ファングを倒し拠点に戻ったあなた達は、再び怪しい商人に声を掛けられる。
「おやおや、無事に戻られたようで。
ところで少しいいかい? ちょっと見せたい物があるんだ」
促されるまま人目のない場所に移動するあなただったが、しかし行き先には何も無い。
騙されたか。そう思って振り向くと、怪しい商人の姿もない。
「うおっ、一体どこ行ったんだ?」
「おい、用心しろ……」
アスラとスプリング・デイが、あなたの周囲の守りを固める。
「アハハハ、いや失敬失敬。
ここですよ、ここ。 足元見てみなさい」
声のした方――つまりは足元を見ると、
あなたの影に眼と口のような模様が浮かんでおり、
それがあなたに向かって喋っている。
「私はシャドウ・マーチャント。メイデンさ。
どうやらあんたには運命を変える力があるようだ……」
ぬるり。シャドウ・マーチャントがあなたの影から這い出る。
「そう驚きなさんな。私はね、影のある場所なら好きに移動できるのさ」
「……で、見せたいものと言うのは何だ」
のらりくらりと話すシャドウ・マーチャントにしびれを切らしたのか、
スプリング・デイはやや強い口調で促した。
「ああ。あんたらにいくつか、利用してもらいたいサービスがあってね――」
最終更新:2016年06月07日 17:26