カオスファンタズマ Re:辺獄篇 第2区画 戦闘ログ②

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クロノラ「―――― はっ、はっ……! 」

フレイミス「―――――(自身を先頭に、最後尾をアスラン、その中心にクロノラを挟むことで彼女を守る布陣を維持しながら進撃していた)……そうえばさっき、「話したいこと」があるって言っていたな。何のことだ…?(背後につくアスランへ視線だけ振り向きながら) 」

アスラン・ザラ「ああ、そのことだが――――――――(言の葉を紡ごうとした、次の瞬間――――)――――!待て!前方に敵機体を一体確認!なにか…いるぞ……!(二人を静止させ、眼前の暗闇を睨みつける) 」


――― ズ ォン!!(何かが光った。暗闇の先で何かが煌めいた瞬間に、蒼白い糸を引いて、彼ら三人の間を縫うように何かが駆け抜ける)


フレイミス&クロノラ『なにッ――――危ねェ! / きゃっ!?(アスランの継承、そこから振り返った前方から発射された閃光のような何かから咄嗟にクロノラを抱き寄せて回避し、その場に留まる)』 」

アスラン・ザラ「ッ―――――!(華麗に旋回して飛来物を回避する) 」

???「……ククク。更に出来るようになったな……(白い光が軌道を変える。それを放っていた『本体』が宙返りを交え、地面に着地……) 」

???→アキレス・ディード「……お前達(前傾の着地姿勢から、ゆらりと立ち上がって彼らを睨みつける) 」




フレイミス「テメェは―――――!(過去、対峙したことのある漆黒の機体との再会の舞台にその身が警戒心に震えだす) 」

アスラン・ザラ「……あの機体は――――― 」

山野淳一郎(SE)「――――「アキレス・ディード」。タイニーオービット社がアキレスの設計データをベースに開発したLBXだ。だが…それがプランダラの手にまでわたっていたとは……(アスランが手繰るズゴックのカメラを共有閲覧している) 」

アキレス・ディード「やあ。改めてお目見えして光栄だ。モチベはどうだい?少年 」

フレイミス「……随分フランクなんだな。あえて応えるなら、絶好調というべきか…?「俺たち」はもう迷いを振り切った。あとは何の気兼ねもなく…テメェらをぶっ飛ばすだけだ…! 」

アスラン・ザラ「………(アキレス・ディードと問答をするフレイミスの背に、この青年は何か思うところがあるのか静かに一瞥を与える) 」

アキレス・ディード「何よりだ。戦う理由は見つかったようだな。何かを守るためでも、何かを得るためでも、あるいは純粋に戦うこと、競い合うことが好きだってのでもいい。戦う理由が定まってる奴ってのは見てて心地がいい 」

アスラン・ザラ「……気のせいだろうか。お前は…他の連中と違って爛れた欲望も殺意も感じないように見受けられるが…何故『プランダラ』に?お前の…お前自身の目的は、なんだ? 」

アキレス・ディード「どうかな。怖いのか?私の腹が見えなくて。だがまあ、少しだけ間違っているぞ?君の言うことは。何故なら、ここで君たちが温い戦いをするようなら…… 」


「 それはそれで、ここで本気で殺してしまうつもりだからな  」


フレイミス「―――――!(異質な電脳空間に迸る明確な闘気…否、殺意を肌身で感じ取り始めて戦闘態勢を露わにする)………こいつは俺にやらせてくれ。借りがある。 」

アスラン・ザラ「なるほど、どうやら買い被り過ぎていたようだが……わかった。なら、俺たちは先へ――――(フレイミスの意を汲み取り彼を横切ろうと駆け出す構えを取るが―――) 」

アキレス・ディード「お喋りはここまでだ。敵陣でそう長々と会話をする気にもなれんだろう(そう言うと、青い卵のようなものを足元に転がす。彼らには見覚えがあるかもしれない。それに向けて足を上げて) 」


ガ シ ンッ!!(転がるそれの上部を足の裏で押し込んで、踏みつぶすように展開する)


フレイミス「……!あれは、確か……!(見覚えのある卵型の形状。「逃走中」のゲーム内で見かけたとあるアイテムを―――) 」

アキレス・ディード「ここから先は通さんと言っておこうか。なんてな(展開されるバトルフィールド。アスランとフレイミスの行く手をふさぐように、蒼い壁と黒い人影が立ちはだかる)どちらにせよ進めなければ死ぬだけだ。違うか? 」

山野淳一郎(SE)「あれは…「Dエッグ」…!?不味いな…まさかそれを使われるとは… アスラン君、Dエッグは物理的に突破することは不可能だ。使用者である敵機体を倒さない限り、その空間からは出られない! 」

アスラン・ザラ「…チッ…図ったな… だが…(ここでフレイミスの背中に一瞥を与え)……ここは「彼」の戦いだ。口惜しいが、俺たちは見守るしかない。 」

クロノラ「……フレイミス……っ…(不安そうに胸元に手を添える) 」

フレイミス「(進路も退路も絶たれた隔絶空間が広がる中、同様の色ひとつ浮かべることなく―――)――――俺は逃げも隠れもしねェ。今こそ、アンタに示してやる。俺の…"生き様"を!(ガジャゴンッ――――!)(腰を低く落とした姿勢。いつでも発信できるように両腕のガントレットから突出したバーニアが点火する―――) 」

アキレス・ディード「特別製だ、フィールドは広くしてある。広く使おう、私と君はそれが似合う(盾を前方に構え、点火する彼を前に片眼を光らせて睨みつける)ああ、見せてもらおう。死に様にならんことを祈る 」

フレイミス「―――――― 行くぞッ!!(―――― ド ォ ゥ ン ッ ! ! )(そして少年は飛び出す。迷いも躊躇いも越えて―――) 」



――― Vs.【エゼルダーム】『 アキレス・ディード 』 ―――



フレイミス「 グ ィ ン ッ ―――― ズ ゥ オ ン ッ ―――― ビ ュ オ ワ ァ ッ ! (背面に展開されたX型のブースターが火を噴く。 青白いバーナーによるジェット加速によって電脳空間を地面から壁へと駆け上り、漆黒の機体との全面対決に闘志を燃やしていた) 」

クロノラ「………(アスランの背後にて祈るように、両の手を合わせてフレイミスの戦いを静かに見守っていた) 」

アキレス・ディード「全てが私たちの遊び場。どこまで行こうか(駆け上ってくるフレイミスを目で追いながら、それを迎え撃つように盾を構えた) 」

フレイミス「―――― シフトチェンジ"セカンド"!「加速」・「開拓」ッ!!( ジ ャ キ ィ ン ッ ! )(ブーストをかけた状態から両腕に双剣(ブレード)を勢いよく振り抜く様に展開する) ツ ァ リ リ リ r ッ ――――― バ ッ ! (刃の切っ先を足場にしている壁にその爪痕を描きながら駆け上がり、ある程度の高度を経て壁を蹴って跳躍) ッエェェエエエア!! (宙へ乗り出した少年は円を描くような剣舞をもってアキレスDに畳みかける) 」

アキレス・ディード「っと(刃が触れる瞬間に盾を振り抜き、上に向けて彼を身体ごと弾く)空中に躍り出たはいいが……君は空中では踏ん張りが効かんぞ。最も、『そのままでは』だが(そのまま弾き飛ばした彼に追いつくようにブーストを蒸し、その腹を膝で蹴り上げる) 」

フレイミス「ッ――――がふッ…!(弾かれた全身、その僅かな合間に腹部に叩き込まれた一撃に更に上昇していく)……まだ…"まだ"だ…ッ!アンタと俺の"差"を完全に理解するまでは…"このまま"でいい…!"今のまま"で…どこまでが限界なのか… そいつを見極めなきゃ…これからの戦い、俺は急いてまた何かを失うかもしれねェからな…ッ!!(天井すれすれまで迫ると頭上の壁に足を付け、急降下するようにダイブ)―――――"デュアル・エッジ"ッ!!(二刀流によるX状の斬撃を、真上から叩き込まんと刃を振り下ろした) 」

アキレス・ディード「頑張るなあ(蹴り飛ばした彼が壁を利用して再び向かってくるのを見て)ああ、こういう時にマシンの性能差で勝つのはあんまり好きじゃないんだよな(自らの拘りを零すように。真意は分からないが、彼は盾を構えて、空中で轟音と共に刃を受け止めてから……自らの身体を浮かすのに使っていたスラスターの噴射を、切った)っと!!(重力落下に身を任せる。咄嗟にフレイミスの頭に足を引っ掛け、共に落下。彼を下にして地面にたたきつける) 」

フレイミス「 ぐ ッ ―――――― ズ ガ ァ ァ ァ ア ア ア ア ン ッ ! ! ! (そのままアキレスDと共に垂直に勢いよく落下。落下地点の激突によって粉塵が巻き起こり、二人の姿が消える――――) 」

クロノラ「……!フレイミス…っ……! 」

アスラン「…………(怪訝な眼差しで、しかして無言を貫き静かに見守る) 」

フレイミス「――――― ボ フ ン ッ ! (砂塵から勢いよく飛び出し、地上を旋回しつつ再び眼前の敵へとブーストをかけて迫りゆく)――――シフトチェンジ!「牽制」・「拡散」ッ!!(ズドドドドドドッ!! / ドボォンッ!!)(ブーストと双剣状態を解除。瞬時に右腕をガトリングガン、左腕をショットガン形態にそれぞれ変形させ、今度は遠距離戦に躍り出る。) 」

アキレス・ディード「ああ、さっきから違和感を感じていたんだが。その正体が分かったよ(ブーストの勢いを乗せながら、両の足で地上を駆け抜ける。シールドで弾丸を凌ぎながらジャンプ、高低差を付けて弾丸の狙いを外しながら機動)そのシフトチェンジとやら、前は一つずつしか使っていなかったな。二つずつ使うのも……ないことはなかったか。だが、多用するようになった。そのスーツにアップデートが入ったか、それともなりふり構わなくなっただけか(ペラペラと喋りながら、射撃を交える。小さなジャンプを交えながらの八の字のような機動。狙いが定まらない。) 」

フレイミス「……アンタは強い。少なくとも今までの戦い方じゃ通用しねえくれェには…!"セカンド"以上をフルで活用しねェとまともに闘り合うことはできねえだろうからな…ッ!(動く的に銃撃戦は無効。ならば―――)――――「螺旋」・「集中」…ッ!(―――― バ ッ ! / ギュイイイィィィインッ!! )(伸縮する右腕が蛇のように伸び出しアキレスDを掴みにかかろうとする。しかしそれは回避される。故に、空ぶった右腕はオブジェクトを掴み、自らの体を引き寄せる。ドリル形態に変形した左腕を振りかぶり、引力を頼りにその機体に向けて螺旋の一撃を見舞うと迫った) 」

アキレス・ディード「いいね。嫌いじゃないぞ。だが、自分の身を顧みないだけの戦い方では私には勝てん(着地の瞬間に身をかわして右腕を回避。引き戻すように接近する彼の振りかぶるドリルを、盾で流して地面に擦らせて)遠距離戦では分が悪いから接近戦。安易だぞ、少年(そのままそれを抑えながら、至近距離で銃口を突き付け) 」


【ATTACK FUNCTION BLACK STORM】


アキレス・ディード「吹き飛べ(ほぼ零距離から吹き荒れる黒い竜巻。破壊的無重力空間が彼を吹き飛ばすように螺旋を描いて弾ける) 」

フレイミス「 づ ッ゛ ――――― ! ! (躱された―――その一瞬の合間に過る焦燥は遅く、突き付けられた銃口に危機感が走る――――) が ぁ゛  ッ゛  ! !   !   (至近距離で放たれた黒い竜巻。Dエッグによる疑似空間さえもその影響が及びノイズが走る最中、少年の小さな体が無様に吹き飛んでいく。ズタズタに衣服を裂かれ、至る部位から傷ついた義体が顔を出す中…)―――――― ズ シ ャ ア ア ア ァ ァ ァ ア ア ン ッ ! ! (大の字に墜落。吹き荒れる砂塵が、沈黙を奏でる――――) 」

クロノラ「フレイm――――っ!?(思わず身を投げ出し彼のもとへ駆け出しそうになった。だが、寸での所でぐっと堪えた。なぜなら…その立ち込める土煙の中に……「立ち上がる影」を見たから――――) 」

アキレス・ディード「ざーんねん。リスクとリターンは考えることだ。まだ立てるだろう。今度はどうする。盾でも出すか。もういっちょブーストで機動戦でも仕掛けてみるか。いや、或いは……土俵を移すかね(煙の中、立ち上がる彼に問いかけながら。土俵を移すか、と聞いた瞬間に、上空に視線をやった) 」

フレイミス「―――――ゼェー……ハァ……っ……!(殊の外早い再起。それは意地か、あるいは矜持か、定かではない。しかし倒れはしない。どれだけ傷を追おうとも。どれだけ正論を突き付けられようとも。「それがなんだ」と強気に抗うように、少年の口の端が――――)―――――― ッ ヘ (――――吊り上がった) 」

フレイミス「………なんでだろうな…俺は…昔からそうだ… 命を殺める戦いを嫌いながら、それでも戦いをやめられない。運命がそうしているとか…そんな格好の良いモンじゃねェ…。ただ……ただ、純粋にさ……"求めている"んだろうな……"闘争"を……! 」

フレイミス「まだゲームとして戦っていた時から…俺はずっと、心の何処かで"楽しんで"いたんだろうぜ。 見たことのねェ戦い…まだ出会ったことのない強敵(あいて)… それを待ち望んで… それはきっと……「アイツ」と手合わせした時から―――――― 」


――――― 「 フレイミス、君は、本当に強いね 」


「 お前もな、レノ 」―――――――


フレイミス「――――………ああ……思い出してきた… この"感じ"だ…! 忘れかけていた、戦うことの意味。俺が「力」を求めるもう一つの理由。あまりにもわがままで……だが止められねェ衝動……!俺は―――――――「 戦士 」なんだってな…ッ!!(表情の嫁内漆黒の機体と真っ向から向き合う。そこには敵意も憎悪もない。純粋に、ただこの瞬間を、戦いという舞台にのしあがることを夢見る少年心を宿した瞳が、輝いていた―――) 」

フレイミス「 スゥ…ハァ……―――――――――― ああ、そうだな… (深呼吸をひとつ、そして――――) 」

フレイミス「  駆け上がろうぜ、天辺(うえ)へ   」


――――― CHAOSTIC PHASE 《カオスティックフェイズ》 ―――――


フレイミス(C-ph)「 キ ュ ガ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ―――――― ガギョンッ / ガギョンッ―――― ビ  ュ  ワ  ァ  ア  ッ  !  !  (そして満を持して、『 最後の切り札 』を起動。全身の装甲、胴体・肢体各所ハッチを次々と展開し、黄金に輝く内部フレーム粒子が噴出。背面に展開されたX型ブースターの噴射口の四門から一斉に光翼が突出。溢れんばかりの輝光を滾らせて、少年の足は地面から離れだした――――) 」

アキレス・ディード「……そう、だな。否定はしないぞ。その価値観。全力で競い合うのは愉しいからな。遊びは全力でなければつまらん(地面から足を離した彼を追うように、彼もまた浮き上がる)戦う理由は最初からそこにあったようだな。それでいいさ。自分にウソをつかない姿は、美しいよ。応えよう。全力だ 」

フレイミス(C-ph)「  今度こそアンタに示してやる ―――― 俺の在り方を   」




フレイミス(C-ph)「―――――  ギ  ュ゛  オ゛  ゥ゛   ッ゛  ! !   !   (輝きを帯びる四対の光翼を振動させて飛び出す。地上を疾駆する要領で足場のない空中を自在に飛翔し、旋回と螺旋を加えながら少しずつ空の空気に馴染むと――――)―――――― ジ ャ キ ィ イ ン ッ ! ! ! (両腕からレーザーブレードのように突出されたビームクローを展開。そのままアキレスDへ高速度の勢いをつけて切り裂きにかかった) 」

クロノラ「――――――!(宙(そら)へと飛び上がったフレイミスを、憧憬にも近い眼差しで見上げる。天使のような翼と輝きを齎す少年の姿を眩しそうに、だけども微笑ましく見つめて安堵の笑みを零す。何故なら彼の横顔に、迷いの一切が無いように感じられたから――――) 」

アキレス・ディード「 ! (前より速い。踏み込みに迷いがなくなったな)チィ!!(ビームクローを盾で抑えながら、空中で押されるように後退りするも、すぐさまその腹部に蹴りをねじ込み、距離を離す)来るか!!(そのまま急加速と減速を繰り返して高度を上げながらビームを連射) 」

アスラン・ザラ「……いよいよだな。ちゃんと見届けさせてもらうぞ。混沌神の子息…いや、『お前自身』の生き様を。 」

フレイミス(C-ph)「――――ぐッ ( ガ ァ ン ッ ! )(蹴り込まれた衝撃に後退。しかして反動を押し殺し急上昇) ギ ュ オ ――――― オ ゥ ン ッ ――――― グ ィ ン ッ ―――――― ! (次々と放たれるビーム弾が自身を追跡する。しかし猛進的且つ繊細的な飛翔能力が一気に距離を引き剥がしていく) ギ ュ ル ル ル ル ゥ ッ ――――― づぇ゛ア!!(ド  ギ ュ ゥ ン ッ !  !  )(両手の付け根を合わせた姿勢から全身を高速回転。宛らドリルそのものと化した状態で大気さえも突貫しアキレスDに彗星が勢いで迫る) 」

アキレス・ディード「正面か(突っ込んで来るフレイミスにあえて背を向け、距離を取る。しかし、直線速度はフレイミスの方が速い。当然追いつかれる。その自らを弾丸とした攻撃が着弾する―――) 空中戦の基本が、為っていないぞ(―――と思われた瞬間、目の前のそれはまるですり抜けるように姿を消す。急降下して、死角に消えたのだ。彼がアキレス・ディードの元居た場所を通り過ぎた瞬間、再上昇。一瞬にして背後を取り返し、ビームを連射) 」

フレイミス(C-ph)「―――― これからだッ!(突貫形態を維持したまま緩やかに上昇。追づ位するビームが直撃しそうになったその瞬間――)――― ググッ…… ド  グ ゥ ァ ア  ン ッ !   !   (突貫形態を解除すると同時にビームクローがグローブ型に変形。直撃寸前まで迫ろうとしていたビーム弾をあろうことか殴り返した) 」

フレイミス(C-ph)「―――― "ルミナス・レイン"ッ!!(ギュオゥッ――――― ズ ド ド ド ド ド ド ド ド ッ ! ! ! )(四翼から拡散された光の礫。幾重にも及ぶ光弾が光線となって軌道を描き、一斉にアキレスDに降り注ぐ) ぇぇぇぁぁぁあああああーーーーッ!!! (同時に、自分自身も光線と並走するように急降下し殴り掛かっていく)―――"ソーク・ドライブ"ッ!!!(光輝たる拳を以てアキレスDへ渾身の殴打を、叩き込む) 」

アキレス・ディード「今の背後を取る動きを、『ダイブアンドズーム』という(そう言いつつ、降り注ぐ光弾を身体を捻るバレルロールを交えて、左右に不規則に急旋回を交えながら距離を詰め) 」

アキレス・ディード「  ぐッ!!  (回転しながら拳を盾で受け流し、火花を上げる盾を抑えながらも、勢いを利用して回り込む) 覚えておけッ!! (再び背後を取る。まるで尻尾を追いかけ合うように。今度は逃がさない。) 」


【ATTACK FUNCTION BLACK STORM】


アキレス・ディード「躱せるかッ!!(今度は背後より一撃。本日二度目の『ブラックストーム』。竜巻が広がり、彼の翼を絡め取らんとする) 」

クロノラ「あっ―――――!(「危ない」――警鐘の叫びを上げようとするが――――) 」

フレイミス(C-ph)「――――――(漆黒色に淀む竜巻に囚われ、持ち前の飛翔能力が阻害される。自身を取り巻く黒い嵐がその身に差し迫ろうとしたその瞬間、ある日の記憶がふと蘇る―――――) 」







フレイミス「……外がこんな状況でも、竜巻はやってくるんだな…おっちゃん……(荒廃した未来。罅割れた窓ガラスの外は雨も雲もない夜空が広がっていたが、その最果ては曇り空が広がっていた) 」

ゲルニカ「今は台風の「目」の中だ。気にすることはない。(外の様子に眼中などないようにラップトップのキーを淡々と叩いて何かのプログラミングを行っている) 」

フレイミス「……目…?台風に「目」なんかあんのか…? 」

ゲルニカ「台風の目とは、台風の雲の渦の中心部にできる、空気の流れが穏やかで雲がほとんどなく晴れた部分のことだ。その中心では遠心力で外へ広がろうとする力と中心に吹き込んで気圧を一定に保とうとする力が拮抗してできた筒状のエリアがあるが、我々は今まさにその中心にいる。台風に見舞われながら外の景色が晴れているのはその為だ。 」

フレイミス「ふーん……?(少年故の理解の乏しさに半信半疑で首をかしげている) 」

ゲルニカ「そして、その筒状の中心エリアには常に下降気流が生じている。上空から下向きに流れる気流のことだ。台風はそうして地上にあるものを吹き飛ばす。今は無風状態だが、抜ける頃に天候はまた荒れる。不用意に外に出るんじゃないぞ。 」

フレイミス「はーい…… ……… (少年は再び外の景色に視線を向ける。遥か先の曇天が、目を離した隙に近づいている…気がした――――) 」






ビ ュ オ ワ ァ ァ ―――――――――― ッ ! ! (フレイミスを呑み込んだ黒い竜巻が、自然消滅する。しかし、そこにはあの少年の姿はなく――――――)


クロノラ「えっ……?!(いない……あの竜巻に呑まれながらも姿を消したフレイミスに狼狽し、周囲を右往左往する) 」

アスラン・ザラ「……………(何かを察したのか、目つきが変わった――――) 」

フレイミス(C-ph)「――――――――― ああ、覚えておくッ!!(―――― ザ ギ ィ ィ イ イ ン ッ ! !  )(刹那―――黒い竜巻に呑み込まれたはずの少年が、アキレスDの背後を"取った"。彼が振り向くよりも先にその背面にビームクローによる斬撃を叩き込んだ) 」

アキレス・ディード「ッ!!(振り返ろうとした瞬間、斬撃が彼の背後を捉える。縦に回転し、距離を取る。軸が合った瞬間に四肢を広げ、態勢を整えた)……竜巻の中を抜けたか。それだけじゃない、竜巻を逆に目くらましに使って背後に回ったか 」

アスラン・ザラ「……そう来たか。(フレイミスの復帰の意味に気づいたように強かに頷く) 自然現象にしろ、人工的に発生させられたものにしろ、竜巻や台風にはその中心に「目」という無風の領域がある。そして乱気流は常に下へ下へと流れ、外へと追い出された気流はまた上昇して気流の本体へとリターンする。あいつは…あの無風の領域で自分の立ち位置を瞬時に理解し、気流の流れに従って「下」へ避難したんだ…!思ったより、なかなか頭が切れるな… 」

アキレス・ディード「…………ククク。ハハハハハ!!!(嬉しそうに笑って、胸を抑える)なるほど。このままでは荷が重いな。君はグングン成長していく。……故に壁になろう。全力をもって!!(そう言うと、彼の機体が僅かに光を帯び始め) 」


――――― DEMONIC MODE 《デモニックモード》 ―――――


フレイミス(C-ph)「――――― ! (漆黒の機体が歪な光に覆われていくのを見て警戒心に眉を潜める) 」

アキレス・ディード「君のカオスティックフェイズや、オーバーロードのような力は私にもあるのだよ。ここをモニターしている博士は知っているかもしれないが(胸のエンブレムが回転し、段々と機体が赤みを帯びる。黒から、紫へ。そして……) 」

アキレス・ディード「  故に  それをもって相手をしよう!!  (赤へ。瞳から稲妻が迸るようにして、光る。眼光が真っ直ぐ、彼を捉える)全力を出すには、危機感が必要不可欠だろうッ!! 」

山野淳一郎(SE)「あれは……『デモニックモード』…!アキレス・ディードにのみ搭載されている、機体性能を大幅に向上させる特殊形態だ…!今までよりも格段と強くなるぞ…!(ズゴックのアイカメラで共有された映像に目を見張る) 」

フレイミス(C-ph)「………っ……―――――  ニ ィ  ッ  (黒から赤へ発光すると共に迸る衝撃、衝動。目で見るよりも明らかに本領を発揮し始めた敵機体に戦慄――――さえも通り越し、武者震いに笑みが零れだす) ああ…行くぜ―――――― 全力で示してやるッ!!! 」


┣¨      グ      ァ゛       ア゛         ン゛      ッ゛     !   !    !     !    (真価を発揮した両者が、言の葉を紡ぎ終えた直後に衝突する。金と紅の衝動的覇気が、空間を震撼させた――――!)


フレイミス(C-ph)「 グ ゥ オ  ン ッ ―――― ! !  (全力を出し始めたアキレスDとの衝突から距離を剝がされるもすぐに驀進。予備動作のない駆け出し飛翔から少しずつ迫っていく) 」

アキレス・ディード「ッッッッ、重、いッ!!(お互いの衝突で弾き飛ばされる中、突っ込んで来るフレイミスに向けて、シールドを投擲)ぬううアアア!!!(そのシールドの影に隠れながら、超高速でフレイミスに蹴りかかる) 」

フレイミス(C-ph)「――――― ク ッ゛ ッ゛ ! ? (投擲されたシールドに対し上半身を反ってすれすれで受け流す。しかし、それが囮であることに気づける余裕はなく、腹部にアキレスDの蹴り込んできた右脚を埋め込んだまま水平に吹き飛ばされていく。このままでは壁に激突する…しかし――――)――――― ッ だ ら ァ゛ ! ! ! (咄嗟の判断でその脚部を両手で掴んでジャイアントスイングで投げ飛ばし、更に追随するように突進していく) 」

アスラン・ザラ「ッ……!(衝突によって生じる衝撃の余波からクロノラを庇うように彼女の前に強く踏み込む)……疾い……!これは…勝負は一瞬でつく……! 」

アキレス・ディード「パワフルだな!!(投げ飛ばされるも空中で立て直し、突っ込んで来る彼に向けてビームを放つ。しかし、それは彼のいる場所を外れてしまう―――) 」


バ チ ィッ  ! !(―――そして、そのまま投擲の勢いで空を舞い続けるシールドに命中。シールドに着弾したビームは跳ね返り、アキレスD本人とはまた別の方向からフレイミスを襲う!!)


フレイミス(C-ph)「―――― ぅぅぅぅぉぉぉぉおおおおあああああああッ!!! (流れ弾が流星のように向かってくる。被弾することも恐れない闘争心が滾りに滾り、アキレスDの懐へと急接近する)―――― ! (――――だがここで、アキレスDがこれまで度々諭すように送ってきた言葉が脳裏を過る。前のめりになりかけていた自分の欠点を指摘するような俯瞰的な指摘を。そして微かに振り返る。シールドがリターンするようにこちらへ迫っていることを。死角からの襲撃に弱かった自身が初めて気づいた予感が見事に的中し目を細めると―――) 」

フレイミス(C-ph)「グルンッ――――(アキレスD本体へ攻撃を仕掛ける、と見せかけて、その直前で鮮やかな上昇カーブ。オーバーヘッドキックのような姿勢で背後から迫っていたシールドを眼下に受け流した) ―――"ソーク・グリッド"ッッッ!!!( ザギィンッ、ザギィンッ、ザギィンッ、ザギィィイィイイイインッ!!! )(そして、今度こそ反撃の好機と踏んでビームクローを豪快に、縦横無尽に振り抜き、十文字薙ぎを何度にもわたって叩き込んでいく) 」

アキレス・ディード「(シールドを布石にした攻撃を躱した!)やるッ……!!(彼は完全にこの戦いの中で成長している。そう感じて、機体の下の口角が釣り上がる)っあ!!(ビームクローを蹴って弾き、何度も何度も打ち合う。高速の打撃戦が空中で繰り広げられ)くたばれッフレイミス!!!(打撃戦の隙間。そこに差し込むように、再び銃口が光る) 」


【ATTACK FUNCTION BLACK STORM】(三度目の、黒い竜巻―――)


――――――否。


アキレス・ディード「 ぬゥオアアアアッッッ (黒い竜巻が。逆流している。嵐が解き放たれるのではなく。その逆。風を掻き分けて、黒い槍の如く銃身を包んで回転する。竜巻、ドリル、いや。一番相応しい表現は。騎士の乗馬槍(ランス)。) 」

アスラン・ザラ「……!?奴め…さっきので必殺ファンクションを攻略されたから…今度はそれを逆手に取った戦術で…!? 」


すなわち、これは銃身を槍とした。黒い竜巻を応用し放つ、異形の―――


アキレス・ディード「プラズマッッ   バ   ア  ア     ア   ーーーーーー   ス ト  ッ!!!!!!! 」


―――超プラズマバースト、である。


フレイミス(C-ph)「  ズ     ガ  ァ゛     ア゛      ン゛  ッ゛  !  !    !     !     (苛烈な竜巻を利用した神槍の一撃が、小さな戦士の体を穿つ。致命傷こそ免れたものの、脇腹を抉る勢いで繰り出されたすさまじい一撃に堪える余力はなかった。火花を激しく散らし、四翼のビームウイングが点滅して消えかかる最中、その身体が限界を迎えたように墜落していく――――――) 」

アスラン・ザラ「―――――――フレイミスッ!! 」


まだ……だ……ッ……


クロノラ「―――――― ! ! (朽ち果てようとする少年に、少女はひたむきに強く"祈る"―――――) 」


くたばるには……まだ……ッ゛…――――――


キ ィ ィ ィ ィ イ イ イ イ ――――――――――――  ン  ッ  (少年の瞳が、少しずつ、赤く、染まり、光っていく―――――)


フレイミス(C-ph)「―――― ギ ュ オ ン ッ (窮地、瀕死、絶望…これまで何度も追い込まれた度にその片鱗を見せてきた"赤い目"。自身に眠る潜在的な力が…"オーバーロード"が覚醒する―――――) 」

アキレス・ディード「取ッ……!!?(完全に貫いた。勝利を確信した言葉が漏れだそうとした瞬間に、悟る。それは、戦闘においてもっともあってはならない慢心だと思い直す。彼の眼は、まだ死んでいない) 」

フレイミス(C-ph)「   ッ゛ ! ! !   (そして息を吹き返すかのように、点滅していた四翼が本来の光を取り戻す。間もなく大地に墜落する寸前に飛翔能力を再起動し、今まで以上の速度で急上昇し始める。限界を超えた速さが、彼を更なるステージへと胴上げするように)―――――― 俺はまだッ!!!示しきれていねェッ!!!俺の……覚悟をッッ!!アンタにッッッ…!!!(――― ジ ャ ギ ィ ィ ィ イ イ ン ッ ! ! ! )(ビームクローがロングソードにも勝る勢いで突出。英雄の剣が如き気迫のこもった刃を突き立てながら最後の衝突戦に挑む) 」

アスラン・ザラ& 山野淳一郎『――――――― ! ! ("覚醒"を見せたフレイミスに、二人はそれぞれの視点で驚愕する)』

アキレス・ディード「(その眼を待ってた。そうでなければ。拍子抜けだったところだ)往生際が悪いぞ少年!!(先の応用必殺ファンクションで、右手に握る銃の負担は既に限界。迷わずそれを投げ捨て)そいつの使い方も教えてやるッ!!(稲妻の走るような音と共に、彼の瞳の奥もまた赤く光った気がした。ギュルリと空中で回転し、弧を描くようなフリップから、ブーストの勢いを乗せ) 」

アキレス・ディード「   墜ちろッ!!!!!  (流星キック。それは全ての推進力を乗せた飛び蹴りである。剣を構えて向かってくるそれに向けて撃ち下ろすように、純粋なる蹴撃の極み……常人には色付きの風にしか見えぬような『過負荷』の一撃が放たれる) 」

フレイミス(C-ph)「―――― ヌ ゥ ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ ア ア ア ア ア ア ア ッ ! ! !  !    !   (加速、加速、加速――――重なる速度が少年を限界の果てへと誘い…否、自らその最果てへと向かっていく。この戦いを終えて正気を保っていられるかなんて考える余地もないし、考えたくもない。ただ、今この瞬間を。とてつもなく興奮している少年の心が、どこまでも輝いていたのだから――――) 」


示すぜ、これが――――――――――――


フレイミス(C-ph)「―――――――――――  "ル ミ ナ ス ・ ブ レ イ ド " ッ゛ ! !  !   (そして少年は勇者へ。その勇者の「剣」を天高く掲げ、悪しき風を絶つ光輝の刃を天に向けて勢いづけて突き立てた――――!) 」


┣¨         グ              オ゛             ァ゛            ッ゛        !   !        !     


二色の光が混ざり合い、天が弾け、箱庭が砕ける―――――――――――――


フレイミス(C-ph)「――――――――――――――(硝子破片のように砕ける箱庭。元居た電脳空間が少しずつ顔を出す最中、距離の離れたアキレスDと背合わせる姿勢を維持していた――――――) 」

アキレス・ディード「  フッ……   」

アキレス・ディード「 ……私の勝ちだな、少年…… (ゆっくりと赤が揺らいで、黒い機体色が露わになっていく。確かに蹴りは彼の装甲を穿ち抜いた。周囲に散乱する破片がそれを示している。対して、目の前の黒い騎士には、左頬を大きく抉った斬撃の跡以外に目立った傷はない―――) 」

アスラン・ザラ「……!(Dエッグの隔絶空間さえも影響を及ぼす両者の最後の一撃の激突に大きく目を見張りつつも、最後まで目を離す固唾を呑みながらその行く先を見守っていた―――) 」

フレイミス(C-ph)「――――――――――――― 」

アキレス・ディード「…………そうでもないか(―――わけでは、なかった。フレイミスへの追撃をしようと、彼が右足を踏み出した途端―――その足は縺れて、片膝を付く。衝突の傷は、浅くはなかったようだ) 」

フレイミス「( ギ ュ ゥ ゥ ゥ ン … ――――)(展開されたギミックがすべて収納され、赤く光っていた瞳が元の色味を取り戻していく)………引き分け、だな。まだまだアンタを越えるには、早すぎたかもしれねェ。(ぐッ、と脇腹を片手で抑えながらも不敵な笑みを取り繕う) 」




アキレス・ディード「……いや、負けだよ。ここから私が語る事は負け惜しみと受け取って構わない。 」

アキレス・ディード「ここから戦闘を続行すれば、戦闘機能をより多く残した私が優勢だ。君にトドメを刺して、それで終わりだ。私の勝ち。 」

アキレス・ディード「……だが、それをしてどうなる? 」

フレイミス「………??(アキレスDが語る言葉に違和感が過ったのか、彼の方へと静かに振り返る) 」

アキレス・ディード「―――君にトドメを刺せば、私は当然その次に万全のアスラン君に襲われる。当然私に勝ち目はないだろうね。何なら、アスラン君は君にトドメを刺す前の私をやっつけて、そのままとんずらしてしまえばいい。私はこの通り片足を失い、阻んでいた防壁も既にないのだから。 」

アキレス・ディード「君は充分『作戦目標』を達した。君の……完勝だ 」

フレイミス「……アンタ…… 」

アスラン・ザラ「(密かに狙っていた目論見を論破され、微かに目を細める)……随分と先を見据えていたんだな。だが、お前は一体……何者なんだ…?他の連中とは違い、無差別に殺めることも暴れることもなく…何故そこまで、「彼」にこだわる…? 」

アキレス・ディード「ご覧の通りだ。私は銃も盾も失っている。それを拾うより、アスラン君が私を仕留める方が速いだろう。なんせ右足を引きずっているような死にぞこないだ。……君に全力を使い果たした時点で私は負けていたのだよ。戦いは『チーム』でやるものだよ。……この巨塔では特に、そうだっただろう? 」

アキレス・ディード「……好きなのだよ。新しい時代を生きることのできる、そういう少年が。ここから先、辛い事、苦しい事、沢山あるだろう。世界はどんどん悪くなっていくのかもしれない。……だが、そんな悲観論で締めくくるのはあまりに簡単で……そして、嫌な事じゃないかね。 」

アキレス・ディード「……君はまだ、いろんなものになれる。そう確信を得られたか?少年 」

フレイミス「……チーム、か……はあは、そういえば……そうだったな……(思い返せば、最初の頃はほぼソロプレイだった。他人を信用していないわけではなかったが、性格上何でもかんでも前のめりになる以上、誰かと力を合わせて戦うなど性に合わなかったからだ。だが、今は少しずつ、変わっている。頼れる仲間たちと背中を預け合う戦いにもすっかり慣れ、いつのまにか、傍にいることが当たり前のように感じられていた。ここまで上がってきたのも、決して一人の力ではなかったのだから――――) 」

アスラン・ザラ「………フッ…それは……共感できるな。(幾つもの世界、幾つもの因果、幾つもの運命を辿ってきた青年もまた、どこか嬉しそうに口元を緩めながら目を伏せるのだった―――) 」

フレイミス「……ああ。アンタに、いろんなことを教わった気がする。戦い方を。考え方を。それから…――――「守り方」を。(穏やかな心持で、アキレスDからふと背後にいたクロノラにその眼差しを向けた) 俺は自分の力を誰かに示す一方で、その誰かにも…示されてきたんなって。今になって気づかされた。俺には、憧れの『親父』がいる。もう今はいないけど…いつかは、そんな『親父』を越えて、立派な男になってみせるさ。(ニシシと青い笑みを浮かべる) 」

クロノラ「………きっとなれるよ、フレイミスなら…♪(背後から、隣へ。共に笑う合う) 」

アキレス・ディード「それはよかった(虚を突くように、いつの間にかフレイミスの背後に回っており)最後に一つ(右足を引きずりつつも左腕を添え肉薄し) 」


「      」(重大な『何か』を、囁いた)


フレイミス「……!(ふと目を離した先に背後へ回っていたアキレスDへ慌てて振り返るが―――)―――――― ! ? (去り際―――黒い機体から囁かれた『 ある一言 』に大きく見開く目。この瞬間、時間の流れが止まったような感覚を覚えた――――)…………アンタ……(何かを返答しようとした。だが、言葉を紡げなかった。) 」

アキレス・ディード「ハハハハ!!なんだ、驚いたか?私が慈善の気持ちで君を育ててたとでも?(先ほどまで戦闘不能をアピールしていたとは思えない機動力で、フレイミスの傍から離れ) 」




フレイミス「……"テメェ"……!(急変―――穏やかな表情が一瞬で険しさを帯びた) お前ら、離れろ……こいつは…ッ……!(アスランとクロノラを庇うように両腕を広げ、「対峙」の姿勢を取る) 」

アスラン・ザラ「……!どうした、フレイミス…っ…?一体、何を告げられて――――!(流石の青年でも、この状況には理解が及ばず、フレイミスの急変な態度に眉を潜めた) 」

アキレス・ディード「まあ、不正アクセスでこんなところまで来るような奴を信用するなということさ。私は嘘つきなんだよ。君たちがこうしている間にも、皆動いてる。前の戦いも含めて、充分オーバーロードのデータも取れた。ああ、君を育てたかったのは本当さ。君が強くなればなるほど、喜ぶ人がいるからな。私はその人が喜ぶと都合がいいんだ 」

クロノラ「えっ……??き、急にどうしたのっ……!?(険しい面構えを取り始めたフレイミス、そして彼と対峙するアキレスDを交互に慌ただしく見比べる) 」

アスラン・ザラ「……どういうわけかは知らないが、やはりお前らとはわかり合うことなどできない…ということだな。(フレイミスに合わせるように自らも睨みを利かせる) 」

アキレス・ディード「……気を付けたまえよ。……『オッチャン』によろしく 」

フレイミス「…………(眼光を突き立てたまま静止する) 」

アキレス・ディード「また会おう。今度は姉妹の感動の再開の場面にでも。チャオ!(そう言うと、チャラく敬礼を弾くようにしてから、通路の奥へと急加速し、消えていった……) 」

クロノラ「……フレイミス……さっき、一体何を言われたの……?(硬直する彼に恐る恐る問いかける) 」

フレイミス「……………なんでもないさ。(クロノラの問いかけに振り返った時には、彼女を怖がらせないための配慮か、元のなんてことのない表情に戻っていた)……行こう、大分寄り道をしてしまった。みんな、もう先へ行ってるかもしれねェからな――――(そう言い、自身を先頭にそのまま三人で奥の通路へと突き進むのだった―――) 」



(※第3区画へ


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最終更新:2025年05月24日 20:39