>&bold(){・DQ本編シリ一ズ} >[[Ⅰ>【ドラゴンクエスト】]]―[[Ⅱ>【ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々】]]―[[Ⅲ>【ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…】]]―[[Ⅳ>【ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち】]]―[[Ⅴ>【ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁】]]―[[Ⅵ>【ドラゴンクエストⅥ 幻の大地】]]―[[Ⅶ>【ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち】]]―Ⅷ―[[Ⅸ>【ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人】]] #contents_line(level=1,sep=/) *概要 2004年11月27日にプレイステーション2用ソフトとして発売。 開発は[[【レベルファイブ】]]が初担当。スクウェア・エニックスとして発売された本編新作もこれが初である。 なお、これに先がけて同年3月に出たPS2向けリメイクDQⅤには、本作の開発中当時のゲーム映像を収録した特典CD-ROMが付いていた。 前作までのイメージとは一線を隔し、トゥーンレンダリングによって作られた完全3Dのグラフィックとなった。 しかし、「昔のような世界の広さを感じさせるRPGの面白さ」「前作までのドラゴンクエストのような解り易さ・見易さ」を残しつつ画面を完全3Dに挑戦したのは大したモノである。 9年後の2013年12月12日にはスマートフォン(iOS、Android)向けにリメイク版が配信。 2013年末現在、Ⅰ~Ⅹのナンバリング作品の中では唯一、任天堂とは(直接的には)縁のない作品となっている。 海外では "DRAGON QUEST VIII Journey of the Cursed King" として、大幅な仕様変更(後述)を加えた上で発売された。 *従来作からの変更点 前述の通り移動中・戦闘中ともに完全3Dとなった為、変更点が多々見受けられる。 **全般 -カーソルの形が三角形から剣の形に変わった。 **キャラクター・呪文・特技 -パーティキャラは[[【主人公】>【主人公(Ⅷ)】]][[【ヤンガス】]][[【ゼシカ】]][[【ククール】]]の4人で、キャラ入れ替えのシステムは無し。 -3D化に伴い、着替えもパワーアップ。武器や盾を変えるとそれがグラフィックに反映されるほか、主人公とゼシカは一部の装備により服・鎧の外見も変わる。 -Ⅵ・Ⅶの転職システムに代わって[[【スキル】>【スキルポイント】]]システムが初登場。(詳細は後述) -特技はレベルアップでは覚えなくなった。 -攻撃呪文の威力が【かしこさ】の値によって変動するようになった。 **アイテム関連 -スキルの導入に伴って、武器がカテゴリ別(剣・槍・杖など)に分類されるようになった。 -すべてのアイテムに対して専用のアイコンが用意されるようになった(どんな形のアイテムかが画面で確認できる)。 -複数種のアイテムをまとめ売りできるようになった。 -2~3種類のアイテムを合成させる[[【錬金釜】]]が初登場。錬金専用のアイテムも登場した。 -戦闘中に[[【トーポ】]]に与えることでブレスなどを発動できる「チーズ」が登場。 **移動中 -おもに主人公を後方から見た完全3D表現。フィールド上の町や城、洞窟などは画面の切替こそあるものの等身大の表現に変わった。 -パーティに何人いようとも表示されるのは先頭に設定しているキャラのみ。 -3Dマップ化に合わせてコンパスや、町・ダンジョンの地図などの迷わないための救済措置を搭載。ダンジョンの地図は宝箱から入手する。 -隅々まで探索して楽しむため、フィールド上に宝箱やスカウトモンスターが配置された。 -[[【キラーパンサー】>【キラーパンサー(乗り物)】]]が高速移動のための乗り物として登場。 -[[【時間経過システム】]]が復活。動かなくても、町の中にいても昼になって夜がくる。宿屋では「休む」ことで夜にすることも可能になった。 -仲間との[[【会話システム】]]は専用コマンド「なかま」から行うように。若干操作性は悪くなったが話す相手を選べるようになった。 **戦闘 -DQで初めて主人公たちの姿が映るようになり、敵・味方ともフルアニメーションで戦闘が展開される。 -ターン中はメッセージがウィンドウ内ではなくテロップのような形で表示されるようになった。アクションの際にダメージやHPなどの数値がキャラに重なって表示され、全体攻撃や連続攻撃の際はメッセージで合計や平均値も表示される。 -ターン開始時に[[【おどかす】]]で敵を追い払うことが可能。「にげる」と逆の発想で生まれた。 -単体攻撃の際、敵をグループ内の単体単位で指定できるようになった。 -[[【ためる】]]コマンドで攻撃などの威力を高める[[【テンションシステム】]]が登場(後述)。作戦には[[【テンションためろ】]]も登場。 -ゾンビなど一部の敵は[[【ダメージ軽減能力】]]を備え、テンションを使わないと倒しにくい。 -モンスターのアイテムドロップがノーマルとレアの2種類設定されるようになった。 **おまけ要素 -[[【スカウトモンスター】]]3体によるモンスターチームシステム。チームを[[【モンスター・バトルロード】]]に参加させてランクを上げれば、通常戦闘で呼び出すことも可能になる。 -PS版Ⅳに引き続いて[[【戦歴】]]が登場。称号の代わりに[[【トロデ】]]がコメント役を務める。 -[[【モンスター討伐リスト】]]の他、アイテム収集リストや錬金レシピノートも登場。 -[[【カジノ】]]にスロットの他、ビンゴとルーレットが追加。ポーカーは廃止。 *新システム解説 **テンションシステム 戦闘中に関しては多少レベルが低くとも、テンションあげれば何とかなる等ギャンブル性が高くなった。 「ためる」コマンドを使うとテンションが一段階あがる。 テンションには5段階あり、4段階ではハイテンション、最終段階ではスーパーハイテンションとなる。 備考:0(通常)→+5→+20→+50→+100 テンションが上がっている時に選択した行動の効果が大きくなり、テンションは元に戻る。 但し、数値が変動しない行動(例:ベホマ···HP完全回復)を取った時はテンションは変動せず継続される。 テンションをあげる事で前まではよっぽどやりこまなければ出なかった4桁のダメージを見ることが出来る。 **スキルシステム スキルについてだが、レベルアップの際にスキルポイントが数ポイント与えられる。 そのポイントを好みで各スキルに振り分け、一定ポイントまで溜まると新しい技が使えるようになる、というモノ。 スキルについては各キャラクター毎に違うモノが用意されている。 100ポイント溜まるとスキルマスターとなり、強力な技が使用できる。 が、あるレベル以上にならないと100まで振り分ける事が出来ない。 ドラゴンクエストのバランス調整では珍しい妙な縛りである。 更に、レベル99まで上げても350ポイントしか貰えないので、均等に振ってるプレイヤーは悲しい目にあう。 一応救済策として[[【スキルのたね】]]というアイテムがあるが、レアアイテムなのであまり期待しない方がいい。 *舞台 本作の舞台も前作と同じようにシリーズ他作品とは世界の繋がりは無い。 ただし、神鳥[[【レティス】]]のセリフ、過去の作品に登場するキャラクターが登場する事から、本作を含むシリーズの世界はそれぞれ次元が違うだけでそれぞれ関連しているとも解釈できる。 ⅥやⅦと異なり本作はほとんど一つの世界で物語が進められる。 中盤では、地形が元の世界(光の世界)と同じで色だけモノクロとなった[[【闇の世界】]]に行くことになるが、行動範囲はレティシア周辺に限られる。 本作ではフィールドのエリアごとに「○○地方」というような地方名がゲーム内で設定されるようになった。 乗り物は海上で[[【船】]]、陸上で[[【キラーパンサー】>【キラーパンサー(乗り物)】]]が登場。 飛行手段はレティスの子が残す[[【神鳥のたましい】]]を使い、鳥になって空を飛ぶというものである。 *ストーリー **プロローグ ある日、[[【トロデーン城】]]の道化師[[【ドルマゲス】]]が城内に封印されていた杖を奪い、その呪いの力で王女[[【ミーティア】]]を馬に、王[[【トロデ】]]を化け物の姿に変え、城中をイバラで覆ってしまう。 城の兵士の一人であった[[【主人公】>【主人公(Ⅷ)】]]は奇跡的に呪いを免れ、トロデとミーティア、そして途中出会った[[【ヤンガス】]]とともに、ドルマゲスを追うべくマスターライラスの元へと向かう。 ここから物語が始まる。 **シナリオ ゲーム開始時は主人公とヤンガスの2人パーティー。 ストーリー前半戦ではトロデの助言に従い、途中で[[【ゼシカ】]]と[[【ククール】]]を仲間に加えつつ、人々の話に耳を傾けながらドルマゲスを追っていく。 やがて闇の遺跡でドルマゲスと戦うが、倒してもまだトロデたちの呪いは解けない。 ドルマゲスの持っていた杖は他の者の手に渡っていき、後半戦ではこの杖の持ち主を追っていくが、この過程で、杖に封じられた[[【暗黒神ラプソーン】]]と、かつてラプソーンを封じた七賢者の存在が明かされる。 主人公たちは神鳥[[【レティス】]]や賢者たちの魂の力を借り、ラプソーンに立ち向かう。 今作では行動範囲を制限する要素はあまりなく、クリアしなくても良いカジノ関連のサブイベントもある等、ある程度の自由度はあるが、メインストーリーはほぼ一本道となっている。 なお、クリア後には主人公の出生の秘密が明かされるショートストーリーが用意されている。 *海外版 海外版のタイトルは "DRAGON QUEST VIII Journey of the Cursed King" 。 前作までは "DRAGON WARRIOR" のタイトルであったが今回からは "DRAGON QUEST" に統一された。 海外版では主に以下の仕様変更が行われている。 -日本版DQソードに先駆けて、シリーズ初の声優によるキャラクターボイスを導入。 -会話ウィンドウにおける人物名の表示方法の変更(これは以降の国内作品にも反映されている)。 -BGMは[[【東京都交響楽団】]]によるオーケストラ演奏。 -移動中のメニュ一が、FFシリーズのようにサブ画面形式となった。 -キャラの顔イラストと、HP・MPの[[【ライフゲージ】]]を導入。 -オリジナル特技[[【DragonSoul】]]の追加。 など *スマホ版 Ⅰ~Ⅷの8作品のスマホ展開の一環として配信が開始された。 Ⅰに続いて2作目のスマホ作品となり、NTTドコモとのタイアップ商品「ドラクエスマホ」にはプレインストールされた。 ほぼPS2版のベタ移植だが、片手でも気軽に操作できるようにと縦持ちを前提としたインターフェースとなっている。 主な仕様変更内容は以下のとおり。 -ON状態で自動的に走り続けるオートラン機能を導入。 -ルーラやキラーパンサーがワンタッチで使えるボタンを導入。 -マップ上の人やオブジェに近づくとⅨのようなフキダシアイコンと円が表示され、円の中に入ると自動で会話などが始まる。 -ダンジョンのマップが最初から表示されるようになった。PS2版で地図が入っていた宝箱は中身が変更。 -Ⅸ同様にスキルポイントの取り置きが可能となった。 -主人公にもAIの作戦を設定できるようになった(シリーズ初)。 -錬金釜の待ち時間がなくなり、即座にアイテムが完成する。 *備考 一部の場面で「主人公が棒立ちで何も出来ないでいる状態」が気になるが、その割に主人公がリアクションを取るのが非常に目に付くといった声もある。 シリーズの主人公はプレイヤーであり、基本的に喋らないのでこの辺りのバランスは非常に難しい問題と思われる。 物語としては完結しているのだが、未完成な部分が多々見受けられる。 ----