声のする方へくるり振り返る) 」
名もなき少女「…で、でも…っ……そちらが「試食」だというから、お言葉に甘えていただいただけで……(捲し立てるような罵声を上げる店員に対し、おずおずとしゃちこばる一人の少女。手にしていたのは食べかけの焼き鳥。一見は何処にでもあるような至って普通の焼き鳥を手に、困惑した表情を浮かべていた) 」
ヨクバリス(店員)「勘違いしてもらっちゃ困るんだヨォ~!うちの町じゃあ試食だからって無料とは限らねえんだゼェ~?そいつぁガラルの珍しい鳥ポケモンを使った最高級の焼き鳥なんでい!食べた分の料金はきっちり払ってもらわねえとナァ~…!さあ、代金の5万円、さっさと出しなヨォ~! 」
モルペコ(店員)「モ~~ルモルモルモル!でなきゃ、お嬢ちゃんを盛r……裏に来てもらうことになるペコよ~~~! 」
デデンネ(店員)「早く金を出すンネ~~~~~~!!このままだと手が出デンネ~~~~~!!!! 」
行き交う観光客や商人たち『(うわ…最悪な店に掴まってしまったな… あそこは超ぼったくりな悪徳商法で曰く付きよ… 助けてやりたいけど、ガラの悪い連中だから面倒起こしたくないし… 気の毒だけど、見なかったことにしよう…)』
名もなき少女「うぅ…っ……そ、そんな……(恐る恐る財布を取り出すが、実際の懐は提示された金額にはほど遠い。助けてくれる人もいなければ、その助けを求めようと目配せしても誰も彼もが知らないふりをする。そんな絶体絶命の状況で、少女の目が今にも泣きだしそうになっていた) 」
あなた「………(だが、誰もが目を背けるようなその事態を、
「あなた」は決して目を逸らさずにいた。意を決したように小さく頷いたかと思えばその出店に向かって歩き出し―――)―――― ガ シ ャ ア ア ァ ン ッ ! ! (何の前触れもなく、突然屋台の棚を思いきり転倒させた) 」
―――― ガ ッ シ ャ ア ア ァ ァ ァ ア ア ア ア ン ッ ! (
「あなた」に倒された簡易式の棚。風呂敷で覆い隠されていたその中身が大衆の前に曝け出される。それは、「業務用の鶏肉」。それは1kgあたり351円以下の安価な材料であり、高級食材など嘘っぱちであることが誰の目にも見て取れた)
ヨクバリス(店員)「だぁーーーーー!?!?!?!?(まずは見ず知らずの
「あなた」に店の棚をひっくり返されたこと) だぁーーーーー!?!?!?!?(次にその中身がぶちまけられたこと)だぁーーーーー!?!?!?!?(そして最後に高級食材と偽っていたことが大衆に完全にばれてしまった事実に三度絶叫した) 」
モルペコ(店員)「な、なんてことをしてくれたペコよーーーー!!!この脂身MAXな肉で観光客女性を盛大に盛っt…丸儲けしてやろうと思ったペコなのに~~~~!!!! 」
名もなき少女「 !? (突然の奇行に走った
「あなた」に「きゃっ」と驚きの声を上げながら退く。明かされた店の真相に思わず開いた口が塞がらず、ただ茫然とその光景を眺めていた) 」
後方師匠面気取り一般盛るペコ「素人ペコね……そこは安い肉をたくさん振る舞わないと肥えてくれないペコよ…… 」
あなた「 ギ ュ ッ (混乱に乗じて、
「あなた」は茫然と佇む少女の手首を掴み、この場から離れるように逃走する) 」
名もなき少女「 ふ ぇ っ ―――― あ ! (状況を整理する間もなく
「あなた」に連れ去られ、慌てながらもその流れに身を委ねてしまう) 」
長州力「何人から金ふんだくろうって考えてんだよコノヤロー!!!(マイク片手に大音量で) 」
デデンネ(店員)「あーーー!逃げた!待つンネエエエエエエエエエエエエイ!?!?!?!?(逃げる二人を追いかけようとするが転倒した棚や食材に躓いて余計に大恥を晒してしまう始末に) 」
あなた「――――――(人の往来を搔き分けるように我武者羅に雑踏を駆け抜ける。町を抜け、前日に冒険に向かったあの上り坂へと繰り出し、人気のない場所へと向かう) 」
名もなき少女「……―――――― ♪ (そんな、名前も声も知らない
「あなた」の救済に、少女は思わず嬉しそうに口元を綻ばせた―――) 」
あなた「…………!(風車を思わせる大きな歯車が回り続ける鉄塔がある、誰もいない丘の上に辿り着く。肩で息をしながらぺたりと尻もちをついた) 」
名もなき少女「ハッ……ハァ……はぁ…ふぅ……(
「あなた」の傍で両膝に手を着いて呼吸を整える。目一杯走った為か、心臓の高鳴りは大きい。でも…)―――――ふ、ふふ…っ……♪(清々しさのあまり、つい堪えていた笑みを零してしまった) 」
あなた「……?(少女の笑い声に不思議そうに振り返る。その笑顔を見て、
「あなた」はどこか安心したように強かに頷いた) 」
名もなき少女「………ありがとう。助けて…くれたんだよね?(上から
「あなた」の顔を覗き込む。胸元まで伸びた灰色の長い髪、その先端は淡い翠色に染まっている。宝石や宇宙のような神秘的な輝きをした瞳。それはまるで、延々と光を放つ蛍のような美しさを帯びた美少女であった) 」
あなた「………(そんな少女の姿を改めて目視しすると静かに立ち上がる。とてもこの島の住人とは思えないような気品のある存在感を放つ少女に、
「あなた」は思わず見惚れてしまっていた) 」
名もなき少女「…私ね…この島に来たのは初めてで…いろんな人、いろんなお店、いろんな景色があってすごいな~って感動していたら…あんなことに、ね…(ちょっぴり恥ずかしそうに苦笑いを零す) でも、助けてくれて…本当に嬉しかった。本当の本当に、ありがとう。………あなたも、他所から来たの?良かったら「お名前」…聞いても、良いかな…?(背後に両手を回しながら、自分よりも若干背丈が高い
「あなた」の顔を覗き込むように伺う) 」
あなた「……! ……… (名前を尋ねられて困ったように目を逸らす。そう、今の
「あなた」は記憶を失っている。即ち、この世界に誘われる前の自分のこと…その名前すらも…―――) 」
名もなき少女「……? ……… (返答に躊躇う「あなた」を不思議そうに見守っていたが、その理由を汲み取ったかのように目を伏せ、もう一度顔を上げた)………"私と同じ"なんだね……(何処か儚さを帯びたような声音を上げると、丘の上から見渡すことのできる広大な海原の景色に視線を向けた) 」
あなた「――――!(「私と同じ」―――その言葉に、強く反応した) 」
名もなき少女「……私、ね……『自分』のことがわからないんだ。私は誰で、どうしてここにいて、何のために生きているのか…。自分のことなのに、わからないことだらけで…だから、『自分』って何なんだろうって。その答えを探す為に…「旅」をしているの。もうどれくらい経っちゃったのか忘れたけど…ひとりで、ずっと。……「あなた」も…そうなの…?(ここで「あなた」に振り返る。陽光に反射する海原を背後にした少女は、その逆光の中で優しく微笑みかけていた) 」
あなた「………(その問いに、
「あなた」は答える。無言で。言葉で伝えることはできないが、身体で、目で、その感情を忘れてしまった表情で、全面的に推し出して。不器用ながらも誠意を込めて。ただ、一心に、自分の"想い"を伝えようと――――) 」
名もなき少女「………―――― そうなんだ (そんな「あなた」の"想い"が通じたのか、理解したように頷くと目を輝かせた)……初めてだよ…「自分と同じ人」に出会えるなんて…♪ あなたも、私と同じで……ううん、きっと私以上に辛く苦しい思いをしてきたはず。声の出る私と違って、あなたは言葉を出すことができないみたいだし… でも、あなたは…すごく勇敢で…決意に、溢れているような気がして…だから、私を助けてくれた…。ここで、出会うことができたんだって…♪(感動に溢れたような瞳に、「あなた」を映し出す) 」
名もなき少女「……そうだ…!よかったら、私に『名前』をつけてくれないかな…?ずっと考えてきたけれど、なんだかときめくようなものが思い浮かばなくて…… あなたに付けてくれた名前なら、きっと…私も勇気が出ると思うから…!(奇異の眼差しを向ける) 」
あなた「………(その願い事に
「あなた」は考え込む。少女の外見、癖、特徴となるものから名付けようにも、かくいう自分もよさそうな響きが思い浮かばない。だけど、彼女が自分を『あなた』と呼んでくれるたびに、どこか親近感やシンパシーのようなものを感じていた。そこから着想を得たのか、周囲に堕ちていた木の枝を手に取り、地面にこの『名前』を描いた――――) 」
名もなき少女「……『 You 』……?(「あなた」が描いたその『名前』を、不思議そうな顔で何度も目をぱちくりさせた)……ふ、ふふっ…♪『 あなた 』って意味…?それって名前…?でも……面白いね…♪(面白可笑しそうにほくそ笑みながらも、「あなた」が自分の為に考えてくれたその『名前』にありがたみを覚え、嬉しそうに目を瞑る―――) 」
名もなき少女 → ユゥ「 ありがとう 『あなた』がつけてくれたこの名前《 ユゥ 》、大切にするね…♪ 」
ユゥ「―――……へぇ~!お友達とここに来ているんだね…!
「あなた」の為に一緒に旅についてきてくれるなんて…とってもいい人たちなんだね…♪(風の塔を後にした二人は丘を下りながら談笑していた) 」
あなた「……♪ 」
ユゥ「いいね…頼れる人たちと一緒に冒険なんて…楽しいんだろうな~。
「あなた」のお友達なんだから、きっとみんな優しいんだろうね…♪会ってみたいかも…(よそよそしく横髪の跳ね具合を手で弄り直している) 」
あなた「……? 」
ユゥ「……?もしかして…「どうして自分の言いたいことがわかるの?」って聞きたそうな顔してる…?ふふっ…なんでだろうね…?…"なんとなく"、だよ。
「あなた」と私は似た者同士…だからきっと、考えることも、似ているんじゃないかなと思うと不思議と気持ちが通じ合っているような気がして… あ、でも…見当違いだったらちゃんと指摘してね…?本当に「なんとなく」、だから…(あははと苦笑を零す) 」
あなた「……!(そんな少女のはにかんだ笑顔に、
「あなた」は無表情でもどこか楽しそうに何度も強かに頷いた) 」
ユゥ「……不思議だよね… 自分のことは何にも分かんないのに、
「あなた」のことはなんだか私自身のことよりもわかるような気がするの。初めて出会って間もない
「あなた」のことを……(快晴の空の元、風の吹かぬ下り坂を歩きながらしばらく無言する)……ねぇ…もしかして――――――(そう言の葉を紡ごうとした時だった―――) 」
シ ュ バ バ バ ッ ―――― ! ! (仲睦まじく語り合う二人を包囲するように、下り坂の茂みから幾つもの影が飛び交うように出現したのだった)
プリム「 止まれッ! (二人を包囲したのは、
リューズ島で起きた一件に絡んでいた「亜空軍」の残党と思われる不思議な生命体集団。事件は解決し、首謀者のポーキーも喪失した今、彼らがここにいる意味はもはやないはずだが――――明らかに
「あなた」に対して敵意を剥きだしているのが分かった) 」
ユゥ「きゃっ……!?えっ、な、なに……?(突然現れてはその行く手を阻む謎の集団に動揺して思わず
「あなた」の背後に隠れるように回ってしまう) 」
ソードプリム「…お前のせいで…お前のせいだ…!ポーキー様がやられ、俺たち「亜空軍」残党は行き場を完全に失ったんだ!この落とし前をどうつけてくれる…!?(握りしめていたビームソードを
「あなた」に突きつける) 」
あなた「……!!(襲撃してきた敵の正体に目を丸くする。対峙する彼らこそ、昨日うんざりするほど戦った相手だ。忘れるなど、ましてや知らないフリをするなど無理がある)………!(最悪なことに、今、戦うための術を持ち合わせていない。天の聖杯であるホムラとリンクしたとはいえ、傍に彼女がいなければその力を行使することもできない。言わば、今の自分は非力な一般人。背後には同じく非力な少女もいる。逃げることも困難を極めるだろう) 」
ブーメランプリム「なんとか言ったらどうだ、この野郎…!!(尻込みする
「あなた」に手にしていたブーメランを勢いよく投げつける。右から左へ大降りに揺れながら飛び出したブーメランが、今まさに
「あなた」に襲い掛かろうとしていた――――) 」
あなた&ユゥ『―――――!?(万事休すか…二人とも目をぎゅっと瞑ってしまう。この状況を打破する手段など――――)』
―――〆―――
「あなた」と「ユゥ」 双方から空に転がる楕円との合間に、赤い閃撃が奔る。その光の認識をしたとき、楕円は線となり地へと墜落した
月和装の男「――(プリムとあなた達の間に、閃撃を熾したであろう男が佇む。腰に差した獲物、その鞘に掌底を乗せたまま、着物の装飾を緩く鳴らす。言の葉を積む事もせず、プリムへと糸のような刹那だけ一瞥を投げると、あなたとユゥに視線を振り直す)お二人さん、平気か 」
あなた&ユゥ『ひゃっ…!? / ……!?(突如として弾けた赤い閃光。恐る恐る目を開き、そこに先程までいなかったはずの
第三者が佇んでいるのを目撃し、驚いたように目を見開いた。男の言葉に応えようとするが、あまりにも突然の出来事に、二人とも開いた口が塞がらないでいた―――)』 」
ブーメランプリム「な、なんだぁ…っ…!?(投擲したブーメランが閃撃に弾かれ、目玉が飛び出る勢いで驚愕を露わにした) 」
プリム『奴の仲間か!?やっちまえッ! うおおおぁぁぁああッ!! (ド、ドドドッ…!)(男の登場に動じず、4人の生命体が二歩ずつズラして男に殴りかかっていく)』
月和装の男「そんだけ表情変えられるなら平気だな(言葉を二人へと置くと、左半身をプリムへと向ける)わりぃな、少しばかり割り込みさせてくれ(先頭のプリムが眼前へと差し迫る、彼の軌道に合わせ、身体を半歩分後退させ、左足をかけて転倒させる。その転倒した体を、右足で持ち上げる程の力で押し退き、二人目へと突き返す) 」
月和装の男「(三人目が攻勢に出る瞬間、左に提げた獲物の持ち手で、腹を軽く突く。静止させたその身体に、左手で力を加えて突き飛ばし、4人目へと返した) 」
プリム『おっ―――わぁ!!? ぐふっ―――ちょ、どぶあぁ!? (一切の余力もなく退けられた四人が無様にも四方八方へと転倒していく)』
ソードプリム「こいつゥッ!!( ブ ォ ン ッ ――― グ ゥ ォ ン ッ ――― ズ ァ ッ ! ! )(ビームソードを手繰り寄せると男へ接近。初手は右からの一文字、そのまま続けて左一文字、最後に回転跳躍を加えてからの袈裟斬りの三連撃で斬撃を振るっていく) 」
月和装の男「ス ッ (右一文字、身体を一歩後方へと位置変更させ回避。左一文字、反対の足で同じように一歩後方へ移動して剣筋を目の前で確認。低空中から放たれた重心の一撃を――) ギ ッ ゛(右の籠手側面で易々と受け止める)ドッ(プリムが着地した瞬間を狙い、左で足元を掬い、彼を寝かせた) 」
ソードプリム「ギッ…!?(足元を掬われた衝撃で背中から地面に激突するように転倒してしまう) 」
バズーカプリム「舐めやがって…これでも食らえッ!( ド ゴ ォ オ ン ッ ! ! )(ソードプリムが点灯したタイミングを見計らったかのように、肩に担いでいたバズーカを発射。轟音と共に砲台が勢いよく飛び出し、スローモーションになった世界の中で砲弾が男に迫っていく) 」
ユゥ「……!危ない…っ…!(解き放たれた砲弾に表情が青褪めるが―――) 」
月和装の男「――(刹那の流れで揺らぐ空間、火薬が擦れる音が響く。時間の流れに逆らうかのように彼は腰の獲物へと手を添え)――(明鏡止水が実態を表す) 」
彼の着物、刀、髪。そして周囲に至る物体は、その剣劇に関連することはなかった。彼が刀に手を置いた直後、迫っていた砲弾は火の粉すら発さず、そして「切断」すらされていないかのような切れ筋で、地へと這っていった
バズーカプリム「!?!?!?(瞬き一つをした直後、放ったはずの砲弾が地へと墜落した光景が信じられず何度も目を開閉させてしまう) 」
ファイアプリム「なにボーッとしてんだ!今度は俺の番だ!避けられるもんなら避けてみやがれェーーッ!! ボ オ オ ォ ォ ォ ォ オ オ … ッ … ! ! (口から吐き出された火炎放射が放射状に伸びて男を焼き尽くさん勢いで迫った) 」
あなた&ユゥ『 !? (何が、起こったのだろうか。瞬きをひとつするたびに不可思議な現象が次々と起こっていくような光景に、理解が追い付けない。とても同じ人間のする業とは思えない何らかの術に、ただただ固唾を飲んで見守ることしかできなかった)』
月和装の男「……(キランダ火山を、リウ協会を、炎帝祭跡を思い出す。その火炎をただ眺めるだけで、身を微動させることもなく)ボ オ オ ォ ォ ォ ォ オ オ … ッ …!(炎の波が身を覆う) 」
月和装の男「……パッパッ…(炎が過ぎ去ると、彼の身なりには一つとして影響を残さず、足元にだけその跡が残っているのみであった) 」
ファイアプリム「………ぉぃぉぃオイオイオイおいおい…ッ!!?どーなってやがる!?"燃えた"よなあ、あいつッ!?な、な、なんでぇ…ッ…!?(炎熱を受けても尚燃えることなく平然と佇む男を前に、両手で頭を抱えながら絶叫する) 」
ビッグプリム「ええい、どけッ…!俺がやる!!( ド シ ィ ィ ィ ―――― イ ン … ッ … ! )(今度は、他の個体よりも三倍ほど図体の大きな生命体が踏み寄せる) おおおぉぉぉおお…ッ!! ( ズ オ ォ ゥ ッ ! ! )(野太い叫び声と共に繰り出されたのは、結んだ両拳からなるハンマーナックル。その重撃を、男の脳天目掛けて振り下ろそうとする―――) 」
月和装の男「(頭身を暗くする影が迫るも、表情を一つ変えず)ズンッ!(ただシンプルに拳を突き上げ、その巨体を押し返した)――まだやるかい? 」
ビッグプリム「 え ( ズ シ ィ ィ ィ イ イ ン … ッ … ! ! )(たかが人間風情。それも、自分よりはるかに図体が下回るものに立ったの一押しで倒されるなど思ってもみなかったのだろう。素っ頓狂な顔と間抜けな声を上げて理解する間もなくぐらりと横転し、微かな地響きを上げて大の字に倒れ込んだ) 」
メタルプリム「 ガ ゴ ォ ン ッ ―――― 俺が最後だッ!その自慢の刀ごと、へし折ってやるッ!! (そう言って、敵陣の最後の砦とも言える鋼鉄の生命体が迫るガゴン、ガゴンと重い足音を鳴らしながら鋼の拳によるストレートナックルを真正面からお見舞いしようと襲い掛かった) 」
月和装の男「しゃーねぇか(腰を落とす。その構えは、居合を成していた)―― ス ッ ――(身体が震えた瞬間、抜刀しようとしたかに見えた居合の構えを解く。その瞬間、針穴に通す程、繊細な斬撃がメタルプリムの腕を通り過ぎた)斬れはしない、少し大人しくしとけ 」
メタルプリム「 が ァ ッ ? ! (―――― ベ ゴ ォ ォ ォ オ オ オ ン … ッ … … ! ! )(男とすれ違ったその直後、まるで糸切れたように白目を剥きだし、人間でいうところの血液に該当する影虫を噴き出すことなく、気絶したようにうつ伏せに倒れ込んだのだった――――) 」
プリム『う…あ……うああああぁぁぁぁぁあああ~~~~ッ!!!こいつ人間じゃねえぇぇぇえええ~~~~ッ!!!(戦意を失った者たちが一斉にパニックに陥ると、ぎゃあぎゃあと喚き散らしながら茂みの中へと各々が一目散に飛び込むように逃げ去っていくのだった)』 」
ゴ ト … ――― コ ロ ロ ロ ロ … … (慌てて逃げ出すプリムたちがうっかり何かを落として去っていく。それは、透明の保管用カプセル。筒状の形をし、中に収納されたものが丸見えとなった構造だ。カプセルの中には……『銀色に輝く一枚の羽』が入っていた)
あなた「………!(取り囲んでいた大勢が一斉に逃げていくのを見届けると、たった一人で彼らを蹴散らした眼前の男に振り返る。その身体を不思議そうに見つめていたが…)……!(ふと我に返り、慌てて頭を下げて助けてくれたことへの感謝を示した)……?(その際、足元に転がったカプセルを拾い上げ、その中に入っていたものを太陽にかざして見上げた) 」
ユゥ「……あ……!え、と……あ、あの……っ…… ありがとう…ございます……!(窮地を救ってくれた男に何度もぺこぺことお辞儀する)……でも…だ、大丈夫…ですか……っ…?だ、だって今…!燃えていましたよね…!?ど、どこかお怪我とかは……!(何度も男の全身をあらゆる方向から見渡すが、何一つ違和感がない姿形に改めて仰天する) 」
月和装の男「ったく、最初突っ込んできた奴の時点で分かってくれりゃよかったもんを(両手の籠手を合わせ、二度擦る。特出した汚れも無いことを確認していると、少女の声に向き直る。同時に
「あなた」の会釈を確認し終え、胸当たりまで手を挙げて横に三度ほど軽く振って『大丈夫』と返す)街の人に依頼されてな、丘の方に行った子供を見つけてきて欲しいって。あの鼠だか栗鼠だかよく分かんねぇ生命体も騒いでだっけな 」
ユゥ「わ……(「大丈夫」のジェスチャーに思わず言葉を失う。あの生命体の言う通り「人間ではない」のか定かではないが、それ以上のことは追及しないと決めたように小さく頷いた)そ、そうだったんだ…あ、そうだったんですね…! ……げ…(鼠と聞いて例の悪徳商売人共を思い出して苦い顔を浮かべる) 」
あなた「……?……?(カプセルを手にしたまま、男に首を二度三度捻ってみる) 」
ユゥ「……?えーっと……(
「あなた」の男に対する疑問符から何かを察したのか、なるほどと相槌をうってみせた) 実は私たち、縁あってこの島に来たばかりなんです。分からないことばかりだから、いきなり襲われたことにもびっくりして……あ、えっと…私は『ユゥ』と言います。と言っても、私も「この子」も名前や記憶が無くて…"ちょうど今さっき名付けてもらったばかり"なんですけどね…(はははと複雑な笑みを零す)……貴方は……?(ここでようやく、男に尋ねてみる) 」
月和装の男「――(少女の複雑な笑み、
「あなた」の無言でありながら純真な疑問。記憶に際する事柄を耳にすると、こちらも何を想うか、不思議そうな笑みを浮かべた)いい名前じゃないか、ユゥさん。俺は『ユンフ』だ。俺もこの島には足を付けたばかりでな、同じような人がいるってだけで安心するよ(彼女の境遇を想うところもあってか、親近感に寄せた声色で紹介を終えると、
「あなた」に視線を落とす)落とした保存容器か。得体のしれない奴らのモンだが、持ってて平気なのか? 」
あなた「……♪(穏やかな声音…心からの感情をあらわにしたユンフに
「あなた」は手を上げて挨拶した)……?(そう言われて手に持っていたカプセルに視線を落とす。『美しい銀色の輝きを秘めた一枚の羽』。何故だかそれを手放してはならないと直感が働いて、大事そうに胸元に手繰り寄せた) 」
ユゥ「ユンフさん、ですね…!えへへ…いい名前…そう、だね……♪(「あなた」に名付けてもらった『この名前』がとても気に入っているのか、
第三者の賞賛により口元が綻んだ)ユンフさんも、旅人なんですね!じゃあ、私たち三人…すごく不思議な縁で出会っちゃいましたね…♪(胸元に手を添えてどこか心躍るような弾んだ声を上げる)……?綺麗な羽だね…?どうする?とりあえず、町の人たちに預けてみるとか…? 」
あなた「……!(そうしよう、とユゥに賛同するように頷いた) 」
ユンフ「うん、それならネジの町まで移動しよう。地元の商業者共なら何か知ってるかもしれない(この地を踏むのは初めてではあったが、慣れたような足取りで二人を先導しはじめる)行こうか(二人で降りていた丘を、もう一人の旅人が加わり、三人で降り始めるのであった) 」
― ネジの町 ―
あなた「……(そんなこんなで無事に街へ降り立つことができた三人。そんな時―――) 」
天王寺璃奈「……!あ、いた…!(ずっと
「あなた」を探していたのか、ほっと胸を撫で下ろしながら大手を振って「こっちだよ」と現在位置を促した) 」
ヨクバリスたち『(一方その頃、例の悪徳販売店の店員は全員島に駐屯している海兵に連行されましたとさ)』 」
ヒロ「………どうやら、無事に見つかったようだな(璃奈の後ろから現れる) 」
あなた「……!(璃奈たちに気づくと、ユゥとユンフの二人を連れて一同のもとへ合流しに向かう。そして、先程起きた一連の出来事や出会いを説明することに―――) 」
ホムラ「……そんなことがあったんですね…!実は私も、危うくあの焼き鳥屋さんの誘惑に負けちゃうところでして…でも、璃奈ちゃんが引き留めてくれて本当に良かった…♪ ……?お知合い…?(ふと、
「あなた」の背後にいた見慣れない二人に小首を傾げた) 」
ユゥ「あっ……はじめまして…!えっと、「ユゥ」だよ…よろしくね…♪(「あなた」の仲間との初めての邂逅に少し緊張するも、きちんと笑顔で挨拶を振舞った)……お話に聞いてた通り、すごく魅力的な友達だね…♪(「あなた」にこっそり耳打ちしてほくそ笑んだ) 」
メディ「なるほど、そうでしたか…主様はそちらのユゥ様を御救いになられ、そしてお二人もまたユンフ様に助けられたのですね。ユンフ様、この度は危ないところで主様を御救いくださり、ありがとうございます。わたくしは、主様をサポートするヒューマギアの
メディと申します。お二人方、よろしくお願いします。(律儀に頭を下げる) 」
ユゥ「璃奈ちゃんにヒロ君に、ホムラちゃんに
メディちゃん…うんっ、よろしくね…♪みんなでこの島を冒険していたなんて、すっごく楽しそう…♪いったい、どんなことがあったの?いろいろと聞かせてほしいかも…♪私、物語や歴史や、自分の知らない誰かの人生や体験談を聞くのが取っても好きなの…♪ 」
ヒロ「ん、ユゥちゃん?よろしくね!(ユゥに)どうやら、この子が世話になったようだ(あなたを見て) 」
ポム爺さん「そしてわしはポム爺さん 」
ガイア「そして俺は西風騎士団騎兵隊隊長のガイア★ この瞬間、お前は永遠を手にする 」
キャロル「自己紹介-20000000点、処刑!!(ニトロを詰んだスポーツカーでヒロに突っ込み火薬庫へ突入、爆散する) 危なかった!アクセル全開!!(悪は去った、殺ったぜ) 」
ヒロ「(死んだ) 」
パワーちゃん「うわぁわしの車で人が死んどる!!あれはわしの車じゃねえ!! 」
天王寺璃奈「ユゥちゃんも、一人で冒険しているんだ…すごいなぁ…(私もいつか、そういう思い切ったことができるといいなぁ…)(自分とそれほど年の変わらないユゥの輝いた表情を見て、何処か羨望の眼差しを浮かべた)……この島で起きたこと、か…結構、いろいろ、あった…ねぇ………(どこからどこまで話せばいいか…なにより他人には話しずらい衝撃なこともあったため、やや複雑そう口を噤んで変な汗が流れてきた)……??(にしては、自分の汗の滴り具合を強く感じるなと思い、ふと自分の額を指先で拭った時、何か違和感を覚えた) 」
杉下右京「そうやって言い逃れをする気ですか……ッ 恥をしりなs (説教キャンセル) おやおや……今日は濃い眼鏡をかけてきて助かりました、おかげで何も見えませんね 」
ポ ツ … … ポ ツ … ポ ツ … … ―――――― ザ ザ ザ ァ ー ー ー … ッ … … ! (そんな時、先程まで晴天日和だったはずの
リューズ島海域に雨雲がいつの間にか立ち込め、島一帯に雨が降り始めたのだった)
しめりけニョロトノ「 オロオロ (えっ……違うよ?オイラのせいじゃないよ?そんな眼で見ないで?) 」
うわー!雨降ってきたよー! 嘘だろおい!さっきまでめちゃくちゃ晴れてたじゃんよー! 今日の天気予報はずっと晴れのはずだったと思うけど…? ダメだダメだ!店(屋台)閉めるぞ~! (観光客や商人たちが行き交うネジの町のストリート、そこにひしめき合っていた人々が建物の中へと逃げ込んだり、急いで店じまいしたりあわただしくなってきた)
天王寺璃奈「えっ、あ…雨……?!Σ〖 ゜▿゜ 〗(変な汗の正体は雨粒だった)大変…!このままだと璃奈ちゃんボードが濡れて、力が…〖×▿×〗(意味もなく?倒れ込む) 」
ホムラ「わ、わーっ!璃奈ちゃんしっかり…!と、とにかく私たちもどこかで雨宿りしましょう…!(璃奈の腕を担いでその辺の軒下に駆け込んでいく) 」
ポム爺さん「い、いかん!!このままではわしが赤報隊の知識を元に作った炸裂弾が湿気ってしまう!!大切な炸裂弾がッ!!聖地マリージョアを消し炭にするために用意した炸裂弾がお釈迦になってしまう!! 」
ユゥ「……雨……!(気づいた時には少し遅く、僅かに雨粒が滴ってしまいながらもホムラに続いて軒下に飛び込んでいく)……は、ふぅ……びっくりした… 急に降ってきたね……ゲリラ豪雨…かな……?(髪先から滴り落ちる雨粒を指先で払い、湿った髪をいそいそと弄って整え直している) 」
ヒロ「なんてこった…まさかこんな通り雨が来るとはな… 」
あなた「……♪(雨が降ってきてもお構いなしにステップを踏み、ピッチピッチチャップチャップランランラン♪している) 」
メディ「主様!!!!!!!風を御引きになりますよ!!!!!おやめください!!!!!!!(強制的に
「あなた」を引きずって一同と同じ場所へ退避していく) 」
キャロル「大変だ!無駄になる前に使っちゃおう!!(炸裂弾をヒロへ豪速球で投擲、シャモ星へシュートし諸共デデーンする) 」
トト口「(あなたの横に立ちじっと雨宿りをしている) 」
シャモ星「イィ~~~~~イィ~~~~~~~😭😭😭(爆撃されたシャモ星が某バナナ猫みたいに泣き叫んで地上に涙の雨を降らせる) 」
ユンフ「海域に沿った町だとこういう時怖いんだよな(雨に対して耐性があるのか、急ぐ様子もなく一同と同じように退避する) 」
関羽少年「トトロいるもん!!!!!!!そんなものはないわけないもん!!!!!!!!孔明のバカ!!!!中華統一なんてもう知らない!!!!!!!(やけくそになって水たまりに顔から飛び込む) 」
ユゥ「ユンフさん、すごく冷静だよね…やっぱりいろんなところを旅するとトラブルは付き物だよね……あっ…ふふっ…♪(一方、そんな雨の中でもお構いなくはしゃいでる
「あなた」を見て思わず噴き出すように笑った) 」
マルコ「いきなり……雨は降らねえだろうよい……!(※降った) 」
あなた「………(
メディに引きずられほぼずぶぬれた状態でその場に座り込む。ふと、先程手にしたカプセルを茫然と見つめだす。中では、今も尚『銀色の羽』が輝いていたが―――) 」
フサギコ「った~くなんだってんだ急にヨォ~!これじゃあ商売どころじゃねえぞゴルァ!だいたい、こんな大雨なんて振る時とすりゃあ…――――― あ ? (ちょうどその頃、
「あなた」の真横に雪崩れ込んできた島民の猫が、ちょうど
「あなた」が手にしていたカプセルに視線を落とした。そして、その中に入っているものを目にした瞬間、顔色が変わった―――――) あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛!?!?!?!?!?!?(「あなた」を指さしてこれでもかというほどに大絶叫する) 」
あなた&ユゥ『 ビ ク ゥ ッ ! ? (突然隣で大声を発したフサギコに二人同時に跳びはねるように仰天した)……え、と……?どうかしたの……?(
「あなた」を指さすフサギコへ恐る恐る尋ねる)』
王のゴミ箱「 ガシャ ガシャ ガシャ (ゴミ箱だ。筋骨隆々な手足が生えた、ごく普通のゴミ箱があなたの方へ歩み寄り) ゴソゴソ…… スッ (ビニール傘を自分の中から取り出して手渡す) 」
フサギコ「て、テメェかあ!!?『銀色の羽』を取ったっつー野郎は!!テメェこの野郎それが何なのかわかってんのか!?ああんゴル゛ァ゛!!??(カプセルを持つ
「あなた」の片手を強引に掴んで怒号を上げる) 」
ユゥ「ちょちょちょっ、ちょっと待って…!(その様子を見て慌ててフサギコを止めにかかる)え、と……ごめんなさい…!私の方からちゃんと説明しますから、一度落ち着いて……ね……!?(ゴミ箱が……生きてる……!?)(差し出されたビニール傘を絶句した顔でつい受け取ってしまう) 」
※ 少 女 説 明 中 ※
フサギコ「――――……んだ…アンタは逆に『そいつ』を取り返してくれたってのか… 悪かったよ、疑ってしまって……(申し訳なさそうに委縮する) 」
ヒロ「………何があったんだ?(ユゥに) 」
ユゥ「ほっ……よかった…(安堵してほっと溜息を吐き出す) 」
フェラーリ「危ない!!アクセル全開!!(ヒロに突っ込み海へ墜落する) 」
天王寺璃奈「昨日、私たちが乗り込んだアジトにいた敵…まだ、この島に残っていたんだ… で、その人たちが持っていたというのが…その、『羽』…?でも、これって何なの…? 」
王のゴミ箱「(フサギコの同行者であるかのように彼の横に立ち、「そういうことだったのか」と言いたげに腕組みしながら頷く) 」
フサギコ「……そうか…アンタら、余所者か。じゃあ知らねえのも無理はねえ。『そいつ』は俺たち島民だけが知っている機密事項なんだ。……今から話をするが、ここで聴いたことは口外無用で勘弁してくれ。 」
フサギコ「……この
リューズ島では、年に一度夏頃に開催される「風祭り」ってのがあるんだ。そいつは、この海域を昔から縄張りとしている海の神様『 ルギア 』を奉るための祭りだ。 」
ユゥ「……『ルギア』……?聞いたことない…でも、海の神様って、なんだか素敵な響き…♪(食い入るように話を聞いている) 」
フサギコ「遥か昔からこの島に流れ着いた先住民たちはな、「歯車」っつー文明の利器を生み出して海流を良くすることでルギアの縄張りであるこの海域に多くの魚を呼び寄せ、結果的にルギアを喜ばせることに成功したんだ。そんなルギアは、先住民と絆を結ぶことでこの海域に住むことを許し、そして生活を守ることを約束した…。その約束の証が、『 銀色の羽 』だ。(ここで、
「あなた」が手にしているカプセルの中に眠る『羽』に視線を落とした) 」
あなた「……!(手に握られたカプセル…その中に輝く『銀色の羽』の正体を知って目を微かに輝かせる) 」
フサギコ「『銀色の羽』はルギアの体毛にして、その命から生み出された小さな生命線の一つだ。ルギアは自分の体から剥がれ落ちた羽だろうと、その周囲にあるものの生命力を読み取る神通力がある。要は、テレパシーって奴だ。抜け落ちた羽を通じて獲物を捉えたり、地上の人間の様子を知ることができるんだ。だから、島でもし何かが起こればルギアはすぐに駆けつけてきてくれる…ってわけだ。 」
フサギコ「だが、羽の効力が働くのはせいぜいもっても1年だ。だからルギアは、島の住人に羽の返還と新たな羽の譲渡を行うんだ。それこそが、島民がルギアの姿を拝める瞬間だ。だから、ルギアに会うことができる羽の交換日を、「風祭り」と呼んで島民全員でルギアを迎える習わしになったんだゴルァ。 」
フサギコ「ルギアとの約束はこうだ。ルギア自身がよく見える
リューズ島の一番高いところ…つまり、"『風の塔』の天辺に『銀色の羽』を飾ること"だ。これは島民しか知らないことだ。観光客にでも知れ渡れば盗む輩も現れるからな。だが… 」
メディ「……そんな時に、亜空軍と呼ばれる連中の残党があの「風の塔」を占領してしまい…恐らくですがその際に『銀色の羽』を迂闊に取ってしまったのでしょう。彼らがルギアとこの島の関係性を知っていたのかどうかは定かではありませんが、いずれにしましても、『羽』が元の位置から離れてしまったということは…―――― 」
フサギコ「…そういうことだ。風の塔を占拠した奴らが『羽』を盗み取ったと聞いた時は冷や汗をかいたが…やはりこの島の海兵は宛にならなかったみてえだな…まあそんなことはどうでもいい。そこな嬢ちゃん(
メディ)の言う通り…『銀色の羽』が『風の塔』から離してしまうということは…ルギアと先住民が長く紡いできた絆…その約束を破ることになる…! 」
ポム爺さん「現地住民のお宝を危険にさらした上、憩いの場に居座るとは。同じ反政府勢力として恥ずかしいわい。ここはわしも一肌脱ごう、爆弾いる? 」
フサギコ「過去に一度、不慮の事故で「風の塔」から「羽」が離れてしまった時、そこに運悪くルギアを目撃されてしまい…怒り狂って暴れ出したルギアこの島が滅茶苦茶にしようとした事例があったんだゴルァ…!約束の1年を迎える前に、「羽」に迂闊に触れちゃあならねえ… それはルギアの逆鱗に触れるということだ…ッ! 」
メディ「結構です(ポム爺さんを一蹴)……これは……由々しき事態になりましたね…… 」
ポム爺さん「そう言わずに!!先っちょだけ!先っちょだけだから!亜空軍が100人だとしたら70人吹っ飛ばすだけだから!! 」
ユゥ「先っちょどころか半数以上吹っ飛ばしてるよおじいちゃん!!!💦(思わず突っ込まずにはいられなかった)……じ、じゃあ…今の状態を放置して…そこをルギアに見つかってしまうと…―――― 」
ユンフ「神からは邪推が残り、海域は再び荒れるだろうな(ユゥの言葉に続き)事例もあったとなると、この海域に生ける各々の概念は「羽」一つで左右される(黒い和装の袖に腕を通し、腕を組んで柱に寄り掛かる)神聖なものでありながらカプセルに入れているんだ。保存は相当丁重に施されていたんだろうな 」
フサギコ「只事じゃねえぞ…ッ…!言わばこいつは二度目の災害だ…!恐らくだが、ルギアは"もう気付いている"はずだ…ッ!目撃情報はないが現在進行形でこの島に迫ってきているのは分かる!それがこれだ…見ろッ!この突然の雨…こいつは、"ルギアの接近を表している"んだゴルァ!!!(頭上の雨雲、そして徐々に強まっていく雨を見上げる) 」
ホムラ「海の神様の怒りが、天候にも影響を及ぼすなんて…その伝説は、間違いないんでしょうね…(降り積もる雨粒を手に息を呑む)……となれば、私たちの取るべき行動はただ一つ…! 」
天王寺璃奈「 "その『銀色の羽』を急いで『風の塔』へ戻しに行くこと"だね…! 」
キャロル「丁度しばき足りねえとおもっていたところだZE。絶対道中妨害に遭う(保証OK) 暴力は任せろ!!晩年犯罪予備軍の処理も任せろ!!(四倍カリフォルニアダンスをしながら) 」
ぽむ爺さん「 よ お 。 (BGM:熱き破壊者達) 」
メディ「きっとこうなるでしょうと思いました(
キャロルとポム爺さんを見て諦めた) 」
ユゥ「…そうだね……!早くしないと、そのルギアに見つかってしま―――――(善は急げだ。一刻も早く来た道を戻って丘を登りに行こうと山を見上げた、その時だった―――――) 」
『 ギ ャ゛ ア゛ ァ゛ ー ー ー ー ス ッ゛ ! ! ! 』
フサギコ「 ッ゛ ! ! ? (島全域に轟いた怪物のような鳴き声に、全身の毛先がピーーーーンッと跳ね上がった) ……ッ……この『声』………ヤバい…ッ…!!来たぞ、『奴』が……ッ!!!(蒼白仕切った顔で、ネジの町から港の方角を見据える) 」
ズ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ … ッ゛ … ! ! ! ! (海域に発生するうず潮の流れが大きく乱れ、海底の歯車による人為的な回転よりもさらに激しさを増した渦が次々と
リューズ島を包囲するように発生していく。ただの雨はついに暴風雨へと成り上がり、荒れる海が島を揺らすことで自身と相違ない激しい揺れが引き起こる。その天変地異の現象を巻き起こす『元凶』が、海に開かれた一際巨大な渦潮から、姿を現した――――)
ヒロ「…よし、やることは決まった、行くか! 」
ルギア「 ギ ャ゛ ア゛ ァ゛ ー ー ー ー ス ッ゛ ! ! ! ( 怒れる『海の神』、爆誕――――― ) 」
あなた「――――!?(巨大渦潮から姿を露わにした大きな影『ルギア』に仰天したように飛び上がった) 」
ユゥ「あれが…『ルギア』……!?すごく……大きい……!(神秘的な造形をした怪物に思わず目を奪われそうになるも、命の危機にさらされるかもしれない状況下だと気づいて我に返る) 行こう、私たちが一緒についていくから…っ! (『銀色の羽』を持つ
「あなた」の手を引いて、暴風雨だろうが構わずネジの町を再び駆け出し始めた) 」
王のゴミ箱「(あなた、ユゥに着いていきつつ、定期的に振り返りマッスルポーズを取る。二人の身代わりのようだ) 」
ルギア「 グ ゥ ォ ン ッ ―――― ド ギ ュ゛ ア゛ ア゛ ァ゛ ッ゛ ! ! ! (大きな両翼をはためかせ、『銀色の羽』の輝き…その光源を握る
「あなた」に狙いを定めるかの如く、海獣がついに動き出す。飛び出しただけで暴風雨を味方につけたかのように、横凪の雨と台風にも匹敵する突風が地上の建物を、人々を、容赦なく吹き飛ばしていく) グ ゥ ン ッ ―――― ギ ャ゛ ア゛ ァ゛ ァ゛ ア゛ ス ッ ! ! ! (咆哮、それだけで地表の木々建物が抉れん勢いで吹き飛ばされ、その残骸が襲いくる) 」
ユンフ「 ザ ッ (鋼鉄で出来た小具足で大地を踏みしめる。
「あなた」の元に飛来する残骸に対し、居合の構え) ス ゥ (後方の
「あなた」や「ユゥ」に一欠片の破片を散らすことなく、飛来物を霧散させていく)神様とはいえど結構なご挨拶じゃねぇか。性格のクソ悪い嵐神でさえ一言添えてくれるんだけどな(居合を成していた彼は、獲物を抜き構えていた。神に相対するというよりも、その後ろの人物達を護るように、意志を示していた) 」
天王寺璃奈&メディ『来た…っ…!メディ、二人を援護するよ! / 承知しました!(雨風に打たれながらも身を乗り出して全速力で
「あなた」とユゥの後ろにつくように追いかけていく)19時方角より飛来物接近! / お任せをッ!( ボ ゴ ォ ン ッ ! )(スマホ端末で即座に起動したレーダーから接近物を確認し、その指示に従って
メディによる打撃が残骸を粉砕していく)』
ホムラ「ッ……!?あれだけ穏やかだった奇行が、これほど急激に…!?でも、これ以上の甚大な被害を出すわけには……いかないッ…!!(遥か昔、この島を焦土に変えてしまった「天の聖杯」である自分はこの状況下において誰よりも強い責任感を感じていた。横凪の雨風に殴られ安定した移動が制限されようとも、手にした聖杯の剣の炎は決して消えようとはしなかった) ッウ!! ( ザ ギ ィ ィ イ ン ッ ! ! )(雨にも風にも負けない焔を纏う斬撃が、
「あなた」に迫る障害を両断する) 」
あなた&ユゥ『……! / はっ、はっ……!(立ち止まることも振り返ることも許されない。暴風に踊らされる残骸が交錯する町を一心不乱に駆け抜けて、まずは丘への入り口を示す森林地帯へと踏み込む。生い茂る木々を傘に少しでもルギアの視界から外れようとするが――――)』
ルギア「 キ ュ゛ オ゛ オ゛ ォ゛ ォ゛ … ッ゛ … ――――― ┣¨ オ゛ ゥ゛ ッ゛ ! ! ! ! (銀色の羽を持つ
「あなた」に狙いを定めていたが、森林によってその視界を遮られる。それで諦めてくれる程、海獣は生易しくはない。咥内に渦巻くように蓄えられた旋風。仄かに青白い閃光が瞬いたと思われた次の瞬間、がぱっと開かれた口から山に向けて突風を凝縮したかのような凄まじい光線“エアロブラスト”を解き放ったのだ) 」
ボ ガ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ァ゛ ァ゛ ッ゛ ン゛ ! ! ! (山に直撃した突風の塊。ちょうど
「あなた」とユゥの二人が先頭に立って登り始めたであろう上り坂がその衝撃で大きく崩れ、上部から土石流が雪崩れ込み、彼らに襲い掛かった)
ヒロ「うおりゃあああああ!!!(土弾で残骸を迎撃していく) 」
王のゴミ箱「(あなた・ユゥウを追い越しマッスルポーズを取る。背後で特撮敵爆発が発生し、襲いかかる土石流を両断し道を切り開く) 」
フサギコ「ハッ、ハッ…!気ぃつけろ!!さっきも言ったが、ルギアは神通力(テレパシー)で俺たちの居場所を突き止めている!隠れていても奴にはすべてお見通しだ…ッ!だからそのまま真っすぐに進め!アンタたちが頼りなんd―――どああああ~~~~ッ!!(どさくさに紛れて同行していたが、土石流に呑まれて下方へと流されてしまった) 」
あなた&ユゥ『……! / わっ、ありがとう…!(あのゴミ箱…人…なのかな…?ううん、考えるのは後にしよう…!)(王のゴミ箱が斬り拓いてくれた道を真っすぐに突き進む)』
ルギア「 ゴ ウ ッ ! ! ! (土石流が退けられた直後、凄まじい勢いで上り坂方面へと接近。大口を開きながら肉薄すると、片翼を薙ぐように羽搏かせることで強大な鎌鼬を発生。見えざる衝撃波が
「あなた」たちに襲い掛かる) 」
天王寺璃奈「……!(こっちに来る…っ…?!)―――
メディ!ヒロさんを最前列へ!! 」
メディ「 かしこまりました (璃奈の合図を受けるとヒロの背面へ旋回する) ヒロ様、璃奈様のご命令故失礼いたします。最前に移動して主様の防衛に回ってください。 では ( ド ゴ ォ ッ ! )(ルギアの鎌鼬が発生するタイミングを狙い、
「あなた」とユゥの二人を跳び越えていく勢いでヒロを強く蹴り飛ばした) 」
ユンフ「――(ルギアの接近に対して、行動を示す。即座に二人の傍で着物を揺らし、抜刀済みの獲物を横へと力なく薙ぐ。
「あなた」と「ユゥ」の道を拓くというよりも、憂いなく走れるように、その真空波を凪へと帰していった)随分と熱烈な風祭りをご所望のようで(幾度も発生する鎌鼬を、激しさではなく、受け入れるかのように柔軟な剣筋で相殺していく)遠慮なく走ってくれ。俺も一緒に走る(二人に並走、次の行動へと即座に移れるよう、視野を広く持てる立ち位置で刀をぶら下げながら前進していく) 」
加賀「(遠距離からルギアを目にし)ここは譲れません。(支援のため艦載機を放つ) 」
葦名弦一郎「なにやら騒がしくなったと来てみたら…………、あれは、竜か?(太刀を引き抜き、乱流の空を舞うルギアを見やる)いいだろう。げ~むのイベントに行くついでだ。俺も協力しよう。 」
ヒロ「…えっ、俺k(勢いよく蹴っ飛ばされる)やけっぱちじゃうぉらぁぁぁぁっぁあ!!!(鎌鼬に対して土散弾を放つ) 」
あなた&ユゥ『……! / ありがとうございます…っ!(鎌鼬を退けてくれたユンフに会釈しながら急な上り坂を突き進む)……!見て!さっきの塔が見えてきたよ…! / ……!(暴風雨の最中、前方に微かに見えた風の塔にようやく希望を見出した)』
ルギア「 グ ゥ ォ オ ン ッ … … ! (宙返り飛行と共に鎌鼬を切り抜けた一同を睥睨し、再び地上に向けて急降落下する) ギ ャ゛ ア゛ ァ゛ ス ッ゛ ! ! ! ( ┣¨ オ゛ ゥ゛ ッ゛ ! ! ! ! )(咥内に発生する竜巻の収束。凝縮された風“エアロブラスト”が光線のように解き放たれる。風光は地上を抉りながら丘を震撼させ、確実に
「あなた」とユゥの二人を呑み込まんと"災害"が迫った) 」
キャロル「まカカせロットー!(そこへ漫画走りで駆けつけあなたと並走、ある船着き場を指差す) >> あ れ を 見 な << 」
旅人(ポム爺さん)「うわへへへへwwwwwなんつう強風じゃwwwwwww こんな夏なのにクソ寒いんじゃコートは手放せんゾイwwwwwww(以外!!ルギアのエアロブラストの余波の被害をまっさきに受けたのは名も知らぬ旅人!! 突然の突風に負けじと着込んだコートを手放さずにいる!!) 」
きたいよう「 太陽の出番がキタァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!! (北風の宿命のライバル!!太陽参戦!! 太陽光パワーで天候が"晴れ"になり北風(エアロブラスト)がそよ風に変わった!!) 」
旅人(ポム爺さん)「あっつ~~~~~い あつくてひからびそ~~~~~( で も 脱 が な い ) 」
パズドラビルス「供養(きたいようを破壊)ついでに破壊(旅人の服を破壊) 」
夜桜六美「太陽!? 」
ユンフ「(きたいようの気候を揺るがす力を目にする。先程までの目視できる程の膨大な自然力を有した光線が、心地よいそよ風へと変わる様を目視した)この土地に所縁のある神様だ、あまり傷つけたくはないが――(白銀の神秘、そして未だ破壊の象徴となる“エアロブラスト”の一部を目の前にし、走行状態を解除してそれらに向き直る。刀に手を添え腰を落とし、居合を成す) 」
ズ ァ ッ ” !(侍は居合を解く。深い位置から刀を振り上げると、8つの閃撃が地を這いながら扇状に奔る)
ドドドド ヅガアアアァァァアアア! (ルギアが抉った大地の破片や光線を、その技一つで相殺したのであった)
ユンフ「友人に傷つけるようなマネを許すつもりなんざねぇよ(上段の構えから、刀を両手で支え寝かす。ルギアに相対する中、着物と髪の隙間からブロンドに染まる瞳を輝かせる)来いよ海神。剣契の刀は、太湖の鯨さえ捌く(あなたとユゥを護るための、護衛であり、そして敵視を拾うための挑発。時間稼ぎを主とした構えを成し、ルギアを見上げた) 」
あなた&ユゥ『…すごい!さっきまでの嵐が嘘のように…!(きたいようの恩恵?によって変わりゆく天候に安堵の笑みが零れた)……! / ユンフさん…っ…!?……うん、そうだね…立ち止まっているわけにはいかない。みんなが、ここまで協力してくれたんだから…!(総体の構えを取るユンフに背中を預け、風の塔への距離を確実に詰めていく)』
ルギア「 ズ ガ ガ ガ ガ ガ ァ゛ ッ゛ ! ! ! (傾倒した態勢から翼を地に突き立て、巨刃の如き勢いで大地を深く抉りながらユンフへ勢いよく突撃していく) 」
ヒロ「うおりゃあ!(突撃したルギアに土刀片手に突進していく) 」
ユンフ「(右に刀を、左に鞘を手元で揺らす。蒼炎と紅蓮が入り乱れた覇気が渦を巻き、刹那として彼に帯びる) 」
必殺剣・閃影
\ /
\ /
×
/ \
/ \
ジャギンッ!!!
ユンフ「(肉薄した大地を抉る海神への双撃。人の身でありながら、幾数倍もの魂魄を相手に、刀と鞘を振り抜いた)少し大人しくしときな 」
ルギア「 ズ ッ゛ ギ ャ゛ ァ゛ ア゛ ン゛ ッ゛ ! ! ! (振り抜かれた双撃の残光が海獣の巨体に二閃を描き、暴風の如き絶叫を上げる。巨大な体躯がぐらりと傾倒し、大きく仰け反った) 」
あなた&ユゥ『……! / 見て…!もう目の前に塔が…!(ユンフたちの迎撃のお陰でなんとか目的の風の塔に到着した。あとは塔の天辺に「銀色の羽」を戻すだけ。ここまで順調だと思われたが―――)』
プリム『 シ ュ バ バ バ バ ッ ! ! (その時、風の塔の陰から何人もの刺客の影が。亜空軍の残党たちだった―――)――見ろ!さっきの奴らだ! あの手強そうな侍はいないぞ! せめてあの綺麗な羽だけでも奪ってこの島を抜けるぞー!(銀色の羽を持つ
「あなた」に一斉に飛びかかった)』 」
あなた&ユゥ『……!? / あっ…さっきの……!こんな時に、そんな…っ……!(好機が一転。思わぬ邪魔者に阻まれてしまい、残党たちに包囲されてしまう)』
ルギア「 ギ ュ オ ン ッ (――――その時だった。ユンフの一太刀に伏せられたはずの海獣の双眸が力強く開かれ、仰け反った体を起こしてユンフと相対する。そのまま彼に攻撃を仕掛けると思われたが―――)――― ブ ワ サ ァ ア ッ ! ! (両翼を大きく羽ばたかせて飛翔。ユンフを飛び越え、風の塔に集う面々に狙いを定めるように口を開く―――) 」
ルギア「 ┣¨ オ゛ ゥ゛ ッ゛ ! ! ! ! (そして三度目に放たれた突風の閃光。それは風の塔に直撃し、
リューズ島を象徴するオブジェの崩壊と共にその凄まじい余波が周囲の面々を大きく吹き飛ばしたのだった) 」
プリム『なッ…なんだあの怪物は――――うぎゃああぁぁぁぁあああぁぁぁぁあああ~~~~~~ッ!!!!!(ルギアの登場に襲撃の手を止めてしまうも、呆気取られた合間に撃ち込まれた突風によって紙屑のように曇天の向こうへと有象無象の残党たちが吹き飛ばされていくのだった)』
あなた&ユゥ『 ! ! ? / き ゃ あ ぁ … っ … ! ! (ルギアが最後に齎した強風により、亜空軍の残党たちとはまた異なる方角へと二人同時に吹き飛ばされてしまった)』
ユゥ「――――――(空に舞いあげられた少女は人形のように。その身軽で小柄な体が宙を泳ぎ、真っ逆さまに島の海域に向かって落ちていく―――) 」
キ ラ ――――――――― (そんな、落下しゆく少女の向かい側には…
「あなた」の手から離れてしまったカプセル。衝撃によって割れた容器から「銀色の羽」がついに解放され、ひらひらと舞い落ちていく―――)
あなた「―――――――(宙を舞い、微かに目を開けた
「あなた」の目の前に、二つの選択肢がある。この島の運命を牛耳る一枚の「羽」か、あるいは…出会って間もない、記憶を失った「少女」か。手を伸ばせるのはどちらか片方だ。欲張って両方に手を伸ばすことは叶わない。運命の選択…だが、
「あなた」は躊躇わなかった。その手を伸ばしたのは――――) 」
" ありがとう 『あなた』がつけてくれたこの名前《 ユゥ 》、大切にするね…♪ "
あなた「―――――――― ! ! ( ガ シ ッ ) (――――――『 ユゥ 』の腕を掴んだ) 」
ド ボ ォ ――――――― ン … ッ … ! !
ルギア「――――――――(自身から抜け落ちた銀色の羽が
「あなた」の手から解放される。その光景を、海の神は確かに見た。だが、海獣は羽よりも、少女を選んだ
「あなた」をその青い瞳に捉えた) ド ボ ォ オ オ ン ッ ! ! ! (舞い落ちる羽には歯牙にもかけず、海へと沈んだ
「あなた」たちを追いかけるように津波を起こす勢いで飛び込んだ) 」
あなた&ユゥ『 ゴ ポ ポ ポ … ――――― ギ ュ ゥ … … ! (高度から海へ真っ逆さまに飛び込むように沈む
「あなた」とユゥ。水泡がごぽごぽと沸き起こる最中に意識は朦朧としていくが、二人は無意識のうちに互いの手を取り合って強く掴み合った。奈落のような真っ暗な海底へ、二人の人間がゆっくりと沈んでいく――――)』
ルギア「――――― グ パ ァ ア … ッ … ! (そんな二人を、回り込んだ海獣が喰らおうと迫っていた――――) 」
名もなき少女「―――――――― 」
「夢」を、見ていた
いつからだろう…?でも、ずっと見ていたような気がする
だって…「夢」を見ることが、私の唯一の楽しみだったから
「夢」の中の私は、それはそれはとても幸せそうだった
12星座が目まぐるしく移り変わる夜空、その下に広がる白い勿忘草が咲き誇る花園、花の香に釣られて飛び交う蛍の光が煌めいていて
そんな幻想的な景色の中で大好きなあの曲のメロディーを口ずさみながら、自分だけの世界に浸っている
現実では決して手に入ることのない、私だけの幸せ
「夢」の中でなら、私はいつだって笑っていられる
いつかきっと、こんな幸せが実現する日が来ますように…と
今日もまた登りゆく太陽に祈りを込めながら目を覚ますの
そうやって私は、夜が来るのを待ち続けている
もう一度…束の間の幸せを…「夢」を見るために…――――
…… …… ……
こんな私を、「あなた」は惨めだと思うかな?
でも、そんな夢みたいな世界で、私たちは出会ったんだよ
ほんの小さな小さな奇跡の果てに、「夢」のような舞台で、これから描いていこうよ
――― この混沌とした世界で 「あなた」と出会えた物語を ―――
天王寺璃奈「――――ど、どうしよう…!二人とも、海へ落ちちゃったよ…っ…!?早く助けないと…! 」
メディ「ええ…ですが…海域は大波に見舞われており、船を出そうにも呑み込まれる可能性が極めて高く、捜索は困難です… 」
ホムラ「……まだ、生命活動は維持しているみたい…だけど……――――(胸元のクリスタル、即ち天の聖杯である自分とリンクした
「あなた」と分かち合った命の源であり、その結晶体を通じて
「あなた」がまだ無事なことを察知するが、依然として表情に陰りが残る) 」
―――――― ザ ッ パ ア ア ァ ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! (誰もが憂いの顔を浮かべるそんな最中、荒れ狂う海面から巨大な影が飛び出した)
ルギア「 ギ ャ ァ ―――――――― ス ! ! ! (その影の正体こそ、この海域の守り神。曇天の空に向かって雄叫びを上げながら、水しぶきを盛大に巻き上げながら空へと飛び上がる。だが、その背中には小さな影が二つあった。それこそ―――――) 」
あなた&ユゥ『 ! ! ! (真っ先の海へ墜落したはずの、二人。その二人が、何故かルギアの背中に乗って…今、海中から空へと旅立ったのだ。恐る恐る目を開けるも、自分たちが海の守り神の背中に乗っていること、そして共に空を飛んでいるという事実をこの目にし、驚きに瞳の奥が揺れた)』
ルギア「…………(海から空へと飛び上がった守り神は、背中にいる二人へ静かに一瞥を与える。その眼差しには敵意はなく、まるで何かを認めたかのような友好的視線であった) ブ ワ サ ァ … ッ … … ! ! (白銀の両翼を羽搏かせ、
リューズ島の上空を旋回しはじめる) 」
♪ ♪ ♪
共に歩こう 前を見つめたまま
天王寺璃奈「……! あ…あれ見て…! (海面から飛び出したルギア。その背中に
「あなた」とユゥの姿を見つけて彼女たちの無事に安堵したように目を輝かせた) 」
♪ ♪ ♪
キミの声をもっと聞かせて
ユゥ「―――――!(少女は、目を見張った。その神秘的な輝きを秘めた瞳に飛び込んだ景色を。島を俯瞰し、海原の上を舞う、そんな普通では経験できないような…「夢」のような体験を――――)」
♪ ♪ ♪
共に歩こう キミがさびしい日は
メディ「……よかったです… でも、何故(なにゆえ)…あのルギアと共に…?何が、起きているのでしょうか…?(地上から、上空を舞うルギアを不思議そうに見上げていた) 」
♪ ♪ ♪
声にならない日は 肩をくもう
あなた「……!(ルギアの背中、ユゥを隣にして、
「あなた」は無感情の中で驚きと感動が溢れていた。大きなモンスターの背中をさすりながら、上空から眼下に広がる海原とそこに浮かぶ島々を鳥瞰し、何か声が漏れそうなほどに口を開けていた) 」
♪ ♪ ♪
ずっと さがし続けてゆくよ ワクワクするこころ
フサギコ「…す、すげぇ……!あの、ルギアの背中に乗っている…っ……?島民ですら触れることはおろか、近づくことさえもできなかったのに……!?なにが、どうなってんだゴルァ……(止まった土石流に半身が埋もれた状態でその光景に驚愕していた) 」
♪ ♪ ♪
すこし 遠回りもして そう 旅をつづけよう 明日も
ホムラ「……でも…なんだか、楽しそう…♪きっと、解り合えたのかもしれません。何がそうさせたのかはわからないけれど…でも…――――(上空のルギアを見上げ、その背にいる二人の姿を見て何かを察したかのように口元を綻ばせた) 」
♪ ♪ ♪
ボクはね キミの笑顔がやっぱり いちばん 好きなんだ
ルギア「 グ ゥ ォ ン ッ ―――― ブ ワ ァ ァ ア ア … ッ ! (上空からの急降下。海へ飛び込む…と見せかけて、その海面すれすれまで滑空し、限りなく海に近づいたまま水平飛行する) 」
♪ ♪ ♪
共に走ろう この広い世界を
ユゥ「 きゃっ…♪ (滑空するルギアに驚いたあまり背中に強くしがみ付こうとするが、至近距離まで迫った海面を横目にして不安が嘘のように吹き飛んでいく。ルギアの羽音に釣られたかのように海中から顔を覗かせ、一瞬だけ飛び出す魚や海のポケモンたち。地上では決して拝むことのできない未知の生命を間近で目撃し、少女の好奇心は溢れんばかりであった) 」
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いくつもの出逢いが 待っている
ヒロ「……どうやら、二人とも無事なようだな………(ルギアに乗ってる二人を見て) 」
曇天の空から迸る日の光。陽光は海面を美しく照らし、キラキラとした白い輝きが海路を明るく導いている―――
♪ ♪ ♪
もっと 強くなれた時には
ルギア「……―――― ブ ワ ア ァ ッ ! ! (背中の二人を乗せて、守り神はもう一度天高く飛び上がった。曇天から差し込む太陽の光に導かれるままに―――) 」
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誰かの 弱ささえ 抱きしめることできるよ ねぇ
あなた&ユゥ『 ! ! (飛行するルギアに乗り続け、気づけばびしょびしょだった体は嘘のように乾いていた。鎮まる防風は心地の良いそよ風に変わり、海水で濡れた髪を乾かしていく。目に飛び込んだ太陽の光が二人の好奇心に溢れた眼差しを更に輝かせる。上空から見渡す景色は、世界は、こんなにも美しいものだったのかと感心したように…二人とも我を忘れて束の間の旅路に夢中になっていた―――)』
♪ ♪ ♪
乗りこえてゆこう 夜を
ユゥ「………すごいね…♪ 」
♪ ♪ ♪
何度目のおはようかも 忘れてボクたち笑うんだ
あなた「……?(嬉々とした声音を零した少女に振り返る) 」
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一人で頑張らないで
ユゥ「………私ね、ずっと…夢見ていたんだ。『 物語の主人公になること 』を。見たこともない場所で、楽しい人たちと出会って、美味しいものを食べて、愉快に歌って踊って、そして……そんな出会いと別れを繰り返して、最後には…今日よりもっと…もっともっと素敵な自分になれるんだって信じて…♪そんな…私の思い描く…『 夢物語 』……♪ 」
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この先なにがあっても
ユゥ「きっと私は、まだそんな夢の途中にいる… ううん…まだ、はじまったばかりかもしれない。だって…私たちのいるこの世界が、こんなにも綺麗だったなんて…♪今までこんなにも強く感じたことなんてなかったから…!すごいね…素敵だね…♪(「あなた」と向き合う少女は、満面の笑顔を花咲かせる。心の底から、待ち焦がれていたものに出会えた喜びを。彼女自身の「夢」が今も尚色褪せることなく輝き続けていることを謳うように――) 」
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いっしょに叶える夢がいい
あなた「……――――― ♪ (それはきっと、
「あなた」も同じ気持ちだったのだろう。二人が見てきた世界は違う。だけど、今この瞬間…同じ景色を共有している今こそ、互いの"想い"は繋がっている。彗星と共に落ちてきて、記憶も失って不安だらけの毎日だった。だけど、そんな世界で出会った人たちや目にした景色、思いがけない経験が、そんな不安を楽しさに変えてくれた。
「あなた」も、少女も、未だ『この物語』のスタートラインに立ったばかりなのだ―――) 」
♪ ♪ ♪
いっしょに見上げる虹がいい
空の旅路を終え、二人を乗せたルギアは風の塔跡地に降り立った――――
あなた&ユゥ『…… / ……っと……!(ルギアの背中からゆっくりと降りていく)……♪ / …えっと……ありがとう……♪すごく…わくわくした…♪(こちらを見つめるルギアに感謝の眼差しを送る)』
天王寺璃奈「二人とも…!(
「あなた」とユゥのもとへ一同が駆けつけてくる)…わっ……すごい…!これが、ルギア……!近くで見ると、本当に大きい…!〖*╹▿╹*〗(先程とは変わったようにおとなしくなったルギアとの至近距離での対面に少し興奮している) 」
メディ「よかった…お二人ともご無事なようで… これが…この島の守り神とされているルギア、ですね…アーカイブに写真を記憶しておきましょう。(カメラアイでルギアの映像を録画し始める) 」
ホムラ「……よく見ると、ちょっと可愛い…?でも、もしかすると…この子は私よりもずっと遥か昔からこの島に住み着いていたのだとすると…かなり長寿なのかもしれない…(ルギアを見上げて感心したように何度も小さく頷いている) 」
キャロル「全員生存、エネミーは退散。 や っ た ぜ (ヒロを二度見) お前↓はS→HINE↑↑↑↑!!!!!!!!!!!!!!!!!!(ヒロの顔を床に押し付けランボルギーニが最高速へ突入。コンクリを両断しながら光即で駆け抜ける)ぶううううううううん!!!!アクセルします!!!!!アクセルします!!!!!ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ 」
ヒロ「(なんで?)(即死) 」
ポム爺さん「あーもしもし、五老星?わしじゃよわし、ポム爺さん。お前のせいで子鬼がいってもうた。 むかついたのでマリージョアに仕掛けた赤報隊の知識を下に設置した炸裂弾168個と、世経新聞社に仕掛けた炸裂弾168個、今から24時間後に爆破するから。 探せ!!そこに貴様らの大事なもの全て置いてきた!!!!! 」
セキュリティソフトちぃちゃん「(ヒロのPCに更新していくがブルスクに変えてしまう) 」
ヒロ「(ち〜ん) 」
加賀「これにより発生した損害はおよそになりますが28京円となります。決して億や兆では測りきれません。 」
ユンフ「――(ルギアから感化されゆく空間の揺らぎや、その表情を得て、侍は腕を組みつつ懐に手を入れる。腰に差した獲物もぶら下がったまま、その体勢は戦意を消滅させた)――(腕を組んだまま、
「あなた」に視線を映す。確証は得られないが、それでも感じるものはあった。ルギアのその視線の先にいる
「あなた」が、何かをしたのだと。そしてルギアの心の機微に)敬意か(安堵を見せた) 」
ユンフ「……(自身はその物語を傍観すべきと認知していたが、先ほど出会ったばかりの二人に気が行って仕方なかった。戦闘を行った手前、ルギアの目前に現れるわけにもいかない。それ故に)
メディさん、二人が無事でよかったと、後で伝えてほしい(傍らの
メディに、誰に対してか申し訳なさそうな言動で言伝を頼んだ) 」
メディ「……?ユンフ様…?……かしこまりました。(ユンフの意図は理解できなかったが、言葉の通りに従って会釈する) 」
ルギア「 ブ ワ サ ァ … ッ ! ! ! (束の間の戯れの果てに、海の守り神はその白銀の両翼を大きく広げ、ゆっくりと空へ舞い上がる。肝心の「羽」を残すことなく、何処か満足気な眼差しをひとつ浮かべて、すっかり晴れ渡ったあの青空の向こうへと羽搏いていく。その軌跡に銀色の輝きを散りばめて。まるで…ここで出会った者たちの旅路を祝福するかのように―――) 」
ユゥ「 あ っ (羽搏いていくルギアの齎した銀色の風。その力強くもどこか優しい風になびく髪を片手で押さえつけ、飛び去っていく守り神の行く末を見届ける。「夢」のようなひと時を与えてくれたルギアに、感謝の目を輝かせながら―――) 」
あなた「――――― ! (飛び去っていくルギアへ、
「あなた」は他の面々と一緒に大手を振って見送った。理由は分からないままだが、きっと打ち解け合えたことに喜びを感じながら、またどこかで会えることを密かに願って―――) 」
ホムラ「……行っちゃいましたね…。 あっ…!でも、大事な「羽」は一体どうなったのでしょう…?(ルギアを見届けた後、負と脳裏に過った疑問に小首を傾げる) 」
フサギコ「……認めたんだろうな…人間を。(ホムラの疑問に答えるように、泥まみれの全身を震わせながら歩みる) ルギアにとって、「羽」は言ったら「約束」の象徴だ。この地に根付いた先住民…人間たちが、海の守り神であるルギアと本当に解り合えるのかどうか。いや…きっと、母なる海を愛してくれるような、"優しい心を持ち続けていられるか"どうか…。 」
フサギコ「ルギアが「羽」を残さず島を去ったということは…きっと、奴にとっての「約束」が完全に果たされたってことなんだろうよ。長い年月認めることのなかったルギアが…初めて見出したモン… そいつぁきっと……(ふとここで
「あなた」とユゥの二人に一瞥を与えるが、「まさかな…」と自嘲気味に鼻で笑いながら目を伏せる) 」
フサギコ「…なんにせよ、誰かさんたちのお陰で、この島は「羽」に気ぃ遣わなくてもよくなった。けどよ…俺たちはこれを機に忘れちゃならねえと誓った。海を愛する様な広くて優しい心を持つことを、な…。もう政府のお役人に任せるのはやめだ。島のことは、俺たち島民が責任をもってその治安を守っていくさ。それが…ルギアが俺たちに託した「約束」だもんな… 」
天王寺璃奈「……うん。とっても、素敵な「約束」だと、思う…♪〖* >▿< *〗 ……あ…でも、「風の塔」…壊れちゃったね……(振り返った先には、既に残骸の山と化した塔の成れの果てがあった) 」
フサギコ「んなモン、俺たち島民がいくらでも直してやるさ!それに…「羽」はなくても、ルギアを称える風祭りもこれから変わらず続けていくさ。伝統、文化、自然…ルギアと人間たちが昔から紡いできたもんは途切れさせはしねぇぞゴルァ。 」
ヒロ「………応援してるぜ。いつかまた会えるその日まで………な 」
ユゥ「それじゃあ…!私、塔を立て直すお手伝いをします…!もとはと言えば私たちが巻き込ませてしまったようなものだし…(委縮しながら) 」
あなた「……♪(ユゥに賛成するように頷く) 」
ホムラ「そうだね…!私たちも何か手伝わせてください! 」
フサギコ「おめぇら……へへっ、悪ぃな…恩に着るよ。なら、もうちょいだけ付き合ってくれるか?あとでこの島名物のうんめー海鮮料理ふるまってやっからよ! 」
天王寺璃奈「わ~い…♪それなら、張り切っちゃう…!璃奈ちゃんボード、むんっ!〖๑ `^´๑〗 」
ユンフ「食事はテーブル全部埋まるぐらい用意してくれ。絶対に余らせない(ここまで真剣そうな表情を一切見せなかったが、眉を逆ハの時にして目元に影が入る) 」
ポム爺さん「力を貸そう。炸裂弾でいいんじゃな? 」
かくして、銀色の羽を巡る騒動は一件落着し、
「あなた」たちは島民たちと半日かけて風の塔を修復する
それからは宴の一夜を過ごし、また新たな朝を迎えるのだった―――
メディ「おはようございます、皆様。先日の渦潮の鎮静化から間もなく、海域も落ち着き、ようやくシーギャロップ号も運航再開とのことです。まもなく出発のお時間が近づいておりますが…お忘れ物等はございませんか? 」
あなた「………(旅に出て、最初に辿り着いた歯車の島。この小さな島でいろいろなことがあった。未知なる敵との遭遇、新たな仲間との出会い、そして……本当に、たくさんの楽しいひと時を過ごした。しかし、
「あなた」は本来の目的を果たすために、次なる場所へ旅立たなければならない。港から振り返るネジの町、その丘を登った先にある、再建された風の塔。広がる青空はよき船出日和と言える。まるで、この島そのものが
「あなた」たちの旅路を祝福するかのようであった) 」
ホムラ「………―――――(数百年と眠り続けてきた、自分にとっては故郷とも言えるこの島に振り返る。その胸のコアクリスタルに手を触れたまま瞳を閉ざし、"想い"を馳せる。今、ここから、
「あなた」との旅が始まる。『楽園』を、求めて―――)―――― うん。私はもう、大丈夫。いつでも、行けるよ。(母性的な微笑みを一つ零す) 」
天王寺璃奈「町でいい機材も調達できた…寄り道にしてはすごく有意義だった…♪いつかまた、今度は同好会のみんな連れていきたいな…〖*╹▿╹*〗 」
ユゥ「(これから旅立ちを迎え、船に向かおうとする
「あなた」たちへと歩み寄ってくる。心地の良い優しい潮風になびく横髪を片手で押さえつけながら、あの青空に浮かぶ太陽のような笑顔を浮かべていた)………行くんだね。次の…冒険に。(
「あなた」の傍まで近寄ると、改まった表情で向き合う) 」
ユゥ「……少しの間だったけど…すごく……すっごく…!楽しかったよ…♪「あなた」からこの素敵な『名前』を貰ってから、なんだか勇気が出てきた気がするの。私も…私自身の冒険を、続けてみようと思う。もう一度、「夢」を見るために… 」
あなた「……!(名もなき少女 "だった" ユゥ。そんな彼女が見出した勇気に、口にした「夢」に、敬意を表すように強かに頷いてみせた。自分もそう強くあろうと、決意をまた一つ固めて―――) 」
ユンフ「もう出航かい(ユゥに続き、桟橋を踏み鳴らして
「あなた」一行へと軽く手を振り上げる)冒険は何処までだって続いていく。どうか息災にな(常、変わらぬ不敵な表情を崩し、フッと小さな笑みを零して
「あなた」に言葉を綴った)良い旅を 」
ユゥ「……ユンフさんともお別れですね…短い間でしたが、本当にありがとうございました…♪ ユンフさんも、どこか遠くへ行かれるのですか? 」
ユンフ「まだしばらく島に残る。存分に目に焼き付けたら、また旅をするよ(後方へと肩を振り、
リューズ島を見上げて口角を上げる)ユゥさんも身体には気を付けて。「夢」を叶えるには生きてこそですからね~ 」
ユゥ「……!……うん…そうですね…!(微笑むユンフに自身の「夢」を後押しされ、少女も思わず口角が上がってしまった) 」
あなた「……♪(「あなた」はユンフに手を差し伸べ、握手を求める。彼に対する特別な感謝の眼差しを添えて――) 」
ユンフ「……(
「あなた」のあどけなさと、成長を感じるその眼差しを受ける。裾から包帯に巻かれた素手を曝け出し、その手に重ねて握る)(言の葉は出さなかった。その掌から伝え、そして伝わった気がするから) 」
こうして、一枚の羽を巡る小さな騒動は幕を閉じ…
少年少女は再会を祈る別れを告げ合い、互いに踵を返した―――――
ボ オ ォ ォ ォ ー ー ー … ッ … ! (青空に豪華客船の汽笛が鳴り響く。"想い"を紡ぐ彼らの旅は、まだ始まったばかり―――)
ユゥ「………(港の先端、そこから
「あなた」たちを乗せた客船を静かに見送った。潮風が心地よく流れ、少女の髪を優しく揺らす。束の間の冒険だったが、心の底から楽しかったと刹那の中で思い出がリフレインする) 」
ユゥ「……夢のような一日だった。どうして…だろう。出会ったばかりの
「あなた」と過ごしたこの一日が、こんなにも心を満たしてくれるものになるだなんて…。 」
ユゥ「………きっと忘れない。この思い出も…
「あなた」のことも…そして…―――― 」
ユゥ「――――― この混沌とした世界で「あなた」と出会えた物語を ――――― 」
第1章 " 風といっしょに "
最終更新:2025年07月02日 23:20