クライオニクス教
考え方
自分が老人になる頃。今から30年~50年頃の未来。自分は老人になり、重たい病気にかかっているかもしれない。しかし、その反面、iPS細胞や人体冷凍保存が今より飛躍的に進化していると想定できる。己の寿命を伸ばすために、生きていくためにあらゆることを考え、試み、今のうちから危機に備えて準備するという思想。
クライオニクス教とは自分自身の老化と死に対して、思いっきり抵抗しようという新しい思想です。死を自然に起きる仕方がないものとせず、死を災害と捉えます。津波のような災害なのだから避難しようとする発想です。
神とは
これまで、仏教、キリスト教では神様を決めてきました。例えば、キリスト教は、イエス・キリストが神様です。しかし、クライオニクス教は神様を決めません。
それは、神様が何なのか本当の答えを知るためです。私たちがこれから探して行くからです。宇宙や私たちの存在を作ったのは何者なのか、何のためなのか。目的は?学校や忙しい毎日だけれど、そもそも自分の存在とは一体何なのか。
クライオニクス教では神様や自分たちの存在を私たち人間が勝手に固定せずに純粋に探し続けていきます。
200年後、300年後の進化した人類のテクノロジーで人間の誕生、宇宙の誕生の謎が解明できると考えてます。私たちがiPS細胞や冷凍保存で生き残り、その時を待つのです。
人間が、勝手に神様とはこんなものだろうと決めていたとします。しかし、未来で違うと判明するかもしれません。自分が死ぬと、記憶を全て消されてまた生まれ変わるのか、それとも天国や地獄があるのか。あるいは死ぬとすべてが消えてなくなるのか。これを科学的に知ろうとすることがクライオニクス教の考え方です。
神様や本当のことは、私たち人間が考えて分かるほど単純なものなのでしょうか?
クライオニクス教と既存の宗教の違い
あらゆる宗教はお布施、献金と言ってお寺や教会に寄付をしなければいけません。しかし、クライオニクス教では寄付を強制しません。
iPS細胞研究所や海外のクライオニクスの会社に寄付をしたり、自分自身が未来のテクノロジーを使用するための日々の貯金活動を推奨します。お寺や教会もビジネスであり、収入がなければ存続できません。しかし、クライオニクス教は技術を進化させること、すなわち自分の未来のためです。
老人になったあなたが病気や人生の困難で苦しんでいる時に、神様は実際に助けてくれますか?たぶん奇跡は起こりませんよね。iPS細胞はどうでしょう。重たい病気で苦しんでいる時に未来であなたを激痛から解放してくれるかもしれません。あなたが苦しんでいる時、見ていたり祈るだけですが、神頼みせず、現実で問題を解決しようとするのがクライオニクス教の考え方です。
神様に頼む前に、自分が現実にできることの全てを試みましょう。
善の行い
クライオニクス教は『善』の行いを推奨します。善の行いとは、人命救助や苦しんでいる動物を助ける行いです。自分がクラオニクスで未来に生き返った時に、未来の人に自分が行ったこれまでの善の行いを伝えるためです。現在の生活で善い行い(苦しんでいる人を救うこと、献血や動物愛護)をすることで、未来の人に自分がどのような人物かを知ってもらうのです。未来の社会に生きるためには、今、人や動物を傷つけない人生を送っていなければなりません。
今、できないことは未来でもできません。例えば、生きている間に沢山の悪事を行った人が冷凍保存されていたとして、未来の人々は生き返らさそうとは思いません。
既存の宗教との違いは、クライオニクス教では苦しんでいる人、動物を積極的に助けようとする点です。10年間拝んでいる人と、10年間ボランティア活動をした人を比べると、後者が社会に貢献していますよね。
拝んでいる時間があったら、実際に動いて助けなさい。これがクライオニクス教の思想です。
安楽死について
健康な状態(20代~40代)のうちに安楽死を希望していた方のみが将来、安楽死を実行されるべきというスタンスです。自分が将来、末期癌になり、植物状態になり、もう手段がないという状態。安楽死は現在の法律では違法ですが、苦しんでいる人(安楽死希望者が前提)に何もできない現状は明らかにおかしい。苦しんでいる人をただ見ているだけしかできない現状は明らかに問題があります。しかし、クライオニクス教は若い健康な頃な頃から安楽死を希望していない高齢者や障害者に無理やり安楽死をすることに反対です。
既存の宗教のおかしさ
なぜ宗教は、お布施や寄付を強制するのか。実際の神様がイメージしたものと異なった場合、どうするのか。色んな点がとても疑問です。
クライオニクスを詐欺だと主張する人がいますが、既存の宗教こそが詐欺ではないでしょうか。難病の人に向かって祈っているだけでは何も変わらない。祈る時間があったら、その人を救うために実際に行動しよう!未来では完成しているiPS細胞やクライオニクスのために貯金をしよう。困っている人に自分にできることをしよう。今解決できない悩みも、未来に生きて解決しよう。その日まで諦めない。これがクライオニクス教の考え方です。
クライオニクス教の代表
クライオニクス教では代表、信者という概念がありません。自分の老化と戦い未来に生きようと思ったその日から、あなたの新しい人生が始まります。上下関係がなく、みんなで協力し合って生きていく。
一人は万人のために、そして、万人は一人のために。
解説
クライオニクス教では、冷凍保存やiPS細胞、特定の技術を選択することを強制しません。その人がその時代に合った、最も合意的な手段で命を未来に繋ぐことを目的としています。
老化や死を運命ではなくを災害と考え、克服しようとする努力の考え方の普及、不老不死の研究してる研究者や会社を応援することもクライオニクス教の使命です。その人が生存でいる可能性が最も高くなる方法を探求する思想です。
最終更新:2020年07月04日 20:42