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夢追中(ゆめさこ かなめ) ~プロローグ~


少女はかつて、夜空の星々を見上げ、星座にまつわる神話を想像しては笑みを零している、ただ日常に夢を見るだけの少女であった。
しかしある日、少女は「体の一部が1週間ほどまともに動かなくなる」という発作を起こす謎の病に罹る。
あるときは右腕が動かなくなり、あるときは左足が動かなくなる……八方手を尽くしても、少女の病を治すことはできなかった。

もしもこの発作が心臓や肝臓に対して起こったら――ある日、少女はそのことを想像した。
自分の終着点が目の前に迫っていることを自覚した少女は、その“自覚”をした日からそれまでの平穏な日常を生きることができなくなった。
少女は、初めの一週間をぼんやりとして過ごし、次の一週間をひたすら泣いて過ごし、次の一週間を部屋に閉じ篭り、塞ぎ込んで過ごした。

終着点を見た日からちょうど4週間目の夜、塞ぎ込んでいた少女に大きな変化があった。
「大丈夫?」――このありふれた一言が、塞ぎ込んでいた少女に強い衝撃を与えたのである。
なぜなら、その声をかけた友達とは、言葉を喋るはずのない鷹であったのだから。

なぜ喋れるようになったのかと問う少女に対し、あなたをどうにか慰めたいと思っていたら魔人に覚醒し、言葉を喋れるようになったと語る友達。
それを聞いた少女は、突如立ち上がり、自分の部屋を飛び出し、4週間振りに夜空の星を見上げた。
しばらくして少女は友達に向き直り、はっきりとした声で告げた。

「こんなことしてる場合じゃない!死ぬ前にありったけの奇跡を見尽くさないと!」

このとき、この世に新たな魔人が誕生した。奇跡を求め、奇跡を引き寄せる能力を持った魔人が――




最終更新:2013年12月23日 11:09