鍵管理
暗号鍵と、それに関わるパラメータ(初期化ベクトルなど)を、生成から廃棄まで安全に扱うための活動です。NIST の用語集は、鍵管理を「暗号鍵やその他の関連するセキュリティパラメータの取り扱いに関わる活動」と定義しています(NIST SP 800-12 Rev. 1、SP 800-57 Part 2 Rev. 1 ほか)。
なぜ大事か
暗号の強さは、
鍵が秘密に保たれていることにかかっています。アルゴリズムがどれほど強くても、鍵が漏れれば
暗号化は意味を失います。また、鍵をなくせば、暗号化したデータは誰にも読めなくなり、
可用性が失われます。
鍵のライフサイクル
- 生成:十分な乱数で、適切な長さの鍵を作る
- 配布・登録:鍵を必要な相手に安全に届ける。公開鍵は証明書で持ち主と結びつける(X.509証明書)
- 保管:鍵を、守る対象のデータとは別に保管する。専用の機器(HSM)やクラウドの鍵管理サービスを使う
- 利用:鍵ごとに用途を決め、1つの鍵を複数の目的に使い回さない
- 更新(ローテーション):決めた期間で鍵を新しくし、漏れたときの被害の範囲を限る
- 失効・廃棄:漏れた・不要になった鍵を使えなくし、確実に消す
よくある失敗
- ソースコードや設定ファイルに鍵を書き込み、そのままリポジトリに載せてしまう
- 暗号化したデータと同じ場所に鍵を置いてしまう(金庫の鍵を金庫の上に置くのと同じ)
- 漏えいの後に鍵を作り直さない。heartbleedでは、秘密鍵が読み出された可能性があるため、発見者側の解説(heartbleed.com)は、侵害された鍵の失効と、新しい鍵での証明書の再発行を求めた
- 鍵の持ち主が退職して、鍵の場所も復旧の手順も分からなくなる
関連するページ
出典
確認日:2026年10月14日
最終更新:2026年10月15日 09:54