もう幾度目かも解らないファングとの戦闘。
いつもと同じようにファングを下したあなたは――異変に気付く。
倒したファングが灰になって消えず、何故か仰向けに寝転んであなたを見上げている。
「……ンだよ、何か文句あんのか?」
あなたがどういう反応を取ったとしても、ファングはこう続ける。
「何度も戦って理解(わか)ったんだよ。
オレじゃお前らにゃ勝てねェ…… そう理解しちまった瞬間に、
なんつーかその……オレの犬としての本能がなァ……その……」
ファングは仰向けになったまま、もじもじとしてあなたを見つめる。
もし撫でてやるなら、どこを撫でても喜ぶだろう。
特に何もしないなら、少し寂しそうにするかもしれない。
いずれにせよ、あれだけ凶暴だったファングはあなたに屈服し、
文字通りあなたの「犬」になった。
彼女を猟犬として使うか、飼い殺しにするかは貴方の自由だが――
忘れてはならない。彼女は「レイダー」、人の魂が無ければ生きていけない存在だ。
あなたと行動を共にするなら、あなたの魂を少しずつ吸っていくだろう。
最終更新:2016年07月13日 10:17