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古参陣営最終応援ボーナス:182点



天牛J子、暴虐。


 私は改造人間だ。
 何者かによって、私は改造された。
 変身ヒーローなんて、私のことを呼ぶ連中がいるが、私は別にヒーローを自称したことも、ヒーローを夢見たこともない。
 私は自分の私利私欲のために、この能力を使っているだけだ。
 ともすれば、むしろ、私の方が怪人かもしれないな。

「裏切り者め!」

 私のことを敵の怪人らは、そのように呼ぶ。
 それについては否定しない。
 実際、私は裏切り者だ。

 やつらは、何らかの目的を持って、この世界に反逆している。
 別段、それについて興味はないが、彼らにとって、それは自分の身体を差し出してまで、成し遂げなげればならない価値があるのだろう。
 だが、私にはそれがない。
 私から言わせれば、それらは非常にガキっぽい。


『一緒に戦わないか?』


 暗闇が広がっていた。
 ああ、ここは地獄か……。そんなことを考えた。
 むしゃくしゃしていた。
 訳も分からずいらいらしていた。正体のわからないその感情に、私は振り回されていた。


壊したい。
 何でもいい。悲鳴を聞きたい。だから、鉄パイプを振り回した。
 それで人を殴ればどのようなことになるか。想像するだけで、心の中のもやもやが少し和らいだ。
 だけど、想像するだけじゃ、満足できない。

 だから、実行しようと思った。
 暗闇に身を潜め、人がやってくるのを待つ。

 殺す気はなかった。はじめから、後先など考えちゃいない。
 足音が響く。それはゆっくりと近づいてくる。
(……今だ)
 暗闇の中、物陰から飛び出す。

「――……!」

 いちいち、相手の確認などしない。
 鉄パイプを思い切り振りかぶり、その先を相手の顔面に叩きつける。
 インパクトの瞬間、頭の中が真っ白になり、もやもやがすーっと晴れた。
 と、同時に、何かがひしゃげる音。

 足元を見る。暗闇の中、か細い手足が痙攣しているのが、薄っすらと分かる。
 私は笑った。
 こんなにも爽快なことがこの世の中にあったのか。
 もはや、私は誰にも止められなかった。

 その日から、場所を点々としながら、このゲームを繰り返した。
 これはゲームだ。
 人を狩るゲーム。所詮、私にとって、これは遊びに過ぎない。 

 何人か、死んだかもしれない。
 だが、そんなことは、私には関係ない。
 思い切り振った鉄パイプが、相手の肉を骨を砕く瞬間、私は全てを忘れられた。

 そんなときやつらが現れた。
 私と同じように、暴力を奮う集団。周りのやつらは彼らを怪人と呼んでいた。

 やつらの蛮行をみたとき、私の中に新たな感情が芽生える。
 それは嫉妬だった。

(あの能力が欲しい)

 そう思った。
 だからこそ、彼らに近づいたのだ。思っていた以上に私はすんなりと受け入れられた。
 私が夜な夜な行っていた蛮行を彼らは知っていたようだ。彼らは、私の存在に興味を抱いていた。

 胡散臭い見た目から、彼らとは気は合いそうにないなとはじめは思っていたが、話してみれば気のいい連中だった。
 彼らはみな、何かしらの理由があり、それと戦うために、肉体を改造したらしかった。
 はっきり言って、それについては興味がなかったので、私なりに「共感」を演じてみせた。
 彼らは、自分たちの「動機」が正当なもの、誰もが共感する内容のものだと、思い込んでいるらしく、私の下手な演技を前にしても私を疑うことはなかった。
 その点では、彼らはお笑いだった。共感する演技よりも、笑いを堪える方が大変だった。

 そうこうしているうちに、私は、肉体を改造された。
 突然だった。
 ある日、後ろから何かを嗅がせられ卒倒。目が覚めたら、これだ。

『今日から君は、生まれ変わった。……君は、天牛J子だ』

 私の中で何かがぷっつんした。
「…………ざけんじゃねえぞ、てめぇ!!」

 虫けらだ。虫けらをモチーフにされた。
 よりにもよって虫けらだ! 私はあの強さに憧れただけだ! 勝手に拉致して、得体の知れないものに改造される筋合いはねえ。
 もう勢いだった。衝動的にこれから先、この能力でまず何をしようか、決めてしまった。

 私は勝手に余計なおまけをつけてくれた、彼らに復讐を誓い、彼らの計画をことごとく邪魔してやった。


~2015年 春~


「卒業生代表、天牛J子!」
「はいっ」

「くそ、なんでだ。こんないっつも争いばっか起きてるような学園、いっつも逃げたいと思ってたのによ。」
「どうして涙がとまらねえんだ。」

「貴様ら、三年間よくやった。儂からたむけの言葉を送ろう。ありがたくうけとれい。」


「儂が希望崎学園校長、江田島平八郎である!」

「押忍!ごっつぁんです!」


魁!!ダンゲロス~完~

長い間御愛読有難う御座いました!ヌガー先生の次回作に御期待下さい!



三年生肉皮らみねSS

第一戦『ふたなりレズなんて不潔です』


「おーっほっほほ、私の作った空間に男は近寄れまい!
じっとそこで悔しそうに放課後レズタイムを見ているがいいわ!」
「うわーん、ボインボインの先輩に女子的バリアー貼られて男の子な俺達は近寄れないよー!」

大変だ!後輩男子が性的な差別を受けている!
1年生たちの教室に突然やってきた淫乱フタナリレズの朱雀院紅姫がクラスの女子を能力空間に囲みこんだんだ!
ここは、性によるえり好みを許さないらみねの出番だ!

「待ちなさーい!」
「だ、誰?」

空より舞い落ちる制服と下着、見上げると素っ裸の肉体をラミネートで
覆っている少女が教卓の上でポーズを取っている。

「性別で他者を切り捨てる変態レイパー達を許さない!無性戦士ラーミネーターけんざんっ!」
「ふうん、貴女が有名なラーミネーター(性なきモノ)なのね。いいわ、私を止めたくばかかって来なさいっ」
「言わレズ友!とう!」

教卓の上から飛び降りようとするらみね。
だが、この時なぜか教卓に置きっぱなしになっていた濡れ雑巾を踏み足を滑らしてしまう。
本当、教卓には濡れ雑巾が置きっぱな事多いね!

「きゃっ、ま、まずぃ、思いっきりこけたらオッパイやズラがズレるっ」

と、わけのわからない事を言いながら胸と頭を両手で押さえてすってんころりんと転がり落ちるらみね。

「ふうっ、頭も胸もなんともないわね…いやーん!なんていうこと、転んで教卓から落ちた拍子に
私のアソコに朱雀院さんの右手の先がずっぽし入ってるわ!」
「これには私、朱雀院もびっくりよ!でもこれは好都合、貴女も私のハーレムに加えてさらに男子禁制の
結界を強固にしてやるー」

股間部分のラミネートは強度こそ確かなものだが、伸縮性が高く、紅姫の右手はコンドーム被った
チンポのごとき動きで少女にしては肉の盛り上がりが大きいらみねの割れ目の中に侵入していく。

「あっはーん、無性であると名乗っている私がこんなにもレズキャラに追いつめられるなんて…
ま、まずいわ。このまま手首を突入させたら無性だなんて名乗れなくなっちゃいそう」
「追いつめるも何も100%そちらの自爆でしょう、さーて体をラミネートで覆っただけで
女性じゃないなんて名乗るオバカさんのアソコの具合はどんなかしらね?」

紅姫の右手がついに完全に割れ目の中に侵入する。
と、その時だった。

「あら?奥の方に何か入れているの?」
「いやああ、それ触っちゃだめえ~」

指先に触れるぶにゅぶにゅとした感触、この感触に紅姫は覚えがある。
おもむろに自身の股間に空いている左手を突っ込み、同時に手を動かしてみると
ラミネート越しだが確かに弾力も暖かさも酷似しているのが分かる。


「あ、あんたまさか女じゃなくって」
「最初から無性だって言ってるじゃない!」
「い、いや、そうじゃなくって、う、ううっ、ウオエエエエエエエエエエー!!!!」

突如全身に鳥肌を発生させ、直後紅姫はロッパーと口から大量にゲロを吐きのたうちまわった。
経緯は不明だがらみねの能力が紅姫の限定空間を破った瞬間である。
こうして『男はこっぱずかしくて入れない女性的空間』は
『無性を含め全ての性の存在が入りたくなくなるゲロバリケード』と化したのだ。

「俺達が中の女の子達に触れないのは変わらないじゃん!」
「礼には及ばないわ1年生の皆!それじゃあ私は今日は見たいテレビがあるからこれで!」

全力でその場から離れ帰宅するらみね。
別に正体ばれたくないとかいう事では無い(らみねが無性たるラーミネーターである事実は皆知ってるし)。
本当にテレビを見たかったのだ。
なんせ、家にはしょっちゅうテレビを独占する弟がいる。


「ただいまー、ゴーイングちゃんテレビー!」
「あんっ!あんっ!だめよお!今使ってるから!」

テレビの中のオナニーする美少女に合わせて股間をクチュクチュといじりあえぐ美少女がそこにいた。

第二戦『一家テレビ争奪戦』に続く。


全選手入場!!


女殺しは生きていた!! 更なる研鑚を積み人間性器が甦った!!!
ビッチ!! 朱雀院紅姫だァ――――!!!

究極のコンボはすでに我々が完成している!!
ガムテープ使い砂原清仁だァ――――!!!

DP獲得次第しだい召喚しまくってやる!!
三号生男の娘代表 小津 鹿乃子だァッ!!!

純ダメの撃ち合いなら我々の歴史がものを言う!!
目立ちたがり屋スパイ em!!!

真の純愛を知らしめたい!! デンジャラス少女 サツキ姫だァ!!!

DPは3消費だが効果なら最高値は私のものだ!!
希望崎の純潔 肉皮らみねだ!!!

保存対策は完璧だ!! 「新寅」部長 歩峰冥!!!!

全魔人のベスト・噛み付きは私の中にある!!
噛み付きの神様が来たッ 天牛J子!!!

ついてなさなら絶対に敗けん!!
最悪のビジョン見せたる 絶対不幸 負一統色だ!!!

試合終盤ならこいつが怖い!!
スズハラの人造魔人 錫原呂々郎だ!!!

中学校から阿呆の子が上陸だ!! 処女懐胎 名戯まりあ!!!


ルールの無いチャットがしたいから族長になったのだ!!
プロのチャットを見せてやる!!アブカ・コンガラハッタ!!!

めい土の土産に転校とはよく言ったもの!!
達人のスカウトが今 実戦でバクハツする!! 極楽学園内通者 抜人言乃先生だ―――!!!

香川県こそがうどんの代名詞だ!!
まさかこの女がきてくれるとはッッ 香川雨曇!!!

隣に突撃したいからここまできたッ キャリア一切不明!!!!
アメリカ大統領の来孫 ヨネスケ・ヴァレンタインだ!!!

オレは雰囲気イケメン最強ではないイケメンで最強なのだ!!
御存知バイセクシャル 六埜九兵衛!!!

SSの本場は今やキャラ説にある!! オレを驚かせる奴はいないのか!!
数珠 浅葱だ!!!

チッチャアアアアアいッ説明不要!! 20cm!!! 270g!!!
名戯 肯だ!!!

能力は実戦で使えてナンボのモン!!! 発動率100超え!!!
陸上部から瑠丹流美代の登場だ!!!

落ちてるものはオレのもの 邪魔するやつは思いきり殴りもう一回思いきり殴るだけ!!
古き良き時代の男 拳骨武男!!!

自分を試しに希望崎へきたッ!!
魔法使い全月面チャンプ 月宮クズレ!!!

能力に更なる磨きをかけ ”精神共鳴”夢ヶ峰ウツロが帰ってきたァ!!!


今の自分に戦意はないッッ!! 八極拳 月読葛八!!!

真野家1300年の呪術が今ベールを脱ぐ!! 平安から 真野望月だ!!!

弟の前でならオレはいつでも全盛期だ!!
穏やかな狂気 桂珪乃 本名で登場だ!!!

医者の仕事はどーしたッ 殺人の欲望 未だ消えずッ!!
治すも剥がすも思いのまま!! B.J.アキカンだ!!!

特に理由はないッ 銃刀法違反が悪いのは当たりまえ!!
師匠にはないしょだ!!! 重闘法!
重川紗鳥がきてくれた―――!!!

異世界で磨いた実戦能力!!
希望崎のプリティー・ラビット 闇峠右左子だ!!!

ガイドライン外だったらこの人を外せない!! EFB指定能力者 阿頼耶識そらだ!!!

超一流魔人の超一流の嫌がらせだ!! 生で拝んでオドロキやがれッ
御厨一族の奇行師!! 御厨括琉!!!

コピー能力はこの女が完成させた!!
アーティスト業会の切り札!! ヴァーミリオン・碧我だ!!!

若きメシアが帰ってきたッ
どこへ行っていたンだッ 救世主ッッ
俺達(特に2人)は君を待っていたッッッ戸成野=シヴァ=葵の登場だ――――――――ッ


第二戦『一家テレビ争奪戦』


「パンツ以外も履いてないから恥ずかしく無いもん!何で私こんな簡単な事気付かなかったんだろう」

そう言ってソファーに座るスッポンポンの美女はオナニーを続ける。

これが、らみねの弟こと肉皮ゴーイングである。
全裸になれば自分の見た事ある女性なら誰にでも変装できるという能力を持つゴーイングは、
自由が丘の変態ランド内で販売されるAVの有名魔人ソックリ女優系のホープとして働いている。
そして仕事が休みの日は自分が変装した美女の映像を見ながら別の美女になってずっとオナニーしているのだ。
学校にもたまには顔を出している。(主に新キャラの顔を覚えて変装対象にするために)

今日のずりネタは今化けている方のが色々あってパンツ履けなくなった茜里殺鬼、
映像の方がオーソドックスに希望崎一のビッチ鏡子だが、そんな事はらみねにはどうでもいい。

「ゴーイング」
「なあにお兄ちゃん、オナニー終わるまでまってよう。あんっあんっ」
「お兄ちゃんって…違うでしょ。無性の年上兄弟って呼びなさい。
それとテレビ代わりなさいよ。見たい番組があるの」
「だーかーらー、オナニー終わったら代わるって言ってるじゃない」
「4時間も待てるか!!」
「そんなに長く無いよ、後2時間ちょっとだから」

ゴーイングの変身能力は最大4時間継続する。
そして、彼はいつもその4時間をかけてじっくりねっとりとオナニーするのだ。
終わるのを待っていたららみねの見たい番組なぞとっくに終わってしまうであろう。

「んもー、こうなったら奥の手よ!」

らみねは強引にゴーイングの右手を取ると、自分の股間へと導く。
股間のラミネートは柔らかく伸びる素材でできており、たちまち指先が割れ目の奥に触れた。
脈打つ肉の感触が伝わってくる。

「ソコ触っちゃらめええええー!」
「自分で指つっこませといて何言ってるんだよ兄ちゃーん。
…うおやばい、何かオナニー対象がどうでもよくなってきた」

今まで女性しかオナニーの対象として見れなかったゴーイングはらみねの能力により
全方位オナニー対象、何にでも4時間変装できる存在へと生まれ変わったのだ。

「ねえ、ゴーイング。私の能力が効いてる内に色々やって見ない?」
「言われずともさあ!」

基本的にゴーイングの変装はバステとして処理される。そしてバステは制限時間が過ぎるまで
解除はできないのだが、上書きは可能である。ゴーイングは殺鬼の変装状態の上にさらに能力を重ねて発動した。
ゴーイングの全身がビクビクと痙攣し、全身の穴から大量の触手が噴出した。
殺鬼だった皮は中身を失いしぼんでいき腐敗した後に消滅し、ゴーイングは触手の塊へと変じていた。

「ピキーピキー♡」
「ふふっ、新たな性癖に目覚めたみたいね。さあ弟よ今のあなたは眼に映る全てがオナネタよ。
こんな部屋でビデオなんて見てるばあいかしら?」
「ピキー!」

うねうねしながら外へと繰り出す。らみねの能力が切れるまでは戻ってこないだろう。
ゴーイングはゴリラ並みの筋力と変装スキルに演技力を併せ持つ相当の強者だが
基本的にオナニーしか脳にない男である。仮にどこかに閉じ込められ殺し合いとかしたら
序盤に死んだりするタイプである。外に出しても危険は無いはずだ。

「さーて、テレビが空いたわね。ニュースニュース」

らみねの見たかった番組、それはニュースである。

「さーて、私が退治すべき変態のニュースはないかしらっと」
「次のニュースです。本日希望崎市の河川敷で発見された2名の遺体の身元が歯型鑑定により判明しました。
殺害されたのは、河本春香さん15歳と飯盛毅さん17歳。2人に関係性はなく、
通り魔的犯行と見て警察では捜査を進めています。また、全身の皮を剥ぐという常人では不可能な殺害方法や
希望崎学園に近い場所ということから、犯人は魔・・・」

魔人による犯行、それを聞きらみねの脳内に電流が走る。犯人がこの二人を襲ったのはそれが
犯人の能力に対する制約なのだからだ。性別への制約に敏感ならみねだからこそ気付けた事だった。

「許せない…、男女揃って無いと何もしないなんて、それって酷い差別だよ!」

第三戦『アキカン潰し』に続く


御厨括琉SS『真理の果て』




 突然だが、世界の真理というのを知っているだろうか?
 え、俺は誰かって? 別にそれはこの話で重要なことじゃないんだが……そうだな、『真理を追い求める者』とでも呼んでくれ。世界の真理の探求者である俺に最も相応しい呼び名だろう。
 いきなり真理と言われても分からないかもしれないので、それじゃあ俺が真理と出会ったときの話をしよう。
 あれは昨年のことだった。当時は俺がダンゲロスこと希望崎に入学したばかり。その頃俺は極めて強力な魔人能力を所持することで期待の新人と周囲に噂されていた。
 加えて自分で言うのもなんだが、周囲からの人望に優れ、頭も良く、顔もそれなりに整っていたためか女生徒たちの人気も高かった。……あ、別に自慢しているわけじゃない。だってこんなことは世界の真理に比べればどうでもいいことなんだから。
 まあとにかく、当時の俺は希望崎の中でも重要な人物であったわけだ。
 さて、学園できなくさい情勢になったのはそんな時だった。詳しいことは割愛するが、要はハルマゲドンが勃発しそうな状況になったのだ。
 そして期待の新人である俺の動向も当然ながら注目された。どちらが勝つのかまるで分からない拮抗していた戦力の両陣営のどちらかに俺が付けば、それで均衡は崩れて決着が付くのではないかと。かくして俺を巡って両陣営による激しい争奪戦が行われたわけだ。
 とまあそれが当時の俺の置かれた状況だったのだ。今から思えば信じられない。

 おっとしまった、俺の話ではなく真理について話さなければならなかったんだった。まあ微妙に脱線してしまったが、話を戻そう。
 そんな状況でなんだか色々と嫌気が差し、俺が心安らげるのは親しい友人たちと、そして想いを寄せていた幼馴染の少女と共に居る時くらいだった。彼女の方も満更ではなかったようで実際に付き合うまでカウントダウンという状況だった。
 そんなある日の昼休みの事だった。俺は教室で彼女と仲良く話していた。まあ他愛もない世間話だったわけだが、その最中俺はふと視線を下にやった。そこには女子高生にしては比較的丈の長いスカートがあった。そしてそこから目が離せなくなっていた。
 別に教室内で突然劣情を抱いたわけではない。しかし釘付けになった視線は動かない。
 そして俺は何かに導かれるようにふらりと動き、彼女のスカートの中に顔を突っ込んでいた。
 光が遮られていて明瞭にというわけではないが、俺の視界一杯に彼女の普段スカートによって隠されていたものが広がっていたのだ。思わず俺は叫んだ。
「これが――これが世界の真理か!」
 その瞬間、まるで自分が発した言葉に導かれたかのように俺は全てを理解した。そう、これが世界の真理なのだ。
 スカートによって光の遮られた薄暗い空間、視界一杯に広がる女性の大切なところを守る白い布とそこから伸びる二本の足。そしてスカートの中に篭った暖かい空気、そこに熟成されたような芳しい香り。

 そう――これらこそが世界の真理なのだ!

 突然のことに硬直していたであろう彼女の悲鳴が響き渡り、教室内も騒然としだす。だが俺は動かない。目の前に広がる『真理』をもっと受けとめたかったからだ。
 いつの間にか俺の目からは涙が流れ出していた。これまでまるで知らなかった、世界の真なる姿を目にして感激していたのだ。
 彼女は必死に俺を引き離そうとしていたが、魔人である俺とは違い彼女は単なる一般生徒。力で俺を何とかできるはずもなかった。
 こうして、俺は魔人たち数人がかりで彼女から引き離されるまで、真理を堪能し続けた。


 この後俺の周囲からの扱いは酷いものとなった。極めて親しい幼馴染である彼女も、周囲に沢山いた友人たちも全て離れていった。
 周りの目も冷たく、俺は変態魔人として扱われることになった。いや、もっと酷いかもしれない。希望崎には数多くの変態魔人がいるが、まともな魔人として扱われていた分その落差で他の変態魔人以上に嫌われているらしい。特に女性からはゴキブリでも見るような目で見られている。
 ついでに両陣営の間で釣りあがっていた俺の価値も暴落したわけだがそれでも強力な魔人であることには変わらなかった。が、起こるはずだったハルマゲドンはなんかいろいろあって結局起こることなく収束してしまい、俺に汚名返上の機会は与えられなかった。
 それにしても何故あの時突然彼女のスカートに顔を突っ込もうなどと思ったのかは分からない。が、もしかしたら何者かの魔人能力なのではないかと思う事がある。あのままハルマゲドンが勃発した場合でキーマンとなるであろう俺に対して事前に攻撃をしかけたのだろう。戦場で敵としたとき与し易くするするためか、俺の価値を落として自陣に引き入れやすくするためか、それとももっと別の理由かは分からない。
 もっともそうだとしても別に恨み言を言う気はない。俺はあの時多くのものを失うことになったが、その代わりに世界の真理を知ることが出来たのだから。……ほんとだよ。別に強がりでもなんでもなく。辛いから現実逃避しているってわけじゃないからな。だからそんな目で見るなって。

 さて、まあ俺の話はだいたいこんなものだ。それじゃあ真理の探究にまた戻ろうか。
 え、何をするのかって? さっきの話を聞いてなかったのか? 何よりまず再び真理を目にすることが重要だろう。真理の探究者としてのライフワークだ。
 ちょうど向こうに一人女の人が歩いてくるし。三年生の先輩かな。彼女を通して世界の真理を目にしてくる事にする。それじゃあ行ってくる。

 そういって駆け出し、いつものように女性のスカートに顔を潜り込ませ――

「ぎゃあぁぁぁぁあああああああ!」

 目の前に広がる光景に激しい衝撃を受け、俺は意識を失った。


※ ※ ※

「もう、なんなのよ突然。失礼しちゃうわね」
 突然自分のスカートにもぐりこんだかと思うと失神して泡を吹いている少年を見下ろし、肉皮らみねは首を傾げ、そして溜息をついた。
 らみねは知らないが、強がってこそいるものの日々の生活の内にすっかり精神の磨耗した少年にとって、彼が目にした光景は精神攻撃に匹敵するものだったのだろう。
 肉皮らみねのスカートの中にどんな光景が広がっているのか。それは知らぬが仏である。


『クラス分け』


こたびの戦いは1年対3年という特殊な勝負ゆえに2チームに編成する事となった。

「ヨネスケはAチームかー、私と一緒だね!」
「げー俺Bチームかよ、仲間って思われたくない奴がいるんだけど…」

悲喜こもごもの3年生達、だが覆面含め全員分けたと思ったらどっちにもつかずに
ポツーンと立っているキャラが一人いた。

「私あらへーん」

と、あずまんがの大阪のマネをしてみる肉皮らみねだったが、渾名すらどっちの名簿にものっていない。

「米ットさーん、私どっちのチームですかー?」
「らみねはどちらのチームにも所属しません」
「…え?」

それはダンゲロス史上始まって以来のハブだった。
ベンチ入りですらなくどちらのチームにも所属しないとの事。
キャラがボツになる。2戦してどちらでもベンチ。能力によって陣営分けと同時に死亡。
この様なことはあったが、こんな話は初めて聞く。

「出れないって事?」
「簡単に言うとそう」
「今回真面目にキャラ作ったんだけどな。ゆとりの…ゲフンゲフン。
私作った人曰く新人相手だから変態性封印した良キャラって自信持ってたのに」
「やっぱゆとりの(ピー)さんはオカマ作ってなんぼなんですよ」
「そうかな。で、ハルマゲドンにおいて私こと肉皮らみねはどういう立場になるの?」
「関わる事自体アウトな存在なので開催日間違えて家でオナニーしてた事にでもしといてください、
今回は御縁が無かったという事で」
「私、無性だからオナニーなんてしないわよ」

こうして、肉皮らみねはダンゲロスの歴史に残る本気でいらないキャラとなった。
ちんちん。


ボッチ、怪奇。




 その少年はボッチと呼ばれていた。
 ボッチは転校生だった。
 ボッチはこの希望崎学園で、上手くやっていけるか不安だった。
 前の学校でも、ボッチは魔人ということで、毛嫌いされいつも独りぼっちだった。
 この希望崎なら、友達がたくさんできるんじゃないかと、一方でボッチは期待に胸を膨らませていた。
 転校初日、ボッチはクラスメイト一人一人に挨拶して回った。


『ぼ、僕、前の学校ではボッチって呼ばれてて……。あの、ボクと友達になって……!』

 その翌日から、ボッチは一人ぼっちになった。
 友達はいつもボッチに微笑んでくれたが、その接し方はどこかよそよそしかった。
 ある日、教室に入ると、ボッチの席がなかった。

『僕はどこにいたらいいの?』

 ボッチはクラスメイトに尋ねて回った。

「あ、君の席ないよ」

「あれ? ボッチくん、まだ生きてたの? もう死になよ?」

「そこのロッカーが空いてるよ」

「あ、せんせぇー。ボッチくんが、しつこく絡んできます」

『……ぼ、ぼくっ……』

「ボッチくんのために、隣の空き教室を開けといたわ。授業が終わったら、迎えに行くわ」

 ボッチのすすり泣く声が、空き教室に響く。
 どれほど経っただろうか。ボッチは窓を見る。外は真っ暗だった。
『先生……、ボクのこと忘れちゃったのかな……』
 ボッチはそれでも待ち続けた。
 ずっと待ち続けた。


「ねえ、ねえ。あの噂って聞いた?」
「もしかして、夜の校舎に響く、あの啜り泣きのこと? あれ、多分ボッチだよ、きっと」
「ボッチ?」
「知らないのぅ? いつも独りでいたボッチくん」
「もしかして、噂って、あの?」


(真夜中の校舎に響く啜り泣き)

(自分以外誰もいないはずなのに)

(――その声に耳をかしてはいけない――)

(――もし、その声に耳をかしてしまったら――)

(『ボクはここにいるよ』)


「あれ、○○ちゃんって最近見なくない?」
「○○? 誰だっけぇそれ」
「ありゃ、誰だろ?」
「ねえ、そんなことよりさぁ。私、駅前でおしゃれな――」

(『ねえ、ボクと友達になって』)


「もう使われていない空き教室」

「もし、真夜中にそこを通ることがあるなら、決してその声を聞いてはならない」