「【復活の呪文】」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
【復活の呪文】 - (2012/10/26 (金) 16:00:38) の1つ前との変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
*概要
[[【冒険の書】]]が登場する以前のファミコン版Ⅰ、Ⅱで採用されていたコンティニュー方式で、
いわゆるパスワードである。
その長さは、Ⅰでは20文字固定、Ⅱでは仲間の人数や持ち物の数により変化するが最大52文字である。
ゲーム内で王様などからこの復活の呪文を聞き、それをメモしてから冒険を終える。
ⅠやⅡをリアルタイムに遊んだプレイヤーは、たいてい、復活の呪文をメモするための
専用のノートを用意していたものだ。
次に遊ぶときは、タイトル画面で「CONTINUE」を選ぶ。
(わかりやすい表現がドラクエの特徴のひとつなのだが、このように当時はメニューに横文字が使われていた)
すると、名前を入力するときのように画面に五十音の文字盤が表示されるので、
メモしておいた復活の呪文を入力する。
この説明を読んだだけで、脳内BGMとして[[【Love Song 探して】]]がPSG3音で流れてきた人もいるはずだ。
そして、入力した復活の呪文が正しければ、レベルやゴールド、持ち物などが
以前と何一つ変わらない状態で勇者が復活し、続きを遊ぶことができる。
特に王様が勇者の名前を覚えているのは、わざわざ取扱説明書に書かれるほど
当時はかなり画期的なことであった。
ただし、通常の復活の呪文は無意味なひらがな文字の羅列であるうえ、
当時のテレビの画質はあまり良くなかったため、
「ぬ」と「め」、「わ」と「ね」などの似ている文字、また濁点や半濁点などを書き間違うことも多かった。
復活の呪文が違うと[[【じゅもんが ちがいます】]]というメッセージが表示されゲームを再開できず、
数時間のプレイを水泡に帰してしまう場合もあった。
復活の呪文には現在のHPやMP、また毒の有無は記録されないため、宿屋の代わりにもなる。
Ⅱの場合は教会に行かずに仲間を生き返らせることも可能だ。
よっしゃ蘇生代が浮いた! と思いきや、ちゃっかり仲間の分の蘇生代金は引かれた状態での再開だったりする。
王様もそこまで甘くない。
Ⅲ発売当時のスタッフのインタビューによれば「Ⅲで復活の呪文を導入すると800字を越える」とある。
*現在では
バッテリーバックアップやメモリーカードといった便利なセーブ方式が主流となった現在では
パスワードが今後“復活”することはまず無いだろうし、復活の呪文はすでに過去のシステムとなってしまった……
……と思われていたが、2011年9月にWiiで[[『ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ・Ⅲ』>【ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III】]]が発売された。
このロトシリーズ三部作の復刻版では、ファミコン版の復活の呪文もそのまま使えるということで
自分が最強レベルまで育てたキャラの復活の呪文を今でも暗記しているリアルタイム世代のプレイヤーは
昔を懐かしみながら試してみたことだろう。
これは保存の永久性ではどんなセーブ方式もかなわない、まさに“人間冒険の書”という表現がピッタリだ。
また、呪文の書き取りに苦労した当時とは違い、現在はケータイのカメラという秘密兵器がある。
王様が復活の呪文を言っている画面を撮れば、カメラのピントを間違えない限り
簡単に完全な状態の復活の呪文が手に入るのだ。
これならば書き間違いによるデータ消失を防げる。便利な世の中になったものよのう。
当時でもビデオ撮りすれば、それほど苦労はしなかっただろうが、コスト的には
まだまだビデオは高かった時代で、一家に一台以上ある今ほどは普及はしていなかった
さらに、ファミコン版Ⅰ、Ⅱの発売から長い時を経て復活の呪文の仕組みが解析されたことで
[[【復活の呪文作成プログラム】]]を使って[[【成文型復活の呪文】]]を作るという、当時には無かった遊びが生まれた。
これは言葉のパズルを解くようなおもしろさがあり、黎明期のドラクエならではの楽しみ方といえるだろう。
*他作品でのパロディ
「ファイナルファンタジー12」において、ロトの剣のパロディアイテムである[[【トロの剣】]]の説明文にⅠの復活の呪文が
書かれており、それを実際に入れるとFF12の主人公の名前でⅠを開始できるというお遊びが入れられている。
*復活の呪文にまつわる有名人のエピソードなど
**すぎやまこういち氏
Ⅸ発売時の任天堂の岩田聡社長との対談で、
「テレビ画面をプリントできる機械を買って、『ね』と『わ』などの似ている文字の問題を克服した」
と告白している。その機械いくらしたんだ?
**田尻 智氏
「復活の呪文は、正に呪文を唱えてるような不思議な感覚」
(『HIPPON SUPER! ~ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ発売記念特集 一億人のドラゴンクエスト~』より)
(中略)
また、復活の呪文も、初期ドラクエの忘れがたい思い出である。
日本語でありながら日本語でない言葉の連なり。
パスワードだけが、遠大なゲーム世界を維持させられるなんて、
ハイテックなような原始的なような・・・
まあ、今の僕は、バッテリーバックアップの利便さを味わってしまった以上、
もうあの文字の羅列を書き留める気にはなれない。
しかし、当時のあの行為には、ゲームの世界を記述するという充実感と、
正に呪文を唱えてるような不思議な感覚と楽しみがあったと、懐かしく感じるのだ。
(後略)
**淡路恵子氏
(ラジオ番組『爆笑問題の日曜サンデー』より)
「もう、昔のはね、あの『復活の呪文』っていうのが大変だったの。
大学ノートを広げてね、『ぱ』だとか『び』だとか『ぺ』だとか『ふ』だとか書いていくわけよ。
ところがね、急いで書いて、次にそこへ戻ろうと思ってそれを入れようと思うと、
『ぱ』だったか『ば』だったか、『ぷ』だか『ぶ』だか、もうそれでそこへ帰れなくなるとかね、
昔はそんなでしたよ。
でもそれが楽しくて、攻略本も何にもないのに、全部それで制覇してったんですからね。」
----
*概要
[[【冒険の書】]]が登場する以前のファミコン版Ⅰ、Ⅱで採用されていたコンティニュー方式で、
いわゆるパスワードである。
その長さは、Ⅰでは20文字固定、Ⅱでは仲間の人数や持ち物の数により変化するが最大52文字である。
ゲーム内で王様などからこの復活の呪文を聞き、それをメモしてから冒険を終える。
ⅠやⅡをリアルタイムに遊んだプレイヤーは、たいてい、復活の呪文をメモするための
専用のノートを用意していたものだ。
次に遊ぶときは、タイトル画面で「CONTINUE」を選ぶ。
(わかりやすい表現がドラクエの特徴のひとつなのだが、このように当時はメニューに横文字が使われていた)
すると、名前を入力するときのように画面に五十音の文字盤が表示されるので、
メモしておいた復活の呪文を入力する。
この説明を読んだだけで、脳内BGMとして[[【Love Song 探して】]]がPSG3音で流れてきた人もいるはずだ。
そして、入力した復活の呪文が正しければ、レベルやゴールド、持ち物などが
以前と何一つ変わらない状態で勇者が復活し、続きを遊ぶことができる。
特に王様が勇者の名前を覚えているのは、わざわざ取扱説明書に書かれるほど
当時はかなり画期的なことであった。
ただし、通常の復活の呪文は無意味なひらがな文字の羅列であるうえ、
当時のテレビの画質はあまり良くなかったため、
「ぬ」と「め」、「わ」と「ね」などの似ている文字、また濁点や半濁点などを書き間違うことも多かった。
復活の呪文が違うと[[【じゅもんが ちがいます】]]というメッセージが表示されゲームを再開できず、
数時間のプレイを水泡に帰してしまう場合もあった。
復活の呪文には現在のHPやMP、また毒の有無は記録されないため、宿屋の代わりにもなる。
Ⅱの場合は教会に行かずに仲間を生き返らせることも可能だ。
よっしゃ蘇生代が浮いた! と思いきや、ちゃっかり仲間の分の蘇生代金は引かれた状態での再開だったりする。
王様もそこまで甘くない。
Ⅲ発売当時のスタッフのインタビューによれば「Ⅲで復活の呪文を導入すると800字を越える」とある。
*現在では
バッテリーバックアップやメモリーカードといった便利なセーブ方式が主流となった現在では
パスワードが今後“復活”することはまず無いだろうし、復活の呪文はすでに過去のシステムとなってしまった……
……と思われていたが、2011年9月にWiiで[[『ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ・Ⅲ』>【ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ・Ⅲ】]]が発売された。
このロトシリーズ三部作の復刻版では、ファミコン版の復活の呪文もそのまま使えるということで
自分が最強レベルまで育てたキャラの復活の呪文を今でも暗記しているリアルタイム世代のプレイヤーは
昔を懐かしみながら試してみたことだろう。
これは保存の永久性ではどんなセーブ方式もかなわない、まさに“人間冒険の書”という表現がピッタリだ。
また、呪文の書き取りに苦労した当時とは違い、現在はケータイのカメラという秘密兵器がある。
王様が復活の呪文を言っている画面を撮れば、カメラのピントを間違えない限り
簡単に完全な状態の復活の呪文が手に入るのだ。
これならば書き間違いによるデータ消失を防げる。便利な世の中になったものよのう。
当時でもビデオ撮りすれば、それほど苦労はしなかっただろうが、コスト的には
まだまだビデオは高かった時代で、一家に一台以上ある今ほどは普及はしていなかった
さらに、ファミコン版Ⅰ、Ⅱの発売から長い時を経て復活の呪文の仕組みが解析されたことで
[[【復活の呪文作成プログラム】]]を使って[[【成文型復活の呪文】]]を作るという、当時には無かった遊びが生まれた。
これは言葉のパズルを解くようなおもしろさがあり、黎明期のドラクエならではの楽しみ方といえるだろう。
*他作品でのパロディ
「ファイナルファンタジー12」において、ロトの剣のパロディアイテムである[[【トロの剣】]]の説明文にⅠの復活の呪文が
書かれており、それを実際に入れるとFF12の主人公の名前でⅠを開始できるというお遊びが入れられている。
*復活の呪文にまつわる有名人のエピソードなど
**すぎやまこういち氏
Ⅸ発売時の任天堂の岩田聡社長との対談で、
「テレビ画面をプリントできる機械を買って、『ね』と『わ』などの似ている文字の問題を克服した」
と告白している。その機械いくらしたんだ?
**田尻 智氏
「復活の呪文は、正に呪文を唱えてるような不思議な感覚」
(『HIPPON SUPER! ~ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ発売記念特集 一億人のドラゴンクエスト~』より)
(中略)
また、復活の呪文も、初期ドラクエの忘れがたい思い出である。
日本語でありながら日本語でない言葉の連なり。
パスワードだけが、遠大なゲーム世界を維持させられるなんて、
ハイテックなような原始的なような・・・
まあ、今の僕は、バッテリーバックアップの利便さを味わってしまった以上、
もうあの文字の羅列を書き留める気にはなれない。
しかし、当時のあの行為には、ゲームの世界を記述するという充実感と、
正に呪文を唱えてるような不思議な感覚と楽しみがあったと、懐かしく感じるのだ。
(後略)
**淡路恵子氏
(ラジオ番組『爆笑問題の日曜サンデー』より)
「もう、昔のはね、あの『復活の呪文』っていうのが大変だったの。
大学ノートを広げてね、『ぱ』だとか『び』だとか『ぺ』だとか『ふ』だとか書いていくわけよ。
ところがね、急いで書いて、次にそこへ戻ろうと思ってそれを入れようと思うと、
『ぱ』だったか『ば』だったか、『ぷ』だか『ぶ』だか、もうそれでそこへ帰れなくなるとかね、
昔はそんなでしたよ。
でもそれが楽しくて、攻略本も何にもないのに、全部それで制覇してったんですからね。」
----